どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年2月20日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清のどん兵衛 特盛 ラーメンスープの!? きつねうどん」の実食レビューです。
ラーメンスープ×どん兵衛!? 令和の「特盛どん兵衛」最新作は “やってみたら、うまかった。” かつてない掛け合わせで新たな可能性を追求!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清のどん兵衛 特盛 ラーメンスープの!? きつねうどん
日清のどん兵衛(にっしんのどんべえ)とは、1976年(昭和51年)8月9日の発売以来、即席カップめん市場の和風どんぶり型うどん・そばカテゴリーにおいて圧倒的な占有率を誇るブランドで、現在はバリエーションに富んだ即席カップめんタイプを中心に、チルド製品や冷凍食品、お椀で食べるシリーズなど、さまざまな商品で幅広い顧客のニーズに応えています。
今回の新商品「日清のどん兵衛 特盛 ラーメンスープの!? きつねうどん」は、鶏油(ちーゆ)の甘みを感じる鶏&鰹の「ラーメンスープ」に、もっちりとした「特盛うどん」と「ふっくらおあげ」を組み合わせた変わり種で、パッケージには “やってみたら、うまかった” の文字。即席めん業界のトップに君臨する企業とは思えないノリの軽さw でも、この若者ウケするノリが日清食品の魅力。
「日清のどん兵衛」における大盛りサイズが初めて発売されたのは、現在を遡ること34年以上、1989年(平成元年)1月23日。当初は「日清のどん兵衛きつね大盛りめん1.5倍」というタイトルで、1998年(平成10年)11月から「特大」という表現に変わり、2002年(平成14年)8月26日のリニューアル発売を起点に「特盛」というシリーズ名が定着。
2023年(令和5年)2月現在は、安心と信頼の「特盛きつねうどん」及び「特盛天ぷらそば」並びに分厚い “鬼かき揚げ天ぷら” で根強い人気を誇る「特盛かき揚げ天ぷらうどん」計3品を通年販売の定番商品に位置付け、特盛めんの食べ応えと長年に亘り培ってきた美味しさで確固たる地位を築き上げてきたのですが‥‥
2022年6月13日発売の「特盛きつね焼うどん」を皮切りに、令和の「特盛シリーズ」は変わり種に積極的で、最初はレギュラー商品の「きつね焼うどん」を麺重量1.3倍(めん120g)にボリュームアップさせた、わりとイメージしやすい商品だったんですけど、同年9月26日にブランド史上初となる “特大おあげ×カレー” の組み合わせ「特盛スパイシーきつねカレーうどん」を市場に投下。
その2ヶ月後となる11月28日には “特大天ぷら×甘辛つゆ” の新提案「特盛天ぷらラー油そば」を発売するなど、過去にない攻めたフレーバーを矢継ぎ早に展開しており、今回の「特盛 ラーメンスープの!? きつねうどん」も “ラーメンスープ×きつねうどん” のマリアージュということで、ありそうでなかった組み合わせを積極的に試しながら、新たな可能性を模索している様子。
またテイストは少し異なるものの、パッケージにある “やってみたら、うまかった。” のキャッチフレーズに、黄色い背景と赤い文字を斜めに重ねたデザインは、2021年5月10日に発売された「日清のどん兵衛」と「日清焼そばU.F.O.」を “入れ替えて作ったら” うまかった件。を想起させるため、もしかしたらデザイナーさん、あるいは企画立案者からして同じ人が担当しているのかも——。
企画立案者については扨措き、すくなくとも「特盛スパイシーきつねカレーうどん」と「特盛天ぷらラー油そば」に続く “○○×□□” の流れを汲んでいることは間違いありません。ラーメンスープ×うどんであれば、比較的に想像しやすい組み合わせではあるものの、そこに甘辛い味付油揚げの組み合わせや如何に、仕上がりが楽しみです。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、食べる直前に加える「液体スープ」1袋のみで、日清食品のニュースリリース曰く “鰹だし、鶏ガラだし、しょうゆを合わせ、甘みのある鶏油を加えた-・” とのこと。ラーメンのスープとしても成立する硬派な味わいに期待したい反面、なまじラーメンっぽいと中華麺で食べたくなりそう‥‥などと複雑な気分w
かやくは「どん兵衛」自慢の特大おあげに、ラーメンらしさを象徴するナルトとシンプルで、なんというか製造ラインの不具合で起きたコンタミに思えなくもないコンビネーション。ただ、東京都世田谷区・芦花公園で人気を博している「中華蕎麦きつね」然り、ラーメンに油揚げの組み合わせは現実に存在します(それでも珍しいですけど)。
メーカー希望小売価格は276円(税別)なので、いつもの「特盛きつねうどん」245円(税別)よりも高めに設定されているのですが、前回の「特盛天ぷらラー油そば」及び前々回の「特盛スパイシーきつねカレーうどん」と同じ値段。コンビニで購入した場合の税込価格は298円の大台に乗りますけど、スーパーやドラッグストアなどであれば、おそらく税込250円前後が相場になると思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のどん兵衛 特盛 ラーメンスープの!? きつねうどん 製造者:日清食品株式会社 製造所:静岡工場(静岡県焼津市相川17-2) 内容量:149g(めん96g) 商品コード:4902105278567(JAN) |
