どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年4月22日(月)新発売のカップ麺、明星食品「明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 炙りいか風醤油味」の実食レビューです。
「一平ちゃん夜店の焼そば」にブランド初の “家飲み系”「おつまみメニュー」シリーズ新登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
一平ちゃん夜店の焼そば 炙りいか風醤油味
“いっぺん食べたら、やめられない。” をキャッチコピーに掲げ、平成の時代で一番のラーメンになるようにと願いを込めて名付けられた「一平ちゃん」が初めて発売されたのは1993年(平成5年)1月18日——その約2年後となる1995年(平成7年)2月20日にカップ焼そばタイプの「明星 一平ちゃん夜店の焼そば」が発売されました。
今回の新商品「炙りいか風醤油味」は、主に20~40代男性に向けた家飲みのお供として提案する「おつまみメニュー」がテーマのシリーズ第1弾。もともとはカップラーメンが主体のブランドとして始まり、いつの間にかシリーズ中もっとも人気があるのは「一平ちゃん夜店の焼そば」となって意欲的に数多くの新商品が開発・販売されているのですが、面白い特化ジャンルに目を付けましたね。
昨今、おつまみ需要が高まっている汁なしカップ麺ですが、実際にビールやチューハイなどのアルコール飲料と一緒にカップ焼そばを召し上がる方も多いでしょうし、私も経験があります。おつまみメニューならレギュラーサイズのほうがいいのでは‥‥などと思ったりもしたのですが、あれこれ食べずにカップ麺1食で済ませるなら適切な量かもしれません。
「焼いか(いかやき)」といえば祭りの夜店(屋台)でも定番のアイテムなので、ある意味「一平ちゃん夜店の焼そば」というタイトルと共通する部分も見えますが、それをカップ焼そばに落とし込んだパターンは有りそうで無かった新商品。ただ、パッケージの中央に “香ばしい味わい! イカ風味かまぼこ入り!” と書いてあるので、どうやら本物のイカは入っていないようです。
イカ入りのカップ焼そばといえば先日、エースコックの定番商品「スーパーカップ 大盛りいか焼そば」が2019年3月末の生産分をもって生産・販売終了となり、1988年3月の発売開始から31年の歴史に幕を下ろしたところですが、それに関する内輪の発表が先だったのか、それとも偶然にタイミングが重なっただけなのか――
しかし、「大盛」「いか」「焼そば」というワードこそスーパーカップの大盛りいか焼そばと共通しているポイントではあるものの、「炙り」は意識されていなかった特徴ですし、定番のソース味ではなく「醤油味」、そして一平ちゃんの焼そば系には欠かせない「特製マヨ」も実装。そもそもの構造が別物なので、比較すること自体お門違いかもしれません。
「イカ焼き」といえば、縁日の屋台や路上販売店などでも人気の高い大阪名物の粉もん(小麦粉が主体の生地に刻んだイカを入れてクレープ状に焼いた食べ物で、もとは “せんべい職人の賄い” として生まれた甘辛いソースで食べる軽食料理)も有名ですが、今回は “炙り” や “醤油味” ということでスルメイカなどのイカを丸ごと使用した丸焼きの「烏賊焼(焼きイカ・イカの姿焼き)」をイメージしているのでしょう。
屋台だけでなく居酒屋メニューやバーベキュー、スーパーマーケットの惣菜コーナー(デリカテッセン)、コンビニの冷蔵おつまみコーナーでも定番商品として人気が高く、もちろん家飲みメニューとして一般家庭でも全国的に親しまれている烏賊焼ですが、漁港がある函館市(北海道)や寺泊(新潟県)、三河一色(愛知県)の名物としても有名ですね。
開封
さて、そんな烏賊焼をカップ焼そばに落とし込んだ今回の「一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 炙りいか風醤油味」に入っている小袋は、先入れの「かやく」、後入れの「液体ソース」「特製マヨ」「ふりかけ」が1袋ずつで合計4種類。普段は最初から具材が容器の中に入っているのですが、特製の “いか風味かまぼこ” は個装パックで別添されています。
カップの大きさは「一平ちゃん夜店の焼そば 大盛り」シリーズの規格サイズ(縦176mm×横176mm×高さ65mm)となっていて、最近は熱湯5分の太麺・極太麺などの新作も意欲的に開発されているのですが、今回は熱湯3分の中細ちぢれ麺を採用。レギュラーの麺は丸刃でカットされた中細麺なのに対し、今回の形状は普段と違う平打ち麺でしたあ。
賞味期限欄下段右端に表示されている製造所固有記号は「R」となっていますが、これは2013年に設立された「東日本明星株式会社」の「埼玉工場(旧:嵐山工場)」を意味しています。親会社である日清食品の「日清焼そばU.F.O. 極太」シリーズも生産している工場で、「一平ちゃん夜店の焼そば」シリーズも基本的には「R」ですね。
