どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年12月9日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「黄金色のたぬきつうどん」(259円+税)の実食レビューです。
この値段で大盛りサイズ!? たぬき(揚げ玉)ときつね(お揚げ)どっちも楽しめる “ちょっぴり豪華なカップ入り即席うどん„ 登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
黄金色のたぬきつうどん
黄金色のたぬきつうどんとは、たぬき(揚げ玉)ときつね(お揚げ)が一度に楽しめる、ちょっぴり豪華なカップ入り即席うどんで、製造者はマルちゃんのブランドで知られる東洋水産。パッケージは同社の「赤いきつね」や「緑のたぬき」を彷彿とさせるデザインですが、大盛りバケツ型の容器を採用しているため、和風丼型カップ麺シリーズ(旧・色シリーズ)の流れを汲んだ製品としては珍しいスタイル。
赤・緑・金を基調とし、松や扇のほか、黄金色に輝く富士山と初日の出をあしらうなど、お正月さながらの雰囲気を醸していることに加え、発売のタイミングから察するに、元旦から1月15日までに食べる「年明けうどん」の需要を意識しているのかなと。
ときにマルちゃんの黄金色(こがねいろ)といえば、2022年1月24日にリリースされた縦型ビッグの新作「黄金色の天ぷらうどん」が記憶に新しく、さらに遡ると「黄金色のコロッケカレーそば」(2012年5月7日発売品)や「黄金色の天ぷら乱切りうどん」(2006年10月2日発売品)なんかもあったんですけど、大盛りバケツ型の「たぬきつ」は史上初。
たぬきの「たぬ」は緑色、きつねの「きつ」は赤色に着色されているように、かのロングセラーがベースになっていることは明白ですが、つゆの地域性や揚げ玉の種類など、そういった部分にも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」と「あとのせかやく」の合計2パックで、あとのせかやくの接続テープにテンションあがるなど。※連続生産を行う上で必要なテープです。品質上の問題はございません。たまに当たるとラッキーな気持ちになります(主観)
かやくは1枚お揚げと揚げ玉が最初から入っている状態で、たぬき+きつねのコンセプトからコンビニ限定「2枚入りお揚げ」の片割れ(正方形のやつ)でも入っているのかと思いきや、いつもの「赤いきつねうどん」の1枚お揚げと同じサイズ。揚げ玉は見た感じオニオン入りで、あとのせかやくに入れなかった理由も考察しておきたいポイント。そして、値段。
2024年12月現在、大盛りサイズの即席カップめんに設定されているメーカー希望小売価格は、オープン価格の製品を除いて271円(税別)が事実上の標準。しかし、今回は259円(税別)に設定されているため、事実上の標準を下回る値。それで1枚お揚げ入り+揚げ玉でしょ? この時点でコストパフォーマンスの高さについてポジティブに評価できる展開。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:黄金色のたぬきつうどん 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関西工場(兵庫県神戸市西区見津が丘6-8) 内容量:114g(めん86g) 商品コード:4901990379601(JAN) |
発売日:2024年12月09日(月) 実食日:2024年12月12日(木) 発売地域:全国 取得店舗:ミニスーパー 小売価格:259円(税別) 購入価格:213円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛りバケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:530ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(粉末スープ・あとのせかやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、乾燥酵母、卵白)、かやく(味付油揚げ、小えびてんぷら、オニオン揚玉、あおさ揚玉、かまぼこ)、添付調味料(食塩、しょうゆ、砂糖、粉末かつおぶし、粉末こんぶ、粉末煮干し、たん白加水分解物、香辛料、ねぎ、粉末さばぶし、植物油)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、リン酸塩(Na)、炭酸カルシウム、レシチン、増粘多糖類、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、カロチン色素、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・さば・大豆・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「粉末スープ」のみ先入れで、出汁(だし)強めのアタック。ちなみに通常の「赤いきつね」と「緑のたぬき」は、北海道・東日本・関西・西日本それぞれの嗜好に合わせて味を変えているため、どれに近いのか——というのも見どころ。
