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見せてもらおうか、日清の完全メシの性能とやらを——。管理栄養士の9割が推奨「豚辛ラ王 油そば」を食べてみた結果‥‥

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年5月30日(月)新発売、日清食品のカップ麺「完全メシ 豚辛ラ王 油そば」の実食レビューです。

豚のウマみ直撃で背徳感不要な夢の油そば!? これ1つで「33種類の栄養素」と「おいしさ」の完全バランス “管理栄養士の9割が推奨” した「完全メシ」ついに販売解禁!!

おいしい? まずい‥‥? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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完全メシ 豚辛ラ王 油そば

完全メシ(KANZEN MEAL)とは、厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準」に基づき、ビタミンやミネラル、必須脂肪酸など、33種類の栄養素をバランスよく摂取できるように設計された日清食品の新シリーズで、完全メシのブランドサイトや商品のパッケージでも管理栄養士の9割 が推奨していることを強くアピールした自信作。

※評価方法:管理栄養士におけるアンケート調査 / 2022年2月 アンケート回答者:全国医療機関291施設 / 管理栄養士各1名 質問:忙しい日の食事の選択肢の1つとして完全メシを活用して欲しいと思いますか? 結果:管理栄養士 91%が「はい」と回答 評価商品:「完全メシ 豚辛ラ王 油そば」「完全メシ カレーメシ 欧風カレー」調査機関:株式会社ファンデリー調べ

日清食品の最新フードテクノロジー(おいしさの再現技術、減塩技術、米の加工技術、3層麺製法技術、肉の加工技術)をフルに使い、シーンに合わせて選べる「カレーメシ」「豚辛ラ王」「グリーンスムージー」「バナナスムージー」「大豆グラノーラ」を同時に打ち出してきたのですが、なかでも異彩を放つのが二郎インスパイア系の油そば(豚辛ラ王)で、完全メシのコンセプトとは真逆の印象です。

日清食品の二郎インスパイア商品といえば、2020年1月13日のデビュー以来、毎年恒例となっている即席カップめん「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」(現時点での最新作は三代目「日清トリプルニンニク豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」)が台頭で、2021年8月23日に湯切りタイプの「汁なし豚ラ王」を市場に投下しているのですが、どちらも背徳感に振り切っていたのが人気の秘訣。

今回の「豚辛ラ王 油そば」も “豚ラ王” の流れを汲み、同時発売品の「カレーメシ」や「スムージー」「グラノーラ」と比較して明らかにジャンクなポジションに位置しているのですが、たんぱく質・脂質・炭水化物(Protein・Fats・Carbohydrates)のエネルギー比は完璧で、33種類の栄養素がバランスよく摂取できる「完全メシ」のレギュレーションを守っています。

とりあえず諸々のバランスがパーフェクトらしい

上記のように仰々しくグラフにされると、なんだか漠然と健康的で、なおかつ栄養価も高そうなイメージを抱いてしまうのですが、冷静にコンセプトを噛み砕くと “1日に必要な栄養素を1食で完全に補える機能性表示食品ではなく、カロリーに準じた栄養素をバランスよく配合している” ことを訴求しているため、これが二郎インスパイア系の油そばをラインナップに組み込めた「完全メシ」のカラクリ。

実は2022年1月中旬より、都内のセブンイレブン店舗限定で冷凍食品の完全メシ「カップヌードル 謎肉炒飯」及び「カレーメシ 欧風カレー 中辛」を試験的に販売していますが、NB(ナショナルブランド)の「完全メシ」は今回の5品が第1弾。2019年3月27日にリリースされた完全栄養食「All-in」シリーズは敢え無く撤退しているため、それに代わる後身として立ち上げたのかもしれません。

TwitterなどのSNS上ではもちろん、圧倒的な拡散力を誇るYouTubeでも話題になっている完全メシ。ちょっと落とし穴を感じるコンセプトではあるものの、話題性の高さについては申し分なく、なかでも異色の「豚辛ラ王 油そば」は “管理栄養士の91%が認めた” と公式が発表しているため、特に仕上がりが気になっていました。しかし、もうひとつの落とし穴が販売チャネル。

すでに「カレーメシ」と「豚辛ラ王」は売り切れ

2022年6月2日現在、完全メシの販売店は日清食品の会員制通販サイト “日清食品グループ オンラインストアほか” となっているため、一般の市場には出回っておらず、なかでもバラ売りの「カレーメシ」と「豚辛ラ王」は入荷待ち。追って補充されるとは思いますが、新商品が売れすぎで出荷休止になる例の常套手段発動も濃厚なので、再販されたときのために、以下のレビューが参考になれば幸いです。

開封

カラフルな4種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れ「かやく」に、後入れ「粉末調味料」「液体たれ」「仕上げオイル」の計4種。汁なし豚ラ王では猛威を振るったアブラ増し袋ですが、さすがに栄養バランスをコンセプトにしている完全メシには入っていません。しかし、パッケージでも訴求されている “豚のウマみ直撃” には期待したいところ。

今回のために新開発か‥‥?

