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江戸前そばの老舗「神田まつや」監修カップ麺「鶏南ばんそば」令和最初の年越しの座狙う

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日清食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年12月9日(月)新発売のカップ麺、日清食品「神田まつや 鶏南ばんそば」の実食レビューです。

江戸前そばの老舗「神田まつや」のカップ麺が “令和最初の年越しそば需要” を狙って「麺」と「つゆ」を強化!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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令和最初の年越しに、神田まつや。

「神田(かんだ)まつや」とは、江戸前の技を受け継ぐ手打ち蕎麦と甘辛くて濃いめの蕎麦つゆが特徴となっている、明治17年(1884年)創業の老舗そば店で、日清食品株式会社とは2012年11月26日発売「老舗の逸品 神田まつや監修 鶏南ばんそば」からタイアップを開始。今回のカップ麺「神田まつや 鶏南そば」は、神田まつや監修カップ麺シリーズ “第8弾” の新作です。



中でも「鶏南そば」は人気が高く、それに限っては今回で通算6度目の発売。シリーズ第1弾〜第5弾(2017年2月20日発売「神田まつや監修 鶏南ばんそば」)までは、商品名に “老舗の逸品” と冠し、大旦那の5代目当主・小高登志[こだか とし氏(1932年5月22日 – 2019年3月1日)]並びに当時の若旦那・小高孝之[(こだか たかゆき氏(現6代目当主)]が共同で監修していました。

その後、2017年に小高家の長男・孝之氏が6代目に就任し、大旦那はカップ麺の監修から離れ、シリーズ第6弾「神田まつや 鶏南ばんそば」(2017年12月11日発売品)より実質 “老舗の逸品” というブランドを廃止。神田まつや6代目当主が単独で監修するカップ麺としては、今年で3作目となる新商品で、2017年2月から3年連続実店舗の「かしわ南ばん(鳥)」がイメージされています。

今年で創業135年を迎えた「神田まつや」は、『鬼平犯科帳』や『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』『真田太平記』などの著者であり、美食家としての一面も持っていた小説家・池波正太郎(いけなみ しょうたろう)その人が下駄履きで足繁く通った店。カップ麺のパッケージにも描かれている神田須田町の本店は、東京都の歴史的建築物に選定されている、というのも有名な話——



そんな2世紀半以上もの歴史を紡いできた「神田まつや」の特長とされる “本節や宗田節などから取った出汁(だし)” と “甘辛いカエシ” を合わせた蕎麦つゆを再現し、今年は蕎麦つゆ自体にも柚子を効かせて風味を強化。さらに、もっとも注目すべきは “新! このコシ、まるで店食感” とパッケージでも訴求している新開発の麺。

日清食品曰く、しなやかさと弾力を兼ね備えた “まるで店食感” の麺を新たに開発し、これまで以上に実店舗の味に近付けているとのこと。また、以前から神田まつやのカップ麺は「年越し蕎麦」としても好評で、それについては昨年のプレスリリースにも記載されていたのですが、2019年はカップ麺の本体でも大々的にアピールしています。

開封

“令和最初の年越しに——” というキャッチフレーズ、これって実は諸刃の剣とも言えるリスキーな謳い文句で、季節感が強すぎる “故に年が明けてから販売店が取り扱いに困り、安値で叩き売りされる状況が多発するかもしれない” ということ。我々消費者にとってはラッキーな状況ですが、謳い文句の寿命は発売日を含めて23日間、だいぶ需要を絞った短期決戦型の戦略で攻めてきました。

カップ麺に別添されている小袋は、昨年と同じく後入れの「特製ゆず七味」が1袋。ちょっと小袋のサイズが小さくなったような気も——いや、昨年と同じくらいですね。ちなみに2017年2月発売の鶏南蛮には「やげん堀特製七味唐辛子(ゆず七味)」や「下仁田系葱」が採用されていたのですが、それに関する情報は今年もなく、しかしながら大ぶりの炭焼鶏肉が例年以上に目立つ開封直後。



