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老舗の蕎麦で明るい1年に【神田まつや】監修 “年越しそば用” カップ麺「鶏南ばんそば」歴代の変遷も紹介

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日清食品

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2020年12月14日(月)新発売のカップ麺、日清食品「神田まつや 鶏南ばんそば(7代目)」の実食レビューです。

江戸前そばの老舗「神田まつや」が監修した “年越しそば用” のカップ麺で明るい一年に!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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神田まつや 鶏南ばんそば 2020

神田まつや(かんだまつや)とは、江戸前の技を受け継ぐ手打ちの蕎麦に、本節・宗田節などから取った出汁(だし)と甘辛いカエシを合わせた濃いめの蕎麦つゆを特徴とした、江戸前そばの味を現代に継承する老舗の蕎麦処で、1884年(明治17年)に創業。パッケージにも印刷されている東京都千代田区神田須田町の本店は、東京都の歴史的建築物に選定されています。

「神田まつや 本店」外観

今回のカップ麺「神田まつや 鶏南ばんそば」は、日清食品株式会社と「神田まつや」6代目当主・小高孝之(こだか たかゆき)氏の共同開発商品で、現当主監修のもと「かしわ南ばん(鳥)」の味わいを再現。2012年11月26日に発売された「老舗の逸品 神田まつや監修 鶏南ばんそば」を皮切りに、日清食品と定期的にタイアップを続けているため、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

日清食品×神田まつやの歴史を辿ると、今回の「神田まつや 鶏南ばんそば」で神田まつやコラボ第12弾(カップ麺は第9弾)の新作になるのですが、同じテーマの商品も多く、なかでもカップ麺の「鶏南ばんそば」は通算7回目の発売になるので、これまでのコラボ商品をタイムライン形式で発売日順にまとめてみました。

日清食品×神田まつやの変遷
  • 2012.11.26
    老舗の逸品 神田まつや監修 鶏南ばんそば

    希望小売価格:190円(税別)
    大旦那・小高登志氏(5代目当主)と当時の若旦那・小高孝之氏(現当主)の共同開発商品で、実店舗の「かしわ南ばん(鳥)」を縦型ビッグのカップ麺で再現。別添の小袋には実店舗のテーブルに置いてある「神田まつやのゆず七味」を採用し、初版から本格的な仕上がりで高い評価を得た。

  • 2013.06.10
    老舗の逸品 神田まつや監修 カレー南ばんそば

    希望小売価格:190円(税別)
    監修者は当時の大旦那・小高登志氏と若旦那・小高孝之氏で、実店舗の人気メニュー「カレー南ばん」を縦型ビッグのカップ麺で再現。別添の小袋には実店舗のテーブルに置いてある「七味唐辛子」を採用し、これぞ蕎麦処のカレー蕎麦ど真ん中の出汁が効いた仕上がりから、カップ麺コラボ第2弾も人気を博す。

  • 2013.09.01
    老舗の逸品 神田まつや監修 鴨だしそばつゆ

    希望小売価格:160円(税別)
    日清食品チルド株式会社とは初となる共同開発商品で、ストレートタイプの蕎麦つゆ(1人前150g)を関東甲信越地区限定で新発売。日清食品から神田まつや監修の蕎麦つゆが単体でリリースされたのは、いまのところ本商品が最初で最後(2020年12月現在、東北・関東エリア限定にて絶賛販売中)

  • 2015.02.09
    老舗の逸品 神田まつや監修 鶏南ばんそば(2代目)

    希望小売価格:205円(税別)
    監修者は当時の大旦那・小高登志氏と若旦那・小高孝之氏で、コラボ第1弾のリニューアル。引き続き実店舗で使われている特製の「神田まつやのゆず七味」を別添していたが、日清食品の販売する即席袋麺及び即席カップ麺は2015年1月出荷分より5%〜8%の値上げを実施しているため、希望小売価格が高くなった。

  • 2015.12.14
    老舗の逸品 神田まつや監修 鴨南ばんそば

    希望小売価格:205円(税別)
    監修者は当時の大旦那・小高登志氏と若旦那・小高孝之氏で、シリーズ初となる「鴨南ばん」を縦型ビッグのカップ麺で再現。別添の小袋は七味唐辛子から鴨の旨みを効かせた特製の香味油に変更し、本物の鴨つくねを搭載するなど、簡便性に優れた縦型でも本格的な仕上がりを見せてきたが、意外にもカップ麺で「鴨南ばん」を再現したのは1度きり(2020年12月時点)