今回の購入店舗はスーパーマーケットではなくコンビニのローソンだったんですけど、大盛でもメーカー希望小売価格は税別205円なので、コンビニ購入でも税込216円。スーパーマーケットやドラッグストア、ディスカウントストアなどであれば税込200円以下でも購入可能かと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 炙りいか風醤油味 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社・埼玉工場(製造所固有記号 R) 内容量:168g(めん130g) 商品コード:4902881437394(JANコード) 規格サイズ:縦176mm×横176mm×高さ65mm 発売日:2019年04月22日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:角型カップ焼そば・大盛サイズ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:770ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:4袋(ソース・特製マヨ・かやく・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、ソース)、ソース(糖類、半固体状ドレッシング、豚脂、しょうゆ、香味調味料、食塩、ポークエキス、ビーフエキス、香辛料、たん白加水分解物、いかエキス、香味油)、かやく(いか風味かまぼこ、香辛料(七味唐辛子))/ 加工デンプン、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、トレハロース、炭酸カルシウム、酒精、香料、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、酸味料、乳化剤、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、タマリンド色素、香辛料抽出物、(一部に卵・小麦・えび・いか・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む) |
【アレルゲン情報】小麦・卵・えび・豚肉・鶏肉・牛肉・いか・大豆・ごま・りんご(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載)※コンタミネーション:本品製造設備では、乳成分・かにを含む製品を生産しています。 |
実食開始
かやくの「いか風味かまぼこ」には気泡が見られるため、本物のイカではなく魚肉練り製品っぽさが否めないビジュアルではあるものの、フチが薄い紫色に着色してあったりしてイカを模していることは明白。調理前の時点では油揚げ麺特有の香りに負けてしまっているのですが、ほのかにイカの香りも感じます。
調理方法には「ソース、特製マヨ、ふりかけをかけて “よく混ぜて” お召し上がりください」と書いてあるのですが、最初は全体を混ぜずにソースだけの味、特製マヨなし・あり——と、味の変化をレビューします。特製マヨの小袋には “お好みに応じて、お入れください。” という一文があるのですが、麺大盛でも足りないような量ではありません。
さて、完成です。特に調理方法では言及されていませんが、お湯を内側の線まで注ぎ、待っている間に液体ソースの小袋はフタの上で温めました(※特製マヨは温めると成分が分離するので温め厳禁)。イカと炙りは両方とも強烈ではありませんが、いい感じにジャンクな甘辛い香りですよ。それでは、シリーズ第1弾のテーマ “焼いか” の個性に注目しつつ、「めん」「ソース・特製マヨ」「かやく・ふりかけ」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(158g)当たり
熱 量:715kcal(カロリー) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
しなやかで食べやすい中細麺です。
(出典:明星食品公式ウェブサイト「トップページ > ニュースリリース『明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 炙りいか風醤油味』」)
「一平ちゃん夜店の焼そば」で熱湯3分の油揚げ麺といえば、太麺を除いて歯切れのいいスナック的な断面の丸い中細麺が採用されているのに対し、今回の中細麺は平打ちで、もちもちとした食感に驚きました。太麺の時ほどの弾力ではないものの、いつものソフトでスナック的な食感とは完全に別物です。
麺の原材料にソースが含まれているように “ソースねり込み麺” は共通のポイントになるのですが、糖類は含まれていません。もしやイカの丸焼きをイメージして‥‥いや、それとは弾力のベクトルが違うんですけど、普段の軽い食感とは完全に真逆を行くような、ある意味ちょっと一平ちゃんらしからぬグルテンの粘り気が意識されていました。
なので普段の一平ちゃんらしいスナック的な軽めの食感をイメージしていた場合、良くも悪くも大きなギャップを感じることになりますが、後述するソースや特製マヨ、ふりかけとの均衡は保たれていて、麺量130gの大盛仕様でも食べ終わる頃まで弾力キープ。「おつまみ」というよりも「いきなり〆(しめ)」のイメージですがw しっかり食べ応えがありますよ。
ソース・特製マヨ(唐辛子マヨ)
