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博多純情らーめん【ShinShin】監修「炊き出し豚骨らーめん」2023年は6代目!! ただし、まったく成長してなかった件。←

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年4月3日(月)新発売、サンヨー食品のカップ麺「博多純情らーめんShinShin監修 炊き出し豚骨らーめん(六代目)」の実食レビューです。

福岡でしか食べられない地元の行列店「ShinShin」監修のカップラーメン “第6弾” は「スープのコクUP」にリニューアル!! しかし、またもや‥‥。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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博多純情らーめんShinShin監修 炊き出し豚骨らーめん 2023

博多純情らーめんShinShin(しんしん)とは、2003年(平成15年)10月の創業以来、福岡県福岡市中央区天神3丁目に本店を置き、2023年4月現在は福岡県内に計6店舗(福岡天神本店・博多住吉店・博多デイトス店・KITTE博多店・福岡PARCO店・アミュプラザ小倉店)を展開している人気店で、嵐や東方神起、安室奈美恵、ももいろクローバーZなど、著名人のファンが多いことでも知られます。

掲載されている画像は「福岡天神本店」の外観

今回の新商品「博多純情らーめんShinShin監修 炊き出し豚骨らーめん」は、ShinShinの店舗で提供されている原点の味「博多ShinShinらーめん」を再現したカップラーメンで、メーカーはサッポロ一番のサンヨー食品。2018年(平成30年)4月9日発売品を皮切りに、毎年4月の恒例となっている商品で、2023年はコラボ第6弾に該当するのですが、まったく調整なしの再販ではありません。

モデルになっている「博多ShinShinらーめん」は、福岡で長年に亘り愛されている “昔ながらの豚骨らーめん” をブラッシュアップした一杯で、ShinShinの創業者・中牟田信一(なかむた しんいち)その人を中心に、プロの職人たちと屋台の味わいを目指しながら、懐かしさの中に新しさも兼ね備えている、これぞShinShinの代名詞といっても過言ではない存在。

スープは職人・吉田茂広(よしだ しげひろ)氏が培ってきた「長年の経験による味」をベースに、中牟田店主による「屋台叩き上げの味」を組み合わせ、従来の博多ラーメンや長浜ラーメンの様式美とは一線を画す独自の世界観を確立。国産豚の頭や背骨を軸に、佐賀の銘柄鶏・ありたどりのガラを加え、地元産の香味野菜など、厳選した素材と共に地下水で12時間も炊き出し、独特のコクが抽出されます。

画像は本物の「博多ShinShinらーめん」

麺は自慢のスープを最大限に尊重してくれる「福岡屈指の極細麺」で、1958年(昭和33年)創業の製麺所「川部食品」による技術協力のもと、博多で一般的な細麺(切刃26番 / 太さ1.15mm)を超える細さを実現。そして、トッピングのチャーシューには昔ながらの製法を採用するなど、かなり緻密な計算の上に「博多ShinShinらーめん」は成り立っているのですが‥‥

それを再現した初代「博多純情らーめんShinShin 炊き出し豚骨ら一めん」(2018年4月9日発売品)は、福岡屈指とされる極細麺の臨場感が微塵も伝わってこない、スナック的な油揚げ麺が全体の足を引っ張った結果、このブログでは低評価を記録。二代目(2019年4月8日発売品)は麺の湯戻し時間が選択できる目安表を採用していましたが、早めに切り上げところで単純に戻っていないだけ、みたいな。

三代目(2020年4月6日発売品)では肉2倍を売りにしていたものの、油揚げ麺に改善は見られないまま。四代目(2021年4月5日発売品)にして新規に採用された博多流ストレート細麺により、やっとこさ油揚げ麺の改善が叶ったのですが、今度はスープの炊き出し感が皆無に等しいなど、アッチが改善されたらコッチのトレードオフが目立つ、そんなリニューアルを繰り返してきたサンヨー食品。

2023年はスープのコクUP!(2022年4月発売品比)

