どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年7月1日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清のどん兵衛 カップヌードルシーフードうどん」(236円+税)の実食レビューです。
まさかの再現度に他社なら戦慄必至の大問題!? シーフードヌードル発売40周年を記念して “あの味わい„ を「日清のどん兵衛」にアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清のどん兵衛 カップヌードルシーフードうどん
日清のどん兵衛(にっしんのどんべえ)とは、1976年(昭和51年)8月9日の発売以来、現在は即席カップめん市場の丼型うどん・そばカテゴリーにおいて “売上No.1„ に君臨しているブランドで、通年販売の定番商品では和風系のフレーバーを中心に展開していますが、洋風・中華風・韓国風・エスニック風など、期間限定のスポット商品では和風めんの常識を覆すことも珍しくありません。
今回の新商品「日清のどん兵衛 カップヌードルシーフードうどん」は、1984年(昭和59年)7月23日に初めて登場し、たくさんのファンに愛されながら、今年で発売40周年を迎える「カップヌードル シーフードヌードル」の味わいを「日清のどん兵衛」にアレンジした一杯で、夏の風物詩「レッドシーフードヌードル」と、完全新作「日清焼そばU.F.O. カップヌードルシーフード焼そば」も同時に展開。
夏の定番と対極を成す冬の風物詩「北海道濃厚ミルクシーフー道ヌードル」の “SEAFOO道„ よろしくアルファベットの最後(D)を「どん兵衛」の頭文字に変更するなど、日清食品お得意の強引な遊び心は控えている、誰がどう見ても同社の「シーフードヌードル」と分かるロゴをババーンと天面に印刷しているのですが、もうひとつ言及しておきたいのが「夏はシーフード!」のアイコン。
このアイコンは、2017年(平成29年)7月17日発売の「レッドシーフードヌードル」及び「汁なしシーフード」の “夏ドキッ„ に始まり、以降は毎年恒例となっている夏のキャッチフレーズで、ひとつ前のページでレビューした12代目「レッドシーフードヌードル」のパッケージにも印刷されていたのですが、ちょうど1年前の夏——
「夏はシーフード!」をテーマに、まろやかな味わいの “コクうま„ シーフードちゃんぽんをコンセプトに据えた「日清のどん兵衛 シーフードちゃんぽんうどん」をリリースしていた日清食品。それも当時の「レッドシーフードヌードル」に合わせて企画されたフレーバーで、パッケージに「SEAFOOD」のロゴこそ採用していなかったものの、真っ先に思い浮かんだのがコイツ。
ちなみに昨年も「カップヌードル」「日清のどん兵衛」「日清焼そばU.F.O.」が結託し、それぞれがパッケージに「夏はシーフード!」のアイコンを掲げていたのですが、唯一の汁なし部門である「日清焼そばU.F.O.」のエントリーは「濃い濃いシーフードBBQ風焼そば」だったので、同じくシーフードが題材でも「シーフードヌードル」とは結び付かないテイストでした。
それでいえば結論、昨年の同時期にリリースされた「日清のどん兵衛 シーフードちゃんぽんうどん」も「シーフードヌードル」には結び付かないテイストで、現在から26年以上前に「シーフードヌードル」とのコラボ商品「日清焼そば SEAFOOD U.F.O.」を展開していた「日清焼そばU.F.O.」とは違い、どん兵衛としては新鮮味のある展開なのですが、実は焼き直しなんじゃね? などと不安もある実食前。
また「カップヌードル シーフード(CUPNOODLE SEAFOOD)」のロゴとフォントはオリジナルに忠実で、追加の「うどん」だけ筆字風なところも気になるんですけどw フタを開けたら違和感なく調和しているのか、そして「シーフードヌードル」ならではの魅力も伝わってくるのか、そういった部分や昨年との違いにも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れ「粉末スープ」と「かやく」の計2パックで、かやくの小袋に入っている具材は “たまご、イカ、カニ風味かまぼこ„ の計3種。オリジナルの「シーフードヌードル」に入っている “ほぼイカ„ は採用しておらず、土台は和風めんブランドなのに、あえてネギを省いているところも興味深いポイント。
麺は油で揚げたフライうどんで、見た感じ「日清のどん兵衛 きつねうどん」や「カレーうどん」「肉うどん」なんかに使われている例のフライうどんと同じ代物。それから理由は分かりませんが、キャベツのみ最初から容器の中に入っている状態です。なんか、ちょっとカワイイw
ちなみにメーカー希望小売価格は236円(税別)に設定されているため、いつもの「シーフードヌードル」と同じ値段。コンビニだとセブンイレブンで積極的に取り扱われていましたが、スーパーやドラッグストアなど、販売店を限定しないNB(ナショナルブランド)商品なので、エンカウント率は低くないでしょう。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のどん兵衛 カップヌードルシーフードうどん 製造者:日清食品株式会社 製造所:関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1) 内容量:79g(めん66g) 商品コード:4902105285589(JAN) |