メーカー希望小売価格は税別220円と昨年の税別205円からアップしていますが、今年6月に実施された価格改定(即席めん類の値上げ)による影響で、2019年12月現在の同スタイル(縦型ビッグ)では標準的な値段。発売エリア及び販売店は全国の全チャネル、コンビニで購入した場合の税込価格は232円となっていて、「ローソン」と「ミニストップ」での取り扱いが意欲的でした。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:神田まつや 鶏南ばんそば
製造者:日清食品株式会社
製造所:静岡工場(F)静岡県焼津市相川17-2
内容量:92g(めん72g)
商品コード:4902105258255(JANコード)
商品サイズ:縦109mm×横109mm×高さ119mm

発売日:2019年12月09日(月)
実食日:2019年12月12日(木)
発売地域:全国(全チャネル販売)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:232円(税込)
希望小売価格:220円(税別)

麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(特製ゆず七味)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ)、スープ(糖類、粉末しょうゆ、かつおぶし調味料、豚脂、食塩、魚粉、たん白加水分解物)、かやく(味付鶏肉、ねぎ)、スパイス(七味唐辛子、ゆず皮)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、リン酸塩(Na)、炭酸Ca、カラメル色素、香料、乳化剤、増粘剤(グァーガム)、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・そば・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

麺は昨年と同じく油で揚げたフライ麺で、しかしながら湯戻し時間は熱湯3分から熱湯5分に延長されています。たしかに前回・前々回と細身でも熱湯3分では部分的にパキッとしていたので、熱湯4分くらいが適切かもしれないと感じていたのですが、ご覧のとおり今年も麺のサイズは太くありませんし。むしろ熱湯5分とは思えない細さ——大丈夫かな、これ。



ちなみに「小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ」という原材料名の表示は、「日清のどん兵衛」そばシリーズ全般に使用されている油揚げ麺と共通の構成です。しかし、2019年3月上旬のリニューアルより追加されている「かつおぶし粉末」と「糖類」は練り込まれていません。

調理直後の状態は昨年よりもネギが小さくなって(品種が変わったかも)、逆に肉はゴロッとしたサイズになっているのですが、おおむね似たような雰囲気ですね。それでは、新開発の麺と蕎麦つゆの柚子加減に注目しつつ、「めん」「つゆ・特製ゆず七味」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(92g)当たり

カロリー:409kcal
たん白質:12.2g
脂  質:15.5g
炭水化物:55.1g
食塩相当量:5.8g
(めん・かやく:2.1g)
   (スープ:3.7g)
ビタミンB1:0.30mg
ビタミンB2:0.33mg
カルシウム:128mg

参考値(調理直後に分別して分析)
熱量:409kcal(めん・かやく:357kcal)(スープ:52kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

昨年よりも耐久性アップ
5.5

たとえば2019年9月9日発売に発売された「港屋」の縦型カップ麺、「島耕作も愛した幻の立ちそば 虎ノ門 港屋 辛香るラー油の鶏そば」にも熱湯5分の油揚げ麺が採用されていましたが、なるほど熱湯5分は必要な強付きのある太い蕎麦。対する今回の「神田まつや」は、同じ熱湯5分でも「どん兵衛」そばシリーズの麺(熱湯3分)と同じくらいのサイズに切り出されています。

熱湯5分きっちり待ってもコシは強く、それでいて適度にスパッと切れる歯切れの良さも兼ね備え、ほとんど縮れは気にならないストレート麺で高級感を演出。そば粉の香りと同等に揚げ麺特有の風味も主張してくるのですが、それさえも蕎麦つゆとの相性がよく、魅力の一つと思えるのもポイント。エースコックの「THE和」には及びませんが、日清食品らしく品質は間違いありません。