さらに、けしからんことに五代目(2022年4月4日発売品)では、博多流ストレート細麺を低評価の起因となるスナック的な縮れ麺に戻し、かといってスープは骨の旨みや炊き出し感が弱く、いやに糖類の甘さが口に残るなど、ある意味このブログでは鬼門の商品なのですが、ひとまず六代目は “スープのコクUP!” ということで、そこがリニューアルポイントになっています。どうしよう、不安しかない‥‥w

開封

小袋の構成は基本的に変わっていない

今回のカップ麺に別添されている小袋は、食べる直前に加える「仕上げの小袋」1パックのみで、この構成は初代から一貫して変わっていません。フタ上には五代目と同様に “麺のかたさ目安表” があり、80秒で超カタ麺、90秒でカタ麺、120秒で普通となっているのですが、これまでの経験上おそらく80秒だと適切に戻らないと思います。

あいかわらずネギが多い

かやくは、鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ、キクラゲの組み合わせで、昨年から大きく変わった様子は感じません。多めの青ネギは今回に始まったことではなく、これがFD(フリーズドライ=凍結乾燥)であれば問題ないんですけど、それよりもランニングコストが低いAD(エアドライ=熱風乾燥)の青ネギなので、ジャキジャキした繊維質の強い歯触りが気になるかもしれません。

ちなみに昨年の販売ルートは、全国のファミリーマート、ローソン、デイリーヤマザキ、ミニストップ、セブン-イレブン(西日本のみ)と公式が発表していたのですが、今年は全国のセブン-イレブンも対象とのこと。さらに、スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外の店舗でも販売されているため、2023年4月22日現在、ちょっと発売日から経過していますが、まだエンカウント率は低くないでしょう。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:博多純情らーめんShinShin監修 炊き出し豚骨らーめん
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業株式会社 関西工場
内容量:98g(めん70g)
商品コード:4901734049449(JAN)
発売日:2023年04月03日(月)
実食日:2023年04月22日(土)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
小売価格:245円(税別)
購入価格:192円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ(P))
湯量目安:430ml
調理時間:熱湯80秒 / 90秒 / 120秒
小袋構成:1袋(仕上げの小袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、粉末卵、植物性たん白)、スープ(糖類、ポークエキス、食塩、豚脂、植物油脂、ポーク調味料、香辛料、油脂加工品、しょうゆ、でん粉、チキン調味料、ゼラチン、調味油脂、たん白加水分解物、酵母エキス、チキンエキス)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ、キクラゲ)/ 調味料(アミノ酸等)、加工でん粉、増粘剤(増粘多糖類、アルギン酸ナトリウム)、炭酸カルシウム、香料、カラメル色素、かんすい、甘味料(カンゾウ)、酸味料、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

あー、ちぢれてますね

さて、調理前の状態を見ても分かるように、六代目の油揚げ麺は遠慮なく縮れているため、残念ながら「四代目」の博多流ストレート細麺は復活ならず。この時点で油揚げ麺ならではのニオイも強いので、かなり雲行きが怪しい展開なのですが、これも想定の範囲内(当たってほしくないパターンのほうだったけど‥‥w)

調理後の見た目はシンプルだけど美味しそう

別添の小袋は後入れなので、お湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「仕上げの小袋」を温めながら、ひとまず待つことオススメの90秒。しかし、お湯を入れると麺が丸ごと浮き上がってくるため、ちゃんとフタをしていても表面は硬いままの状態。きちんと麺が容器に押し込まれている個体であれば、それもマシになるかとは思いますけど、90秒で全体を均一に戻すのは難しいかもしれません。

ちなみに製造所は太平食品工業の関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、単純に “サッポロ一番の工場” という認識で問題ありません。それでは、引き続き前回発売品からの進化に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(98g)あたり
カロリー:460kcal
たん白質:11.4g
脂  質:21.1g
炭水化物:56.1g
食塩相当量:5.7g
(めん・かやく:1.4g)
   (スープ:4.3g)
ビタミンB1:0.33mg
ビタミンB2:0.35mg
カルシウム:163mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:460kcal(めん・かやく:329kcal)(スープ:131kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

最短でも熱湯3分がベストなんじゃない?