発売日:2024年07月01日(月) 実食日:2024年07月06日(土) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 小売価格:236円(税別) 購入価格:254.88円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:370ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、こんぶエキス、大豆食物繊維、糖類)、スープ(食塩、ポーク調味料、糖類、香辛料、乳化油脂、粉末しょうゆ、ねぎ、たん白加水分解物、酵母エキス、チキン調味料、あさり調味料、紅しょうが、魚醤)、かやく(キャベツ、味付卵、いか、魚肉練り製品)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸Ca、香辛料抽出物、リン酸塩(Na)、香料、カラメル色素、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、ベニコウジ色素、炭酸Mg、酸味料、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にかに・小麦・卵・乳成分・いか・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は2つとも先入れで、かやくの内容は前述の通り。ちなみに昨年の「シーフードちゃんぽんうどん」に入っていた具材は “キャベツ、かまぼこ、いか、コーン、にんじん„ の計5種で、かまぼこが「日清のどん兵衛」らしさを演出していたのですが、今年は題材となっている「シーフードヌードル」に、それも大幅に寄せたラインナップ。
「粉末スープ」と「かやく」を空けたら内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと5分。昨年の「シーフードちゃんぽんうどん」には「調味オイル」も別添していましたが、今年の「カップヌードルシーフードうどん」は本家と同じくオイル不使用で、なるほど香りは「シーフードヌードル」のベクトルを歩んでいる、想像していた以上のファーストインプレッション。
それから入ってました、粉末スープの中にネギw というわけで、スープの香りや具材の構成など、昨年の「シーフードちゃんぽんうどん」からは大幅に離れていた今年のシーフードうどん。あとは「シーフードヌードル」ならではの魅力が伝わってくるのか、だとすれば “うどん„ との相性など、そういった部分に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(79g)あたり |
カロリー:357kcal たん白質:7.3g 脂 質:14.6g 炭水化物:49.0g 食塩相当量:4.7g (めん・かやく:1.8g) (スープ:2.9g) ビタミンB1:0.22mg ビタミンB2:0.25mg カルシウム:154mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:357kcal(めん・かやく:321kcal)(スープ:36kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
安心と信頼の品質だが‥‥
原材料名の「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、こんぶエキス、大豆食物繊維、糖類」という表示は、定番の「きつねうどん」や「カレーうどん」「肉うどん」なんかとも完全に一致する内容で、体感的にも然り。まさに「日清のどん兵衛」のプライドが伝わってくる “間違いないクオリティ„ なんですけれども‥‥
モデルになっている「シーフードヌードル」に使われている油揚げ麺は、いくつかのパターンが存在する「カップヌードル」シリーズの中でも “いちばん主張が弱い„ ことを特徴としているため、絶大な存在感を誇る「日清のどん兵衛」の太うどんとは真逆を向いているような性格。あくまで土台は「日清のどん兵衛」なので、ここは譲れなかったのかもしれないけれど、さすがに主張が強すぎます。
というのも後述する粉末スープが “想像以上に「シーフードヌードル」だった„ ので、なんとも評価が難しいところでもあるのですが、お湯を入れて10分待つ「10分どん兵衛」でも親和性に欠けるイメージ。目を合わせた途端に喧嘩が始まるような関係ではないけれど、同じ教室に居ても目は合わせない、当たり障りなく日々を過ごしているような間柄に思えました。
スープ
他社だったら大問題に発展する再現度の高さ
1990年(平成2年)以降、新製品の開発から管理まで、それぞれの部署が全責任を負う「ブランドマネージャー制度」を採用している日清食品。あえて自社のブランド同士を社内で競わせ、より斬新な商品づくりやプロモーションに繋げていく、そんな企業風土で成長を続けてきました。つまり、題材となっている「シーフードヌードル」のレシピを保有しているのは「カップヌードル」の部署。
はたしてレシピを教えてくれと頼み込んだのか、それとも自分の舌を頼りに試行錯誤を重ねたのか、もし後者なら「えっ、ほんとに!?」ってくらい「シーフードヌードル」に忠実。油揚げ麺から滲み出てくる風味だったり、野菜の風味が抜けていたり、大きな差が生じている部分もあるけれど、まろやかなポークのコクに、脇を固めるアサリや魚醤、さらに紅生姜のアクセントも忘れていない、納得の再現度でした。
かやく
ちょっと少ないけど好印象
本家に入っている魚肉練り製品(ほぼイカ)は採用されていませんが、それ以外の具材(キャベツ、スクランブルエッグ、いか、カニ風味かまぼこ、ネギ)は「シーフードヌードル」を彷彿とさせるアイテムで、これらも再現度を高めてくれていたポイント。しかし、口径の広さを差し引いても「シーフードヌードル」と比較して明らかに少なかったので、そこには物足りなさを感じるかもしれません。
総評
先ず以て「粉末スープ」の再現度が高く、それには驚かされたのと、かやくの内容も「シーフードヌードル」のアイデンティティを大切にしていたのですが、なまじ忠実な味が仇となり、浮いていたのが主張の強いフライうどん。それを大幅に変えると「日清のどん兵衛」じゃないし、それに合わせて調整すると「シーフードヌードル」から離れるし、悩ましいかな。
ただ、あのシーフードスープに例の太うどんは “可も無く不可も無し„ である、という体験は大きな収穫で、そういった意味では試すべき価値のある一杯かなと。もちろん好みの問題もありますから、ドンピシャだったら儲けもん。そんなノリで、ぜひ。【author・taka :a(大石敬之)】