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、汁なし豚ラ王には切刃番手・12番(溝巾2.5mm)の極太ノンフライ麺(踊る極太麺)を搭載していましたが、それほど太くありません。肌の質感と色合い的にサイリウム種皮でも練り込んでいるのかと原材料名を確認してみたところ、そういった形跡もなく。ただ、中心層の一部にある小麦粉を食物繊維とタンパク質に置換した “3層麺製法” はキーワード。

メーカー希望小売価格は1食あたり398円(税込429円)と強気な設定で、なおかつ通販サイト限定販売が基本という縛りから、配送料・各種手数料も別途必要と諸々のハードルが高い一杯。ちなみにバラ売りの「カレーメシ」と「豚辛ラ王」は完売していると前述しましたが、販売価格10%OFFの5食入り「完全メシ お試し5品セット」(税込1,638円)などのセット販売品は引き続き注文できるようです。

※販売状況は常に変わりますので、最新の状態は「日清食品グループ オンラインストア」あるいは「完全メシのブランドサイト」を参考に、都度ご確認ください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:完全メシ 豚辛ラ王 油そば
製造者:日清食品株式会社
製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1)
内容量:121g(めん90g)
商品コード:4902105963227(JAN)
発売日:2022年05月30日(月)
実食日:2022年06月02日(木)
発売地域:日清食品グループ オンラインストアほか
希望小売価格:398円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:八角どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:440ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:4袋(粉末調味料・液体たれ・仕上げオイル・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物性たん白、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、卵粉、チキン調味料)、たれ(植物油脂、しょうゆ、香辛料、ポークエキス、糖類、豚脂、魚粉、ポーク調味料、ドロマイト、食塩、酵母)、かやく(キャベツ、味付豚肉)/ 加工でん粉、香料、調味料(無機塩等)、かんすい、塩化K、リン酸Ca、環状オリゴ糖、グルコン酸K、塩化Mg、増粘多糖類、V.C、カラメル色素、乳化剤、グリセリン、香辛料抽出物、カロチノイド色素、焼成Ca、酒精、酸化防止剤(V.E)、ピロリン酸鉄、V.E、ナイアシン、V.B6、パントテン酸Ca、炭酸Mg、V.B1、V.B2、V.A、葉酸、チャ抽出物、V.K、V.D、V.B12、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

かやくはシンプル

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容はキャベツ、チャーシューとシンプルな構成。汁ありの豚ラ王には先入れの刻みニンニクを別添していましたが、汁なしだと湯切りの際に流れ出てしまうため、おそらく省かざるを得なかったのでしょう。しかし、調理後は否が応でも背徳感を覚えざるを得ない例の香りが立ち込め、完全メシというブランドのイメージを見失ってしまったほど——。

油そばのわりにオイルは(健康に配慮して?)

前述のようにアブラ増し袋は別添されていませんが、豚ラ王シリーズに共通する例の豚臭い香りを踏襲しているため、ほんとうに管理栄養士の91%が推奨したのかと(※ありがとうございます)。それと予想外に主張してきたのが “魚粉” の香りで、これには意表を突かれました。

ちなみに容器の外側に印刷されている栄養成分表示の横に “辛さレベル2” との表示があったので、念のため辛味の強さにも注目しながら「めん」「たれ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(121g)あたり
カロリー:466kcal
たん白質:20.2g
脂  質:13.2g
‥‥飽和脂肪酸:3.1g
‥‥n-3系脂肪酸:0.8g
‥‥n-6系脂肪酸:4.9g
炭水化物:70.8g
‥‥糖質:60.9g
‥‥食物繊維:9.9g
食塩相当量:3.0g
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

結論からいうとイマイチ(すいませんw)

