どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年3月27日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 ロカボNOODLESおいしさプラス こってり醤油 / 濃厚鶏白湯 / ピリ辛酸辣湯」の実食レビューです。
あの「ロカボNOODLES」が超高付加価値製品に!? おいしく楽しく適正糖質で、食物繊維たっぷりで、PFCバランスも整って、たんぱく質も摂取できる “いいこといっぱい詰まったカップラーメン” にグレードアップ!!
おいしい? まずい? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ロカボNOODLES おいしさプラス
ロカボNOODLES(ろかぼぬーどる)とは、東京都渋谷区に本社を構える明星食品の機能系カップめんブランドで、2015年(平成27年)5月11日に登場した「低糖質麺 はじめ屋 糖質50%オフ 醤油豚骨味」及び「同 コク旨塩味」にルーツを持ち、昨年までは “適正糖質” と “食物繊維” にスポットを当てた「野菜たっぷり」の低糖質麺シリーズとして確固たるポジションを築いていたのですが‥‥
今回の新商品「ロカボNOODLESおいしさプラス」は、従来の「ロカボNOODLES」に備わっていた “適正糖質・食物繊維” の価値に加え “おいしさ” と “PFCバランス・高たんぱく” に着目して生まれた多機能型のカップラーメンで、従来のフレーバーとは異なる「こってり醤油」「濃厚鶏白湯(とりぱいたん)」「ピリ辛酸辣湯(スーラータン)」を3品まとめて市場に投下した明星食品。
「ロカボNOODLES」のブランド名にもなっている「ロカボ(locabo)」とは、一般社団法人「食・楽・健康協会」が推奨している糖質制限のコンセプトで、極端な糖質制限も含むローカーボ(low-carb)の概念と区別した “おいしく、楽しく食べて、健康に” という緩やかな(1食当たりの適正糖質量を20~40gとする)糖質制限の考え方を提唱し、科学的根拠に基づいた「適正糖質」を現実化。
そのコンセプトは多くの加工食品にも適用されているため、スーパーやドラッグストア、さらにはコンビニでも、カトラリーを添えたコックさんのイラストに「ロカボ」と書かれたロゴ(通称「ロカボマーク」)を目にする機会は多いと思います。しかし、さらなる付加価値を備えた商品のみに許されるのが「ロカボプラスマーク(low-carb PLUS)」という新基準で、発足は2021年(令和3年)と最近の話。
従来の「ロカボマーク」に規定された糖質量の条件に加え、たんぱく質や食物繊維の含有量など、5つの定めらた条件のうち1つ以上を満たした商品のみを認証する、サステナブルなロカボライフの支援を目指した新基準が「ロカボプラスマーク」となっており、満たさなければいけない条件とは‥‥えっと、詳しくは『ロカボプラスの条件』に書いてありますw(※リンク先はPDF)
かくして生まれ変わった「ロカボNOODLESおいしさプラス」は、ロカボの条件(1食あたりの糖質量20〜40g×3食+嗜好品は1日10gの糖質量にする)を満たし、たんぱく質の含有量が1食あたり10g以上(糖質が20g以上の場合は20g以上、嗜好品では5g以上)かつ食物繊維の含有量も「ロカボプラスマーク」の条件を満たしているのですが、もうひとつ触れておきたいのが「PFCバランス」について。
PFCバランスとは、厚生労働省が制定した『日本人の食事摂取基準(2020年版)」で推奨されている、たんぱく質(Protein)・脂質(Fat)・炭水化物(Carbohydrates)のエネルギーに対する構成比率のことで、たんぱく質は13〜20%、脂質は20〜30%、炭水化物は50〜65%が理想的な摂取目安とされており、そのバランスに準じて「ロカボNOODLESおいしさプラス」の構成比率が整えられています。
前述のように「ロカボNOODLESおいしさプラス」のフレーバーは「こってり醤油」「濃厚鶏白湯」「ピリ辛酸辣湯」の3タイプで、気分や好みに合わせて選択できるのも嬉しいポイントとなっているのですが、いったい “どれが1番おいしい” のか、そもそも “ちゃんと違和感なく美味しい” のか気になったので、このページでは「ロカボNOODLESおいしさプラス」の特徴や魅力を3品まとめて解説します。
