どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年7月29日(月)新発売、エースコックのカップ麺「阪神甲子園球場監修 甲子園カレーラーメン」(271円+税)の実食レビューです。
阪神甲子園球場100周年記念コラボで100種の素材入り、開設当初から人気の甲子園カレーを刺激的なカップラーメンにアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
阪神甲子園球場監修 甲子園カレーラーメン
甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の順列から成る十干(じっかん)の初め「甲(きのえ)」と、十二支の最初に位置する「子(ね)」が重なった、60年に一度しか訪れない甲子(きのえね)年に完成したことから “甲子園大運動場„ と名付けられ、第10回全国中等学校優勝野球大会以降、野球の聖地としての歴史を刻み始めた阪神甲子園球場(はんしんこうしえんきゅうじょう)。
1924年(大正13年)8月1日、兵庫県武庫郡鳴尾村(現・西宮市)にて開場以来、今年8月1日に記念すべき100周年を迎え、阪神甲子園球場100周年ロゴを使用したコラボ商品の展開やキャンペーンの開催など、趣向を凝らした企画が実施されているのですが、その100周年記念オリジナルメニューとして開発されたのが本商品で、製造者は大阪府吹田市に本社を置くエースコック。
2015年(平成27年)8月3日発売の「阪神甲子園球場監修 甲子園カレーラーメン」及び「同 甲子園やきそば」を皮切りに、阪神甲子園球場で100年前から提供されている、15種類以上の秘伝スパイスを配合した元祖甲子園名物「甲子園カレー」の味わいを再現したカップラーメン、カップうどん、カップ焼きそばをリリースしているのですが‥‥
このページでレビューする「阪神甲子園球場監修 甲子園スパイシー黒カレーラーメン」は、阪神甲子園球場の100年周年を記念し “100種の素材入りスパイス„ を特徴とする一杯ということで、100種の素材すべて公表されているわけではないのですが、いったい何を詰め込んでいるのか興味津々。
ちなみに本商品の発売日から10月31日(木)23時59分までを応募期間とし、マウンド投球体験とオリジナルフェイスタオルを当選品とした「あの憧れのマウンドで夢の投球体験が当たる!キャンペーン」も開催中なのですが、キャンペーンの詳細はパッケージと公式の特設サイトにも書いてありますので、ここから先は “100種の素材入りスパイス„ を使用した商品の中身を掘り下げます。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」と、後入れ「スパイス」の組み合わせで、この小さなパックに100種の素材が入っているようですが、原材料名や小袋にも使用素材の詳細までは明記されていません。ただ、エースコックは過去に “100種類の美味しい素材入りMAXふりかけ„ を別添した「スーパーカップMAX大盛り 太麺濃い旨スパイシー焼そば」を発売しておりまして‥‥
小袋を縦読みすると「エースコックマックスガンバリマシタ(エースコックMAX頑張りました)」というメッセージが隠されていたんですけど、それと同じ素材を使用しているのであれば、内訳は以下の通り。
エビ、チキン、ポーク、ホタテ、アサリ、カツオ、マグロ、アジ、ビーフ、サバ、ソウダカツオ、イワシ、コンブ、アオサ、オキアミ、アスパラガス、アゴ、カキ、イタヤ、イカ、シイタケ、ネギ、トマト、コムギ、オニオン、ゴマ、オオムギ、オクラ、ヤマイモ、ケール、ブロッコリー、ユズ、レンコン、ノザワナ、コマツナ、エダマメ、ハクサイ、アシタバ、ヨモギ、モロヘイヤ、クワ、ホウレンソウ、マスタード、ニガウリ、パセリ、チンゲンサイ、ダイコン、カボチャ、メッチ、ゴボウ、サトイモ、サツマイモ、キャベツ、ニンジン、リンゴ、クミン、オレンジ、バナナ、マンゴー、ストロベリー、ブルーベリー、スターアニス、レモン、シナモン、セージ、ローレル、タイム、ガーリック、オールスパイス、セロリ、パプリカ、コショウ、コリアンダー、クローブ、ジンジャー、カルダモン、アニス、トウガラシ、バジル、チンピ、ディル、フェンネル、キャラウェイ、ターメリック、ローズマリー、オレガノ、レモングラス、ナツメグ、マジョラム、セイボリー、ペパーミント、バイマックルー、カショウ、ホースラディッシュ、ギョショウ、アゲダマ、ショウユ、ワイン、タラゴン、サンショウ
あくまでも上記は「スーパーカップMAX大盛り 太麺濃い旨スパイシー焼そば」(2019年3月11日発売品)に使われていた素材なので、阪神甲子園球場監修の「甲子園スパイシー黒カレーラーメン」にも使われているのかどうかの確証はないんですけど、過去にも100種類の素材を訴求していた実績は無視できません。
ちなみに実際の甲子園カレーには入っていない “淡路島産玉ねぎパウダー„ を使用した、カップめん限定「阪神甲子園球場監修 甲子園カレーラーメン」も同時にリリースされていたんですけど、100種の素材入りスパイスのほうが気になる! ってことで「甲子園スパイシー黒カレーラーメン」から優先してレビューすることに。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:阪神甲子園球場監修 甲子園カレーラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1) 内容量:103g(めん90g) 商品コード:4901071404864(JAN) |
発売日:2024年07月29日(月) 実食日:2024年08月09日(金) 発売地域:全国 小売価格:271円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛りバケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:500ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(粉末スープ・スパイス) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(食塩、香辛料、乳化油脂、カレー粉、野菜パウダー、香味調味料、酵母エキス、チキンエキス、チキンパウダー、魚介エキス、魚介調味料、豆乳パウダー、魚介パウダー、乳等を主要原料とする食品、キムチパウダー、全卵粉)、かやく(味付鶏肉そぼろ、ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、炭酸Ca、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、酸味料、かんすい、重曹、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、微粒二酸化ケイ素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、香料、ベニコウジ色素、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・いか・オレンジ・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「粉末スープ」のみ先入れで、しっかりカレーの香りが食欲を刺激しまくってくるファーストインプレッション。エースコックは熱湯で簡単に溶ける固形ルゥも保有しているのですが、今回はスパイス感を際立たせるために、あえて粉末だけに絞ったのでしょうか。単純にコストの問題?
