どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年3月17日(火)新発売の二郎系レンジ麺、ローソン「背脂にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン(にんにく増し)」の実食レビューです。
ローソンの「ジェネリック二郎」他社に先駆けて “第四世代” に!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、コンビニラーメンとしての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ローソン ジェネリック二郎 “4代目”
ジェネリック二郎とは、東京・三田に本店を構える「ラーメン二郎」の流れを汲んだ「二郎系」並びに二郎系ラーメンの影響を強く受けた「インスパイア系」と呼ばれるジャンルを意識して開発されたコンビニ限定レンジ麺* の通称で、2019年1月29日に全国解禁されたセブンイレブンのジェネリック二郎「中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン」がブームの火付け役。
*レンジ麺=電子レンジ加熱専用の要冷蔵カップ入りチルド麺
ローソンのジェネリック二郎「にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」が初めて発売されたのは、セブンイレブン×とみ田の「豚ラーメン」発売から約8ヶ月半後の2019年10月15日。その1週間後となる2019年10月22日にファミリーマートの「大盛にんにく醤油ラーメン」が現れ、コンビニ大手3社によるジェネリック二郎商戦の幕が切って落とされました。
各社のジェネリック二郎は定期的にリニューアルされていて、ローソンの「にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」は2019年12月10日に二代目「背脂にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」を発売。その後、2020年1月21日に三代目「2種のにんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」を発売しているため、このページでレビューする “背脂にんにくが決め手” は四代目になります。
ちなみにセブンイレブンの「中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン」は、2019年6月12日に1回目のリニューアルを行い、2020年2月19日発売の「ワシワシ食べる豚ラーメン」が2回目のリニューアルにして現在の最終段階。まだ麺のワシワシ感は完璧とはいえないものの、これまで大きく足を引っ張っていた “うどんっぽさ” を払拭しました。
同じくファミリーマートのジェネリック二郎「大盛にんにく醤油ラーメン」(前身 “野菜マシにんにく醤油ラーメン” を除く)も2019年12月17日に二代目、2020年2月25日に三代目をリリースしているため、コンビ大手3社のジェネリック二郎は “第三世代” で統一されていたのですが、一足先にローソンが次の世代に前進。
パッケージに記載されている商品名こそ二代目と同じ “背脂にんにくが決め手 豚醤油ラーメン” となっていますが、ローソンの公式ウェブサイトに記載されている商品名は「背脂にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン(にんにく増し)」とニンニクを強調し、前回発売品「2種のにんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」と比較してカロリーなどの数値も変わっています。
ローソンの初代ジェネリック二郎「にんにくが決め手」は思っていたよりもニンニクの主張が弱く、完全に名前負けしていたとはいいませんが、インパクトに欠ける印象が否めなかったデビュー戦。さらに二代目「背脂にんにくが決め手」のテコ入れでニンニクの勢いが衰えてしまったのですが、油脂の量が圧倒的に増え、結果的にスープの満足感がアップしました。
そして前回発売品の三代目「2種のにんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」は背脂がカットされたので、アブラに関しての満足感は落ちてしまったのですが、新たにフライドガーリックを導入したことで “やっと「にんにくが決め手」になった” ところ。四代目は “背脂” の復活だけでなく初の “にんにく増し” となっているため、歴代商品や競合他社との違いにも注目です。
開封
調理前の見た目は「2種のにんにくが決め手」と同じく最初から一味唐辛子がトッピングされていて、ローソンのホームページでは “にんにく増し” とありましたが、むしろフライドガーリックの量は減っています。ただ、引き続き2種類のニンニクは受け継がれ、三代目では刻みニンニクだけだったところに二代目の背脂ニンニクが復活していました。で、ちょっと気になったのが製造所——
コンビニの要冷蔵レンジ麺は、通称・日配食品(にっぱいしょくひん)またはデイリー食品と呼ばれている消費期限が短い食べ物なので、製造者(メーカー)が地域によって異なります。ただし、基本的にローソン○○店のレンジ麺は株式会社△△が製造している、といったように地域ごとの担当企業は決まっているのですが、購入店舗は同じなのに前回の株式会社オイシス「加古川工場」から「滋賀工場」に変わっているイレギュラーな展開。
とはいえ同じ企業の別工場であれば大した問題ではないかもしれないですし、中の人曰く “麺やスープ、具材のレシピはローソンの規格にあわせて製造している” らしいのですが、こと麺の仕様に関しては製造者の違いが顕著に現れることも珍しくないので、地域によっては感想とブレがあるかもしれません。それからコンビニのレンジ麺は “未開封の状態でレンジアップするのが基本” なので、加熱前に開封しないでください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:背脂にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン(にんにく増し) 製造者:株式会社オイシス 滋賀工場 製造所:滋賀県守山市大門町390-1 内容量:-(記載なし) 商品コード:2320533760614 |
発売日:2020年03月17日(火) 実食日:2020年03月21日(土) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:550円(税込) 希望小売価格:509円(税別) |
