イシマル食品「厨二病ラーメン」魔法陣味・不死鳥味・豚骨のテーゼ味を実食レビュー!!大正5年創業の老舗企業が救世主を降臨!?

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インスタントラーメン

ひとつ「前のページ」では、厨二病ラーメンの概要や作り方(おいしい救世主がり方)について触れたので、このページでは原材料名の翻訳や製造所の他、実際に食べてみた感想などを綴っていきます。

まずは「魔法陣味」「不死鳥味」「豚骨のテーゼ味」それぞれの原材料名を書き出しますが、とにかく突っ込みどころが満載すぎるので、日本語訳と照らし合わせながらご覧ください。

厨二病ラーメン「魔法陣味」

サクリファイス(生贄)、アルカディア(理想郷)、カタストロフィ(破滅)、ドラグーン(竜騎兵)、ディメンション(次元)、ジェネシス(創世記)、ユニヴァース(全宇宙)、サンクチュアリ(聖域)、スーパーノヴァ(超新星)、アトランティス(失われた古代都市)、オーパーツ(存在するはずのないいもの)、クリムゾン(血腥い)

※日本語訳:油揚げめん(小麦粉(国内製造)、ラード、卵粉、食塩 / 加工でん粉、酸化防止剤(V.E))、スープ(食塩(国内製造)、砂糖、魚醤粉末、粉末しょうゆ、まぐろぶし粉末、さばぶし粉末、でんぷん分解物、香辛料、かつおぶし粉末、たん白加水分解物、チキンエキス、昆布粉末 / 調味料(アミノ酸等)、増粘剤(グァーガム)、カラメル色素)、わさび顆粒(食塩(国内製造)、乳糖、砂糖、でん粉、西洋わさび粉末、抹茶粉末 / 香料、調味料(アミノ酸等)、着色料(紅花黄、クチナシ))、(一部に小麦・大豆・豚肉・卵・さば・鶏肉・乳成分を含む)

とりあえず「麺」は “生贄” なので、それについては理解できなくもないのですが、オーパーツ(存在するはずのないもの)ってw いや、それをいったらユニヴァース(全宇宙)やディメンション(次元)なんかも原材料に使っているわけなので、もう納得せざるを得ないというか、うん。好きw

厨二病ラーメン「不死鳥味」

サクリファイス(生贄)、アルケー(万物の根元)、ジェネシス(創世記)、アガペー(愛)、イデア(理念)、レゾンデートル(素材理由)、ウロボロス(己の尾を呑む蛇)、ルシファー(傲慢)、サタン(憤怒)、レヴィアタン(嫉妬)、ヴェルフェゴール(怠惰)、マモン(強欲)、ベルゼブブ(暴食)、アスモデウス(色欲)

※日本語訳:油揚げめん(小麦粉(国内製造)、ラード、卵粉、食塩 / 加工でん粉、酸化防止剤(V.E))、スープ(チキンエキス(国内製造)、たん白加水分解物、食塩、鶏脂、砂糖、かつおエキス、香辛料、いわし煮干し粉末 / 調味料(アミノ酸等)、加工でん粉、酒精、増粘剤(グァーガム))、(一部に小麦・豚肉・鶏肉・大豆・卵・ゼラチンを含む)

アルケー(万物の根元)を入れたら何でも作れるだろうよ‥‥などというツッコミはさておき、こちらも麺はサクリファイス(生贄)と共通で、七つの大罪(嫉妬・色欲・傲慢・憤怒・強欲・暴食・怠惰)を織り込むなど、厨二病を患いそうな成分を使用しています。ちなみに後述する「厨二成分表示」の “ベルゼブブ” は “炭水化物” を意味しているため、それっぽい単語を勢い任せに羅列しているわけではありません。



厨二病ラーメン「豚骨のテーゼ味」

ロンギヌス(槍)、エクスカリバー(アーサー王の剣)、グングニル(主神オーディンの投槍)、ブリューナク(ルグ神の槍)、ミョルニル(雷神トールの槌)、バルムンク(ジークフリートの剣)、トライデント(ポセイドンの三叉銛)、アスカロン(聖ゲオルギオスの槍)、ヴァジュラ(インドラの法具)