開封
「ロカボNOODLESおいしさプラス」に別添されている小袋は、いずれのフレーバーも1パックずつで、食べる直前に加える仕様。赤いパッケージの「こってり醤油」には “こってり醤油だれ” を、黄色いパッケージの「濃厚鶏白湯」には “濃厚鶏油(ちーゆ)” を、橙パッケージの「ピリ辛酸辣湯」には “ピリ辛ラー油” を別添‥‥っていうか3つ並べると若干ややこしいですねw
開封直後のイメージとしては、いわゆるカップラーメンのそれと遜色ないファーストインプレッションで、しかしながら「カップヌードルPRO 高たんぱく&低糖質」のプロテイン謎肉(なぞにく)よろしく四角い具材はプロテインキューブとなっており、3品ともにノンフライの “うまみねり込み麺” を搭載するなど、しっかり機能性に富んだ仕様。
またメーカー希望小売価格も注目すべきポイントで、前述した日清食品の「カップヌードルPRO」然り、東洋水産の「お揚げとお揚げのきつねそば」や「鶏肉盛りの黄色い博多ラーメン」然り、いわゆる機能系カップ麺は業界水準よりも値段が高くなりがちなのですが、明星食品の「ロカボNOODLESおいしさプラス」は214円(税別)ということで、2023年3月現在の基準となる価格設定です。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 ロカボNOODLESおいしさプラス こってり醤油 / 濃厚鶏白湯 / ピリ辛酸辣湯 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)※3品共通 内容量:60g(めん40g)/ 58g(めん40g)/ 58g(めん40g) 商品コード:4902881454827 / 4902881454841 / 4902881454865(JAN) |
発売日:2023年03月27日(月) 実食日:2023年03月30日(木) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 小売価格:214円(税別) 購入価格:170円(税込) ※なぜか「ピリ辛酸辣湯」だけ税込127円だったんですけど、たぶん販売店のミス。 |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:310ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:各1袋 |
実食開始
さて、まずは「こってり醤油」の調理直後。プロテインキューブの見た目が怪しいので、ちょっと構えてしまう部分はありますけどw 即席カップめん特有の罪悪感を覚えるスープの香りは好印象。それでいてカロリーは200kcalと低く、糖質量もロカボの条件を満たし、減塩はコンセプトから外れているのですが、栄養成分表示には余分な塩分を体外に排出してくれるカリウムの含有量を明記。
栄養成分表示[1食(60g)あたり]カロリー 200kcal(めん・かやく 180kcal / スープ 20kcal)、たんぱく質 12.2g、脂質 7.6g、炭水化物 32.2g(糖質 18.4g / 食物繊維 13.8g)、食塩相当量 4.6g(めん・かやく 1.1g / スープ 3.5g)、カリウム 284mg |
原材料名:めん(小麦粉(国内製造)、植物性たん白、植物油脂、食塩、香辛料(ガーリック)、大豆加工品、たん白加水分解物)、スープ(ポークエキス、しょうゆ、難消化性デキストリン、植物油脂、たん白加水分解物、クリーミングパウダー、コラーゲンペプチド、食塩、植物性たん白、香辛料(ガーリック、ペッパー、ジンジャー)、たん白加工品、香味油、香味調味料)、かやく(大豆加工品、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、増粘剤(増粘多糖類、アルギン酸エステル)、かんすい、香料、環状オリゴ糖、リン酸塩(Na)、微粒二酸化ケイ素、酸味料、酒精、乳化剤、カロチノイド色素、くん液、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(スクラロース)、ベニコウジ色素、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、かに・落花生を含む製品を生産しています。 |
