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業界の闇!? ファミマルの「横浜家系 豚骨醤油ラーメン」が “銘店紀行の六角家” に激似なんだが‥‥

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ファミリーマート

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年4月11日(火)新発売、ファミリーマートのカップ麺「ファミマル 横浜家系 豚骨醤油ラーメン」の実食レビューです。

セブン-イレブンがファミリーマートにレシピを譲渡? 黒幕は明星食品‥‥? 見覚えしかないカップラーメンの正体とは——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ファミマル 横浜家系 豚骨醤油ラーメン

今回の新商品「横浜家系(いえけい)豚骨醤油ラーメン」は、ファミリーマートが展開しているプライベートブランド・ファミマル(famimaru)のカップラーメンで、同社の公式ウェブサイト曰く “ファミマルで、横浜家系豚骨醤油ラーメンが縦型ビッグサイズで登場しました。豚の旨味をベースに、鶏油をきかせた豚骨醤油スープです。噛みごたえのある極太ノンフライ麺を使用” とのこと。

撮影協力:ファミリーマート店舗

共同開発者は東京都渋谷区千駄ケ谷に本社を構える明星食品で、有名店が監修した ——いわゆる「ご当店系」の—— カップ麺ではないのですが、水色を基調としたパッケージに、明星のノンフライ麺を使用した縦型ビッグの家系ラーメンといえば、以前に “セブン&アイグループが販売していた” セブンプレミアムの「銘店紀行(めいてんきこう)横浜ラーメン六角家」と完全に無関係な商品とは思えません。

六角家(ろっかくや)とは、家系総本山「吉村家(よしむらや)」の2号店(暖簾分けの姉妹店)として知られる「本牧家(ほんもくや)」の店長を務めていた神藤隆(じんどう たかし)氏が当時33歳の頃、1988年(昭和63年)に独立する形で開業したラーメン店で、かつては「吉村家」「本牧家」と並ぶ “家系ラーメン御三家” として一世を風靡した名門中の名門。

今でこそ “ひとつのジャンル” として確立している「家系ラーメン」ですが、もともとはファンの間でのみ通じる専門用語で、しかしながら1994年(平成6年)3月6日、世界初のフードアミューズメントパーク「新横浜ラーメン博物館」のグランドオープンと同時に「六角家」が出店したことで話題沸騰。その名を全国に轟かせ、一般の方にも「家系」の呼び名と存在が広まっていきました。

「銘店紀行 横浜ラーメン六角家」最終のパッケージ

そんな「六角家」の存在にイチ早く目を付けたのがセブン-イレブン・ジャパンで、2000年(平成12年)10月31日に藤原製麺と共同開発した袋ラーメン(乾干し)及びチルド袋麺(生麺)並びにキンレイと共同開発した冷凍鍋麺(具材付)を関東地区のセブンイレブン店舗で展開し、ますます “家系” と「六角家」に対する注目度が加速。

続けて同年12月25日には、セブン-イレブンのオリジナル商品として、明星食品と共同開発した大判どんぶり型の即席カップめんを展開し、それが後に縦型ビッグの「銘店紀行(めいてんきこう)」シリーズに繋がるのですが、2020年(令和2年)9月4日——六角家の本店を運営していた有限会社六角家が横浜地裁より破産開始決定を受け、約20年続いた明星食品と六角家のコラボに終止符が打たれます。

2023年4月14日現在、まだセブン-イレブン・ジャパンの公式サイト内に「銘店紀行 博多だるま」の製品情報だけは残っているのですが、すでに「中華蕎麦とみ田」や「もちもちの木」「龍上海」「風雲児」「森田屋総本店」「らーめん弥七」「新福菜館」らはセブンプレミアムの銘店紀行シリーズ(すべて明星食品が製造)から撤退済み。もはや博多だるまの撤退も時間の問題か‥‥

フラグ?