※日本語訳:油揚げめん(小麦粉(国内製造)、ラード、卵粉、食塩 / 加工でん粉、酸化防止剤(V.E))、スープ(畜肉エキス(国内製造)、食塩、ポーク風味調味料、豚脂、たん白加水分解物、しょうゆ、砂糖、たまねぎ粉末、香味食用油、ごま油、こしょう粉末、にんにく粉末、ゼラチン / 調味料(アミノ酸等)、酒精、加工でんぷん、カラメル色素、アルギン酸Na、香料、甘味料(アセスルファムK)、タラガム、キサンタンガム)、スパイス(黒コショー粗挽き(国内製造))、(一部に小麦・卵・大豆・ごま・豚肉・鶏肉・ゼラチンを含む)

まさかの生贄を無視してロンギヌスwww というわけで「豚骨のテーゼ味」は神話に出てくる武器がテーマ。統一性があるんだかないんだか、よくわからない原材料名になってはいるものの、とりあえず厨二っぽいからオッケー的なアレですかね。それとも「魔法陣味」と「不死鳥味」の麺は “生贄” なのに「豚骨のテーゼ味」だけ “ロンギヌス” から始まるということは、麺の仕様が違うことを意味しているのだろうか——

いざ実食!!

なにはともあれ食べたら分かる!! と、その前に「厨二病ラーメン」の販売者は「イーシ=マハルショク・ヒーン秘密結社」異世界市騎士団1-30-10(「イシマル食品有限会社」鹿児島県鹿児島市武1丁目30-10)となっているのですが、麺やスープなどの製造所はイシマル食品の本社工場ではありません。

「魔法陣味」「不死鳥味」「豚骨のテーゼ味」に使われている生贄(麺)の製造所は、いずれもフクオーク王国191地区(福岡県うきは市吉井町191番1)にある秘密結社クリーキ(株式会社栗木商店)の本社工場に、エーテル(スープ)はフクオーク王国663地区(福岡県飯塚市伊川663-1)にある壱バーン食品旅団(一番食品株式会社)の本社工場に委託。

「魔法陣味」の世界樹(わさび顆粒)は、再生都市フィロ・スィマ3817地区(広島県山県郡北広島町大朝3817-4)にある丸弐号機(丸二株式会社)が製造。「不死鳥味」と「豚骨のテーゼ味」のフォース(スパイス)は、カープ王国の中心に存在し、過去町1421(広島県広島市中区加古町14番21号)にある特務機関オカザキ(有限会社オカザキ)に委託しています。

「魔法陣味」開封

さて、厨二病テイスト全開のパッケージですが、反して中身は個包装にされた「油揚げ麺」「添付調味料」「スパイス or わさび顆粒」とシンプルで、調理方法も通常のインスタントラーメンと変わりません。それとイシマル食品の挨拶が書かれた型紙が1枚入っているのですが、その裏面に “正しい日本語” で作り方や栄養成分表示が記載してあります。

はたして麺はスープによって使い分けているのかどうか、1食あたり税込333円の価値はあるのかどうか、いよいよ「厨二病ラーメン」召喚です‥‥いでよ!! あ、とりあえず本来の味が分かるように、トッピングは無しの状態でレビューしますね。

※以下の厨二成分表示(栄養成分表示)は「チャクラ=カロリー」「パトス=たんぱく質」「資質=脂質」「ベルゼブブ=炭水化物」「浄化相当量=食塩相当量」「生贄=めん」「エーテル=スープ」「世界樹=わさび顆粒」「フォース=スパイス」となっているため、注意してください。

厨二病ラーメン「魔法陣味」

想像以上に雰囲気あったw

「厨二病ラーメン 魔法陣味」を正しい日本語に翻訳すると「串木野まぐろラーメン魚介醤油味(わさび顆粒付)」が正式名称で、クシキーノ魔法陣ラーメン魔法省こと「串木野まぐろラーメン共栄会」が監修した、鹿児島県いちき串木野市の “まぐろ出汁が効いた醤油スープに、わさびを解いて食べる” 新感覚ご当地ラーメンを再現した商品となっています。

麺は栗木商店(ちくご手づくり村)が誇る油揚げ麺で、形状は丸刃で切り出された縮れ麺とオーソドックスなスタイルなのですが、比較的にフライめん特有の風味は控えめ。つるつるとした表面は口当たり・喉越しがよく、食べ始めは硬めの歯応えで、中小企業らしいチープさは感じません。むしろ全国的に有名な大手企業の油揚げ麺に勝るとも劣らない、しなやかで洗練された印象の油揚げ麺で驚きました。

