どうも、taka :a です。
本日の一杯は、2020年11月10日(火)新発売のカップ麺、東洋水産「ゴーゴーカレー監修 カレーヌードル」の実食レビューです。
金沢カレーブームの火付け役・元気の源「ゴーゴーカレー」と東洋水産(マルちゃん)のカップラーメンが期間&数量限定で復活!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ゴーゴーカレー カレーヌードル 二代目
ゴーゴーカレーとは、株式会社ゴーゴーカレーグループ(設立:2003年12月10日)が運営している金沢カレーの専門店で、1971年(昭和46年)7月21日に設立された株式会社ターバン(カレーハウス・ターバン)の姉妹店として発足。強烈なインパクトを放っているリアルなゴリラをイメージキャラクターとし、現在は “金沢カレーブームの火付け役” として、ご当地カレーブームを牽引しています。
今回の新商品「ゴーゴーカレー監修 カレーヌードル」は、東洋水産とゴーゴーカレーの共同開発商品で、コンビニの中でもローソンでしか買えない数量限定のPBカップ麺として展開。東洋水産とゴーゴーカレーのタイアップは、2014年11月17日発売の縦型カップ麺「麺屋武蔵×ゴーゴーカレー 黒カリー麺」を皮切りに、2018年1月16日と2019年1月8日にもコラボ商品を発売していました。
金沢カレー(かなざわかれー)とは、石川県金沢市を中心に古くから提供されているカレーの総称で、1961年(昭和36年)7月に創業した洋食店「洋食タナカ」の店主・田中吉和氏がレシピを考案。そのカレー事業が軌道に乗り、屋号を「カレーのタナカ」に改め、当時の常連客で金沢信用金庫の営業マンだった岡田隆氏との共同経営で1971年(昭和46年)8月に「ターバンカレー」をオープン。
両者は後に共同経営を解消し、田中吉和が独立するかたちで開業したのが通称・チャンカレの愛称で知られる「カレーのチャンピオン」で、1966年(昭和41年)創業の「キッチン・ユキ」や現在はKGF株式会社が運営している1971年(昭和46)年8月創業の「カレーの市民アルバ」など、金沢カレーを語る上で欠かせない老舗の存在から、石川県金沢市に独自のカレーが根付き、現在に至ります。
そんな金沢カレーの代表格「ターバンカレー」で修行を積み、東京都新宿区で2004年5月5日に「ゴーゴーカレー」の1号店を立ち上げたのが「株式会社ゴーゴーカレーグループ」の代表取締役・宮森宏和社長で、当初はターバンカレーの姉妹店として新宿に開業したゴーゴーカレーですが、2019年10月1日にゴーゴーカレーグループがターバンカレーを統合し、ターバンを都内に進出させたことでも話題になりました。
- ルーは濃厚でドロッとしている
- 付け合わせとしてキャベツの千切りが載っている
- ステンレスの皿に盛られている
- フォークまたは先割れスプーンで食べる
- ルーの上にカツを載せ、その上にはソースがかかっている
現在は全国的な知名度を誇る “金沢カレー” という言葉が使われ始めたのは、2000年〜2005年前後と比較的に最近の話。その定義については諸説あるものの、金沢カレー協会の正会員であり、今回のカップ麺を監修している「ゴーゴーカレー」は、上記の5項目を金沢カレーの定義としています。
また「ゴーゴーカレー」で提供されているカレーの特徴は、55の工程を5時間かけて煮込み、55時間寝かせて旨みを熟成させているらしく、インパクトの強い真っ黒なルゥの見た目とは裏腹に、意外とスパイス感は控えめ。しかしながらコクが深く、濃厚な味わいを特徴とし、それをローソン限定のカップラーメンに落とし込んだのが今回の新商品。
2019年1月8日に発売された前回の「ゴーゴーカレー監修 カレーヌードル」は「チーズ味」と変わり種だったのに対し、今回は2018年1月16日発売品と同じテーマ。当時の商品と比較してカロリーや脂質などの栄養成分表示が変わっているため、まったくテコ入れなしの再販ではないようです。
開封
さて、今回のカップ麺に小袋などは別添されておらず、フタの上にもトレードマークのゴリラをプリント。遠方のローソンに電話で新商品の入荷状況を問い合わせた際、対応してくれた店員の方が「えーっと‥‥なんかゴリラのやつ」と、不意に発言したのが印象的でした。すごいインパクトですもんねw
そんなゴリラと対峙しながらフタをあけた瞬間、かなり芳醇なカレーの香りが漂い、お湯を注ぐ前から食欲をブーストしてくる開封直後。具材に千切りキャベツやトッピングのカツをはじめ、前回の「チーズ味」で印象的だったチーズ風キューブも入っていませんが、多めのキャベツと味付豚肉が好印象。前々回の2018年発売品と比較して、具材は同じ構成です。
ローソン標準価格は2年前の税込216円から税込232円に値上がりしているのですが、2020年11月現在における縦型ビッグのカップラーメン(メーカー希望小売価格:税別220円)をコンビニで購入した場合、税込価格は232円となっているため、特別に高いわけではありません。黄色い背景にガツンとゴリラを配置したパッケージなので、かなりローソンの店内でも目立っていました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ゴーゴーカレー監修 カレーヌードル 販売者:東洋水産株式会社 製造所:株式会社酒悦 房総工場 内容量:110g(めん80g) 商品コード:4901990367516(JAN) |