などと様子を見ていたら、ファミマルに「銘店紀行 六角家」の後継機と思しき「横浜家系 豚骨醤油ラーメン」と「銘店紀行 博多だるま」の後釜に座るかもしれない「ねぎどっさり 豚骨ラーメン」が同時に登場。どちらもファミリーマートと明星食品の共同開発商品ということで、かなり興味深い展開になってきました。

ファミマ×明星食品の家系といえば「」じゃね? という意見もあるかとは思いますが、パッケージは完全に「六角家」のカラーリングなので、そっちを意識しながらレビューします。

開封

ちょっと小さめの小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「仕上げの調味油」1パックのみで、これまでの流れから察するに中身は鶏油(ちーゆ)を配合したオイルとみて間違いないでしょう。明星食品の鶏油は唇に張り付くというか、妙に凝固する傾向があるんですけど、少量でも効果覿面なのが強み。

初代「銘店紀行 横浜ラーメン六角家」と同じ構成

容器が縦型ビッグなので、家系ラーメンに必須の海苔は別添できなかったようですが、家系を象徴するトッピングのホウレン草は完備。チャーシューは情緒のないチップ状ではあるものの、大豆たん白加工品ではなく本物の豚肉です。ちなみに晩年の「銘店紀行 横浜ラーメン 六角家」は同店発祥のキャベチャーを意識した “特盛キャベツ” を売りにしていましたが、ファミマルでは硬派な路線を選んだ様子。

ちなみに2023年4月現在、明星食品のNB(ナショナルブランド)製品における縦型ビッグのメーカー希望小売価格は245円(税別)が基準となっているため、それをファミリーマートで購入した場合の税込価格は264円になるのですが、なんと「横浜家系 豚骨醤油ラーメン」のファミリーマート通常価格は184円(税込198円)と相場よりも圧倒的に低めの値段設定です。まじか、ファミマル。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ファミマル 横浜家系 豚骨醤油ラーメン
販売者:明星食品株式会社
製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)
内容量:92g(めん70g)
商品コード:4902881476287(JAN)
発売日:2023年04月11日(火)
実食日:2023年04月14日(金)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)
小売価格:184円(税別)
購入価格:198円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:400ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(仕上げの調味油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、たん白加水分解物、植物性たん白、酵母エキス、香辛料)、スープ(鶏・豚エキス、たん白加水分解物、デキストリン、しょうゆ、食塩、豚脂、粉末油脂、糖類、チキンオイル、香味油、香辛料、香味調味料)、かやく(チャーシュー、ほうれん草、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、増粘多糖類、炭酸カルシウム、かんすい、乳化剤、微粒二酸化ケイ素、カロチノイド色素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、かに・落花生を含む製品を生産しています。

実食開始

どこかで見たような‥‥

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。念のため2022年7月12日に再発売となった「横浜家系 侍 濃厚豚骨醤油」や “特盛キャベツ” 時代の「銘店紀行 横浜ラーメン 六角家」(2020年3月23日発売品)に使われていたノンフライ麺と原材料名を比較してみたところ、どちらの構成にも完全には一致しませんでした。

かやくのボリューム感は充分

別添の小袋は後入れなので、お湯を注いでからフタの上で「仕上げの調味油」を温めながら待つこと5分。時間になったら「仕上げの調味油」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。油揚げ麺よりもランニングコストの高いノンフライ麺を使いながら、そこそこ具材の量も多く、ファーストインプレッションは悪くありません。

調味油の量も特筆して多いわけではないけれど、そのわりに芳ばしい鶏油の存在感は明確で、期待値を上げてくるファミマルの家系ラーメン。前述のようにファミリーマート通常価格がNB商品の相場よりも低いため、コストパフォーマンスの高さにも注目しながら「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(92g)あたり
カロリー:352kcal
たん白質:10.1g
脂  質:7.6g
炭水化物:62.0g
(糖  質:59.7g)
(食物繊維:2.3g)
食塩相当量:6.8g
(めん・かやく:2.6g)
   (スープ:4.2g)
ビタミンB1:0.29mg
ビタミンB2:0.36mg
カルシウム:172mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:352kcal(めん・かやく:296kcal)(スープ:56kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

