どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年9月2日(月)新発売のカップメシ、日清食品「麻婆カレーメシ トレンディ」の実食レビューです。
今もっとも注目されているトレンディなカレーメニュー「麻婆カレー」の味わいを手軽なカレーメシ流にアレンジ!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
麻婆カレーメシ トレンディ
麻婆カレー(マーボーカレー)とは、バンダイナムコエンターテイメントのRPG(ロールプレイングゲーム)「テイルズ オブ シリーズ」に登場する定番の回復アイテムで、各シリーズによって位置付けや効能は異なるのですが、その歴史は1995年12月15日発売のシリーズ第1作目「テイルズ オブ ファンタジア」から続いている(※2019年9月7日追記:マーボーカレーは1997年発売・PS版のディスティニーから登場し、ファンから根強い人気を誇る)伝統的な食べ物です。
2015年2月11日、外食チェーンの「松屋」で「マーボーカレー」が再販される前日に、マスコミの調査不足による “中国で「日本のカレー」が大ブーム 独自進化で「マーボーカレー」も” というテキトーな報道が流れ、テイルズファンがブチギレたこともあったのですが、今回の「麻婆カレーメシ」はスマホ用の人気アプリゲーム「テイルズ オブ アスタリア」と公式でコラボ。
限定クエストに麻婆カレーメシくんも出演するのですが、頭髪の一部を三つ編みにし、他は剃りあげた辮髪(べんぱつ)と長い泥鰌髭(どじょうひげ)、極めつけは顔でいうところの額に位置する部分に「中」という漢字——ちょっとキン肉マンのラーメンマン氏からクレームがこないか心配なパッケージなんですけどw
それはさておき「麻婆カレー」とは、文字通り「麻婆豆腐」と「カレー」を混ぜ合わせたもの。麻婆カレーメシ正面のラーメンマンインスパイアなデザインもさることながら、「カレースパイスに麻(マー)と辣(ラー)がアチョー!」「※これを食べればアタシもっと頑張れる!」などなど、随所にわたってカレーメシらしさ満載のパッケージ。
アシタ(明日)じゃなくてアタシ(私)、アタシって誰だよ(しかも米印つきで)‥‥などと思いつつ、「※豆腐に見えるかやくは豆腐です」など、あいかわらずカレーメシくんワールド前回。最近これといって特にマーボーカレーが騒ぎ立てられた様子は記憶にないのですが、日清食品曰く “今もっともトレンディな組み合わせ” とのこと。
麻婆豆腐と同様の辛さと痺れを効かせ、さらに中華調味料で定番の豆板醤(とうばんじゃん)や甜麺醤(てんめんじゃん)、独特な香りを持つ五香粉(ウーシャンフェン)なども使用した “ネオ中華” を謳う今回、ハウス食品が何度かテイルズコラボのレトルトカレーを発売していますが、即席カップライスになったのは初めてかもしれません。
「とんがらし麺」などを代表とする日清食品の辛いカップ麺は、基本的に5段階の辛さレベル(辛さの目安)があり、「1」ピリ辛、「2」中辛、「3」辛口、「4」大辛、「5」激辛となっているのですが(※実際は標準の3で中辛くらい)、カレーメシの辛さレベルは下から順に「大甘」「甘口」「中辛」「辛口」「大辛」の5段階。
容器側面アレルゲン表示下にある注意事項には “※小さなお子様や、辛みが苦手な方は注意してお召し上がりください” と控えめな警告文が記載されているのですが、今回の辛さレベルは標準の「中辛」となっているため、唐辛子の辛さと花椒の痺れのバランスに注目です(ちなみに関連コラボ「テイルズ オブ アスタリア」の限定クエストは9月中旬より開始とのこと)。
開封
姉妹ブランドの「ウマーメシ」には “特製ウマーの素(シビウマ担々)” や “辛萌え〜の素(豚キムチチゲ)” といった小袋が別添されているのに対し、通常のカレーメシと同じく今回の「麻婆カレーメシ」にも仕上げの小袋は別添されていませんが、 “※ちゃんとしたカレーになります。う、うまい!!” と感想付きでアピール。こんな商品なかなかないですよねw