2.0

たんぱく質(protein)・脂質(fats)・炭水化物(carbohydrates)をパーフェクトに揃えるため、たんぱく質=17.1%、炭水化物=57.9%(食物繊維9.1g)、脂質=25%の割合を算出しており、そのうち炭水化物を大きく占めるのがノンフライ麺。ただ、小麦の粘りは控えめで、ボソボソとした食感が目立ちます。

油そば的にも二郎インスパイア的にも珍しい質感

日清食品の最新フードテクノロジーである「3層麺製法」について、完全メシのブランドサイトでは「麺の中心層の一部に小麦粉の代わりに食物繊維とたんぱく質を使用することで、おいしさはそのままに栄養素を配合する技術です」としか紹介されていませんが、通常のノンフライ麺と比較して “植物性たん白と大豆食物繊維の使用量が多い” のがボソボソする理由。

ただ、冷めてくると小麦の風味を手前に感じたり、植物性たん白と大豆食物繊維が小麦の間に馴染んできたり、けっこう違和感なく食べられます。むしろ、ちょっとクセになる感じでイイかもしれないw とはいえ “冷めるまで待ったから美味しい” というのは加点要素の対象外なので、ちょっと厳しめに評価しています。

たれ

油そば‥‥じゃなくて「まぜそば」ですよね?

2.0

上記画像の向かって左が「液体たれ」で、しょうゆベースの味付けなのですが、けっこう酵母の主張が強く、焼肉のタレじゃないし、なんだったかな——。間違いなく別の食品で経験したことがある味なんですけど、なんだったかな‥‥w いずれにせよ加工食品に有り勝ちな旨みと甘みが強いので、硬派な油そばのタレではありません。

片や上記画像の向かって右が「仕上げオイル」で、辛味はピリ辛の枠を出ず、日清食品の二郎インスパイア商品で定番の豚臭いニオイを備えているのですが、そのベースは動物油脂よりもヘルシーな植物油脂。しかも麺に和えたら容器の底に残らないギリギリの量なので、油そば特有の “こってり” が楽しめないのは顧客の妥協を招いてしまうポイント。

まさかの魚粉ベース

こってり感の妥協については「完全メシ」のコンセプト的に仕方ないのかもしれないけれど、それ以上に引っ掛かったのが「粉末調味料」に含まれる魚粉。商品名が「まぜそば」であれば気にならない項目になりますが、あちこち手を出しちゃった感じの味になっていたので、流行りの二郎インスパイア系に固執するのではなく、もっとシンプルに「油そば」でよかったんじゃないですかね。

かやく

税込429円のカップ麺としては厳しく評価せざるを得ない

2.0

近年の即席カップめん市場では、本物の肉よりも安価な大豆たん白加工品が横行しており、なかでも日清食品が積極的に導入しているのですが、本物の味付豚肉を使用しているのは評価すべきポイント。ただ、税込429円のカップ麺としてはイマイチで、比較的に多めのキャベツだけでは補い切れません。

たとえば同社の「カップヌードルPRO(プロ)高たんぱく&低糖質」に入っているハイプロテイン謎肉(通常の謎肉対比たんぱく質を1.8倍に強化した具材)であれば、栄養価を高めながらジャンクさの訴求も可能だったと思うので、もうすこし捻ってほしかったです。

総評

2.0

たとえば日常的に血糖値スパイクを気にしていたり、医者から塩分を控えるように指導されていたり、そういった事情を抱えている方にもオススメできるほど機能性が高いわけではなく、そうでなければ “月に1、2回ほどハメを外して油そばを貪り食っても健康に大きな害は及ばない” と思うので、やはり日頃からバランスのいい食事と適度な運動を心掛けることが健康への最短ルートなのかなと。

それを誰しも簡単に実行できない現代社会だから「完全メシ」が生まれたわけで、これが特定保健用食品(トクホ)だと話も変わってくるのですが、今回の「豚辛ラ王 油そば」については気休めの野菜ジュースと一緒に好きな汁なしカップ麺を食べたほうが値段的にも満たされると思います。とはいえ味は “ふつうにおいしい” ので、話の種に食べてみるのはアリですね【author・taka :a(大石敬之)】

※2022年6月7日(火)以降、都内のセブン-イレブン店舗にて「完全メシ カレーメシ 欧風カレー」「全メシ 豚辛ラ王 油そば」「完全メシ グリーンスムージー」「完全メシ バナナスムージー」「完全メシ 大豆グラノーラ」の販売を開始。

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