スープは節系の旨味を軸にしているのですが、鰹(かつお)節よりも鯖(さば)節の使用量が多く、それ以上に鮪(まぐろ)節を主体に使っているのが印象的。しかもマグロの血合い部分を感じるような、独特のパンチを感じるテイストで、ほんのり漂ってくる酸味が心地よく、上品でありながら力強い味わい。

そんな魚介出汁を軸に鶏の旨味が脇を固め、粉末昆布が旨味の相乗効果を図り、醤油とは違う魚醤の発酵感が複雑な旨味を引き出すフレームワーク。これだけでも充分に完成度の高いスープなのですが、別添の世界樹(わさび顆粒)を加えると一変。

わさび顆粒は市販の “わさび茶づけ” に入っている緑の顆粒と同じような内容で、本わさびではなく西洋わさびが主体。そのため刺激が強く、そのまま舐めると鼻にツーンとくるのですが、スープに攪拌すると適度に刺激が弱まって、わさびの清涼感とジャンクな砂糖の甘みがスープにフィット。リアルまぐろラーメンだとスナック的すぎますけど、インスタントラーメンだからこそ違和感なくハマっていました。

「厨二病ラーメン 魔法陣味」厨二成分表示 1食(91g)当たり(生贄78g、エーテル12g、世界樹1g)チャクラ:418kcal、パトス:10.2g、資質:17.2g、ベルゼブブ:54.8g、浄化相当量:7g(生贄:1.3g)(エーテル:5.1g)(世界樹:0.6g)

厨二病ラーメン「不死鳥味」

麺の雰囲気が違う

「厨二病ラーメン 不死鳥味」を正しい日本語に翻訳すると「黒さつま鶏ラーメン鶏しお味(スパイス付)」が正式名称で、他の地鶏にはない旨味とジューシーで柔らかな食感が特徴的な「黒さつま鶏」のエキスを100%採用。黒さつま鶏は、鹿児島県が長い年月をかけて生み出し、かごしま黒豚・かごしま黒牛に続く鹿児島の “新たな黒” として注目されている地鶏です。

麺の原材料名は「魔法陣味」と完全に同じ構成なのですが、スープとの兼ね合いか麺そのものが微妙に違うのか「不死鳥味」の油揚げ麺はラードのコクと風味が強く、洗練された印象よりもインスタント的な要素が優勢で、けっこう雰囲気が違います。とはいえ食べ始めのコシと滑らかな口当たりは通じるところがあるため、食感に関してのクオリティは同じレベル。

前述の「魔法陣味」は粉末スープを使っていたのに対し、こちらの「不死鳥味」は液体スープを採用しているのが特徴で、粉末スープでは出せない鶏脂の臨場感がステータス。たん白加水分解物(小麦や肉などを原料とするアミノ酸を主成分とした食品)のサポートありきではあるものの、余分な雑味を抑えた鶏の旨味が印象的。

それだけにインスタントラーメン特有のパンチは控えめなので、実際のラーメン店でいうと化学調味料を使用していないスープに通じる物足りなさを感じてしまうかもしれないけれど、インスタント感の強い油揚げ麺のコクが程よくジャンクさを演出。また鶏の凝縮された旨味と強めの塩気が相俟って、口に含んだ時は鶏脂の芳醇な風味と黒さつま鶏エキスの洗練された旨味を、後味はキレのあるテイストを楽しめます。

別添のフォース(スパイス)は、なんの変哲もない粗挽きの黒胡椒(ブラックペッパー)なので、それ以上でもそれ以下でもないのですが、それだけに雑味を抑えたスープの雰囲気を損なうことがありません。むしろ黒胡椒の清涼感が後味を引き締め、次の旨味を引き立ててくれる、程よい刺激も内容量も適切でした。

「厨二病ラーメン 不死鳥味」厨二成分表示 1食(110.3g)当たり(生贄78g、エーテル32g、フォース0.3g)チャクラ:426kcal、パトス:9.1g、資質:19.1g、ベルゼブブ:53.7g、浄化相当量:6.8g(生贄:1.3g)(エーテル:5.5g)(フォース:0g)※実物のパッケージでは “エーテル:5.8g” となっていますが、5.5gが正しい値です。