ポークエキスをベースに、醤油と生姜でコクを出し、香ばしい焼いかの香りが特徴的な醤油味ソースです。
(出典:明星食品公式ウェブサイト「トップページ > ニュースリリース『明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 炙りいか風醤油味』」)
製品説明には “ポークエキスをベースに” と書いてありますが、原料にはポークエキスだけでなくビーフエキスが重ねてあって、なるほど生姜のアクセントがいいですね。おつまみメニューということで強い塩気を覚悟していたのですが、キレのある生姜醤油テイストではなく、むしろ甘みを帯びていてカドは立ちません。
思っていたほどイカの香りや炙り風味が前面に主張してくるような味ではありませんでしたが、いかエキスによってイカ特有の芳ばしさを感じます。また、直火で炙った焦げのイメージほど強くはないものの、甘辛い生姜醤油味の奥から顔を覗かせる若干の苦味が面白く、クセになる感じの味付けとオイルのコッテリ感から、スカッとしたアルコール飲料やドライなテイストの炭酸飲料とも合いそうですね。
唐辛子のピリッとした刺激を効かせた、一平ちゃん夜店の焼そば特製の唐辛子マヨです。
(出典:明星食品公式ウェブサイト「トップページ > ニュースリリース『明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 炙りいか風醤油味』」)
定番のソース味では「からしマヨネーズ」ですが、今回の特製マヨは「唐辛子マヨ」となっていて、中には唐辛子が練り込まれています。特製マヨを単体で舐めると多少はピリッとくるものの、辛い食べ物が苦手な方でも大丈夫そうですし、ややマヨがイカの風味をマスキングしてきますが、こってり和風ソースとの相性は良好。
プレーンのマヨネーズよりも酸味は控えめで、ソースと対極的なアクセントを加えるというよりもコッテリ感を上乗せしてくれるタイプ。ぐちゃぐちゃに混ぜるとイカの風味がボヤけてしまうので、最初は特製マヨなし、途中から特製マヨを味変アイテムとして部分的に使用すると味の気分転換になってオススメです。
かやく・ふりかけ(七味唐辛子ふりかけ)
まるで本物のいかのような見た目と食感の「イカ風味かまぼこ」です。
(出典:明星食品公式ウェブサイト「トップページ > ニュースリリース『明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 炙りいか風醤油味』」)
「かやく」の原材料名が「いか風味かまぼこ、香辛料(七味唐辛子)」となっているように、定番のキャベツは入っておらず、イカも “いか風味かまぼこ”(つまり魚肉練り製品)となっているのですが、食感も風味もイカではなくカマボコ。ただ、かまぼこ具材の中では歯ごたえのある食感で、なかなか弾力があります。
それにソースを混ぜる前、ほんのり湯切り後にイカの風味が漂っていたり、薄紫に着色されたフチの色など、それっぽく似せようとしている工夫は見られました。枚数も12枚以上入っていたし、意識して食べると箸休めにも効果的。本物のイカではないけれど、実際の烏賊焼(焼いか)も基本イカだけですし、あえてキャベツを入れないことで個性が際立っていました。
焼いかと相性が抜群に良い七味唐辛子ふりかけです。
(出典:明星食品公式ウェブサイト「トップページ > ニュースリリース『明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 炙りいか風醤油味』」)
ふりかけの中身は七味唐辛子で、それ以上でもそれ以下でもありません。屋台や港町の路上で食べる烏賊焼にマヨネーズや七味唐辛子が別添されていることは珍しいかもしれませんが、家呑みや居酒屋メニューで提供されるカット済みのイカ焼きにはマヨネーズと七味唐辛子が定番なので、そのイメージから先ほどの特製マヨと合わせて七味唐辛子を別添しているのでしょう。
なんの変哲もない七味唐辛子ではあるものの、甘辛い生姜醤油ベースのタレをピリッとした唐辛子の辛さが引き締め、見た目だけでなく味わいも華やかに彩ってくれる、とても効果的なアイテムですね。調理方法では特製マヨと一緒に混ぜろと書いてありますが、せっかく香りのいい七味唐辛子なので、ふりかけや特製マヨをトッピングした後は混ぜないほうがいいと感じました。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
「いか」も「炙り」も極端に強いわけではなかったので、もっとインパクトを持たせても‥‥などと食べ始めは思ったりもしたのですが、イカや炙り風味が突出していなかったからこそ絶妙な生姜のアクセントや特製マヨ、ふりかけが喧嘩することなく共存できていたのかなと。そして最終的に程よいバランスだったと納得させてくれる説得力の持ち主で、総合力の高さが光る一杯です。
もちろん、お酒を嗜まれない方にも楽しんでいただけるカップ焼そばですが、家飲み派のカップ焼そばユーザー様には朗報の仕上がりで、 “家飲みのお供として提案する” というコンセプトもバッチリ。今後も祭りの屋台や居酒屋の人気メニューをイメージした変わり種を展開予定とのことなので、さっそくシリーズ第2弾の発表も楽しみですし、今回の “焼いか” を意識した第1弾は実際に食べてみて確かな需要と手応えを覚えた良品でした。