寿がきや食品【地元の逸品素材】に着目 “伊勢志摩産あおさ” と “三重県産うすくち醤油” を使用「伊勢志摩あおさラーメン」新発売!!

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寿がきや食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2021年8月23日(月)新発売、寿がきや食品のカップ麺「逸品素材 伊勢志摩あおさラーメン 貝だし塩味」の実食レビューです。

地元の素材で新提案「逸品素材シリーズ」第1弾は三重の素材 “伊勢志摩産あおさ” と “三重県産うすくち醤油” を使用!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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逸品素材 伊勢志摩あおさラーメン

逸品素材(いっぴんそざい)とは、愛知県豊明市に本社工場を置く寿がきや食品株式会社の新シリーズで、地域に根付く「地元の素材」をテーマに開発。たとえば「全国麺めぐり」など、いわゆる “ご当地カップ麺” にも力を入れている寿がきや食品ですが、さらに「地元の素材」に焦点を絞り、カップ麺のラインナップを強化してきました。

三重ブランド青さのり使用の “お墨付き”

今回の新商品「逸品素材 伊勢志摩あおさラーメン 貝だし塩味」は、豊かな磯の風味を特徴とする “伊勢志摩(いせしま)産あおさ” と “三重県産うすくち醤油” を使用したカップラーメンで、パッケージにもハッキリ「三重ブランド青さのり使用」と明記。一見すると斬新な試みに思えますが、ふと思い出していただきたいのが「伊勢志摩潮(しお)ラーメン」という寿がきや食品のカップ麺。

現在を遡ること2016年(平成28年)5月26日〜27日の2日間、三重県志摩市阿児町神明賢島で開催された第42回先進国首脳会議(42nd G7 summit / 通称・G7伊勢志摩サミット)を記念して、寿がきや食品が「伊勢志摩潮ラーメン」というカップラーメンを開発していた経緯があり、伊勢志摩サミット開催前(2016年5月2日)に新商品として市場に投下。

そのカップラーメンにも “三重県産うすくち醤油” を塩ダレ(液体スープ)に使っており、なおかつ味のテーマもアサリの出汁(だし)と動物系のスープを合わせたシェル系で、かやくにも “伊勢志摩産あおさ” を起用するなど、このページでレビューするカップ麺「逸品素材 伊勢志摩あおさラーメン 貝だし塩味」と共通点が多すぎるので、それが前身と見て間違いありません。

「逸品素材」は調味料の続編?

さらに、パッケージの商品名(あおさ)上にプリントされている「逸品素材」のロゴマークも注目したいところ。うっかり最初は見落としていたのですが、よく確認してみると2020年2月10日に発売された常温保存の調味料「逸品素材 浅漬けの素」や「北陸逸品素材そうめんつゆ(現在終売)」のブランドロゴとも完全に一致します。

現在も販売を続けている「逸品素材 浅漬けの素」にも “能登珠洲塩” や “富山湾産白えび粉末” に、粘りの強い “がごめ昆布” など、厳選した逸品素材を使用していることから、その延長線上にある企画であることは容易に想像できますし、2016年5月発売の「伊勢志摩潮ラーメン」がベースになっていることも明らか。

今回の逸品素材としてピックアップした “三重県産うすくち醤油” はスープに使い、もう一方の “伊勢志摩産あおさ” は具材(かやく)に使っているようですが、さらにカップ麺の具材としては珍しい茎わかめや和布蕪(めかぶ)を採用しているのも「伊勢志摩潮ラーメン」と共通の特徴なので、前述の考察も的外れではないでしょう。

青さのり=ヒトエグサ

ちなみに “本商品のあおさ、青さのりは、ヒトエグサのことです” との注意書きがあるように、旧アオノリ属(いわゆる「青のり」)ではないのですが、三重県の伊勢志摩地方は一重草(ひとえぐさ)の生産量が全国一とされる地域。伊勢海老(いせえび)や天然とらふぐ(あのりふぐ)などと並び「あおさ」も志摩市の特産品とされ、その養殖と販売は志摩市の重点事業に位置付けられています。