啜り心地と喉越しのいい細麺なので、ちょっとくらい早めに切り上げたいところではあるものの、フライングは厳禁。早めに食べ始めると部分的に縮れが発生したり、かえってコシが弱くなってしまったりすることもあるので、熱湯5分きちんと待つのが大切。ちなみに昨年と比較して耐久力がアップしているように感じたのですが、劇的な変化ではなくマイナーチェンジですね。引き続き、いい麺です。

つゆ・特製ゆず七味

今年も上出来
5.5

日清食品のプレスリリースに記載されている商品特長の解説は、おおむね前回の「鶏南ばんそば」と変わっておらず、引き続き出汁は鰹を濃いめに効かせいるのですが、今年は別添の特製ゆず七味を入れる前から柚子の酸味がスッと通ります。原材料(スープ)に「柚子」や「香辛料」「果汁」などの成分は含まれていないため、酸味料や香料による演出かもしれないけれど、不自然な酸味ではありません。

あくまで穏やかに、ほんのりと柑橘系を思わせる酸味を漂わせ、しかしながら昨年よりもスッキリと上品な後味。そして、東は江戸の蕎麦つゆといえば、掛け蕎麦でも西の蕎麦つゆよりカエシの当たりが強く、その特色がカップ麺に反映されることも珍しくないのですが、写真で見ても比較的に色が薄いように、醤油の加減は意外と穏やか。

非常識な甘さの人工甘味料を駆使した甘味ではないものの、けっこう糖類の甘さが強く、それが粉末醤油のカドを削ってくれるため、西日本の蕎麦つゆに慣れている人でも問題なく食べられます。むしろ甘さのほうが目立っているくらいなのですが、別添の柚子七味を加えることによって唐辛子の辛さと柚子の香りが強化されるので、間延びした印象を与えません。

また、特製ゆず七味には本物の柚子皮を使用しているため、ちゃんと柚子らしい清涼感があり、スープの酸味と重なることで風味を引き出し合うような相乗効果を発揮しているのもポイント。おおむね土台は変わっていないので、これまでの神田まつや監修カップ麺が好きだったファンの期待を裏切ることもないでしょう。

具材

ネギの種類が変わった(ような気がする)
5.0

「鶏南ばん蕎麦」における “鶏” は文字通り鶏(かしわ)を意味し、もう一つの “南蛮(なんばん)” はネギのことなので、鶏南蛮はバッチリ。蕎麦つゆに鶏脂やチキンエキス、チキン調味料などは使用されていませんが(※そのかわり豚脂で厚みをつけている)、ちゃんと炭火で焼き目が付けられている大きな鶏肉がゴロッと好印象。

あまりに大きな個体は中心部が硬かったりするのですが、しばらく沈めておけばパサつき控えめな歯触りで、ほんのり甘い味付けが蕎麦つゆとの一体感を高めます。リアル炭火焼鶏ほど強烈ではないものの、焼き目のついた部分は実際に風味も芳ばしく、今年も安定のハイクオリティチキン。

ネギは青葱と白葱の両方が入っていて、昨年よりもサイズが小ぶりになり、歯触りが強くなっています(もしかしたら部位的な問題かもしれませんが)。下仁田系葱(「日清のどん兵衛 鴨だしそば」にも入ってるやつ)のような高級感こそないものの、今年は昨年以上に鶏肉が入っていたので、ぜんぜん結果オーライでした。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)

2017年2月から毎年「鶏南ばんそば」しか出ていないので(連続4回目)、まったく新鮮味こそないけれど、さすが人気商品なだけあって、もはや完成しています。昨年との目立った違いといえば、麺の仕様が熱湯5分になったことで耐久性が向上し、柚子の清涼感がアップ、加えてネギのシャキッと感も強くなったことくらい。

もともと熱湯3分の頃から麺のクオリティは高かったので、驚くほど激変したわけではありませんが、総合力の高さは申し分ありません。再販を待っていたファンの方にも初見の方にも安心して楽しんでいただける仕上がりですし、地域性を問わず万人が親しみやすい味なので、年越しそば用のカップ麺としてはもちろん、シーンを問わずオススメしたい逸品です。

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