どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年6月2日(火)新発売のカップ麺、ファミリーマートコレクション「四川風汁なし担々麺」の実食レビューです。
ファミリーマートコレクションに痺れる辛さの新作「四川風汁なし担々麺」が数量限定で仲間入り!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ファミコレ 四川風汁なし担々麺
ファミリーマートコレクション(FamilyMart Collection)とは、通称「ファミコレ」と呼ばれているファミリーマートのプレイベートブランドで、2012年10月下旬から既存のブランドを「ファミリーマートコレクション」として統一。コストパフォーマンスの高い “レギュラーライン” だけでなく、素材や製法のグレードを上げた品質重視の “プラチナライン” も同時に立ち上げました。
2007年5月にPB(プライベートブランド)商品の根底を覆したセブン&アイグループの「セブンプレミアム」に続き、それに対抗すべくローソンが「ローソンセレクト」の販売を始めたのは2010年7月頃。やや出遅れてしまったファミリーマートの「ファミコレ」ですが、すぐにレギュラーラインから約400種類、プラチナラインから約100種類の商品を一挙に展開し、怒涛の巻き返しを図ります。
「ファミリーマートがおすすめする確かな商品を、気軽に、よりわかりやすく」をコンセプトに設定し、1.楽しさ・喜び、2.家族への想い、3.素材の良いもの、4.からだへの思いやり、5.安全・安心、手ごろな価格、7.新しいものへの挑戦、8.昔から大切にしている良さ、9.地域の特徴、10.社会貢献——以上、10のこだわりを追求するスタンスで新商品を企画・開発しているファミリーマートコレクション。
2020年6月現在、ファミコレのレギュラーラインから合計6品の縦型カップ麺「コク旨中華そば」「コク旨熟成味噌ラーメン」「濃厚旨辛担々麺」「海鮮ちゃんぽん」「京風きつねうどん」「小海老天ぷらそば」を継続的に販売。2019年10月29日にはブランド史上初となるノンフライ麺を使用した標準どんぶり型カップ麺「醤油とんこつラーメン」と「札幌味噌ラーメン」を導入し、ランナップを強化しました。
さらに2020年4月20日、ノンフライ麺を搭載した新シリーズの続編「濃厚タンメン」を発売しているため、今回の「四川風汁なし担々麺」も同じ流れを汲んでいるのですが、先に発売された「醤油とんこつラーメン」「札幌味噌ラーメン」「濃厚タンメン」は “マルちゃん” こと東洋水産株式会社が担当していたのに対し、今回は “サッポロ一番” ことサンヨー食品株式会社とファミリーマートの共同開発商品となっています。
パッケージでも訴求している “刀削風麺”(読み方:とうしょうふうめん)とは、サンヨー食品の特許技術を駆使した独特の縮れが特徴的な形状をしている麺のことで、同社のオリジナルブランド「麺の至宝」をはじめ創味食品の「創味シャンタン」とコラボしたカップラーメンなど、何度も応用されているのですが、ファミリーマートコレクションに導入されたのは今回が初めて。
あらためまして担担麺(たんたんめん)とは、三国志の舞台としても有名な中国南西部にある四川省成都市発祥の麺料理で、1841年頃に陳包包(チェンバオバオ)という男性が考案したもの。天秤棒に道具や材料を提げ、それを “担いで売り歩いていた” ことから「担担麺」と呼ばれるようになりました。なので、ちょいちょいスマホの予測変換などで出てくる土偏の「坦々麺」は間違い(当て字)。
もともと本場の担担麺は “汁なし” なのですが、日本における四川料理の父といわれた陳建民氏が日本人向けにアレンジしたことで “日本の担担麺はスープあり” が一般的になり、今回のような場合わざわざ「汁なし担担麺」と呼び分けられるようになりました。とりあえず商品名に「四川風」とあるので、唐辛子の辛さと花椒(かしょう)の痺れにも注目です。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は「特製調味だれ(液体)」と「特製スープ(粉末)」の合計2袋。ファミリーマートの公式ウェブサイト内にある製品説明曰く、練りごまのコクと花椒の香り・痺れが特徴的な四川風仕上げのたれを使用とのこと。2018年を境にカップめん業界も麻辣(マーラー)ブームの波に乗っているため、花椒を使用した商品が以前よりも一般的になってきました。
かやくは「鶏・豚味付肉そぼろ」に「チンゲン菜」とシンプルな構成で、最初から容器の中に入っています。で、とりあえず麺の下にあった具材も集めてみたところ、想像していた以上に量が多くて驚きました。サンヨー食品が手掛けるコストパフォーマンス重視のカップ麺は、しばしば具材が貧弱になりがちなので、ちょっと珍しいパターンかもしれません。
これまでサンヨー食品は販売店を問わない同社のNB(ナショナルブランド)から “刀削風麺” を使用した汁なし担担麺を何度も発売しているため、正直あまり新鮮味はないのですが、ファミリーマート標準価格は165円(税別178円)と良心的な値段。2020年6月現在、標準どんぶり型のカップ麺をコンビニで買うと税込198円が相場なので、PBカップ麺ならではの強みが現れています。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ファミリーマートコレクション 四川風汁なし担々麺 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:太平食品工業株式会社 関西工場 奈良県大和郡山市額田部北町944(W) 内容量:101g(めん70g) 商品コード:4901734039976(JAN) |
