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マルちゃん、優等生を卒業? マジ盛(マジモリ)のクサウマ豚骨「クレイジー豚骨」に感じたインパクトと課題

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年9月16日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マジ盛 クレイジー豚骨」(271円+税)の実食レビューです。

いつも笑顔が絶えないマルちゃん、急にグレる。力強いクサさとジャンク感に振り切った “荒々しくも武骨な濃厚豚骨ラーメン„ を市場に投下!!

ほんとにクサい? そんなにクサくない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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マジ盛 クレイジー豚骨

マジ盛(まじもり)とは、ラーメンと本気(ほんき)で向き合ってきたマルちゃんが考える、お客様に『今届けたい、本気(マジ)の一杯』をコンセプトにしたブランドで、2022年(令和4年)6月27日発売の「ど豚骨醤油」を皮切りとしているのですが、その歴史を遡ると2007年(平成19年)3月26日に発売された「本気盛(マジモリ)」にルーツを持ち、発売15周年を機にブランド名が変わりました。

荒ぶるクサさと旨さ!?

このページでレビューする「マルちゃん マジ盛 クレイジー豚骨」は、たとえ商品のコンセプトが激辛であったとしても、他社と比較して万人受けを狙ってくる傾向が強い東洋水産の新作とは思えない「クサウマ豚骨」をキーワードに掲げたカップラーメンで、ニュースリリースには “力強いクサさとジャンク感に振り切った、荒々しくも武骨な一杯„ などと、いい感じに御乱心な開発背景を記載。

ただ、基本的には万人受けを狙う傾向がある東洋水産でも、今回のような縦型ビッグの豚骨スープに使われるポークエキスに関しては、少しクセを持たせてくるパターンも珍しくありません。なかでも顕著なのが「田中商店」監修のカップラーメンで、じっくりと乳化するまで豚骨を炊き込んだようなコクと骨っぽさを打ち出すのは得意分野。

パッケージで訴求している本商品の見どころ

パッケージの正面には「荒ぶるクサさと旨さ」の訴求があり、容器側面にも「ジャンクでパンチのある濃厚豚骨ラーメン」などと、そもそも商品名が「クレイジー」ですからね。なんかカラーリングも毒毒しいしw ときにクサウマ豚骨といえば、久留米の呼び戻しスープを参考にしている可能性が高いので、クレイジーなクサさについてはもちろん、そのベクトルや熱湯2分の極細麺にも注目しながらレビューします。

開封

まずは「特製スープ」を引っ剥がす

今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「特製スープ」1パックのみで、名称が「特製油」ではない=スープにキレを持たせるタレやコクを深めるエキスが充填されている、というのが恒例のパターンなんですけど、マルちゃんマークが印刷されていない‥‥だと‥‥。下請け孫請けの問題かもしれませんが、マルちゃんマークなしの小袋は珍しいケース。

具材にも本気の「マジ盛」

かやくの構成は、安心と信頼の味付豚肉を筆頭に、味付挽肉、ごま、きくらげ、ねぎの組み合わせで、具材のボリュームにもこだわっている「マジ盛」らしく具沢山。そして期待の粉末スープは‥‥ん? そんなにクサくないですね。東洋水産の縦型ビッグで豚骨が題材の一杯といえば、この時点で「生臭ッwww」みたいな経験もあるので、おそらく別添の「特製スープ」がクサみの秘訣。

ちなみにメーカー希望小売価格は271円(税別)なので、縦型ビッグ製品における事実上の標準ど真ん中に設定されているのですが、注意すべきは販売ルート。東洋水産のニュースリリースには “CVS 他„ との記載があったので、後日に流れる可能性もありますけど、しばらくはコンビニでの取り扱いが前提の商品に該当するようです。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん マジ盛 クレイジー豚骨
販売者:東洋水産株式会社
製造所:株式会社酒悦 房総工場(千葉県長生郡長南町美原台1-34)
内容量:114g(めん80g)
商品コード:4901990378963(JAN)
発売日:2024年09月16日(月)
実食日:2024年10月01日(火)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)
小売価格:271円(税別)
購入価格:292円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ+紙
湯量目安:430ml
調理時間:熱湯2分
小袋構成:1袋(特製スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、卵白)、添付調味料(ポークエキス、植物油、食塩、香味油脂、ゼラチン、香辛料、しょうゆ、たん白加水分解物、砂糖、酵母エキス)、かやく(味付豚肉、味付挽肉、ごま、きくらげ、ねぎ)/ 調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、加工でん粉、カラメル色素、かんすい、乳化剤、酒精、香料、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、pH調整剤、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

ここ心配‥‥

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し2分の極細麺となっているのですが、どうしても「ハリガネ」のトラウマが脳裏を掠める展開。というのも約7年前、2017年(平成29年)11月13日発売の「ハリガネ スパイシー豚骨」以降、悪い意味でスナック感が強すぎる細麺を使い続けているため、それが吉と出るか凶と出るか。

想像の範囲内だけど、けっこうクサい

別添の小袋は後入れなので、それを引っ剥がしてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「特製スープ」を温めながら待つこと2分。その間に漂ってくるのは、いかにもカップラーメンらしいスナック的な豚骨感で、ガーリックパウダーどペッパーのジャンクなアクセントもイイ感じに乗っていたのですが、別添の「特製スープ」を加えると雰囲気は一変。なんかこう、ツンとくる感じのクサさが‥‥よきw

