どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年2月7日(火)新発売、ファミマルのカップ麺「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼」の実食レビューです。
禁断のハイブリッド「スタ満ソバ」を創案した鬼才「すず鬼」監修のカップラーメンが “ファミマル” になって新登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
元祖スタミナ満点らーめん すず鬼
「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼(き)」とは、2017年(平成29年)11月19日の創業以来、東京都三鷹市下連雀3丁目・味の散歩道(地下1階)で人気を博す「鶏こく中華 すず喜(き)」のセカンドブランドで、昼営業の屋号は「すず喜」とし、鶏と魚介のコク深い旨みを特徴とする「中華そば」を提供していますが、2019年(令和元年)11月18日より夜限定の二毛作店「すず鬼」の営業をスタート。
同じ読み方でも屋号の “喜” が “鬼” となっているように、夜の部では「アリランラーメン×二郎系×竹岡ラーメン」を掛け合わせたスタミナ系の新ジャンル「スタ満ソバ」を確立して大ブレイク。2022年(令和5年)5月から東京都港区にFC1号店「赤坂店」を、さらに埼玉県にもFC2号店「熊谷うえちゃん店」並びに暖簾分け店「狭山ヶ丘分店」を展開するなど、その勢いは留まるところを知りません。
今回の新商品「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼」は、コンビニの中でもファミリーマートにしか売ってない、販路限定・数量限定のカップラーメンで、東京都渋谷区に本社を構える明星食品と共同開発。2020年(令和2年)10月26日にNB(ナショナルブランド)商品の「明星 スタミナ満点らーめんすず鬼監修 スタ満ソバ」を発売していましたが、今度は “ファミマル” からの登場です。
「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼」が創案した「スタ満ソバ(スタミナ満点ソバ)」とは、ご当地ラーメン好きの鈴木店主が着目した “千葉三大ラーメン” の1つとして知られる「八平の食堂 本店」(千葉県長生郡長柄町)発祥の「アリランラーメン」をベースに、よしぐま → ラーメン二郎 赤羽店 → ◯二郎(マルジ)→ 富士丸(ふじまる)と変遷を経て独自の進化を遂げた「富士丸系」の魅力を融合。
それだけでも充分すぎるインパクトを備えているのですが、さらなる尖りを持たせるために、アリランラーメン(八平の食堂)と肩を並べ “千葉三大ラーメン” の1つに数えられる「梅の家」(葉県富津市竹岡)発祥の「竹岡式ラーメン」に欠かせない「宮醤油」のエッセンスを取り入れ、暴力的とも称される凶暴な味わいの基盤を構築したラーメン業界の鬼才・鈴木店主。
自家製麺にはオーションと呼ばれる麩質が強い強力粉(灰分0.52±0.04%の2等粉)を使い、富士丸系をリスペクトして加水率は低めに下げ、ごわごわとした特有の食感を実現。具材にはアリランラーメンに必須の玉ねぎとニラを、さらに “ニンニク入れますか?” の呪文で定番のニンニク・ショウガ・味付背脂を合わせ、甘辛い豚バラ肉は「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼」のオリジナル。
スープは非乳化の豚骨をベースに濃口醤油をガツンと合わせ、それと対比を描く玉ねぎの甘さが中毒性をブーストさせる、まさに悪魔の食べ物といっても過言ではない、唯一無二のラーメンで不動のポジションを確立しました。
それを再現した2020年10月発売の「明星 スタミナ満点らーめんすず鬼監修 スタ満ソバ」と「ファミマル 元祖スタミナ満点らーめん すず鬼」のメーカーは両方とも明星食品なのですが、前回は大判どんぶり型の容器を使用していたのに対し、今回は製品スタイルを縦型ビッグに変更しているため、ずいぶんと受ける印象が変わってくるかもしれません。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「液体スープ」1袋のみで、食べる直前に加える後入れ仕様。小袋を取り外した先の天面には、例のブランドよろしく “ワシワシとした噛み応えのある極太麺に、豚の旨味と背脂の甘み、ニンニクが効いた甘辛醤油スープがガツンとくる一杯。” という商品についての特徴が記載されています。
かやくは豚バラ肉ではなくダイス状の味付豚肉に、背脂加工品、ニラ、玉ねぎの組み合わせで、縦型カップ用にデフォルメされてはいるものの、基本は押さえたラインナップ。なかでもニラは多めに入っており、この時点で麺の大半が見えないほどの量には驚きました。
また販売価格も注目すべきポイントで、たとえば明星食品のNBにおける縦型ビッグ製品(2023年2月現在)のメーカー希望小売価格は、245円(税別)が標準となっているのに対し、今回のファミリーマート通常価格は221円(税込238円)と手に取りやすい設定から、ここはPB(プライベートブランド)ならではの強みを感じる部分。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ファミマル 元祖スタミナ満点らーめん すず鬼 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:100g(めん70g) 商品コード:4902881481434(JAN) |
発売日:2023年02月07日(火) 実食日:2023年02月11日(土) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 小売価格:221円(税別) 購入価格:238円(税込) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、たん白加水分解物、植物性たん白、酵母エキス、香辛料)、スープ(しょうゆ、香辛料、豚脂、たん白加水分解物、食塩、香味調味料、デキストリン、糖類、ポークエキス、香味油)、かやく(味付豚肉、背脂加工品、ニラ、玉ねぎ)/ 加工デンプン、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、かんすい、香料、増粘多糖類、微粒二酸化ケイ素、乳化剤、酒精、カロチノイド色素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)※本品製造設備では、かに・落花生を含む製品を生産しています。 |