「あとのせかやく」は文字通り後入れなので、粉末スープを溶かしながら熱湯を注ぎ、フタをして待つこと5分。時間になったらフタを開け、よくまぜてから「あとのせかやく」をトッピングしたら出来上がり。お揚げの存在感が凄まじいので、どうやって盛り付けるのが正解なんだろう‥‥などと、5秒くらい迷った結果がコレ(残念なセンス)
さておき漂ってくる香りは関西の「赤いきつね」に通じるところがあるけれど、それよりも淡白というか、さらに淡麗なイメージ。はたして実際の味わいはどうなのか、また先入れ・後入れと使い分けられていた揚げ玉の効果にも注目しつつ「めん」「つゆ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(114g)あたり |
カロリー:531kcal たん白質:11.7g 脂 質:25.1g 炭水化物:64.5g 食塩相当量:6.7g (めん・かやく:2.1g) (スープ:4.6g) ビタミンB1:0.34mg ビタミンB2:0.32mg カルシウム:217mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:531kcal(めん・かやく:483kcal)(スープ:48kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
赤いきつね系
「小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、乾燥酵母、卵白」という原材料名の構成は「赤いきつねうどん」に使われている油揚げ麺と並びまで完全に一致する表示なんですけど、容器の形状が戻り具合に影響しているのか、それとも単純に室温の関係か、標準どんぶり型の「赤いきつねうどん」と比較して食べ始めの強付きが気になります。ただ、それが気になるのも最初だけ。
むしろ耐久性に関しては、ライバル関係にある「日清のどん兵衛」に劣るため、折り返し地点から柔らかめの食感に変わってきます。しかし、それも含めて伝統的な魅力に定評があるマルちゃんのフライうどん。容器の形状に合わせて微妙に配合を変えている可能性もありますが、体感的に「赤いきつねうどん」と同じ麺という認識で問題ありません。
ちなみに大盛りバケツ型のカップ麺における麺重量は、調理前の状態で「90g」のボリュームが事実上の標準となっているのに対し、今回は「86g」と微妙に減らされているのですが、前述のようにメーカー希望小売価格は事実上の標準を下回る値。それを思えば充分に納得できるマイナスですし、体感的には言われても気が付かない程度ですから、ぜんぜんOKでしょう。
スープ
既存品には属さない味
念のため北海道・東日本・関西・西日本向けの「赤いきつねうどん」及び「緑のたぬき天そば」の原材料名とも比較してみた結果、完全に一致するフレーバーはなかったんですけど、シンプルさにフォーカスして照らし合わせると「北海道」が近しいフレームワーク。
しかし、添付調味料に「粉末さばぶし」を使っているのは「関西」と「西日本」のみなので、やはり骨組み的には西日本寄りのテイストです。ただ、めちゃくちゃ淡白。もしも夏にリリースされていた場合、さすがに頼りないだろ‥‥みたいな。そのくらい淡白なテイストなんですけれども、暴飲暴食が予想される年末年始。
そのピークを超えた頃に “あっさりした物が食べたいとき„ つまりは「年明けうどん」を食べるタイミングとしては誂え向きの濃度に調整してあるような淡白さなので、発売の時期を思うと納得できる塩梅。七味唐辛子の強すぎないアクセントも心地よく、味気ないほうのアッサリではありません。そして、具材から滲み出てくる複雑な旨みも勝因。
かやく
つゆに滲み出る旨みにも注目
あっさりとした粉末スープに “ちょっぴり豪華な„ コクと旨みをプラスしてくれるのがたぬきときつねで、後者の味付けは控えめですが、ほんのり繊細な甘さが上品なつゆに寄り添うスタンス。片やジャンクな要素を加えてくれるのが揚げ玉で、最初から容器の中に仕込まれていたオニオン入り揚げ玉がつゆに独特の芳ばしさとコクをプラス。
片や「あとのせかやく」の揚げ玉はアオサ入りで、オニオン入り揚げ玉では出せないサクサク食感がアクセントに効果的。さらに磯の風味がつゆの旨みを拡張してくれていたのですが、それとは異なる小えび天ぷらのアプローチで盛り上がりを加速させている、しっかり賑やかなのにゴチャゴチャうるさいわけではない、計算を感じるバランスでした。
総評
年明けうどんを意識しているであろうパッケージのデザインと実際の仕上がりにギャップは生じておらず、1枚お揚げと2種の揚げ玉、さらに小えび天ぷらの賑やかさも含め、なかなか見どころの多い一杯。しかも、カテゴリーとしては大盛りサイズのカップうどんなのに、メーカー希望小売価格は259円(税別)ですからね。
いくら関西風とはいえ淡白な味付けなので、どんなシチュエーションにも向いている商品ではないけれど、淡白だからこそ具材から滲み出る味わいの変化が面白い、コストパフォーマンスの高い良品です。【author・taka :a(大石敬之)】