発売日:2020年11月10日(火) 実食日:2020年11月13日(金) 発売地域:全国(数量限定) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:232円(税込) ローソン標準価格:215円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:プラ+紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:-(別添なし) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、卵白)、添付調味料(香辛料、砂糖、ポークエキス、食塩、粉末野菜、でん粉、植物油、酵母エキス)、かやく(キャベツ、味付豚肉)/ 加工でん粉、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、香料、かんすい、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は2018年1月発売品及び2019年1月発売品と同じ熱湯4分。近年の東洋水産が販売している縦型ビッグ製品の油揚げ麺は、数年前の「本気盛(マジモリ)」などに使われていた麺とは比べ物にならないほどレベルが高くなっているので、今回も問題なさそうな雰囲気。加えて芳醇なカレーの香りもさることながら、とにかくキャベツが大量で、具材のボリューム感も申し分ありません。
先入れ・後入れの小袋は別添されていないので、お湯を注いだら4分後、かなりスープの粘度が高く、今回のカップ麺を監修している「ゴーゴーカレー」が定義した金沢カレーの “ルーは濃厚でドロッとしている” という特徴はクリア。けっこう強烈なトロミ成分が含まれているので、かならず容器の底から念入りに混ぜてください(推奨時間:1分30秒以上)
なお販売者は東洋水産株式会社なのに対し、麺の製造所は株式会社酒悦の房総工場(千葉県長生郡長南町)となっているのですが、酒悦は東洋水産が1983年(昭和58年)7月から資本参加している連結子会社で、以降は東洋水産の縦型カップ麺を担当するようになりました。それでは、引き続きスープの濃度や前回・前々回との違いに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(110g)あたり |
カロリー:483kcal たん白質:10.6g 脂 質:19.6g 炭水化物:66.1g 食塩相当量:4.3g (めん・かやく:2.2g) (スープ:2.2g) ビタミンB1:0.47mg ビタミンB2:0.36mg カルシウム:176mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:483kcal(めん・かやく:411kcal)(スープ:72kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ニュアンスはヌードルというよりもラーメン
今回も東洋水産(酒悦)が得意とするナチュラルウェーブの油揚げ麺なので、緩やかな縮れが施されているのですが、前回(2019年1月発売品)の麺よりも縮れが弱く、ほぼほぼ後半はストレート。幅は変わっていないようですが、若干ながら厚みが薄くなっており、しかしながらコシの強さは旧タイプと一線を画す新世代系。
油揚げ麺ならではの風味に加え、生麺とは違う反発性がインスタント感を強めているのですが、ギュッと詰まっている食べ始めのコシは素晴らしく、しなやかな質感と滑らかな口当たりには上品さを感じるほど。ゴーゴーカレーの実店舗でラーメンは提供していないので、再現度云々については比べられないのですが、単純に一つの油揚げ麺としてハイレベルな品質です。
もちろん熱湯4分でも食べられるのですが、容器の底に溜まっている粉末スープを溶かしている間に馴染み、より自然な食感に仕上がるため、ゆっくり食べ始めても大丈夫。むしろ馴染んでくる後半が美味しいので、かならず熱湯4分きちんと守り、1分30秒ほど混ぜ続けた後、30秒くらい休ませるのがいいかもしれません。
スープ
あ、あれ‥‥?
パッケージに “黒く” とあったように、カップ麺のスープも濃いめの色で、後半は麺を食べているだけでスープが自然に減ってしまうほど高粘度なのですが、そんなに味は濃くありません。むしろ “スパイシーな濃厚カレー” という部分には物足りなさを感じるくらい、だいぶ優しい味なので、クセになるかと聞かれた場合、うーん‥‥いや、けっして不味いわけでないんですよ。
めちゃくちゃ濃厚なカレーの香りが食欲をガンガンそそってくれるのですが、その香りに味が比例してこないというか、うん。原材料は “香辛料、砂糖、ポークエキス、食塩、粉末野菜、でん粉、植物油、酵母エキス” とシンプルな構成で、カレー粉を使わずに香辛料をブレンドしているところは好印象なのですが、まったくスパイス感は強くありません(むしろ甘い)
前回のカレー味も穏やかな路線にありながら、チーズの風味が強烈だったので、まったく物足りなさを感じなかったのですが、今回そこからチーズを抜いた分の補完が見られず、物足りなさが否めませんでした。
具材
文句なし
キャベツは他のカップ麺にも使われている汎用の茹でキャベツなので、新開発の具材ではないですし、生の千切りキャベツのようなシャキシャキ感は楽しめない反面、とにかく大量に入っているのが好印象。その分もっとスープの濃度を高めてほしかったところではあるものの、完全に値段以上のボリューム感。
対して味付豚肉は特筆すべき量ではないものの、あいかわらずリアルな質感で、甘辛い味付けも今回のスープに違和感なくフィット。具材は2種類のみとシンプルな構成ですが、まったく不足感を覚えない、値段以上の内容でした。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
麺は現在の東洋水産が誇る最新技術の油揚げ麺で、大量に入っているキャベツを筆頭に、具材のボリューム感も申し分なかった反面、スープのカレー感が思いのほか弱く、そこに物足りなさを感じてしまいました。特にコンビニ限定のカップ麺はインパクトが求められる傾向にあるので、もうすこし思い切ってもよかったかもしれません。
しかし、それだけにチーズや福神漬けなど、ちょい足しアレンジに誂え向き。またカップ麺は味が濃すぎて敬遠している方にとっては程よい塩分濃度になるかもしれないので、やさしい高粘度カレーが気になる方は、最寄りのローソンをチェックしてみてください(author・taka :a)