  • 2016.09.01
    老舗の逸品 神田まつや監修 鴨だし蕎麦 2人前

    希望小売価格:439円(税別)
    日清食品チルド株式会社とは2度目の共同開発商品で、シリーズ初となる歯切れのいい要冷蔵の生そばを採用し、実店舗で寒い季節に人気を博す「鴨南ばんそば」の味を忠実に再現。販売地域は全国を対象にしていたが、カップ麺と同様に生そばを採用した「鴨南ばんそば」の再現も1度きりだった(2020年12月時点)

  • 2017.02.20
    老舗の逸品 神田まつや監修 鶏南ばんそば(3代目)

    希望小売価格:205円(税別)
    監修者は当時の大旦那・小高登志氏と若旦那・小高孝之氏で、神田まつやの「かしわ南ばん(鳥)」を縦型ビッグのカップ麺で再現。初代及び2代目の「鶏南ばんそば」には実店舗の “ゆず七味” を別添していたが、寛永2年(1624年)創業の「やげん堀 七味唐辛子本舗」が特別に調合した「特製七味唐辛子」を採用し、特別感を訴求していた。なお本商品を最後に、カップ麺での「老舗の逸品」は廃盤となる。

  • 2017.12.11
    神田まつや 鶏南ばんそば(4代目)

    希望小売価格:205円(税別)
    2017年2月発売の「鶏南ばんそば」までは大旦那と若旦那の両名を監修者に迎えていたが、若旦那の小高孝之氏が6代目に就任したことで、本商品より現当主の小高孝之氏が1人でカップ麺を監修することに。別添の小袋に特別な引きはなかったものの、具材に大ぶりの炭焼鶏肉と下仁田系葱を採用した “特製盛” にテコ入れし、従来のコラボ商品とは違う新たな展開を見せた。

  • 2018.09.01
    冷凍 日清神田まつや カレー南ばんそば

    希望小売価格:オープン価格
    日清食品冷凍株式会社とは初となる共同開発商品で、2013年6月にカップ麺で発売した「カレー南ばん」を冷凍食品で再現。カップ麺からは剥奪された「老舗の逸品」のロゴをパッケージに採用していが、2020年12月現在、それを冠する商品は「老舗の逸品 神田まつや監修 鴨だしそばつゆ 1人前」のみとなった。

  • 2018.12.24

    希望小売価格:205円(税別)
    監修者は現当主の小高孝之氏で、具材の下仁田系葱は降板したが、大振りの炭焼鶏肉と斜め切りのネギを採用し、食べる直前に加える「特製ゆず七味」を別添。日清食品は、この商品から初めて神田まつや監修商品で年越しそば需要に働きかける姿勢を見せ、日清食品の公式ウェブサイトに残っている当時のニュースリリースにも “年越しそばといえば「神田まつや」看板メニューを今年も再現” と記載されている。

  • 2019.12.09

    希望小売価格:220円(税別)
    監修者は現当主の小高孝之氏で、前年の「鶏南ばんそば」に倣い、令和最初の年越しを訴求。そばの食感と柚子の風味こだわり、従来のカップ麺よりも再現度を高めるべく、しなやかさと弾力を兼ね備えた “まるで店食感” の麺を新たに開発し、つゆにも柚子の風味を加えるなど、たしかなブラッシュアップを見せた。

かくして日清食品×神田まつや監修商品の歴史は8年目を迎え、その間にコラボすること今年も含めて12回。なかにはストレートタイプの蕎麦つゆや冷蔵食品並びに冷凍食品もありましたが、もっとも商品化されてきたのは常温保存可能な即席カップ麺で、2020年も年末恒例となっている「神田まつや 鶏南ばんそば」をリリースという安定の流れを見せてきた日清食品×神田まつや。