開封すると大きな固形ルゥがゴロンと入っていて、白い豆腐に見える具材は実際に豆腐で量が多く、味付肉そぼろは少なめで、ネギは大きめ量そこそこ。たとえば青空駐車中の車内など、高温になりやすい場所に放置すると固形ルゥが変形・変色することがあるので、これから肌寒くなる季節ですが、念のため取り扱いにご注意ください。
メーカー希望小売価格は税別230円、購入店舗はコンビニのローソンで税込248円、コンビニ大手4社の中では「ローソン」と「セブンイレブン」で比較的よく見かけました。他、全国のスーパーマーケットやドラッグストア、ディスカウントストアなども販売店舗に含まれますが、セール対象商品にでもならない限り、税込200円オーバーだと思います。だいたい平均220円前後でしょうか。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清 麻婆カレーメシ トレンディ 製造者:日清食品株式会社 製造所:静岡工場(F)静岡県焼津市相川17-2 内容量:98g(めん69g) 商品コード:4902105946411(JANコード) 商品サイズ:縦109mm×横109mm×高さ100mm 発売日:2019年09月02日(月) |
麺の種類:-(国産ライス) スタイル:カップライス 容器材質:紙 湯量目安:230ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:-(別添なし) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】ライス(米(国産)、乳化油脂、食塩)、カレールゥ(豚脂、小麦粉、砂糖、香辛料、食塩、甜麺醤、チキン調味料、デキストリン、カレー粉、たん白加水分解物、豆板醤、唐辛子みそ、ポーク調味料、粉末みそ、粉末しょうゆ)、豆腐、味付肉そぼろ、ねぎ/ トレハロース、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、乳化剤、香料、リン酸塩(Na)、酸味料、セルロース、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、カロチノイド色素、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
小袋は別添されていないので、お湯を注いだら5分待つだけの簡単調理。定番のカレーメシと同じく、熱湯5分直後は “え、これ大丈夫‥‥?” と不安になるような見た目ですが、しっかり混ぜるのが美味しく食べる最大の秘訣で、ちゃんとカレーになります(※給湯時〜混ぜ調理中に発生する気泡は仕様なので、品質には問題ありません)。
で、その混ぜる作業が地味に長丁場——1分や2分そこら混ぜたくらいでは、写真のように濃厚な “混ぜカレー” 状態にはなりません。どのくらい混ぜたらいいのかというと、だいたい「5分前後がベスト」(※上記の写真で合計10分)。ええ、地味に長いですし怠いです。熱湯5分+混ぜ時間3分前後でも食べられないことはないですけど、やはり理想は混ぜ5分(もしくは2分混ぜてから2、3分ほど放置)。
調理前に目立っていた大きな固形ルゥは何事もなかったかのように抵抗なく溶けますが、容器の底に溜まっていることも多々あるので、特に底の溶け残りにはご注意ください。それでは、カレーとマーボーのバランスに注目しつつ、「ライス」「ルゥ」「具材」の特徴を解説し、カップライスとしての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(98g)当たり
カロリー:411kcal |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
ライス
スプーンでライスを持ち上げている上記の写真は、熱湯5分+かきまぜ2分=合計7分くらいに撮影したもので、この時に戻り具合を確認してみたところ、まだ早くてパッキパキの芯が残る食感。ぜんぜん戻ってないわけではないですし、ある意味これはこれで乾飯というか糒(干し飯、ほしいい)らしさが楽しめる食感と言えなくもないのですが、だいぶ強引なフォローですね。
合計7分の段階ではパキッ、とした乾燥ライス特有の戻りムラが激しく、アルデンテを超えたバリカタもといハリガネ食感。とんこつラーメンの麺では魅力的なキーワードですが、カップライスではポジティブな食感とはいえず、そもそも熱湯を注いでから合計10分くらいでコシを無くすようなヤツではないですし、合計15分経っても余裕、さらに合計20分の大台に乗ってヘッチャラ。
