どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年12月26日(火)新発売、東洋水産のカップ麺「具材満足 青いちゃんぽん」の実食レビューです。
ローソン限定の “青” 最新作は「マルちゃん正麺(せいめん)カップ」と同じ特許製法「生麺ゆでてうまいまま製法」を導入!? 年の瀬にシリーズ初の本格モード展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
青いちゃんぽん 2023
青いちゃんぽんとは、マルちゃんの「赤いきつねうどん」や「緑のたぬき天そば」で知られる東洋水産の和風丼カップ麺シリーズ(旧「和風麺・色シリーズ」)から派生した変わり種で、2015年(平成27年)3月2日に「黄色い博多ラーメン」と同時にリリースされた、NB(ナショナルブランド)の「青いちゃんぽん」を皮切りに、近年は “ローソン限定の色” に位置付けられているのですが‥‥
今回の新商品「具材満足 青いちゃんぽん」は、コンビニの中でもローソンにしか売ってない、販売店限定の留型(とめがた)で、これまでにリリースされた縦型ビッグ※1 及び湯切りタイプ※2 とも違う、このシリーズでは初となる大判どんぶり型の容器に身を包んだ本格モード。赤や緑と比較して歴史の浅い “色” ではあるものの、ちょっと変遷が面白いので、かるく振り返っておきましょう。
初代「青いちゃんぽん」の発売は、前述のように現在から7年以上前、2015年3月の話。それは「赤いきつねうどん」や「緑のたぬき天そば」などと同じ標準どんぶり型の商品で、ソフトな口当たりの油揚げ麺に、豚骨・アサリ・ホタテ・野菜などの旨味を合わせた濃厚スープ、さらに5種の具材(イカ、キャベツ、かまぼこ、かに風かまぼこ、きくらげ)を搭載した、満足度の高い一杯だったと記憶しています。
その後、なぜか2年の空白期間を設けていたのですが、2018年(平成30年)3月12日に「おそば屋さんのカレー南ばんそば」の発売と同時にNBの「青いちゃんぽん」が復活を果たし、翌年5月21日にリリースされた「縦型ビッグ 青いちゃんぽん」からローソンとの契約がスタート。
ローソン限定の「縦型ビッグ 青いちゃんぽん」は、2020年(令和2年)2月2日にも同じ内容で発売されたので、そのまま定期的にリリースされるのかと思いきや、2021年(令和3年)7月20日にNB時代から数えても前例がない汁なしカップ麺「青い焼ちゃんぽん」が新登場。
標準どんぶり型の初代はもちろん、縦型ビッグの「青いちゃんぽん」も好印象だったので、湯切りタイプの仕上がりにも期待していたのですが、そのワクワクを裏切らない完成度の高さを打ち出し、このブログでは高評価を記録。しかしながら再び約1年半の空白期間が設けられ——
満を持して登場したのが今回の「具材満足 青いちゃんぽん」で、製品スタイルは青いシリーズ初となる大判どんぶり型にリニューアル。パッケージにも記載されている “6種の具材入り” は、シリーズ最多の具材量で、なおかつローソンの公式ウェブサイトには “生麺のような滑らかで歯切れの良い麺” との訴求があり、これについても青いシリーズ初の仕様。
原材料名の表示が “油揚げめん” ではなく “めん” となっているため、つまりはノンフライ麺であることを意味しているのですが、東洋水産の大判どんぶり型でノンフライ麺を使用したブランドといえば「マルちゃん正麺 カップ」が代表的。以前に何度か正麺カップの「野菜ちゃんぽん」を展開しているので、その延長線上に位置しているような気がしないでもないけれど、はたして「青い」特有の魅力が感じられるのかどうか、見どころは多そうです。
※1「縦型ビッグ青いちゃんぽん」濃厚で具沢山!!マルちゃんの “青” ローソン限定で復活
※2 汁なしが本命!? ローソン限定「青い焼ちゃんぽん」旨味で食わせる “ちゃんぽん風” カップ焼きそば登場!!
