どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年6月20日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 築地銀だこ監修 たこ焼味焼そば」の実食レビューです。
まるでたこ焼!? 国内最大のたこ焼チェーン「築地銀だこ」全力監修「ぜったいうまい!! たこ焼」の味わいをカップ焼きそばで再現!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
築地銀だこ監修 たこ焼味焼そば
築地銀だこ(つきじぎんだこ / GINDACO)とは、表面はパリッ、中はトロッ、タコはプリッ、と焼き上げた「ぜったいうまい!! たこ焼」を看板に、2022年6月現在の店舗数は国内外に500店舗以上を展開する株式会社ホットランド(HotLand Co.,Ltd.)の主力ブランドで、これまでに様々な他企業の商品や人気アニメとも積極的にコラボしているのですが‥‥
今回の新商品「明星 築地銀だこ監修 たこ焼味焼そば」は、2022年に創業25周年を迎えた「築地銀だこ」を代表する看板商品「ぜったいうまい!! たこ焼」の味わいを再現したカップ焼きそばで、東京都渋谷区に本社を置く明星食品株式会社と初コラボ。実は “数年前に他社が「築地銀だこ」のカップ焼きそばを出している” のですが、それについては後述。
パッケージにも築地銀だこ25thのロゴがあるように、築地銀だこの創業は現在を遡ること25年以上、1997年(平成9年)3月14日の話。その屋号から築地(東京都中央区)発祥かと思いきや、1号店は創業者の出身地・群馬県新田郡笠懸町(現・群馬県みどり市)にあったショッピングセンター「アピタ笠懸店」のテナントとしてオープンし、そこから「築地銀だこ」の歴史が始まります。
築地銀だこは、なぜ群馬県発祥なのに築地を名乗り、なぜ金ではなく銀なのか——。
築地銀だこの創業者・佐瀬守男(させ もりお)社長曰く “築地” には「魚河岸の活気」と「新鮮な素材を使っている」という意味に加え、開業当初は毎日のように築地まで足を運び、そこでタコを仕入れていたことから「築地」の名を、そして “いつか銀座に店を出す” という目標を込めて「築地銀だこ」と名付けた‥‥というのが名前の由来。
築地銀だこ発祥の地である「アピタ笠懸店」は、地元の方に惜しまれつつも2017年2月19日に閉店しているため、それに伴い築地銀だこ1号店も営業を終了しましたが、国内50店舗を達成した1999年5月の4ヶ月後、ついに「築地銀だこ 銀座本店※」をオープンし、名前の由来にもなった開業当初の目標を達成しました。
※2013年の初夏に閉店し、現在は同地で2013年9月20日にオープンしたシチリアレストラン「カンティーナ シチリアーナ トゥット イル マーレ(Cantina Siciliana Tutto Il Mare)銀座4丁目」が営業中。
そんな「築地銀だこ」が誇る「ぜったいうまい!! たこ焼」は、岩手県は南部鉄を使用した厚みのある鉄板で焼いた後、追加の油を流し入れ、表面をカリッと焼き上げる “揚げ焼き” を採用していることから、たこ焼き発祥の地・大阪では “あんなんたこ焼きちゃうわ” などと否定的な意見が飛び交うことも多々あるけれど、業界最大手に君臨しているのは事実。
すこし話を戻しますと、実は “数年前に他社が「築地銀だこ」のカップ焼きそばを出している” と触れた件について。検索しても詳細はヒットしませんが、氷結乾燥ノンフライ麺で一世を風靡した「とかち麺工房」との共同開発商品「築地銀だこ店主監修 ぜったいうまい!! 築地銀だこ焼きそば」を2013年(平成25年)6月24日に発売しているため、今回が築地銀だこ史上初のカップ焼きそばではありません。
しかし、明星食品のニュースリリースによると、液体ソースには果実・野菜・かつお・たこの旨みに加え、たこ焼きの芳ばしい生地をイメージした香りで特徴を付けているらしく、たこ焼きの風味をイメージした揚げ玉も別添とのこと。食べたら脳がバグりそうな気もしますけどw 実際に脳が「たこ焼き」と錯覚した場合、焼きそばの歴史を覆す一杯になるかもしれません。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「液体ソース」と「ふりかけ」の計2種で、築地銀だこのロゴなどは印刷されていません。ちなみに明星食品×たこ焼き×焼きそばといえば、2017年6月12日に「明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 たこ焼味」というオリジナル商品を発売しているため、からしマヨネーズは入っていませんが、随所に一平ちゃん時代の影を感じるかも‥‥?