さすがに合計20分も経過するとルゥの粘度が耐えられないので、だいたい17分30秒前後から粘性率が落ちてサラサラになってくるのですが、それでもライスには中心部に強いコシが残ります。まだ四角い容器だった電子レンジ調理時代の “ふっくら” は再現できていないものの、お湯かけ5分なら電子レンジが使えない災害時用の備蓄にもなりますし、その簡便性は大きな強みですね。
※ライスの量は「ウマーメシ」(75g)より少なめの “69g” ですが、「カレーメシ」シリーズでの定量です。
ルゥ
定番のカレーメシは玉ねぎの旨味を効かせたビーフカレーをテーマにしていますが、今回のルゥはチキンカレーをベースに軽くポークで脇を固めるスタイル。でもって辛さレベルは食べ始めこそ中辛の範疇を超えないものの、花椒による刺激の相乗効果が高く、実際の辛さレベルは辛口寄りの中辛——いや、耐性値によっては辛口で、辛い食べ物が苦手な方には厳しい辛さになるかもしれません。
スパイスの基本軸はカレーメシらしさを踏襲しつつ、砂糖と甜麺醤を多めに加えてコクを出し、豆板醤のキレが上手く輪郭を整えます。カレー×花椒という組み合わせから、ちょっと大阪発祥のスパイスカレーに近いイメージもあったので、ある意味その延長線上にあるカレージャンルの一種と言えるかもしれません(※ちなみに2019年の日清食品はスパイスカレーを押しています)。
その凛とした花椒の痺れる清涼感もさることながら、シナモンやクローブ、大茴香(八角、スターアニス)を思わせる五香粉(ウーシャンフェン、ごこうふん)の甘い香りと独特のスパイス感が個性的で、一般的なカレー粉では出せない特徴的の味に。落とし所としては変化球なんですけど、なぜか昔からあるような安定感を覚えたことにカレーメシの歴史と底力を感じました。
具材
混ぜる過程で何個か崩れてしまったのですが、調理する前に豆腐の数を数えてみたところ、なんと23個も入っていて驚きました。同社が製造しているカップラーメン「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 辛旨味噌」や豆腐スープシリーズ「日清麺なしどん兵衛」ほど存在感のあるサイズではないけれど、なかなか好印象。
コンビニで買ったら税込248円、スーパーで買っても税込220円くらいする実売価格を思うと頼りなさは否めませんが、具材に弱いカレーメシなので、今回の “豆腐は” 頑張ってます。というのも麻婆には欠かせない挽肉(味付肉そぼろ)はサイズが小さく、さらに下の写真よりも小さいサイズの挽肉が “たったの3個(小1個+極小2個)” しか入っていませんでした(でも味付けはスパイシーで美味)。
たぶん豆腐15個くらい、挽肉6個くらい、みたいな個体も出てくるかとは思いますが、基本は豆腐がメインと見て間違いなさそうです。かなり創作色の強いカレーだったので、カップヌードル(エスニックシリーズ)の乾燥パクチーなんかが入っていると、もうワンランクアップしたんじゃないのかなと思いました。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
まず辛さレベルが中辛のわりに辛かったので、もし中辛以上のカレーが厳しい方は、念の為ちょい足し用の卵黄やマヨネーズ、納豆などの救護班を用意しておいたほうが安全です。それから激痺(ゲキシビ)クラスではないものの、花椒の存在感は明白だったので、ビリビリくる痺れが苦手なら、ちょっと構えておかなければいけません。つまり、ちゃんと味は「麻婆」で、なおかつ「カレー」とのバランスも絶妙。
あくまで “麻婆” は日本式ですし、同じく “カレー” も日本式ですが、それだけに日本人の味覚に合う「麻婆カレーメシ」に落とし込んであるので、テイルズファンの方はもちろん、そのゲーム知らないよ、って方でも麻婆豆腐とカレーのコンビネーションが気になるなら試す価値あり。きちんと記憶に残る個性と安定感を兼ね備えていたので、次は「カップヌードル」からカップラーメン版の麻婆カレーヌードルが出るかもしれませんね。