次に「濃厚鶏白湯」の調理直後‥‥なんかこう、下地が白いからプロテインキューブの怪しさもマシマシな感じになってしまったのですがw ひとまず具材の構成は「こってり醤油」と共通で、栄養成分表示の値も大差ありません。なので、こっちのほうが低糖質とか、こっちのほうが高たんぱく質とか、そういった理由で選ぶ必要はない(味の好みで選んだらいい)と思います。
栄養成分表示[1食(58g)あたり]カロリー 198kcal(めん・かやく 180kcal / スープ 18kcal)、たんぱく質 11.6g、脂質 8.0g、炭水化物 30.9g(糖質 18.2g / 食物繊維 12.7g)、食塩相当量 4.5g(めん・かやく 1.8g / スープ 2.7g)、カリウム 265mg |
原材料名:めん(小麦粉(国内製造)、植物性たん白、植物油脂、食塩、香辛料(ガーリック)、大豆加工品、たん白加水分解物)、スープ(チキンエキス、たん白加水分解物、食塩、難消化性デキストリン、植物油脂、クリーミングパウダー、ポークエキス、植物性たん白、香味調味料、コラーゲンペプチド、乳等を主要原料とする食品、香辛料(ジンジャー、ペッパー)、しょうゆ、チキンオイル)、かやく(大豆加工品、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(増粘多糖類、アルギン酸エステル)、かんすい、環状オリゴ糖、微粒二酸化ケイ素、リン酸塩(Na)、カラメル色素、香料、乳化剤、カロチノイド色素、くん液、酸化防止剤(ビタミンE)、ベニコウジ色素、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、かに・落花生を含む製品を生産しています。 |
最後に「ピリ辛酸辣湯」の調理直後、こちらの具材は「こってり醤油」と「濃厚鶏白湯」にタマゴ(かきたま)を追加しているのが特徴で、もっと香りに透明感があります。実際にカロリーも3品中もっとも低く、わずかに糖質の量も下がっているため、選択の際にヘルシーさを重要視するのであれば「ピリ辛酸辣湯」が最有力候補になるかもしれません。
栄養成分表示[1食(58g)あたり]カロリー 188kcal(めん・かやく 177kcal / スープ 11kcal)、たんぱく質 11.2g、脂質 7.1g、炭水化物 30.7g(糖質 17.8g / 食物繊維 12.9g)、食塩相当量 5.5g(めん・かやく 2.7g / スープ 2.8g)、カリウム 267mg |
原材料名:めん(小麦粉(国内製造)、植物性たん白、植物油脂、食塩、香辛料(ガーリック)、大豆加工品、たん白加水分解物)、スープ(食塩、たん白加水分解物、植物油脂、難消化性デキストリン、香味調味料、植物性たん白、醸造酢、しょうゆ、コラーゲンペプチド、香味油、黒酢、香辛料(ペッパー、赤唐辛子、ジンジャー)、チキンエキス、でん粉、ホタテエキス、デキストリン)、かやく(大豆加工品、卵、ねぎ)/加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(増粘多糖類、アルギン酸エステル)、酸味料、かんすい、環状オリゴ糖、カラメル色素、微粒二酸化ケイ素、リン酸塩(Na)、カロチノイド色素、ソルビット、乳化剤、グリセリン、くん液、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、甘味料(スクラロース)、ベニコウジ色素、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)※本品製造設備では、かに・落花生を含む製品を生産しています。 |
ただ、食塩相当量の数値が最も高いのは「ピリ辛酸辣湯」なので、塩分にも気を遣っている方は注意してください。それでは、ここから先は味についての満足感に注目しつつ「こってり醤油」「濃厚鶏白湯」「ピリ辛酸辣湯」それぞれの特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
ロカボNOODLESおいしさプラス こってり醤油
はじめ屋(醤油豚骨)のDNAを感じる仕上がり
麺は細めの形状でありながら、湯戻し時間は熱湯4分と若干ながら長めの設定で、しかしながら規定の時間でピッタリと食べ頃。クニッとした歯応えだったり、低糖質麺シリーズ特有の風味だったり、通常のノンフライ麺とは異なる特性を備えているのですが、クニッとした歯応えは慣れるとクセになる感じ。また細身の形状でも伸びにくく、ながらでダラダラと食べない限り、食感の劣化も目立ちません。
