どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年9月17日(火)新発売のカップ麺、サンヨー食品「銀座 担担麺専門店ごまる 濃ごま担担麺」の実食レビューです。
胡麻・ラー油・花椒にこだわりを持った “究極の担担麺” 専門店「担担麺ごまる」初のカップラーメン新登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
担担麺専門店ごまる監修カップ麺
「銀座 担担麺専門店 GOMARU(ごまる)」とは、東京都中央区銀座1丁目(銀座ウイングビル 北半地下)に本店を構える担担麺の専門店で、創業は2016年2月18日。運営母体は愛知県一宮市萩原町に本社を構える岩田食品株式会社、同社が東海地方でチェーン展開している「らーめん専門店 ごまめ家」の東京進出1号店が銀座の「担担麺ごまる」です。
岩田食品(IWATA FOODS CO.,LTD)とは、1951年(昭和26年)創業の惣菜メーカーで、主な事業内容は和・洋惣菜、サラダ、米飯食品の企画・製造・販売及び外食事業。2019年9月17日現在、愛知県の「らーめん専門店 ごまめ家」2店舗(高蔵寺店・星崎店)は、どちらも “2019年9月23日(月)に閉店する” ため、残すところ東京・銀座のセカンドブランドのみとなりました。
東京・銀座の「担担麺ごまる」は、「ごまめ家」の人気メニュー “四川担々麺” をブラッシュアップさせた特化型の専門店で、こちらは営業継続。女性を意識した店構えとメニューのラインナップ・サービスが大きな特徴となっており、そのコンセプトは “美容と健康に楽しさをプラスした担々麺専門店” というヘルシー路線。
女性の方にもヘルシーにラーメンが食べられるように——と、まずは食前に「胡麻豆乳野菜ジュース」を無料でサーブ(※女性客限定)。三重県産大豆 “ふくたか” を搾った豆乳に水菜やキュウリ、レタスなどの野菜を合わせ、自家焙煎の胡麻をトッピングした野菜ジュースを食前に提供することで血糖値の急上昇抑制(ダイエット効果)や胃粘膜の保護を提案します。
自ら “究極の担担麺” を謳う逸品の特徴は、「胡麻」「ラー油」「花椒」と “3つのこだわり” を持ち、お店の公式ウェブサイトでは「深煎り胡麻」を使用した胡麻の風味豊かでマイルドな食感をアピール。「ラー油」は辛さの中にも旨味を凝縮した自家製ラー油で、「花椒」は青山椒と赤山椒をブレンドしているとのこと。
看板メニューの「ごまる担担麺」を注文すると最初に擂り鉢と胡麻が提供され、好きな加減に擂りながら着丼を待ち、すりたての胡麻を担担麺にトッピングするセルフ追い胡麻スタイル。さらに “お酢&オリーブオイル” や “みそスコ(発酵熟成した尾張の赤だし味噌×ハバネロの「ごまる」オリジナル旨辛万能調味料)” といった味変アレンジ用の調味料、ヘアゴム・紙エプロンなどのサービスも完備。
「ごまる担担麺」の他にも「排骨担担麺(パーコーたんたんめん)」や「野菜たっぷり担担麺」といった変わり種もあり、なぜか公式ウェブサイトでは「濃厚汁なし坦坦麺」「パクチー坦坦麺」「チーズ坦坦麺」「黒ごま坦坦麺」「冷やし坦坦麺」は当て字の “坦” となっているのですが、それはさておきメニューも豊富で選べる辛さは4段階(※標準「2」)
ロゴマークからしてオシャレな女子力の高い担担麺専門店なので、男性ユーザーにとっては逆に敷居の高い店かもしれませんが、実店舗は諸々のハードルが高くても全国のスーパーやコンビニで気軽に買えるカップラーメンなら大丈夫。辛さレベルについては特に表示なし、けれども「濃ごま担担麺」と胡麻の濃さをアピール、胡麻・ラー油・花椒のバランスに注目ですね。
開封
別添の小袋は「仕上げの小袋」が1袋、メーカー希望小売価格は税別220円と2019年9月現在の縦型ビッグでは標準的な値段設定。販売者は「サンヨー食品」(サッポロ一番のメーカー)、手元にある商品の製造所は「太平食品工業株式会 関西工場」(製造所固有記号:W)となっているのですが、太平食品工業はサンヨー食品が1963年(昭和38年)1月に設立した直系の製造部です。
特に販売店の縛りはありませんが、実際に確認したコンビニ大手4社(セブンイレブン4店舗、ファミリーマート6店舗、ローソン5店舗、ミニストップ4店舗=合計19店舗)の中では「ローソン」と「ファミリーマート」での取り扱いが意欲的で、「ドンキホーテ(MEGAドン・キホーテ)」でも販売されていました。
ドンキホーテでの販売価格はメーカー希望小売価格から28%オフの158円+税(170円)、コンビニでの販売価格は企業を問わず税込232円が平均売価。具材はゴマ、鶏・豚肉味付肉そぼろ、ねぎとシンプルな内容で、お店の「ごまる担担麺」に入っている砕いたナッツや青梗菜、白ネギなどは意識されていませんが、粒胡麻たっぷりで期待度アップ。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:銀座 担担麺専門店ごまる 濃ごま担担麺 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:太平食品工業株式会社 関西工場(W)奈良県大和郡山市額田部北町944 内容量:100g(めん70g) 商品コード:4901734038283(JANコード) 商品サイズ:φ112×118(mm) 発売日:2019年09月17日(月) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ・大盛 容器材質:プラ(PS)+胴巻き紙 