発売日:2023年02月20日(月) 実食日:2023年02月21日(火) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 小売価格:276円(税別) 購入価格:246円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:560ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、こんぶエキス、大豆食物繊維、糖類)、スープ(しょうゆ、鶏脂、食塩、豚脂、魚介エキス、たん白加水分解物、糖類、チキン調味料、かつおぶし粉末)、かやく(味付油揚げ、なると)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、香料、炭酸Ca、リン酸塩(Na)、カラメル色素、pH調整剤、グリセリン、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、パプリカ色素、チャ抽出物、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部に小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライうどんで、湯戻し時間は熱湯5分。サイズと原材料名から察するに、おそらく既存の「特盛きつねうどん」と共通だと思います。しかし、麺重量は通年販売の「特盛きつねうどん」(めん101g)と比較して5g少ない96gなので、ここは変わり種特有のコスト調整を感じるポイント。
別添の小袋は後入れなので、内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら「液体スープ」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。なるほど鶏油の香りは明白で、目を瞑りながら湯気を嗅ぐと「ラーメン」らしさがフロントに立っているのですが、目を開けるとナルト入りの「きつねうどん」と不思議な感覚にw
ちなみに関西は姫路(ひめじ)に「まねきのえきそば」という名物があり、2010年(平成22年)5月17日の発売以降、日清食品が定期的に関西限定でカップ麺をリリースしているのですが、それは中華麺×和風だしの組み合わせ。その逆バージョンにも思える「ラーメンスープの!? きつねうどん」とは、引き続き「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(149g)あたり |
カロリー:634kcal たん白質:12.0g 脂 質:31.8g 炭水化物:75.0g 食塩相当量:8.0g (めん・かやく:2.7g) (スープ:5.3g) ビタミンB1:0.40mg ビタミンB2:0.48mg カルシウム:256mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:634kcal(めん・かやく:516kcal)(スープ:118kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
クオリティは間違いありません
前述のように通年販売の「特盛きつねうどん」対比5g減となっているのですが、使用している油揚げ麺そのものは共通で、もちろん中華麺に必須の梘水(かんすい)は使用していません。表面は摩擦抵抗ゼロの滑らかさを実現し、噛むとジューシーな多加水食感が楽しめる、あの「うどん」を搭載しているわけですから、クオリティの高さは折り紙付き。
ただ、後述するラーメンスープとの相性に難色を示す部分もあり、麺を啜り上げた瞬間に駆け抜ける鶏油の芳ばしさにハッ! としたのも束の間、いつもの「きつねうどん」ほどの一体感は得られず、噛めば噛むほど麺が独り歩きする感じ。それはそれで小麦感が楽しめるので、好みの問題もあるかとは思いますけど、全体を通してバランスを見ると麺の主張が強過ぎます。
というわけで “10分どん兵衛” を参考に、まずは熱湯5分きちんと待った後、液体スープを馴染ませてから7分くらい(合計12分ちょっと)放置してみた結果、すこし独り歩き感はマシになったものの、パワーバランスが劇的に変わるわけではありません。それこそ絶滅した「液体つゆ仕立て」よろしく濃口醤油が強ければ、だいぶ印象も変わったと思いますけど、後半にかけての飽きが否めませんでした。
スープ
味だけでいえば余裕で「★5」レベル
鰹は「うどん」や「そば」の出汁(だし)にも率先して使われる素材なので、ラーメン特有のアイテムではないのですが、ラーメンのスープに使われることも珍しくありません。ただ、今回は想像していたよりも鰹の主張が強く、土台は動物系よりも圧倒的に魚介エキスが優勢で、例えるなら(特に後味は)ハウス食品の袋麺「好きやねん」を想起させるようなフレームワーク。
しかし、粉末ではなく液体なので、出汁の透明度が高く、そこに浮かぶ鶏油の強烈な存在感も印象的。後に残る強めの甘さと塩気が気になるところではあるものの、かえしの醤油は淡い口当たりで、じんわりと染み込んでくるような、関西人好みの味付けです。というわけで、これ単体だと高く評価したいのですが、前述のように麺との相性を加味した場合、しょうゆ感の弱さに物足りなさを感じました。
かやく
麺と同様にクオリティは間違いない
ふっくらジューシーな油揚げは、いつもの「きつねうどん」と同じ丸大豆100%の「ふっくらおあげ」で、お豆腐屋さんと同じ製法で作っている-・というのも “こだわり” のポイント。ナルトの数は個体差で変動しますが、1枚あたりのサイズが大きめで、けっこう存在感があります。
ふっくらおあげの食感は申し分なく、体感的に西日本向けの(東日本向けよりも醤油を抑えた)味付けで、もちろん単体で評価するなら業界随一といっても過言ではない満足度の高さを体現しているのですが、ぶっちゃけ今回のラーメンスープには合いません。おいしくないわけではないけれど、ベストマッチともいえなかったので、麺と同様に独り歩きしているような印象を受けました。
総評
食べ始めは想像以上に好印象で、なかでも鶏油の芳ばしさにハートを射抜かれてしまったのですが、半分ほど食べ進めた頃合いから感じ始める “飽き” が総評を伸び悩ませた理由。うどん・ラーメンスープ・ふっくらおあげのクオリティは、どれも単体で見ると素晴らしく、オール★5を叩き出してくれる逸材たちではあるものの、特盛めんが仇になってしまった感じ。
もしも標準サイズの変わり種(めん66g)であれば、飽きを感じる前に食べ切れたと思うので、食後の印象は大きく変わっていたと思います。とはいえ “やってみたら、うまかった。” の軽いノリが秘めているポテンシャルは高く、企画の面白みも凄まじいので、次は4月下旬〜5月頃かな? 引き続き業界初を果敢に攻めた新作の登場に期待しています【author・taka :a(大石敬之)】