さておき容器側面の調理方法には “スープに直接熱湯をかけてよく溶かしながら内側の線まで注ぐ„ などと赤字で記載されていたので、そのように熱湯を注ぎ、フタをして待つこと3分。時間になったら「スパイス」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。せっかくの後がけスパイスですけど、公式的には混ぜたほうがいいみたい(調理方法に記載)。
ちなみに辛味の強さに対する警告や辛さレベルなど、そういった表示はパッケージに見当たらなかったのですが、念のため刺激的な部分にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(103g)あたり |
カロリー:436kcal たん白質:9.3g 脂 質:13.5g 炭水化物:69.4g 食塩相当量:6.6g (めん・かやく:2.0g) (スープ:4.6g) ビタミンB1:0.38mg ビタミンB2:0.55mg カルシウム:333mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:436kcal(めん・かやく:378kcal)(スープ:58kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
基礎クオリティの高い油揚げ麺
先入れの粉末スープに粘度を高める成分が仕込んであったので、戻りムラを危惧していたのですが、そういったトラブルは皆無に等しく、サイズのわりに歯応えのある食感。もちもちと粘りの強いタイプではないけれど、中心部から適度に押し返してくる反発性の持ち主で、ある程度に達すると弾けるような歯切れ感も印象的。
調理前の麺重量は、エースコックが誇る「スーパーカップ1.5倍」と同じ90gの大盛り仕様なので、とろみの強い(=保温性に優れた)スープに浸かっている時間が長くなる分、どうしても後半にかけて柔らかくなっていくけれど、それでも食べ終わる頃まで一定の反発性と歯切れの良さは健在。むしろスープの個性が際立つというか、頭ごなしにネガティブな変化ではありません。
またエースコックの油揚げ麺といえば、このブログで “油揚げ麺臭„ と表現している揚げ油のニオイが異様に目立つ商品も珍しくないけれど、後述するスパイスの効き目も相俟って、悪目立ちすることはありません。ここから阪神甲子園球場らしさはを見出すのは至難の業になりますが、大盛り仕様でも縮れが弱く、基礎クオリティの高い油揚げ麺だったので、素直に好印象でした。
スープ
想像以上に複雑だった
まずは「粉末スープ」単体の味を確認してみたところ、しっかりカレーらしいテイストでありながら、極端に人を選ぶような香辛料は使用しておらず、辛さも控えめ。むしろ野菜の甘さだったり、動物系のコクだったり、トマトの旨みだったりを目立って感じるくらい、まろやかで濃厚なカレースープです。それだけにインパクトは欠けますが、当ブログの評価基準でいうと、この時点で「★4」は堅い仕上がり。
続けて「スパイス」を投入した途端、花椒(ホワジャオ)の痺れを伴う清涼感だったり、唐辛子や黒胡椒の辛味だったり、若干の渋みや苦味が印象的なスパイスだったり、それまでのコクを重視した表情から一変。なるほどスパイシーという表現にも納得できる、コクは深くもシャープなテイストで、魚粉のパンチやエビの風味、さらにはキムチっぽいアクセントも加わるなど、想像以上に賑やかな刺激にビックリ。
細かく紐解くと複雑ですが、まとまりのないフレームワークではなく、むしろ恐ろしいまでに統率が執れまくった状態で、いくつかの素材が強めに個性を主張しながらもナチュラルに調和。もともとエースコックはカレーに強みを持っているメーカーなんですけど、かなりの本気度が伝わってきました。ちなみに市販のカレールゥで例えると、ふつうに中辛〜それ以上には達していたので、苦手な方は注意してください。
かやく
エースコックだからね、うん
——さて、基礎クオリティの高い油揚げ麺に、満足度の高いスープと来れば、その皺寄せを具材がモロに喰らっている‥‥というのは、途中で引き合いに出した「スーパーカップ1.5倍」でも頻繁に起きているエースコックあるある。
ニュースリリースには “程良く味付けした鶏肉そぼろ„ と書いていある味付鶏肉そぼろは、単体で向き合っても本体の味付けが把握できないほど味気ないアイテムで、食感もスポンジよろしくスッカスカ。一方でネギはジャキジャキと主張が激しく、幸いにも量的に邪魔なほどではなかったけれど、完全に具材は二の次を絵に描いたような内容です。しれっと赤唐辛子も入ってますけど、飾りですよ飾り。
総評
というわけで、質より量の印象が強い「スーパーカップ1.5倍」よろしく具材の貧弱さは否めませんが、しっかりスパイシーかつ複雑な味わいのスープは一見の価値ありで、大盛り仕様でも最後まで気を抜かなかった油揚げ麺も高く評価できるポイント。
元祖甲子園名物の「甲子園カレー」をモデルにしつつ、それ以上にエースコックらしい要素を感じるカップラーメンになりますが、話題性に感けた商品ではありません。カレーならではの食欲増進効果はもちろん、販売期間も『第106回全国高等学校野球選手権大会』ドンピシャなので、観戦気分を盛り上げるのにも誂え向きな一杯です。【author・taka :a(大石敬之)】