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“後半ジワる” 進化系「ストライク軒 シンカー」昭和88年8月8日創業の蛤だし鶏白湯を再現!!

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エースコック

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2020年1月13日(月)新発売のカップ麺、エースコック「一度は食べたい名店の味 ストライク軒 シンカー 蛤だし鶏白湯ラーメン」の実食レビューです。

大阪は天六に本店を置く人気店「ストライク軒 麺神橋筋六丁目本店」の進化系「シンカー」がカップラーメンに!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ストライク軒 シンカー 蛤だし鶏白湯ラーメン

「ストライク軒(すとらいくけん)」とは、大阪府大阪市北区に本店を構える昭和八十八年八月八日(※2013年8月8日)創業のラーメン店で、メインの基本メニューは味のど真ん中系「ストレート」と進化系「シンカー」のみ。今回のカップ麺「一度は食べたい名店の味 ストライク軒 シンカー 蛤だし鶏白湯ラーメン」は、後者の “進化系” を再現した商品になります。

「食べログ百名店」2017・2019にも選出

もともと海鮮居酒屋「天六マッシュアップ」を経営していた店主・芦田雅俊氏が「ぬんぽこ」というラーメン事業を試験的に立ち上げ、午前10時~14時のみラーメン店という二毛作ビジネスを始めたところ、上々の評判。確かな手応えを感じた芦田氏は、中崎町の人気店「麬にかけろ(フスマにかけろ)」の店主・中崎壱丁氏とコラボして、現在の「ストライク軒」をオープンしました。

ストライク軒(STRIKE軒)という名前の由来は、1日に最高2,000杯の販売記録を持つ戦後ラーメン史の生ける伝説「ホープ軒」に因んだもの。そのホープ軒が1955年〜1965年(昭和30年〜昭和40年)の間「ホームラン軒」という屋号で営業していたことを知り、いつもホームランは無理でもストライクならギリギリ狙えるのではないか‥‥という理由から「ストライク軒」と命名。

ちなみにテーブルマークのカップ麺に「ホームラン軒」というノンフライ麺のブランドが——というのはさておき、「創業 昭和八十八年 八月八日」というのも本店の看板に書いてある創業日の表記で、以前に経営していた居酒屋が8月8日のオープン予定から12日も遅延してしまったらしく、今度こそは8月8日に! という執念が理由だそうです(※さらに本店の所在地も「天神橋5-8-8」と下二桁が8並び)。

熱湯3分で行列回避!?

お店の看板メニュー「ストレート(味のど真ん中系)」は、前身「ぬんぽこ」時代のラーメンをアレンジしたもので、大阪の地では珍しい東京スタイルの醤油ラーメン。昔なつかしい中華そばに真っ向勝負を挑んだ一杯となっており、タレは醤油、トッピングは豚チャーシューに焼き目の入ったメンマ、ほうれん草、一面に広がる斜め切りの白ネギ、焼き海苔で、麺は三河屋製麺の麺を採用。

対する今回の「シンカー(進化系)」は、文字通り変化球で勝負した一杯で、蛤(はまぐり)から取った出汁と濃厚な鶏白湯にフランス産のトリュフオイルを合わせたもの。トッピングは鶏ムネ肉のレアチャーシューにハマグリ、キャベツ、アーリーレッド(赤玉葱)、フライドオニオンと先進的。麺は京都の麺屋棣鄂(ていがく)から仕入れ、2つの製麺所と取り引きしているのも特徴です。

その変化球を再現した今回の「ストライク軒 シンカー 蛤だし鶏白湯ラーメン」は、「一度は食べたい名店の味」シリーズの第32弾に当たる新作。しかし、実は同シリーズに関西エリアのラーメン店が登場するのは意外にも「ストライク軒」が初めてのこと。そういえば基本的に関東エリア中心だったので、けっこう記念すべき新商品かもしれません。

黄×赤は「麬にかけろ」の店主が発案

カップ麺のフタ上に描かれているイメージキャラクターは、1996年に結成された日本のバンド「RAZORS EDGE(レイザーズ・エッジ)」のリーダー・KENJI(ケンジ)さんのイラストで、本店の丼底と共通のデザイン。なお、本店の最寄駅は天神橋筋六丁目駅なのですが、お店の看板にはシャンプーハット・てつじ氏の言葉を引用して “麺神橋筋六丁目本店” と書いてあります。