スープの「難消化性デキストリン」や「コラーゲンペプチド」は機能性を高めるための成分になりますが、やや乳化感の強いポークエキスを中心に、しょうゆのコクもキリッと強く、ペッパーのアクセントも強め。さらにガーリックやジンジャーなど、香味野菜のアクセントも明確で、薄味の印象は皆無に等しい、むしろ “不健康な味” とさえ感じるジャンクなテイスト。
とろみの加減が人工的なので、ちょっと不自然な部分ではあるものの、おかげで麺とスープの一体感は申し分ありません。別添の「こってり醤油だれ」も効果的で、程よく豚臭いニオイだったり、液体しょうゆ特有のキレがプラスされたり、機能系カップ麺のスープとは思えない力強さ。これでPFCバランスも整ってるんでしょ? 最高じゃん。
かやくのネギはフリーズドライ加工かつ斜め切りなので、熱風乾燥のネギよりも高級感のあるタイプ。対して見るからに怪しいプロテインキューブは‥‥お、なかなか悪くないですね。本物のダイスミンチと遜色ないクオリティとはいえないけれど、高たんぱく質が売りの代替品としては許容範囲内。ふつうのカップラーメンだったら物足りないと思いますが、ブランドの印象を踏まえると悪くないでしょう。
ロカボNOODLESおいしさプラス 濃厚鶏白湯
ライトに食べたいならコレ
おそらく麺は「こってり醤油」「濃厚鶏白湯」「ピリ辛酸辣湯」3品ともに共通で、原材料名の構成も完全に一致するのですが、前述の「こってり醤油」と比較して若干ながら「濃厚鶏白湯」のほうが柔らかめに仕上がります。ただ、おそらくスープのpH(水素イオン濃度)に関する問題で、劇的な差が生じているわけではありません。
スープは「こってり醤油」よりも優しくて、まろやかな鶏の旨みを中心に、あえて香辛料や香味野菜の主張は抑えているような、全体的に丸みを帯びているマイルドなテイスト。別添の小袋に入っている成分がオイルだけだったこともあり、土台は粉末スープだけの構成なので、比較的に軽いと感じるかもしれません。ただ、それでも薄味ではないですよ。
攻撃性こそ控えめですが、味の系統としてはジャンクな方向性にあり、とろみの加減も「こってり醤油」より自然な効かせ方で、仕上げに加える鶏油の芳ばしさも印象に残りました。ちなみに具材の構成は「こってり醤油」と共通なので、詳細は省きます。
ロカボNOODLESおいしさプラス ピリ辛酸辣湯
本命はココ
麺は3品共通と前述しましたが、うまみねり込み麺が持つポテンシャルを最大限に引き出せているのは「ピリ辛酸辣湯」で、低糖質麺シリーズ特有の風味が気になりません。この風味を他で例えるのは難しいため、ちょっと歯痒い項目ではあるんですけど、なんせピリッと辛い酸辣湯との相性は申し分なく、自然に楽しめました。
パッケージの辛さレベルは「2」と表示されていたのですが、実際の辛さは商品名の通りピリ辛で、しかしながら胡椒の刺激については想像以上に強く、身体の芯からポカポカしてくる感じ。とろみは3品中もっとも強めに効かせてありますが、もともと酸辣湯には片栗粉を使いますし、胡麻油が芳ばしいラー油と黒酢を充填した別添「ピリ辛ラー油」の効果も絶大で、想像以上に硬派な酸っぱ辛いテイスト。
さすがに同社の「明星 中華三昧タテ型 榮林 酸辣湯麺」と比較してはいけませんが、3品同時にリリースされた「ロカボNOODLESおいしさプラス」の中では最強で、どれがオススメか聞かれたらダントツで「ピリ辛酸辣湯」を推したいレベル。かきたまの量は多いとはいえないけれど、酸辣湯の雰囲気を演出するには充分でしょう。
総評
というわけで、さらなる進化を遂げた「ロカボNOODLESおいしさプラス」3品を食べ比べてみた結果、もっとも総合力が高かったのは「ピリ辛酸辣湯」で即決。ただ、個人的に(思い出補正も手伝って)好みだったのは「こってり醤油」で、もっとも一般的にウケそうなのは「濃厚鶏白湯」と甲乙付け難く、三者三様の魅力を備えていました。
もちろん “ふつうのカップラーメン” とは違うため、それなりの差を感じることになるとは思います。けれども機能系カップ麺に有り勝ちな頼りなさが顕著だったり、おいしさが犠牲になっていたり、そういったネガティブ因子は極めて少ないので(ちょっと麺の量は控えめですけど)迷っているなら一度は試してみてください【author・taka :a(大石敬之)】