厨二病ラーメン「豚骨のテーゼ味」

キャベツと一緒に煮込みたい

「厨二病ラーメン 豚骨のテーゼ味」を正しい日本語に翻訳すると「鹿児島黒豚とんこつラーメン(スパイス付)」が正式名称で、薩摩藩の時代に生み出された鹿児島産の黒豚エキスをスープに使用。畜肉エキスにおけるポークエキス(26%)のうち50%が黒豚エキスということで、黒豚エキス100%ではないのですが、あっさりした中にコクと旨味が溢れるスープが特徴とのこと。

厨二病ラーメンにおける生贄(麺)の量は、3品すべて78gに固定されており、原材料名も完全に共通なのですが、やはりスープの関係か受ける印象は異なります。体感的に「不死鳥味」と「豚骨のテーゼ味」は同じような方向性にあり、けれどもラードは豚由来の脂なので、今回の鹿児島黒豚とんこつラーメンスープとの一体感が高く、インスタントラーメンらしさは3品の中でもダイレクト。

今回の厨二病ラーメン3品中、もっともチャクラ(エネルギー)の量が多いのは「豚骨のテーゼ味」で、実際の味わいも然り。豚骨臭は控えめですが、適度な豚臭さを備えているのがポイント。畜肉エキスからは鶏の旨味も漂い、たまねぎ粉末が野菜の甘みを表現。王道の鹿児島ラーメンは豚骨と鶏ガラを併用している店が多く、加えて野菜の旨味も特徴となっているため、けっこう雰囲気あるのではないでしょうか。

既存のスープと同じデザイン

ただ、スープの小袋に “270mlのお湯で溶いてご使用ください” とあったので、もしやと思い検索してみたところ、イシマルブランドの生麺タイプ「鹿児島 黒豚とんこつラーメン(4人前・箱入)」がヒット。その商品に別添されている「鹿児島黒豚とんこつラーメンスープ」と今回の小袋が完全に同じデザインだったので、もしかすると中身も同じスープを使用しているのかもしれません。

別添のフォース(スパイス)は「不死鳥味」と同じ有限会社オカザキの粗挽き黒胡椒だったので、こちらは同じスパイスとみて間違いないでしょう。なお450mlの水から中強火で湯を沸かし、茹で終えた麺と熱湯を調理後に分別してみたところ、熱湯の量は250mlかつスープの塩気が強かったので、キャベツや玉ねぎなどの野菜と一緒に煮込むのがオススメです。

「厨二病ラーメン 豚骨のテーゼ味」厨二成分表示 1食(113.3g)当たり(生贄78g、エーテル35g、フォース0.3g)チャクラ:445kcal、パトス:11.2g、資質:20.1g、ベルゼブブ:54.3g、浄化相当量:7.1g(生贄:1.3g)(エーテル:5.8g)(フォース:0g)

総評

知る人ぞ知る栗木商店の麺はクオリティが高く、ひとつ使い回し感が否めなかったとはいえスープも上々の出来栄えで、単純にインスタントラーメンとしてのクオリティは高かったのですが、値段を思うと魔法陣ランチョンマットありきの商品です。しかし、大正3年創業の老舗正麺会社が「厨二病ラーメン」を出したインパクトは凄まじく、実際にパッケージも徹底的で、それを踏まえると高く評価できる逸品だと感じました。

これを機にイシマル食品の名前を知った方も多いかと思いますし、相手が厨二系に理解のある方であれば、お土産用としても喜ばれること請け合いなので、興味のある方はイシマル食品の公式オンラインストアをチェックしてみてください。ちなみに今回の「厨二病ラーメン」3品すべて塩分しっかりめだったので、お好みの野菜と一緒に食べるのがオススメです。

※独断と偏見に基づく個人的なランキングは「1位:魔法陣味」「2位:不死鳥味」「3位:豚骨のテーゼ味」で、魔法陣味には水菜・カイワレ・白ネギ・柚子、不死鳥味には焼ネギ・白髪葱・肉団子、豚骨のテーゼ味には茹でキャベツ・もやし・揚げネギなどが合うように感じました。

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