ちなみに製造所は酒悦の房総工場となっていますが、酒悦は1983年(昭和58年)7月より東洋水産が資本参加している連結子会社で、東洋水産の縦型ビッグ製品を担当しています。つまり、酒悦の房総工場については “マルちゃんの工場„ という認識で問題ありません。それでは、引き続き味覚に訴えてくる豚骨感にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(114g)あたり
カロリー:543kcal
たん白質:17.1g
脂  質:28.2g
炭水化物:55.3g
食塩相当量:6.3g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:4.3g)
ビタミンB1:0.44mg
ビタミンB2:0.41mg
カルシウム:274mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:543kcal(めん・かやく:423kcal)(スープ:120kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

割り切れば面白いけど‥‥

2.5

撮影の際に伸びちゃったので、上記の画像では実際よりも縮れが控えめに見えるのですが(すんません)、かなり小刻みかつ強烈な縮れ具合。とんこつラーメン専門店でコレが出てきたら、おいおい狂気じみてんな‥‥ってなりそうですけど、今回は有名店監修のカップラーメンではないですし、これはこれと割り切れば悪くありません。ただ、めちゃくちゃスナック的。

スープとの相性も悪いわけじゃないけど‥‥

1食目を撮影してから実食後、今度は撮影なしで2食目を調理するのがルーティーンなので、2食目はキッチリと時間を守ってから食べ始めるのですが、ところどころパキパキ、サクサクとした戻りムラが目立つ仕様。ある意味、本物のラーメンでは楽しめないジャンクさなので、それが好きな方には堪らないスペックになるでしょうけれど、もうひとつの課題は伸びやすさ。

先に “撮影の際に伸びちゃった„ と触れましたが、それでも誤差は2分15秒ほど。調理前の麺重量は80gなので、縦型ビッグ製品の基準(めん70〜85g)から見ても多い部類に入りますから、こだわりを感じる部分ではあるけれど、食べ始めてから折り返し地点で柔麺に。繰り返すように独特のスナック感は魅力でもあるので、割り切れるならポジティブに映ると思いますが、そろそろ進化してほしいです。

スープ

土台の方向性とオイルが合ってない

3.0

まずは「特製スープ」を入れずに味わってみたところ、炊き出し感や骨っぽさは控えめで、想像よりも出汁(だし)っぽいというか、クレイジーな雰囲気は皆無に等しく、むしろ優等生で軽めのテイスト。ガーリックパウダーやペッパーの効かせ方と、やや強めの醤油感も印象に残ったのですが、東洋水産が得意とする豚骨の打ち出し方とは異なるフレームワーク。

ニオイは強い

続けて「特製スープ」を加えた途端、老舗の羽釜から漂うそれとは異なるベクトルを歩んでいるけれど、都会の閑静な住宅街でダクトからガンガンやってたら間違いなく非難轟々だよね、ってくらいのオイニーが攻めてくる、なかなかのインパクト。さらに液体のポークエキスも充填されていたので、粉末には出せないコクもプラスされるのですが、問題はニオイとのバランス。

これは定番商品になれんタイプだなと、そのくらい個性的なニオイに対し、香りの出所が不明というか、オイルのインパクトに炊き出し感が追い付いていないイメージ。土台の炊き出し感と乳化感も強ければ、パッケージにもある “クサさ„ をナチュラルに楽しめたと思うんですけど、クサみだけ別のところから持ってきたような、深追いするとチグハグなバランスで、一体感の無さが気になりました。

かやく

これぞ「マジ盛」

5.0

ちょっと画像では分かりにくいのですが、味付豚肉は他の商品でも頻繁に見かける “醤油と砂糖で甘辛く炊いたアレ„ なので、まったく新鮮味はありません。しかし、その肉質はリアルで、甘辛い味付けも今回のスープと‥‥いや、ミスマッチではないけれど、ベストマッチかと聞かれたら、どちらかというと大きめの挽肉に軍配。

とはいえ2種の肉具材が多めに入っているところは純粋に高く評価したいですし、キクラゲも細切りではなくホール状で、なかなかの存在感。ネギはAD(エアドライ、熱風乾燥)特有の繊維質を残していますが、邪魔になるほどの主張ではなく、ちょいちょい飛び込んでくるゴマの芳ばしさも効果的。豚骨ラーメンのイメージにもピッタリで、きちんと「マジ盛」のプライドが伝わってくるラインナップでした。

総評

3.0

というわけで、別添の「特製スープ」を加えた途端に漂ってくる、定番商品では出せないクサさレベルは印象に残る水準に達していたのですが、それに伴う炊き出し感が弱く、ニオイのインパクトだけが独り歩きしているようなイメージ。もっと骨っぽさが強いポークエキスをメインに使っていれば、チグハグな印象も回避できたんじゃないかと。

スナック的すぎる油揚げ麺についても然り、縦型ビッグという製品スタイル上もうちょっと耐久性が欲しかった‥‥などと好き勝手に書いておりますが、酷評じゃないですよ。そんなにクレイジーじゃないというか、悪ぶってるわりにSober(しらふ)だよね、とは思いましたけど、ニオイにフォーカスを絞るとインパクトあったので、さらなる進化に期待しています。【author・taka :a(大石敬之)】

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