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」2袋に、後入れ「粉末スープ」と「液体スープ」の合計4パック。これは「野菜ちゃんぽん」をはじめとする具材に力を入れた正麺カップにも頻繁に見られる構成なので、ますます繋がりを感じてしまうところ。
麺は油で揚げていないため、種別としてはノンフライ麺になるのですが、注目したいのは原材料名に書かれた “こんにゃく” の文字。もしかすると厳密には異なる技術を使っているのかもしれないけれど、これは正麺カップが打ち立てた「生麺ゆでてうまいまま製法(特許 第5719064号)」に共通する特徴です。
ちなみにローソン標準価格は350円(税込378円)なので、昨今の値付けを思うとバカ高いわけではないけれど、立ち位置としてはミドルレンジ。これまでの「青いちゃんぽん」は、ジャンクな油揚げ麺と濃厚なスープの組み合わせが魅力だったので、今回のシフトチェンジが吉と出るか凶と出るか、ちょっと不安——。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:具材満足 青いちゃんぽん 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1) 内容量:112g(めん75g) 商品コード:4901990376174(JAN) |
発売日:2023年12月26日(月) 実食日:2023年12月29日(金) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 小売価格:350円(税別) 購入価格:378円(税込) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(液体スープ・粉末スープ・かやく2袋) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、大豆食物繊維、植物油脂、乳糖)、添付調味料(ポークエキス、豚脂、香味油脂、植物油、食塩、たん白加水分解物、砂糖、粉末野菜、香辛料、魚介エキス)、かやく(キャベツ、チンゲン菜、かに風かまぼこ、えび、きくらげ、かまぼこ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、炭酸カルシウム、レシチン、酒精、増粘多糖類、pH調整剤、クチナシ色素、ベニコウジ色素、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、パプリカ色素、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、カロチン色素、(一部にえび・かに・小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、赤い小袋にキャベツ・チンゲン菜・かまぼこを、もう片方の小袋にエビ、キクラゲ、かに風かまぼこを充填しているのですが、赤い小袋に入っている半月状のかまぼこは和風カップめん御用達のアイテム。なんというか、これも “6種の具材入り” に数えられるのかと思うと複雑な気分‥‥w
2種の添付調味料は、両方とも後入れなので、かやくを空けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら「粉末スープ」を入れて混ぜ合わせ、それを完全に溶かしてから「液体スープ」を投入し、再度よく混ぜ合わせたら完成です。やっぱり半月状のかまぼこがミスマッチに思えて仕方ないのですがw 漂ってくる香りのファーストインプレッションは悪くありません。
それどころか期待値をグングン上げてくる香りなんですけど、生麺ゆでてうまいまま製法と思われる麺が “ちゃんぽん向きではない” ように見えるので、青いちゃんぽんシリーズらしさはもちろん、総合力の高さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(112g)あたり |
カロリー:425kcal たん白質:11.9g 脂 質:11.1g 炭水化物:69.4g 食塩相当量:6.0g (めん・かやく:2.5g) (スープ:3.5g) ビタミンB1:0.28mg ビタミンB2:0.32mg カルシウム:235mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:425kcal(めん・かやく:341kcal)(スープ:84kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おもいっきり正麺カップ
ちゃんぽんに使われる麺といえば、比較的にソフトな質感で断面は丸く、やや太めでストレート状の‥‥というイメージは「長崎ちゃんぽん」に由来するため、まったく違うチャンポンを意識しているんだよ、などと言われたら反論できないのですが、もともと「青いちゃんぽん」は長崎ちゃんぽん系。
数年前に販売されていた「マルちゃん正麺 カップ 野菜ちゃんぽん」には、その当時から比較的にバリエーションが乏しかった「生麺ゆでてうまいまま製法」を駆使し、ちゃんぽん麺の特徴を表現していたので、かなり個性的かつ雰囲気もあったんですけど、今回は既存の「マルちゃん正麺 カップ」に使われている、あの反発性が強い乾燥麺そのもの。
もちろん基礎クオリティが低いわけではなく、既存の「マルちゃん正麺 カップ」が無条件で好きなら問題ないかと思いますが、これまでの「青いちゃんぽん」目線で見ると、たとえば「赤いきつね」や「緑のたぬき」がノンフライ麺になったら違うよね? みたいな。そのバイアスは外したとしても、食べ始めはスープとのチグハグが否めなかったので、個人的には調理後に最短でも5分以上放置してから食べ始めることをオススメします。
スープ
こんなん出されたら逆らえん‥‥w
熱湯5分後、最初に馴染ませる「粉末スープ」は、かなりジャンクなテイストで、カップラーメンにありがちなピリピリとした刺激も強く、これ単体だと安っぽいと言わざるをえません。ただ、老舗の長崎ちゃんぽん専門店を彷彿とさせる、うまみ成分ならではの魅力を打ち出すことにおいては秀逸なアイテムで、なにより驚いたのが「液体スープ」投入後の臨場感。
豚骨を長時間、じっくりと丁寧に炊き出したようなミルキーさに、それに負けじと広がる魚介類のコク、さらに野菜を炒めたような風味の調味油が相俟って、まさに長崎ちゃんぽんの王道を地で行くような、うっとりするほど濃厚な味わいにビックリ。
油揚げ麺を使った「青いちゃんぽん」用のスープとは異なるベクトルではあるものの、カップラーメンという枠組みの中では最強クラスの美味しさで、とろみ成分を使って不自然に粘度を上げるなど、そういった小手先の技術で濃厚さを演出していなかったのも好印象。あまりに本格的な味わいだったので、それが麺との溝を深めていた側面もありますが、なんにせよ数あるカップちゃんぽんの中でも一二を争う水準です。
かやく
具材満足は伊達じゃない
キャベツは汎用性が高く、実際に他の商品にも頻繁に使われているため、その使い回しになりますが、たっぷりのボリューム感で食べ応えに寄与。チンゲン菜は甘みが強く、シャキシャキとした食感で、主張し過ぎない程度にコリコリしたキクラゲの歯触りが前述の濃厚ちゃんぽんスープにベストマッチ。
半月かまぼこは‥‥まぁ、別に入ってなくても問題ない感じでしたけどw カニカマ(かに風かまぼこ)は全体のシーフード感を強めることに貢献。エビは少しパサパサした食感で、サイズも小さめですが、そのわりに風味が強く、カニカマと同様に魚介感を強めてくれていました。
総評
青いちゃんぽん=濃厚な長崎ちゃんぽん系のスープに油揚げ麺の組み合わせが基本だったのに対し、今回は「生麺ゆでてうまいまま製法」と思しき乾燥麺を使っているため、全体のイメージも “そっち” 寄りに。ただ、スープはレジェンド級の美味しさで、なるほど「具材満足」という表現にも納得の仕上がり。
青いちゃんぽん特有のジャンクさと、ちゃんぽん麺にさえ固執しなければ‥‥などと書いたら本末転倒な感じになりますがw とりあえず「マルちゃん正麺 カップ」が好きならポジティブに楽しめるはず。これまでの「青」とは違うけど、スープや具材にウェイトを置いているのであれば、試す価値は充分あると思います【author・taka :a(大石敬之)】