神田まつや&どん兵衛 年越し年明けセットも販売

さらに日清食品が展開している会員制ネット通販サイト・日清食品グループオンラインストアでは、ここでしか買えない限定商品として、年越し夫婦箸(オリジナルの若狭塗箸と有田焼の箸置き)をセットにした化粧箱入りの「神田まつや&どん兵衛 年越し年明け特別セット」を数量限定で販売するなど、例年以上に気合を入れた姿勢を見せてきました。

開封

「特別セット」の中身はこんな感じ

日清食品グループオンラインストア限定の「神田まつや&どん兵衛 年越し年明け特別セット」は、カップ麺の発売日と同じ2020年12月14日に販売を開始しており、本体価格も来年に向けた2,021円(税込)と粋な値段に設定されていたのですが、300セットの数量限定商品だったので、2020年12月23日現在すでに「特別セット」の販売は “売り切れ” にて終了しています。

今年も「特製ゆず七味」を別添

しかし、このページでレビューする「神田まつや 鶏南ばんそば(7代目)」並びに「日清のどん兵衛 年明けうどん」単体での販売は、全国のスーパーやコンビニなどを対象に、すくなくとも2021年1月末までは継続しているはず。神田まつや監修の「鶏南ばんそば(7代目)」に別添されている小袋は、後入れの「特製ゆず七味」が1袋ということで、2019年発売の鶏南ばんそば(6代目)から変わっていません。

ちなみに2019年6月1日(土)出荷分の即席袋麺及び即席カップ麺を対象とした業界全体の価格改定(値上げ)により、メーカー希望小売価格を従来の値段から4〜8%ほど引き上げているため、2019年12月に発売された「神田まつや 鶏南ばんそば」以降の本体価格も205円から220円に(コンビニで購入した場合の税込価格は216円から232円に)上がっているのですが、2020年12月現在の縦型ビッグにおける標準的な値段設定です。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:神田まつや 鶏南ばんそば
製造者:日清食品株式会社
製造所:静岡工場(静岡県焼津市相川17-2)
内容量:92g(めん72g)
商品コード:4902105264546(JAN)
発売日:2020年12月14日(月)
実食日:2020年12月23日(水)
発売地域:全国(全チャネル)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:232円(税込)
希望小売価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(特製ゆず七味)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ)、スープ(糖類、粉末しょうゆ、かつおぶし調味料、豚脂、食塩、魚粉、たん白加水分解物)、かやく(味付鶏肉、ねぎ)、スパイス(七味唐辛子、ゆず皮)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、リン酸塩(Na)、炭酸Ca、カラメル色素、香料、乳化剤、増粘剤(グァーガム)、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・そば・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

だしの香りがヤバい開封直後

2020年12月発売の「神田まつや 鶏南ばんそば」の具材は、大きめの味付鶏肉を筆頭に、斜め切りのネギとシンプルな構成で、これについても2019年12月発売品と共通のポイント。残念ながらネギは “下仁田系” ではないようですし、別添の小袋も “やげん掘” 特別調合の七味ではないのですが、芳醇で穏やかな鰹だしの香りが食欲を刺激してくる開封直後。

今年も安定して美味しそうな調理直後

別添の小袋は後入れなので、お湯を注いでから5分待ち、時間になったら粉末スープを溶かした後、食べる直前に「特製ゆず七味」を加えます。ちなみにコンビニで購入した商品と公式ネット通販サイトで取り寄せた商品を比較したところ、味付鶏肉の数に2〜3個ほどバラつきが生じていたので、個体差によっては仕上がりの雰囲気が異なる場合もありますが、いずれも大きめの味付鶏肉が頼もしく、特製ゆず七味の香りが上品な実食前。

なお実際に立ち寄ったコンビニ大手4社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)すべての企業で商品の取り扱いを確認しているため、地域によっては売ってない場合もあるかと思いますが、おおむね年末年始であれば入手に苦労することはないでしょう。それでは、引き続き昨年との違いや共通点にも注目しつつ「めん」「つゆ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(92g)あたり
カロリー:409kcal
たん白質:12.2g
脂  質:15.5g
炭水化物:55.1g
食塩相当量:5.8g
(めん・かやく:2.1g)
   (スープ:3.7g)
ビタミンB1:0.30mg
ビタミンB2:0.33mg
カルシウム:128mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:409kcal(めん・かやく:357kcal)(スープ:52kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ちぢれのなさが高級感を演出