2.0

サンヨー食品の公式ウェブサイトに掲載されている製品情報には “滑らかでのど越しがよい細めんで、スープがよく絡みます。しなやかさがありつつも、しっかりとした食感で食べ応えのあるめんです。” との記載があり、川部食品の職人が試行錯誤の末に辿り着いた、業界随一といっても過言ではない究極の細さについての訴求はなく、縮れの強い形状からも伝わってくるように再現度は高くありません。

ふつうに食べ始めると縮れは画像よりも強いと思う

原材料名の “小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、粉末卵、植物性たん白” という構成は、2022年4月発売の「五代目」と完全に同じ内容で、体感的にも大きく変わった様子はありません。オススメの熱湯90秒でフタを開けた場合、食感も風味もスナック的な仕上がりで、それは本場の硬さとは掛け離れており、比較的に硬い部分は適切に戻っていないだけ。

熱湯120秒は普通となっていますが、それでも部分的に硬いところが目立つので、油揚げ麺の戻りムラが気になる方は、とりあえず無難に3分待つのがベスト。いかにもカップラーメンらしい油揚げ麺なので、これはこれと割り切れば特有の安っぽいスナック感が魅力に思えるものの、これ以上お店の評判を傷付けないためにも早々に「四代目」の “博多流ストレート細麺” に戻すべきだと思います。

スープ

纏わり付いてくる人工的な甘さはマシになった

2.0

前回の「五代目」で気になった、舌に纏わり付いてくる糖類の甘さこそ控えめになったものの、商品名にも冠している “炊き出し感” については弱く、たとえるなら白湯(ぱいたん)ではなく出汁(だし)っぽい、といえば伝わりやすいでしょうか。

オニオンやガーリック、ジンジャーなどの香味野菜に、鶏ガラのコクと臭みのない豚骨の旨みを合わせている、そうやって文字にすると「博多純情らーめん」の特徴と一致するのですが、ほぼ豚骨感は皆無に等しい味わいで、これを「炊き出し豚骨らーめん」といってもいいのかと。もちろん、それこそがShinShinの意向なら私のコメントは的外れになりますけど、自己主張は “青ネギのほうが強い” です。

オイルを入れても印象は激変しない

仕上げの小袋には動物油脂が入っているので、粉末スープだけでは出せないコクがプラスされるものの、うーん‥‥。いや、再現度とか臨場感とか完全に度外視して評価するなら「まずい」とはいいませんけど、福岡でしか食べられない、地元の行列店が誇る炊き出し感には期待しないほうが賢明かと。しかしながらShinShinの責任者がゴーサインを出しているということは、これが “正解” なんですかね。

かやく

ねぎは大好きだけど‥‥

2.0

味付肉そぼろ・ねぎ・キクラゲは、すべて昨年の「五代目」と同じ品質で、なかでもコリコリとした食感のキクラゲだけは本格的な具材になりますが、味付肉そぼろは食感も風味もジャンク。ええ、おいしいですよ、割り切れば。しかし、スープの味にも不必要に干渉する青ネギは曲者というか、それよりもキクラゲを増やしたほうが結果的に総合力が高くなると思います。

総評

2.0

というわけで、結論からいうと “ぜんぜん(サンヨー食品が)成長してない” といわざるを得ません。このカップラーメンが好きだ! 毎年4月の発売を楽しみにしてるんだ! というファンの方を否定するつもりは毛頭ございませんけど、せめて麺は「四代目」の 博多流ストレート細麺 に戻すべきなんじゃないですかね。もしくは、そろそろノンフライめん採用の本気モードを開発するのもアリなんじゃないかと。

ここらで年内、テコ入れに湯切りタイプの汁なしカップ麺(まぜそば等)を展開してくる可能性もありますが、ひとまず例年通りだと2024年は4月1日(月)あるいは遅くても4月8日(月)に七代目「博多純情らーめんShinShin監修 炊き出し豚骨らーめん」をリリースしてくると思うので、もうちょっとマシな改善に期待しています【author・taka :a(大石敬之)】

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