どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2025年10月25日(土)新発売、ヒカキンさんのカップ麺「辛みそきん 濃厚辛味噌」(299円+税)の実食レビューです。
カップ麺研究家が日本を代表するYouTuber・ヒカキンさん監修 “みそきんシリーズ初の辛いカップラーメン„ とガチで向き合ってみた結果——。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
辛みそきん 濃厚辛味噌
みそきんとは、2023年5月9日(火)発売の即席カップめん「HIKAKIN PREMIUM(ヒカキンプレミアム)みそきん 濃厚味噌ラーメン」及び即席カップライス「同 濃厚味噌メシ」に端を発するシリーズで、監修者は日本最大のYouTuberマネジメント事務所・UUUM株式会社(ウーム株式会社)のファウンダーであり、同社の最高顧問でもある人気動画クリエイターのHIKAKIN(ひかきん / 本名:開發 光)その人。

前述の即席カップめん及び即席カップライスは、あまりの人気から再販を繰り返し、今年5月24日発売品から「新みそきん」にリニューアル。シリーズ累計販売数は異例の3,000万食を超え、人気ラーメン店「せたが屋」店主・前島司さんと手を取り合い、東京ラーメンストリート内に自ら店主を務めるリアル店舗の「みそきん」を構えるなど、前例のない活躍を続ける中、突如として現れたのが本商品。
このページでレビューする「辛(から)みそきん」は、みそきんシリーズ初となる辛いカップラーメンで、2023年5月の初代「みそきん」発売当初から “辛味噌ラーメンは必ず作ると„ HIKAKINさんが決意していた満を持しての完全新作。
2024年10月頃に「辛みそきん」プロジェクトがスタートし “みそきん感を残しつつ、辛くて美味しいラーメン„ を目指すこと1年間。ご本人の気持ちや誕生の裏側密着などは上記の動画に収録されているため、詳しい解説は割愛しますが、ひとつ気になったのが「HIKAKIN PREMIUM(ヒカキンプレミアム)」ではないこと。

初代「みそきん」からリニューアル後の「新みそきん」まで、例外なくパッケージに「HIKAKIN PREMIUM」のロゴが印刷されていたのですが、新作の「辛みそきん」にはブランドロゴが見当たりません。それが何を意味しているのか現時点では把握できていませんが、同じ「みそきん」シリーズでも従来品とは立ち位置が違うようです。

ちなみに辛さレベルは5段階基準で真ん中の「3」に設定されているため、ピリ辛以上〜激辛未満の水準になりますが、HIKAKINさん曰く “ちゃんと辛いよ! ちゃんと„ とのこと。さらに “※小さなお子様や辛みが苦手な方は注意してお召し上がりください„ との注意事項もパッケージに記載されているため、けっこう思い切った様子。
なお発売日は2025年10月25日(土)朝10時〜1回目、同年10月31日(金)朝10時〜2回目に分けられ、今回の新商品にあわせて「新みそきん」も再販売。今回も店舗ごとに “お一人様につきn個まで„ の個数制限が設けられているかと思いますが‥‥

筆者が購入した大阪(浪速区)のセブン-イレブン店舗では “何個でもOK„ っていう。日本人よりも外国人観光客のほうが圧倒的に多いエリアなので、その影響か「みそきん」再販の度に翌週まで売れ残っている光景を目にしていたのですが、SNSでは今回も販売開始から数分で完売し、売ってない難民に陥ってしまった方の投稿がチラホラと。そして早くもメルカリ転売ヤーの出品が続出。お前らマジでヤメろ。
開封

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「特製辛味油」1パックのみで、辛みそきん専用デザイン。ちなみにフタの裏面に「まねきねこキン」が印刷されていたら大当たり! というのは従来の「みそきん」と同じ仕様なんですけど、超低確率につき激レアです。ええ、私が手に取った個体のフタ裏は無地でした。

かやくはキャベツ、味付肉そぼろ、もやしの組み合わせで、既存の「みそきん」からメンマとネギを省き、キャベツを追加した内容。このキャベツもこだわりのポイントらしく、けっこうたくさん。それから日清食品の味噌ラーメン系って “とりあえずネギが放り込まれている„ パターンが多いので、このラインナップは珍しいなと。そして、見逃せないのが販売価格。
2025年10月現在、縦型ビッグのカップラーメンにおけるメーカー希望小売価格は、多くの企業が271円(税別)を基準としており、それをセブン-イレブンで購入した場合の税込価格は292.68円になるのですが、今回の販売価格は299円(税込322.92円)と事実上の標準を超える値。同時に再販となった「みそきん」と同じ値段ではあるものの、この価格差は評価する上で見逃せないポイントになります。
製品詳細情報・購入価格等
| 製品名:辛みそきん 製造者:日清食品株式会社 製造所:+S 関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1) 内容量:109g(めん80g) 商品コード:4902105290101(JAN) | 
| 発売日:2025年10月25日(土) 実食日:2025年10月25日(土) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 小売価格:299円(税別) 購入価格:322円(税込) | 
| 麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製辛味噌) | 
原材料名とアレルギー表示
| 【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、チキンエキス、卵粉)、スープ(豚脂、糖類、粉末みそ、小麦粉、でん粉、植物油脂、ポーク調味料、ガーリック調味料、香辛料、酵母エキス、ごま、ポテトパウダー、唐辛子調味料、脱脂大豆粉、ポークパウダー、香味油)、かやく(キャベツ、味付肉そぼろ、もやし)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、増粘多糖類、香辛料抽出物、炭酸Ca、かんすい、カラメル色素、乳化剤、pH調整剤、カロチノイド色素、セルロース、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、酸味料、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) | 
実食開始