開封

別添の小袋は3種類

さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」が1袋に、後入れの「液体スープ」と「あとのせかやく」の合計3袋。かやくの小袋は透明ですが、その中にヒトエグサ(伊勢志摩産)の姿は見えないので、あとのせかやくに入っている様子。

寿がきや食品らしいフォルムのノンフライ麺

麺は油で揚げていないノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。以前は加ト吉水産のフーズ部が所有する群馬工場(群馬県高崎市新町2330-26)にノンフライ麺の製造を委託していましたが、2021年6月末日に同工場の土地建物と機械設備一式を寿がきや食品に譲渡。さらに従業員も寿がきや食品に転籍しているため、ついに自社工場での製造に切り替わりました。

この譲渡が成立したことにより、今後のテーブルマーク(JT系)が販売する即席麺「ホームラン軒」などは寿がきや食品の関東工場に製造を委託する形になるのですが、その内容が激変することはないと思われます。ちなみに寿がきや食品が販売する油揚げ麺を使用したカップラーメンの製造は、愛知県豊川市に本社・工場を置く山本製粉(ポンポコラーメンの会社)に引き続き委託するようですね。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:逸品素材 伊勢志摩あおさラーメン 貝だし塩味
製造者:寿がきや食品株式会社
製造所:関東工場
内容量:100g(めん65g)
商品コード:4901677190048(JAN)
発売日:2021年08月23日(月)
実食日:2021年09月03日(金)
発売地域:全国(沖縄除く)
取得店舗:ネット通販サイト(オムニ7)
商品購入価格:213円(税込)
希望小売価格:238円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:3袋(液体スープ・かやく・あとのせかやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、小麦たん白、大豆食物繊維、たん白加水分解物)、スープ(しょうゆ、動物油脂、アサリエキス、食塩、チキンエキス、ポークエキス、野菜エキス、ゼラチン、たん白加水分解物)、かやく(ナルト、ヒトエグサ(伊勢志摩産)、ねぎ、茎ワカメ、めかぶ、唐辛子)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、炭酸カルシウム、香料、かんすい、乳化剤、着色料(クチナシ、カラメル、紅麹)、酸化防止剤(V.E)、(一部に小麦・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

先入れの「かやく」はシンプル

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容は小さいナルトが3枚と、よく見たら色の違う海藻が2種類。おそらく片方が和布蕪、もう片方が茎わかめだと思うのですが、どっちがどっちですかねw 予想では少し色の鮮やかなほうが茎わかめ、いや和布蕪だろうか‥‥などと考えながら、それはさておき残りの小袋は後入れなので、お湯を注いで待つこと4分——。

かなり磯の香りが強い

時間になったらフタを開け、フタの上で温めておいた液体スープを加えるのですが、その前に “ノンフライ麺をほぐす” のがポイント。それから「液体スープ」を馴染ませて、仕上げに「あとのせかやく」をトッピングしたら出来上がり。約5年前の「伊勢志摩潮ラーメン」と比較して微妙に具材の構成が違うのと、粉末スープ(後入れかやく入スープ)を省いているのも変更点。

ちなみに流通の問題から “沖縄に寿がきや食品のカップ麺は出回っていない” のですが、イトーヨーカドーのネット通販サイト・オムニ7でもバラ売りされていたので、最寄りの店舗に売ってない場合は販売店の参考にしてください。それでは、逸品素材の存在感に注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(100g)あたり
カロリー:311kcal
たん白質:7.7g
脂  質:9.1g
炭水化物:49.6g
食塩相当量:6.4g
(めん・かやく:1.6g)
   (スープ:4.8g)
カルシウム:180mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:311kcal(めん・かやく:281kcal)(スープ:30kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

もれなくカトキチのノウハウを継承

5.5

カップ麺の容器側面に表示されている製造所が「加ト吉水産株式会社フーズ部群馬工場」から「寿がきや食品株式会社 関東工場」に変わっていますが、前述のように土地建物と機械設備一式だけでなく、従業員70人(当時)の雇用も維持し、そのまま寿がきや食品に転籍する形を取ったので、これまでに培ってきたカトキチのノウハウが失われたわけではありません。