麺の種類:茹で中華麺 スタイル:二郎系レンジ麺 容器材質:プラ(PS) 保存方法:要冷蔵 10℃以下 加熱目安:1500W 1分50秒 / 500W 5分30秒 小袋構成:-(別添なし) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】にんにく入り醤油豚骨スープゼラチン、茹中華麺、もやしキャベツ炒め、背脂入りにんにく炒め、焼豚、フライドガーリック、寒天加工品、唐辛子 / かんすい、加工澱粉、調味料(アミノ酸等)、酸味料、pH調整剤、グリシン、酢酸塩(Ca、Na)、酸化防止剤(V.E)、糊料(加工澱粉、増粘多糖類)、香辛料、クチナシ色素、酵素、(一部に卵・小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)(本品製造工場では、そば・卵を含む製品を生産しています) |
実食開始
さて、電子レンジ加熱の目安時間はローソンの業務用電子レンジ(1500W)で1分50秒、一般家庭用の電子レンジ(500W)で5分30秒、前回の三代目「2種のにんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」と変わりません。もしワット数が違う場合は、600W=4分35秒、700W=3分55秒、800W=3分25秒、900W=3分00秒、1000W=2分45秒を目安にしてください。
セブンイレブンのジェネリック二郎「中華蕎麦とみ田監修ワシワシ食べる豚ラーメン」は三代目から550円(税込594円)に値上げされましたが、引き続き「にんにくが決め手!」シリーズのローソン標準価格は初代~四代目まで509円(税込550円)のまま変わっておらず、今回も三代目と同じようにニンニクの香りが印象的な実食前。
なお、カロリーは初代616kcal、二代目(背脂にんにく)716kcal、三代目(2種のにんにく)637kcal、四代目(今回)648kcalとなっているため、二代目の背脂にんにくほどのカロリーではありませんでした。それでは、引き続き前回との違いや “にんにく増し” の効果に注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、二郎系レンジ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食包装当り |
カロリー:648kcal たん白質:27.1g 脂 質:19.8g 炭水化物:92.8g 食塩相当量:7.20g(推定値) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
コシさらにアップ
前述した製造所の違いによるものか、それとも麺の配合自体が変わったのかは定かではないものの、三代目と比較してコシの強さに磨きがかかり、これまで以上に高密度な食感を実現。もともとローソンの麺はコシが強く、セブンイレブンやファミリーマートの茹で中華麺よりも噛み応えがあったのですが、今回さらにコシが強くなっています。
硬派な二郎系のラーメンを提供している店は、日清製粉のオーション(灰分0.52±0.04%の2等粉)で打った加水率の低い極太ちぢれ麺を使用する傾向にあり、対する今回の「背脂にんにくが決め手」に使われているのは縮れが控えめな中加水の太麺とタイプは異なるのですが、茹で置きした麺特有の頼りなさがありません。
むんむんとした小麦の香りやワシワシとした食感が楽しめるタイプではないですし、セブンイレブンとファミリーマートのジェネリック二郎ほど太い麺でもないのですが、コシの強さに関してはダントツの出来栄え。さすがに生の中華麺ほど臨場感のある麺ではないものの、レンジアップでこのクオリティなら上出来です。
スープ
ほぼ方向性は同じ
セブンイレブンの「とみ田監修豚ラーメン」は非乳化系の硬派な醤油豚骨スープをイメージしているのに対し、ファミリーマートの「大盛にんにく醤油ラーメン」とローソンの「にんにくが決め手」は乳化感のある豚骨に醤油のキレを効かせた乳化系(微乳化系)のスープで、その方向性については四代目も変わっていません。
たしかに背脂抜きの前回よりも濃厚なテイストではあるものの、カロリーは微増かつ脂質は20.9gから19.8gに減っていたので、そんなに背脂が顕著に主張してくるわけではなく、ローソンのスープのみ放置するとゼラチン状に戻るのも歴代通り。というわけで実質そんなに変わっていなかったのですが、ちょっとだけ人工的なワザとらしさが控えめになった気がします。
刻みニンニクの部分にはレンジアップで溶けるラードが主体の油脂と原型が残る背脂の粒が入っていて、二代目の “背脂にんにく” ほどではないものの、若干ながらコクがアップ。後述するフライドガーリックを含め、特別に前回比 “にんにく増し” のテイストではなかったのですが、きちんと「にんにくが決め手」の商品名に負けないだけのパワーは備えていました。
具材
フライドガーリックは減ったけど
トッピングのヤサイは食感のいい茹でモヤシにクタクタの茹でキャベツ、エッジの効いたフライドガーリックに豚が1枚、それに芳ばしい一味唐辛子と前回から具材のラインナップに大幅な変更は見られません。野菜の量はファミマ、セブン、ローソンの順で多いので、それについては負けを認めざるを得ませんが、フライドガーリックのキレと一味唐辛子の風味は唯一無二のアクセント。
焼豚の部位は豚バラ肉で、セブンイレブンの「とみ田監修豚ラーメン」ほど分厚い豚ではないものの、ファミリーマートの「大盛にんにく醤油ラーメン」よりも食べ応えがあるため満足度は暫定2位。イメージとしてはスーパーのデリカテッセンに置いてある焼豚みたいなクオリティで、柔らかく風味のいい豚です。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4+)
ついに第四世代に突入したローソンのジェネリック二郎「背脂にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン(にんにく増し)」ですが、おおむね前回と比較して大幅な路線変更はなく、ローソンの “にんにくが決め手” が好きだった方の期待を裏切るような味ではありません。逆に今まで満足できなかった方にとっては——なんですけど、これはこれで個性的。
麺のコシが強くなった件については製造者の違いが関係しているかもしれませんし、結果的に二郎系っぽいかといわれたら遠いのですが、うどんっぽさや茹で置きの麺特有の頼りなさは控えめなので、ある意味もっともナチュラルなのはローソンかもしれません。いわゆる二郎系ラーメンそのものとはいえないけれど、単純にコストパフォーマンスは悪くないと思います。