実食開始
2020年10月発売の「明星 スタミナ満点らーめんすず鬼監修 スタ満ソバ」には油揚げ麺を搭載していましたが、ファミマル版の縦型ビッグにはノンフライ麺を搭載しており、やや光沢のある見た目とサイズから「麺神(めがみ)カップ」の流れを汲んでいるような印象を受けるファーストインプレッション。パッケージにも “ワシワシ極太麺” との訴求があったので、それっぽい雰囲気に期待したいところ。
別添の小袋は後入れなので、熱湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら「液体スープ」を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。いやー、具材のボリューム感が素晴らしいですね。調理前はニラの量に驚いたのですが、けっこう背脂加工品の量も多く、調理直後の掴みは悪くありません。
題材になったラーメンにはトッピングされてないけど、かさ増しにキャベツとりあえず入れとくか‥‥みたいな商品も珍しくないので、そうではないことに好感を抱きました。しかも麺はノンフライということで、引き続き本格さと中毒性の高さに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(100g)あたり |
カロリー:388kcal たん白質:10.7g 脂 質:10.1g 炭水化物:64.9g (糖 質:62.2g) (食物繊維:2.7g) 食塩相当量:7.8g (めん・かやく:2.8g) (スープ:5.0g) ビタミンB1:0.30mg ビタミンB2:0.37mg カルシウム:125mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:388kcal(めん・かやく:315kcal)(スープ:75kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
明星食品だからこその密度感に注目
「スタ満ソバ」の自家製麺にはオーションを使っていると前述しましたが、それ特有の “むわっ” とくる風味は楽しめなかったり、ごわごわのベクトルが違ったり、どうしてもノンフライ麺の限界を感じるところはあります。しかし、けっしてクオリティが低いわけではありません。
調理中にも触れたように、現在の明星食品が誇る「麺神カップ」の独自技術 “麺密もっちり製法” の流れを汲んだ質感で、塩麹(しおこうじ)こそ練り込まれていませんが、中心部にかけてギュッ、と締まりのある密度感が印象的。二郎系・二郎インスパイア系の強付きとは異なるけれど、かなり噛み応えのある仕上がりは見事。
「スタ満ソバ」のイメージ的に、ジャンクさを底上げしてくれる油揚げ麺でも‥‥などと思った節もありますが、2023年2月現在「麺神カップ」のメーカー希望小売価格は同社の縦型ビッグにおける基準よりも高い255円(税別)なので、それ相応のクオリティを叩き出していることは素直に高く評価したい部分です。
スープ
イメージ的に軽いけど中毒性あり
まずは別添の「液体スープ」を入れずに食べてみましたところ、粉末しょうゆ特有のキレを中心に、うま味のベクトルも人工的で、いかにもカップラーメンらしいテイストなのですが、しょうゆ・うま味の骨は太く、ちょっと強めの黒胡椒も印象的。刻みニンニクや刻みショウガは入っていませんが、ちょっと食後に口臭が気になるかも‥‥くらいのニンニク感はあり、甘さの加減も過ぎなくて適切。
次に「液体スープ」を加えますと、粉末では出せない液体しょう特有のキレと動物油脂(豚脂)のコクが加わって、より臨場感のある味わいに。実際の「スタ満ソバ」に抱かれるイメージと比較して優しい味に書き換えられてはいるものの、カップラーメンとしては攻撃的な部類に入ります。
しかし、漠然とした包容力も兼ね備えている、なかなかに計算された骨組みで、スープが無くなってからも口が欲していたことに中毒性の高さを覚えました。
かやく
素晴らしい
味付豚肉は「カップヌードル」の謎肉(なぞにく)よろしくダイス状に成型されているのですが、それよりもサッパリとした味わいで、しかしながらジャンクなことに変わりはなく、前述のスープに違和感なくフィット。ニラは多めの量が頼もしく、軸の部分は強めの風味がスタミナ感を強めることに寄与。炒めた玉ねぎとは異なる風味と食感になりますが、優しい玉ねぎの甘さも中毒性を高める上で効果的。
背脂加工品の量も申し分なく、これでスープ表面の油脂が3倍ないし4倍ほど多ければ、さらにポテンシャルを引き出せるアイテムではあるものの、ぷにぷにとした口当たりが楽しめました。ファミリーマート通常価格が221円(税込238円)のカップラーメンなので、上等も上等ですよ。
総評
本物の「スタ満ソバ」と比較して、ずいぶんと食べやすくデフォルメされてはいるものの、ラーメン業界の鬼才「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼」と即席カップめん特有の魅力が上手く噛み合っている、いいとこ取りの仕上がりでした。ついつい次の一口を誘ってくる中毒性の高さはもちろん、コストパフォーマンスの高さについても高く評価できる良品です。
ちなみに「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼」公式Twitterアカウントの情報によると、実店舗にて “この世の刺激を全て兼ね備えたと言っても過言ではない” 数量限定すず鬼カップめん専用お土産トッピング「ワイルドすず鬼SP」を1人前50円(店主曰く自己満足につき赤字)で販売しているそうなので、お店に足を運べる方は積極的に狙ってみてください【author・taka :a(大石敬之)】