しっとり感が心地よい

芳醇な小麦の風味や粘りのある加水率の高い弾力に、しっとりとした口当たりまで、寿がきや食品の即席カップめん用に開発された、加ト吉水産のノンフライ麺が持つ魅力を損なうことなく踏襲しています。このノンフライ麺は “ちょっと塩気の強いスープと好相性” で、後述する今回のスープも例に漏れず、スープの塩気が麺の小麦感を引き出しているような組み合わせ。

スープの個性を立てることに重点を置けば、もうすこし切刃番手は大きくても‥‥などと感じる瞬間があったので、ワンサイズくらい細めの麺でも食べてみたかったのですが、バランスを重視すると程よい加減。食べ始めの力強いコシもさることながら、液体スープを入れてから1、2分ほど麺にスープの味を馴染ませて、しっとり感と親和性を高めるのもオススメの食べ方です。

スープ

人工的な要素が控えめで本格的

6.5

商品名では「塩味」となっていますが、逸品素材の “三重県産うすくち醤油” をベースにしているのがポイントで、淡く上品な見た目でありながら、キリッと輪郭のある塩気。もちろん闇雲に尖っているわけではなく、複合的な旨みを調えて、なおかつノンフライ麺の小麦感を引き立てるメリットもあり、その塩気を適度に包み込む動物油脂のコクも絶妙な配分。

貝の出汁はアサリから抽出したもので、動物系(チキン、ポーク)のエキスよりも配合量が多く、すこし舌の脇にクッとくる二枚貝特有の旨みがあり、ほんのちょっと苦味も伴っているのですが、それだけ貝の旨みが濃厚である証拠。また人工甘味料や糖類などを併用していないのに、ふわっと余韻に自然な甘さを残すところも味わい深く、いい意味でカップラーメンらしからぬ本格的なテイストでした。

具材

他のカップ麺にはない個性的な素材感

6.0

先入れの和布蕪と茎わかめに産地の指定はないのですが、どちらもコリコリとした歯応えで、けっこう磯の香りも強く、海藻特有の滑りも楽しめるのがポイント。小さいナルトも見た目に嬉しくて、雰囲気の底上げに寄与しています。そして、主役の「あとのせかやく」を加えると‥‥

伊勢志摩産あおさ(ヒトエグサ)の面目躍如

逸品素材の “伊勢志摩産あおさ” を筆頭に、フリーズドライのネギと糸唐辛子を組み合わせた構成で、なかでも伊勢志摩産あおさの風味が強く、全体に馴染ませるとスープの味が変わるくらいの存在感。しかし、まったくネガティブな変化ではありません。むしろ液体スープのアサリと手を取り合い、商品の個性を強めてくれる立役者。

なんかこう、お味噌汁に入れるだけ! みたいなw お土産のアレっぽい感じ。ちなみに2016年5月発売の「伊勢志摩潮ラーメン」には丸いチャーシューを使用していましたが、今回のようにスープの方向性が繊細かつ本格的なときは特に、例のケミカルな風味が鼻に付くことも珍しくなかったので、潔くカットしたのは正解だったかもしれません。

総評

6.0

やはり2016年5月発売の伊勢志摩サミット記念商品「伊勢志摩潮ラーメン」の流れを汲んでいたのですが、令和に突入した現在の即席カップめん業界でも他に類を見ない個性派で、ちゃんと逸品素材の “伊勢志摩産あおさ” と “三重県産うすくち醤油” の魅力が伝わってくる仕上がり。立ち位置としては二匹目の泥鰌(どじょう)を狙った商品ではあるものの、まったくイメージは悪くありません。

あとのせかやくのヒトエグサもさるのことながら、液体スープの貝出汁も強烈で、カップラーメンでの「逸品素材シリーズ」としては第1弾となる今回、とても好調な滑り出しだと感じました。それだけに第2弾のハードルが高くなったので、次にピックアップされる “逸品素材” にも期待しています【author・taka :a(大石敬之)】

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