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(仕上げの小袋) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、やまいも粉)、スープ(糖類、食塩、植物油脂、豚脂、ごまパウダー、みそ、クリーミングパウダー、ポークエキス、ごま、香辛料、酵母エキス、加工脱脂大豆粉、発酵調味料)、かやく(ごま、鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、炭酸カルシウム、増粘剤(キサンタン)、カラメル色素、微粒二酸化ケイ素、かんすい、パプリカ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、香辛料抽出物、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・やまいも・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は白っぽい見た目の油揚げ麺、調理前のサイズは中細、そして注目したいのが「小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、やまいも粉」という麺の原材料名で、サンヨー食品の白っぽい “やまいも粉” 入りの油揚げ麺といえば——そう、同社の売上No.2ブランド「サッポロ一番 塩らーめん」で個性的なポイントです。
サンヨー食品の公式ウェブサイト内(製品説明)には、 “表面のなめらかさとつるみが特徴のめんです。めんにちぢれをつけることでスープの絡みがよくなっております” との解説で、「サッポロ一番 塩らーめん」の文字はありません。しかし、麺の原材料名は2019年6月24日発売の変わり種カップ麺「サッポロ一番 塩らーめん 濃厚 鶏白湯仕立て」とも同じ構成でした。
麺の湯戻し間は熱湯3分、お湯を注いだ瞬間から焙煎ごまの香りが際立ち、なるほどゴマ押しの芳ばしい香りが食欲をそそってくれるのですが、粉末スープに強めのトロミ成分が含まれていたので、油断せず念入りに混ぜてください。それでは、お店の再現度に注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(100g)当たり
カロリー:482kcal |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:482kcal(めん・かやく:368kcal)(スープ:114kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
袋麺よりも細く、どんぶり型のカップ麺とも微妙に原材料は異なるのですが、おそらく「サッポロ一番 塩らーめん 濃厚 鶏白湯仕立て」からの引き継ぎで、白っぽい見た目やウェーブがかった形状、やまいも粉による独特の風味や粘り気など、特徴的なポイントの要点は確実に「塩らーめん」の流れにあります。
「しょうゆ」は扁平の四角い断面、「みそ」は楕円形の断面、「塩」は丸刃でカットされた丸い断面となっていて、今回の麺も口当たりのいい丸麺。源流の「ごまめ家」では卵を練り込んだモチモチの熟成多加水麺を使用、「担担麺ごまる」では断面の四角い平打ち麺で、どちらにせよ再現度は高くありませんが、今回のスープとは相性ばっちり。
ただ、前半は歯応えのある食感ではあるものの、油揚げ麺特有のスナック的な芯が残っている状態で、かなり風味もスナック的。しばらくすると馴染んできますが、けっこうインスタント感の強い食感と風味は残るため、それをカップラーメンの醍醐味として楽しめるか安っぽいとマイナスに捉えるか否かで評価は大きく割れそうです。
スープ
粉末スープに仕込まれている増粘剤(キサンタン)系の人工的なトロミがワザとらしく、お店の “美容と健康に楽しさをプラスした担々麺” というコンセプトからは遠退いてしまうのですが、まず特筆すべきは多めの煎り胡麻です。さすがにサッポロ一番グループのエースコックが手掛ける「MEGAゴマ」ほどではないですけど、いりごま・すりごまのダブルパンチは印象的。
動物系の要素は基本的に豚由来の成分(ポークエキス)で足場を固め、豆板醤や甜麺醤ではなく和味噌でコクを出し、加工脱脂大豆粉をブレンドすることで豆乳っぽい雰囲気もあったりして、なるほど食べやすいですし女性ウケを狙っている感じのフレームワーク。ほんのり花椒のアクセントもありますが、強い痺れではなく、土台に唐辛子の辛さはありません。
仕上げの小袋は豚脂(ラード)と植物油脂(ラー油系)をブレンドしたもので、ほんのり花椒オイルっぽいアクセントも感じるけれど、最終的な辛さレベルはピリ辛の枠を出ることはなく、花椒の痺れも常識の範囲内。残念ながら芝麻醤(ねりごま)は不使用ですが、ごま自体は多めに入っていますし、植物油脂+ごまパウダーで代用芝麻醤っぽいイメージは無きにしも非ずでした。
具材
ネギはシャキシャキとした汎用の青ネギ、鶏・豚味付肉そぼろは健康的なイメージとは対極にある人工的でジャンクな味付けで、マイルドなスープを部分的にグッとワイルドにしてくれるのですが、お店のコンセプトはさておき量が少ないので、けっこう大切に食べなければいけません。
これはサンヨー食品の担担麺・汁なし担担麺系統のカップ麺で頻繁に採用されている具材で、そこそこサイズも大きく、あまり価値の見出せない中途半端な飾り肉そぼろよりも好印象ではあるものの、だいぶゴマにコストを持って行かれてます。ただ、その胡麻が具材としてカウントできるくらい入っていたので、星の数ひとつプラスしました。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
このブログで「★4」は及第点(★3=可も無く不可も無し)以上なので、けっしてイマイチというわけではないのですが、お店の再現カップ麺なのに麺は「サッポロ一番 塩らーめん タテビッグ」の使い回しで、ゴマが多いことを除くと「ごまる担担麺」を象徴させる具材が入っているわけでもなく、手堅い美味しさと同時に無難な印象も否めません。
サンヨー食品は痺れの効いた力強い四川系カップ担担麺・広島汁なし担担麺を得意とするメーカーなので、もし繊細かつ芝麻醤が強烈な濃厚担担麺に強い日清食品が製造すれば、かなり印象は変わったでしょう。ある意味「塩らーめん」に共通する特徴(麺・ごま)を組み込むことでサンヨー食品らしい個性は打ち出せていましたが、あくまで「カップラーメン」として割り切る必要があります。