開封

別添の小袋は最初から容器の中に

さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は「液体スープ」が1袋、最初から容器の中に入っているエースコック特有のスタイルです(粉末スープの弊害は比較的にマシか——)。パッケージに “トリュフ香る”(※トリュフ香料を使用しています)とありましたが、開封段階では感じません。むしろ油揚げ麺臭が遠慮なく強めなので、そっちが気になるところ。

ちょっと油揚げ麺特有のニオイが気になる‥‥

具材はキャベツ、魚肉練り製品、玉ねぎとシンプルで、魚肉練り製品は “蛤の風味豊かな蛤エキス入り団子” とのこと。たしか実店舗の「シンカー」には四万十川産(高知県)の青海苔をトッピングしていたと記憶しているのですが、今回のカップ麺にはパセリを使用。実店舗の評判・口コミにも “パセリの浮いた——” というコメントが何件かあったので、現在はパセリが主流なのかもしれません。

メーカー希望小売価格は税別220円、コンビニで購入した場合の値段は税込232円(2020年1月現在)。実際に立ち寄ったコンビニ大手4社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)の中では「ミニストップ」と「ファミリーマート」での取り扱いが多かったです(スーパー・ドラッグストア・ディスカウントストアも対象店)。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:一度は食べたい名店の味 ストライク軒 シンカー 蛤だし鶏白湯ラーメン
製造者:エースコック株式会社
製造所:関西滝野工場(W)兵庫県加東市河高1816-175
内容量:90(めん70g)
商品コード:4901071246679(JAN)
商品サイズ:縦111mm×横111mm×高さ118mm
発売日:2020年01月13日(月)
実食日:2020年01月16日(木)
発売地域:全国(スーパー・コンビニ等)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:232円(税込)
希望小売価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ(大盛)
容器材質:紙
湯量目安:440ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(液体スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、砂糖)、スープ(食塩、チキンエキス、ポークエキス、乳化油脂、動物油脂、ポーク調味料、植物油脂、砂糖、ハマグリエキス、チキン調味料、チキンパウダー、酵母エキス、香辛料、オニオンエキス、パセリ、全卵粉)、かやく(キャベツ、魚肉練り製品、玉ねぎ)/加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘多糖類、酒精、重曹、香料、かんすい、微粒二酸化ケイ素、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・牛肉・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

調理前の麺

麺は熱湯3分の油揚げ麺で、やや黄色味が強く、前述の油揚げ麺臭がトリュフと衝突しないかが心配なポイント。ハマグリの香りも目立っていないですし‥‥などと書いていたらネガティブに見えるかもしれませんが、そんなことありません。油揚げ麺特有の芳ばしい匂いと粉末スープの独特な香りは相性良好で、カップ麺としては単純に美味しそうな調理前。

できあがり!

そして熱湯3分後——玉ねぎは南淡路産のアーリーレッドでもフライドオニオンでもないですし、鶏肉系の具材も未使用で、ハマグリも代打の魚肉練り製品。トリュフフレーバーを使ったカップ麺も珍しくない昨今、トリュフの香りも実に繊細で淡いのですが、そういえばエースコックがトリュフ系を出してくるのは今回が初めてかもしれません。

ちなみにエースコックのカップ麺で小袋を温める必要がある場合、十中八九その旨が本体の作り方(調理方法)と小袋に記載されているのですが、今回そういった表示はありませんでした。それでは、お店の臨場感に注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(90g)あたり
カロリー:393kcal
たん白質:7.7g
脂  質:16.8g
炭水化物:53.2g
食塩相当量:5.7g
(めん・かやく:1.6g)
   (スープ:4.1g)
ビタミンB1:0.38mg
ビタミンB2:0.37mg
カルシウム:315mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:393kcal(めん・かやく:327kcal)(スープ:68kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ちょっとニオイが気になるけど——

かなり麺のコシは強め

5.0

角刃でカットされた角断面の平打ち麺は、滑らかな口当たりの良さがファーストインプレッション。するすると摩擦抵抗なく滑り込んでくるのですが、緩めのウェーブが施されているため、スープから孤立するような印象もありません。エースコックらしくスナック的な風味ではあるものの、強いコシと内側から弾けるような粘弾性が印象的。