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は長めの5分。原材料名の “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、チキンエキス、卵粉„ という構成は、現行の「みそきん」と完全に一致する内容で、調理前の見た目も酷似しています。もしかすると微調整している可能性もありますが、たぶん同じ麺を使用しているのではないかと。

別添の小袋は後入れなので、フタを剥がす前に(熱湯を注ぐ際の火傷を予防するため)小袋を取ってから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「特製辛味油」を温めながら待つこと5分。時間になったらフタを開けて「特製辛味油」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。けっこう辛そうなビジュアルも然る事乍ら、香りも通常の「みそきん」と別物。
とはいえ「みそきん」にルーツを感じる要素も備わっているため、体感的な辛味の強さについてはもちろん、こだわりの “みそきん感×辛さ„ の相乗効果にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
| 栄養成分表示:1食(109g)あたり | 
| カロリー:515kcal たん白質:10.9g 脂 質:23.0g 炭水化物:66.0g 食塩相当量:5.7g (めん・かやく:3.0g) (スープ:2.7g) ビタミンB1:0.39mg ビタミンB2:0.62mg カルシウム:147mg | 
| 参考値(調理直後に分別した値) 熱量:515kcal(めん・かやく:413kcal)(スープ:102kcal) | 
| ※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 | 
めん


たぶん「みそきん」と同じ
有名店監修の本格的なカップラーメンに使われるようなタイプではなく、乱暴に例えるなら「カップヌードル カレー」の延長線上に位置しているような系統で、サイズのわりに加水率は低めの配合。また熱湯5分きちんと守っても柔らかめに仕上がる仕様だったり、揚げ油に由来する独特のニオイが目立っていたり、潔いまでにカップラーメンらしい質感ではあるものの、ちょっと面白かったのが食感の変化。

もちもちとした弾力は特に意識されておらず、かといってスパッと歯切れが良いわけでもないけれど、時間の経過に伴う食感の劣化が緩やかで、半分くらい食べ進めても質感の乱れが目立ちません。さすがに残り2、3口くらいの段階に到達すると伸びを感じるものの、それもそれでオツと思えるポジティブな流れ。
後述する辛いスープとの相性も良好で、むしろムチムチの多加水麺やスパッと切れる低加水麺だったら合わなかっただろうなと。ちなみにコラボ系の縦型ビッグ製品における調理前の麺重量は、平均して70gに落ち着くことが多いのに対し、こちらはシリーズ初の変わり種でも通常の「みそきん」と同じ80gだったので、食べ応えはバッチリ。むしろ吸水率の関係か減るのが遅く、数値以上の食べ応えが得られました。
スープ


うまみの余白が気になる‥‥
まずは別添の小袋を入れる前に味を確かめてみたところ、この時点で “辛さレベル2„ くらいの刺激が備わっていたので、辛い食べ物が苦手な方は要注意。その土台を支えるタレの方向性は、パッケージにも記載されていたように白味噌がベースなので、それについては通常の「みそきん」と共通する要素になりますが、別添(コスト)との兼ね合いか比較的に浅い印象が無きにしも非ず。
通常の「みそきん」には使っていないポテトパウダーのザラつきには面白みを感じた反面、生姜や山椒の主張は弱く、ごまの芳ばしさや動物系のコクも明らかに控えめだったので、土台の設計は小袋ありき。

それだけに「特製辛味油」の効果は大きく、全量入れると辛味は “辛さレベル3„ まで上昇。さらにセブンプレミアムの絶対王者「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」に別添されている「辛旨オイル」と同じ “炒め野菜の風味„ がプラスされ、途端に豊かな表情に。
また豚脂のコクも加勢に入りますが、体感的な辛さレベルが “ふつうに辛口„ くらいには余裕で到達しているため、ちょいちょい味の余白が気になるというか、もうちょっと赤味噌のエッジを効かせる、または通常の「みそきん」と同じくらい生姜・すりごまを配合したほうが‥‥と、そこには物足りなさを覚えました。
かやく


炒め野菜の香りで野菜の臨場感アップ
キャベツは他の商品でも頻繁に見かける具材なので、目新しさこそないけれど、しっかり多めで好印象。また別添の「特製辛味油」に仕込まれていた炒め野菜の香りとキャベツの甘さ、もやしの風味も相性抜群で、それらの相乗効果は印象に残りました。
一方その頃、味付肉そぼろの量は少なく、意識して拾わないと存在感がなかったので、今回のスープと相性が良さそうなメンマを残しておいてほしかったです。
総評
「みそきん」の完成度が高い分、うまみの余白と余韻の物足りなさが最後まで気になったので、結果的に星ひとつマイナスしたのですが、このブログにおける★4は低評価ではありません。辛味についてはHIKAKINさんの “ちゃんと辛いよ! ちゃんと„ の発言通り思い切っていたし、かやくと「特製辛味油」の相乗効果など、きちんと印象に残る部分はありました。
どうしてもコストの縛りは避けられなかったと思うので、その範囲内で辛味を追加するために「みそきん」らしさを残しながら何を省くのか、そのトレードオフで空いた穴を何で埋めるのか、何度も何度も頭を抱えながら試行錯誤されたのでしょう。その背景が “うまみの余白„ に見えたので、そこには胸を打たれました。やや値段は張りますけど、話題性に感けた商品でないことは確かです。【author・taka :a(大石敬之)】

 
  
  
  
  
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