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。明星食品のニュースリリースには、麺の特徴について “ソースの絡みが良い中太麺です” との簡素な記載しかありません。ただ、原材料名を見るとソースを練り込んでいるようなので、なるほど一体感は高そうです。
ちなみにメーカー希望小売価格は214円(税別)と中途半端に思える設定ですが、2022年6月1日出荷分より適用された価格改定前の希望小売価格に換算すると、193円(税別)の商品に該当します。これはスーパーやドラッグストアなど、量販店や小売店に向けたレギュラーサイズのカップ麺で標準的な値段になるので、この基準に慣れておいてください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 築地銀だこ監修 たこ焼味焼そば 販売者:明星食品株式会社 製造所:R・東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:112g(めん90g) 商品コード:4902881410342(JAN) |
発売日:2022年06月20日(月) 実食日:2022年06月23日(木) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 商品購入価格:127円(税込) 希望小売価格:214円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:550ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:2袋(液体ソース・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、ソース)、ソース(糖類、植物油脂、ソース、食塩、魚介エキス、醸造酢、リンゴピューレ、たん白加水分解物、トマトペースト、香味調味料、マンゴーチャツネ、ローストオニオンペースト、香辛料)、ふりかけ(揚げ玉、香味調味料、混合削りぶし(かつおのふし、いわしの煮干し、さばのふし)、紅しょうが、アオサ)、かやく(キャベツ)/ 加工デンプン、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、トレハロース、炭酸カルシウム、増粘剤(加工デンプン)、かんすい、香料、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、甘味料(スクラロース)、炭酸マグネシウム、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・さば・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む)※本品製造設備では、かにを含む製品を生産しています。原材料のアオサは、えび・かにが混ざる漁法で採取しています。 |
実食開始
かやくは最初から容器の中に入っている状態で、とはいってもキャベツのみ、残念ながら具材としてのタコは入っていません。たとえば大豆たん白加工品からあげ(ほぼからあげ)とか、たらこ入り魚肉練り製品(ほぼたらこ)よろしく「ほぼたこ焼き」みたいな新アイテムが入っていたら面白かったんですけど、そこまでは手が回らなかった様子。
しかし、お湯を注いでから4分後、湯切りしてから「液体ソース」を馴染ませている間から個性的で、なかなかどうして “たこ焼きの生地” を彷彿とさせる香りが漂い、ふりかけの量も多く、思いのほか期待できそうなファーストインプレッション。
ちなみに意外と忘れがちですが、汁なしカップ麺を食べるときは添付調味料を加える前に “しっかり麺をほぐすと余分な水分が蒸発し、ソースやタレの味が絡みやすくなる” ので、ちょっと意識してみてください。それでは、引き続き築地銀だこ監修による特別感に注目しつつ「めん」「ソース」「かやく・ふりかけ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(112g)あたり |
カロリー:484kcal たん白質:7.6g 脂 質:19.6g 炭水化物:69.3g 食塩相当量:4.9g ビタミンB1:0.29mg ビタミンB2:0.35mg カルシウム:162mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おもわぬダークホースだった‥‥!!
昨今の明星食品が力を入れている極太麺ほどの存在感ではないけれど、やや強めの縮れが施された油揚げ麺で、注目すべきは密度の高さ。噛むと表面から中心部にかけてギュッ、と詰まったような歯応えが楽しめて、それが後半まで持続し、油揚げ麺にありがちな軽さが気になりません。
たとえば明星食品きっての極太ノンフライめんブランド「麺神(めがみ)」が誇る “麺密もっちり製法” の流れを汲んでいるような、油揚げ麺らしからぬ密度の高さを備え、なおかつ揚げ油の風味も控えめと想像以上にクオリティの高い仕上がりでビックリ。もしかして新開発?
築地銀だこ店舗の「ぜったいうまい!! たこ焼」に麺は入っていないので、ここについては完全に明星食品の領域なのですが、現在の明星食品が保有する製麺技術の粋を集めたといっても過言ではない、意外にも高品質な油揚げ麺で驚きました。ぶっちゃけ、たこ焼きの再現度より驚いたかもしれないw
ソース
やはり土台は一平ちゃん(たこ焼味)
ウスターソースのシャープな旨みを軸に据えながら、糖類のほかにリンゴピューレやマンゴーチャツネでフルーティかつ自然な甘さを持たせ、トマトペーストで酸味を引き出し、ローストオニオンペーストの芳ばしさと若干のホロ苦さ、そして繊細な魚介の旨みで奥床しさを感じさせる、なかなかに凝った味わいなのですが、もっとも個性的だったのは “たこ焼きの生地” っぽい風味。
小袋に残っているソースを直接舐めると分かりやすくて、まさに “たこ焼きの生地” らしき風味が仕込んであるんですよ。香料かな? ちょっと出所が不明で怖いところもありますけどw これが一般的なソース焼きそばの味付けと決定的に異なるポイント。築地銀だこのソースとは異なるベクトルにありますが、なるほど個性的で面白く、さらに雰囲気を高めてくれるのが「ふりかけ」の仕掛け。
かやく・ふりかけ
キャベツはフツー
キャベツについては、なんの変哲もないキャベツかつ少量なので、とりあえずカップ焼きそばにはキャベツってことで入れときました的な。特に書くこともないんですけどw けっこうソースがコックリと甘かったので、意識的に拾うと箸休めに嬉しいキャベツ。
「ふりかけ」に入っている揚げ玉は、築地銀だこのカリッ、とは異なる食感で、しかしながら最後までサクサクもといカリッカリ。そこに塗されたパウダーは、うまい棒の「たこ焼味」っぽいジャンクなテイスト。一平ちゃん時代に別添されていた「ふりかけ」の “たこ焼きシーズニングパウダー” に酷似した味付けだったので、もしかすると同じかもしれません。
混合削りぶし(かつおのふし、いわしの煮干し、さばのふし)と紅生姜、アオサについてはソース味の焼きそばにおいても珍しいアイテムではないけれど、おかげで甘いソースでも単調な印象を抱くことなく完食できました。
総評
けっきょく「たこ焼き」と「焼きそば」どっちなの? と聞かれたら、焼きそばと即答しますけどw ソースから漂う “たこ焼きの生地” っぽい風味は個性的。前述の「明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 たこ焼味」を経験していた身としては、すこし懐かしさを感じるフレームワークではあったものの、ソース焼きそばであって “ただのソース焼きそばではない” 仕上がりであることは間違いありません。
築地銀だこ店舗では売ってないようですが、全国のスーパーやドラッグストアなど、対象の販売店は多いため、ちょっと風変わりなカップ焼きそばの仕上がりが気になる方は、最寄りの販売店をチェックしてみてください【author・taka :a(大石敬之)】