5.0

サイズは同社を代表する和風カップ麺「日清のどん兵衛 天ぷらそば」に使われている油揚げ蕎麦(熱湯3分)と同じくらいに切り出されているのですが、湯戻し時間は熱湯5分と長めの設定で、形状は縮れの弱いストレート。そのため縮れ麺よりも喉越しがよく、鋭利な角刃でカットされた角断面の麺なので、口当たりには輪郭があります。

ちょっと今年は柔らかめ

熱湯5分きっちり守ってから食べ始めた場合、やや昨年よりも柔らかめに感じたのですが、あいかわらずスパッとした加水率の低い歯切れのよさをはじめ、風味豊かな蕎麦粉の風味も申し分ありません。もうすこし早めに食べ始めても——などと思ったのですが、麺の端などに部分的な戻りムラが発生していたので、きちんと待ったほうが安全かもしれません。

ちなみに麺の量は72gと中途半端な設定ですが、2012年11月発売のコラボ第1弾「老舗の逸品 神田まつや監修 鶏南ばんそば(初代)」から変わっていないため、これが神田まつや監修の縦型ビッグ商品における標準的な麺量となっているようです。

つゆ

今年も文句なしの美味しさ

5.5

2020年も液体つゆは別添されていないため、液体しょうゆ特有の臨場感こそ感じられないものの、粉末ながらに濃口醤油のコクとキレを打ち出しつつ、なんといっても濃いめの鰹だしが魅力的。原材料は “糖類、粉末しょうゆ、かつおぶし調味料、豚脂、食塩、魚粉、たん白加水分解物” とシンプルな構成ですが、もはや無条件に美味しいといっても過言ではない、芳ばしくて濃厚な節の旨みをはじめ、とにかく旨みが高密度。

けっこう甘みが強いため、甘い蕎麦つゆが極端に苦手な方にはオススメできない味ではあるものの、特製ゆず七味を加える前から柚子の爽やかな風味が香ってくる、味としては濃いめでも単調な印象は与えません。

ゆず七味の清涼感も魅力

そこへ別添の「特製ゆず七味」を加えると、柚子の清涼感がイッキに加速。その他いろいろ入っている七味唐辛子なので、もちろんプラスされるのは柚子の香りだけではないのですが、そのなかでも柚子の存在感が圧倒的に手前。唐辛子の効き目はピリ辛の枠を出ないため、特筆すべき辛さではないものの、濃いめの蕎麦つゆに唐辛子特有の芳ばしい風味と辛味のアクセントが映えている、今年も納得のマリアージュでした。

具材

鶏肉変わった!?

5.5

焼き目のついた味付鶏肉に、斜め切りのネギと構成は2019年12月発売品と変わっていませんが、メインの味付鶏肉を食べてビックリ。まず驚いたのが自然な弾力で、圧力をかけたときの程よい反発性もさることながら、パサつきを感じさせない良質な繊維質に、鶏肉本来の魅力を感じるナチュラルな旨みなど、従来の鶏肉とは一線を画す質感。

焼き目の香ばしさも魅力

たまたま上手い具合に湯戻しできたのかと思い、何度か試してみましたが、いずれもリアルな質感と風味が印象に残ったので、これについては個体差ではない様子。みずみずしいネギの食感と甘みも効果的で、濃厚な蕎麦つゆとも相性がいい、きちんと商品名の「鶏」と「南蛮(ねぎ)」を体現していました。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)

2019年12月発売の「鶏南ばんそば(6代目)」と比較して、やや麺の耐久力が落ちたように感じたのですが、あいかわらず高密度な味わいの蕎麦つゆと特製ゆず七味の共演は味わい深く、今年は味付鶏肉のリアルな質感が印象に残りました。年越しそばにカップ麺なんて——と、思われる方もいらっしゃるかと思いますが、なにかと忙しい現代社会‥‥

慌ただしい年末年始でもコンビニに行けば高確率で購入できますし、ほとんど熱湯を注ぐだけで食べられる簡便性の高さも魅力。それでいて味は本格的な一杯なので、年の瀬を締め括る年越しそばとしても充分にオススメできる、今年も素晴らしい良品に仕上がっていました(author・taka :a)

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