これを “麺リフト” といいます ※いまさら感

それに麺を持ち上げた時にも重量感があり、さすがに多加水ノンフライ麺ほどズッシリくるわけではないけれど、油で揚げたフライ麺にしてはフワッとしない重さ。そのため麺の密度も高く、ある程度なら時間が経ってもフカフカとした頼りない食感にもならないのですが、麺を食べている時は独特の風味が気になるかもしれません。

とはいえ今回の油揚げ麺臭は、スープの味を不躾に壊すほど影響力の強い風味ではなく、スープ単体で味わっている時に “邪魔だなぁ‥‥” とは思わなかったので、油揚げ麺そのものに敵意を抱いていなければ大丈夫。むしろ今回のスープとは相性がいいと思えるくらい、きちんと両者のマッチングは計算されていました。

スープ

液体スープを入れる前

後半どんどんジワる!!

5.5

とろみ成分が粉末スープに仕込まれていたのですが、どろどろと不自然なトロミではなく、スープの旨味に比例している適切な粘度。液体スープを入れる前の塩気や動物系の旨味は弱かったので、まだ特筆すべきポイントはありません。

液体スープ投入

あえて液体スープは温めずに入れてみたところ、中には乳白色の液体が入っていたのですが、スープの熱でサッと溶け、透明な動物油脂が炙り出されます。直接ちょっとだけ舐めてみると塩気があり、動物系の旨味も凝縮されていて、けっこう豚骨の主張が強く、鶏白湯との体感的な割合は鶏白湯寄りで1:1くらい。

じわじわキます、じわじわ‥‥

しかし、豚脂(ラード)では出せない鶏油(チーユ)特有の芳ばしさが強く、まったりとした白湯ならではのコクを打ち出しながら、鶏油の芳ばしさでパンチのあるテイスト。タレは塩でカドは控えめ、余韻として残るのは鶏油の芳ばしさと砂糖の甘み。ベクトルは洋風鶏白湯なので、ふわっとパセリや黒胡椒のアクセントが映えています。

トリュフもグイグイ押してくるようなタイプではなく、蛤もゴリゴリの貝出汁と違って繊細に、あくまでも鶏が軸の鶏白湯。けれども鶏白湯の奥には穏やかに、柔らかく、でも確かに蛤の旨味が泳いでいて、ほんのりトリュフの香りが個性を表現。最初はインパクトないかなぁ‥‥と思ったのですが、その突出しないバランスが味わい深く、後半にかけて美味しいスープでした。

具材

右に写っているのが玉ねぎ

ちょっと量は少ないけどスープとの相性抜群

4.5

キャベツは平均的な量の汎用キャベツで、しかしながら今回の芳ばしい鶏白湯スープとの相性抜群。普段あまりキャベツに気を取られることはないのですが、鶏油の芳ばしさと洋風ライクなテイストが異様にキャベツとマッチしていたので、思わず背筋が伸びました。後半はスープにキャベツの旨味が広がってくる、というも印象に残ったポイント。

これの「えび」や「かに」版もあります

蛤の風味豊かな蛤エキス入り団子はプリッとした食感で、味も魚肉練り製品ではあるものの、じわっと貝の旨味が口に広がる面白い素材。細切りの玉ねぎもシャキシャキした食感とフレッシュな風味がアクセントに——なんですけど、今回はキャベツですね、キャベツ。妙に印象的でした、キャベツ。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5)

ちょっと油揚げ麺臭が強かったので、そこが気になったりもしたのですが、コシの強さと弾けるような麺の食感は旧世代系ではなく現代の水準。それに油揚げ麺特有の風味がスープに対して不躾に干渉することもなく、鶏油の芳ばしさに蛤の膨よかな旨味、ほのかなトリュフのアクセントなど、それらがボヤけずに伝わってきたのも利点。

縦型カップ麺は利便性が高い分、どうしても再現度は低くなってしまうのですが、今回は有名店監修の緻密さとカップ麺のジャンクさが見事に融合した一杯です。このブランドは「ぜんや」を贔屓しているのですが、エースコックは大阪のメーカーですし、今度は「一度は食べたい名店の味PREMIUM」でのタイアップにも期待したいですね。

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