「麺神」の流れを汲む品質の高さ

5.0

「横浜家系 侍 濃厚豚骨醤油」や「銘店紀行 横浜ラーメン 六角家」に使われていたノンフライ麺とは違うことについて先に触れましたが、比較的に近いのは「侍」の原材料名で、それをベースに “酵母エキス” の配合を見直し、新たに “植物性たん白” と “香辛料” を追加したような‥‥うん、もはや別物ですねw

あ、これ「すず鬼」と同じ麺かも

たとえば原材料に塩麹(しおこうじ)は使っていませんし、パッケージに “麺密もっちり製法” の訴求もないけれど、密度の高さをはじめとする噛み応えは「麺神(めがみ)カップ」に匹敵するクオリティで、麺を乾燥させる際に発生する気泡を限界まで外に押し出したような、中心部までギュッと詰まっている密度感が印象的。

家系ラーメンらしいかといえば‥‥なんですけど、前半はギュッと詰まった密度感が楽しめて、やや表目に滑りを帯びてくる後半はスープとの一体感が楽しめる、最初から最後まで美味しいノンフライ麺でした。でもって質感と原材料名の構成から察するに、もしかすると2023年2月7日発売の「ファミマル 元祖スタミナ満点らーめん すず鬼」と同じ仕様かもしれません。

スープ

例えるなら「分家」のフレームワーク

5.0

家系のスープには大きく分けて複数の系統があり、家系総本山「吉村家」から免許皆伝を得た “直系” 店舗のスープは醤油のキレを強めに効かせているのですが、六角家をはじめとする “分家” は直系よりも豚骨に比重を置いているのが特徴で、さらに豚骨をメインに据えた “亜流” あるいは “資本系” と呼ばれる店舗のスープもあります。ただ、やはり今回は「六角家」をイメージしているようなテイスト。

明星食品はローソン限定の「家系総本山 吉村家 豚骨醤油ラーメン」(レビューは2022年6月28日発売品)を担当しているメーカーでもあるので、もっと硬派な路線に寄せることも可能なのに、それとの差別化を図るためでしょうか。

さすがに「壱六家」を筆頭に持つ “壱系” を想起させるほどではないけれど、豚骨や鶏骨を長時間じっくりと強火で炊き出したような、まったりと舌に残る骨っぽい旨みが味わい深く、それに調和させるような醤油の効かせ方も絶妙な塩梅。

「銘店紀行」より少なめだけど効果覿面

「仕上げの調味油」には鶏油をはじめとする黄金色のオイルが充填されていて、これが唇に付くと謎に粉っぽく凝固するのが玉に瑕ではあるものの、強めの香りが大きく雰囲気を底上げしてくれていました。謎に凝固する点については多過ぎない量が功を奏し、銘店紀行のときほど気にならなかったです。

かやく

販売価格を思えば充分

5.0

チップ状のチャーシューは例のハムみたいな食感で、あまり情緒のある肉具材とはいえないけれど、昨今の即席カップめん業界に横行している大豆たん白加工品(フェイクミート)のように素っ気ない味ではありません。ほうれん草とネギはフリーズドライで、ほうれん草は家系らしさを表現する上で重要なボジションに位置しており、スープとの相性もよく、主張し過ぎないネギの存在感も好印象でした。

総評

5.0

というわけで、やはり販売を終了しているセブンプレミアムの「銘店紀行 横浜ラーメン 六角家」の延長線上に位置していたのですが、麺神(めがみ)を彷彿とさせるノンフライ麺の仕上がりは晩年の「銘店紀行」を凌ぎ、スープも豚骨の骨っぽさを中心に想像していたよりも味わい深く、これで184円(税込198円)ですから何癖を付けることはできません。

液体しょうゆダレも使ってほしいとか、もっと鶏油の量を増やしてほしいとか、縦型ビッグでも海苔の別添を検討してほしいとか、まったく要望がないわけではないけれど、この値段で!? などと少しビックリしたくらい、コストパフォーマンスに優れた一杯だったので、最寄りのファミリーマートをチェックしてみてください【author・taka :a(大石敬之)】

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