発売日:2020年06月02日(火) 実食日:2020年06月03日(水) 発売地域:全国(数量限定) 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:178円(税込) ファミリーマート標準価格:165円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:350ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:2袋(特製調味だれ・特製スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)植物油脂、でん粉、食塩)、スープ(糖類、植物油脂、豚脂、ねりごま、食塩、しょうゆ、香辛料、デキストリン、ポークエキス、みそ、ねぎ、たん白加水分解物)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、チンゲン菜)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、酒精、カラメル色素、乳化剤、かんすい、クチナシ色素、パプリカ色素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は前述の “刀削風麺” で、湯戻し時間は熱湯4分。東洋水産の「醤油とんこつラーメン」「札幌味噌ラーメン」「濃厚タンメン」にはノンフライ麺が使用されていたのに対し、残念ながら今回の「四川風汁なし担々麺」は油揚げ麺となっています。それに麺の量もレギュラーサイズの汁なしカップ麺における標準90gよりも少ないのですが、コンビニで税込178円の商品なので、それを思えば悪くありません。
小袋は2種類とも後入れなので、それを取り出してから熱湯を注ぎ、待つこと4分。小袋を入れる順番は厳密に指定されていませんが、4分後に熱湯を捨てたあと、特製調味だれ(液体)を馴染ませてから特製スープ(粉末)を加えるのがいいかもしれません。それにしても、コンビニ限定の安売り用カップ麺とは思えない具材の量ですね。
ちなみに販売者はサンヨー食品株式会社、製造所は太平食品工業株式会社の関西工場となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、唐辛子の辛さレベルと花椒の痺れに注目しつつ、「めん」「たれ・スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(101g)あたり |
カロリー:470kcal たん白質:9.4g 脂 質:23.3g 炭水化物:57.1g (糖 質:54.2g) (食物繊維:2.9g) 食塩相当量:4.5g ビタミンB1:0.45mg ビタミンB2:1.07mg カルシウム:235mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
きちんと個性的
麺は調理前から油揚げ麺特有のニオイが強く(サンヨー食品あるある)、それは熱湯を注いで待っている間から湯切り中にも漂ってくるのですが、今回のファミリーマート標準価格は税込178円というコンビニ基準でみれば格安ライン。加えて後述するタレ・スープとの相性も問題なかったので、この項目が評価の足を引っ張ることはないと思います。
さて、ちょっと上記の写真で見ると分かりづらいかもしれませんが、あえて機械的ではない不規則な縮れが施されている特殊な形状はもちろん麺の左右で厚みが違うのもポイント。端的に例えると麺の断面図が二等辺三角形のような形状で、片側は分厚いのに対し、もう反対側はピロッと薄く切り出されているため、他の商品にはないランダムな口当たりが個性的。
5年以上前に発売された初期の “刀削風麺” は熱湯5分の太麺で、やや粉っぽさが残っているような戻りムラが生じやすく、ごわごわとした食感だったのですが、今回は熱湯4分きちんと待てば適切に食べごろを迎えます。平均と比較して麺の量が少なめではあるものの、縮れの強さも左右の幅も以前よりメリハリがあり、タレ・スープとの一体感も高く、これといって欠点は見当たりませんでした。
たれ・スープ
THE・日本式の汁なし担々麺
まず先に「調味だれ」だけ麺に絡めて味を確認してみたところ、おおむね主成分は「豚脂」「ねりごま」「植物油脂(ラー油)」の3本柱。食塩的なキレや唐辛子の辛味も弱く、ぜんぜん薄味だったので、粉末ソースを入れなければ成立しません。しかし、その中でも練り胡麻の量が多く、丁寧に土台を支えてくれているのが好印象。
一方の「特製スープ」は旨み成分と食塩のキレを筆頭に力強い味わいで、体感的な塩分濃度は “ちょっと塩っぱいかも” くらい。ここで調味だれには含まれていなかった花椒の痺れと唐辛子の辛味もプラスされるのですが、唐辛子の辛さレベルはピリ辛ちょい上〜人によっては中辛前後。花椒の痺れは苦手だと厳しいかもしれないけど、好きだったら物足りないかもしれない程度の‥‥わかりにくいですかねw
とりあえず花椒特化型の汁なし担々麺を基準にすると低レベルの痺れになりますが、和山椒とは違う花椒特有の清涼感が心地よく、やや人工的でジャンクな味わいが今回の油揚げ麺と違和感なくフィット。調味料に醤油と和味噌をブレンドしているため、ごりごりの四川風ではないものの、これといって物足りなさを感じることはありませんでした。
具材
具材は値段以上
「鶏・豚味付肉そぼろ」も「チンゲン菜」も特別な素材を使っているわけではなく、サンヨー食品の汎用具材なのですが、どちらも安定の高品質。チンゲン菜は甘味の強い品種を使っているのか味付けの問題か、特有の風味と甘味がスープの花椒と対比を描き、食感もシャキシャキとした歯触りが好印象。
鶏・豚味付肉そぼろはインスタント感の強い肉具材ではあるものの、1粒あたりのサイズが大きくて存在感があり、またジャンクな味付けも全体の雰囲気から逸脱していません。むしろ油揚げ麺を使用していることから相乗効果を発揮しているくらいだったので、値段以上に高い満足感が得られました。ぜひ同社のNB商品でも頑張っていただきたいw
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
おそらく定期的に汁なしカップ麺を愛好されている方にとっては、こういうの前にもあったよね? という感想に落ち着くかもしれません。実際こういうの前にもありましたからねw ただ、サンヨー食品が販売しているレギュラーサイズの汁なしNB商品は基本的に具材が貧弱なので、ファミリーマート限定でもコストパフォーマンスの高い一杯だと感じました。
四川風と謳いながら味付けは日本式で、花椒の痺れも唐辛子の辛味も特筆すべきレベルではなかったものの、ファミリーマートで販売される手頃な価格のPB商品という立ち位置を思えば悪くありません。いや、悪くないどころかコストパフォーマンスに優れた良品だったので、サクッとジャンクな汁なし担々麺が食べたい気分の時に試してみてください。