どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年11月18日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清のどん兵衛 ねぎ油風味がおいしい豚だしそば」の実食レビューです。
オススメアレンジは紅ショウガ!? どんぎつね考案メニュー第4弾は “ちょい足し” がテーマ!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
どん兵衛 ねぎ油風味がおいしい豚だしそば
今回の新商品「日清のどん兵衛 ねぎ油風味がおいしい豚だしそば」は、どん兵衛のテレビCMシリーズで話題の “どんぎつね” こと吉岡里帆(よしおか りほ)さん考案のアイデアレシピで、「日清のどん兵衛 味噌キムチチゲうどん」と同時に発売。第4弾となる今回は、トッピング “ちょい足し” アレンジを想定して開発されました。
どんぎつねに扮する吉岡里帆さんは、1993年1月15日生まれの京都出身。2015年の連続テレビ小説『あさが来た』で注目され、2019年は映画『パラレルワールド・ラブストーリー』の主要人物・麻由子役に抜擢。他にも『見えない目撃者』では盲目の警察官として主演を務め、長井龍雪監督の『空の青さを知る人よ』では声優として相生あかね役を演じるなど、様々な分野で活躍しています。
どん兵衛では、2017年5月からテレビCMを中心にイメージキャラクター(広報)として活躍しており、星野源さんと共演している2019年11月現在の最新テレビCM『あげキッス 篇』も絶賛オンエア中。ちょうどテレビCMが始まった2017年の11月にアイデアレシピ第1弾が発足し、今回で第4弾と書きましたが、「そば」の新作は通算3回目。
2017年11月20日発売の第1弾「ラー油香る鴨だしねぎ太そば」と2018年11月26日発売の第2弾「和山椒香る旨辛ラー油太そば」と2回連続そばシリーズからも新作がリリースされていたのですが、2019年5月20日に発売されたアイデアレシピ第3弾は “初夏向け” の「汁なしピリ辛肉みそうどん」と「レモン仕立ての塩豚ねぎうどん」だったので、同シリーズとしては1年ぶりの蕎麦。
第1弾「ラー油香る鴨だしねぎ太そば」は、前年の同時期に “どん兵衛史上もっとも太い蕎麦” を搭載してリリースされた「旨辛ラー油仕立て 鶏だし太そば」(2016年11月7日発売)の鴨だしバージョンといった立ち位置で、当時そんなに新鮮味はなかったのですが、日清のどん兵衛史上もっとも太い蕎麦というだけあってクオリティは折り紙付き。
第2弾「和山椒香る旨辛ラー油太そば」も現在は準定番フレーバーとして定着しているラー油入り蕎麦で、引き続き熱湯5分の太蕎麦を採用。第2弾で鴨だしは廃止されましたが、こってりワイルドな甘濃い和風つゆに山椒の香りを効かせ、さらに焼き海苔を別添するなど、第1弾とは仕様が異なりました。
そして第3弾を飛ばし、アイデアレシピそば3回目となる第4弾の今回は「ねぎ油風味がおいしい豚だしそば」ということで、ラー油入り蕎麦でもなければ山椒や七味唐辛子のアピールもなく、「ねぎ油」に「豚だし」といった和蕎麦の味付けにしては珍しいテーマ。前回、前々回と比較しても、テイストが大幅に変わっています。
同時発売品の「味噌キムチチゲうどん」は、ちょうど一つ前の記事でレビューしていて、どんぎつねさんのイメージからは想像できないほど “かなりキムチ臭の激しい” ワイルドなキムチチゲうどんに仕上がっていました(※詳しくは「日清のどん兵衛 味噌キムチチゲうどん」の記事をご覧ください)。で、「味噌キムチチゲうどん」では “納豆ちょい足し” がオススメされていたのですが——
開封
「ねぎ油風味がおいしい豚だしそば」のパッケージには、なんと「紅ショウガ」ちょい足しアレンジがオススメのトッピングとして推薦されています。博多とんこつラーメンとか焼そばのトッピングでは定番の紅生姜ですけど、和蕎麦に紅生姜って‥‥あ、「紅しょうが天そば」みたいなイメージですかね。
いや、そもそも蕎麦つゆの方向性が違いすぎるか——などと思いつつ、それはさておきメーカー希望小売価格は税別193円なので、定番の「天ぷらそば」や「鴨だしそば」と同じ値段。スーパーやドラッグストアなどであれば、おそらく税込130円前後、コンビニでは持ち帰り(軽減税率8%)で税込198円が2019年11月現在の標準売価になります。
別添の小袋は「液体つゆ」と「かやく」の合計2袋構成で、同時発売品の「味噌キムチチゲうどん」は粉末スープでしたが、こちらでは液体つゆを採用。さすが「豚だし」をタイトルに冠しているだけのことはあって、 “液体つゆはフタの上で温めてください” とあるように、小袋を触ると中身の動物油脂が凝固していました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のどん兵衛 ねぎ油風味がおいしい豚だしそば 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(A)茨城県取手市清水667-1 内容量:98g(めん66g) 商品コード:4902105255223(JANコード) 商品サイズ:縦144mm×横144mm×高さ75mm 発売日:2019年11月18日(月) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型・レギュラーサイズ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:370ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(液体つゆ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ、かつおぶし粉末、糖類)、スープ(しょうゆ、豚脂、糖類、香味調味料、食塩、魚粉)、かやく(キャベツ、味付豚肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、リン酸塩(Na)、増粘剤(加工でん粉、キサンタンガム)、カラメル色素、炭酸Ca、酒精、グリセリン、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・そば・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
先入れの小袋は「かやく」のみで、具材はキャベツ、味付豚肉、ねぎの3種類。オススメアレンジの紅生姜は入っていないため、別途用意しなければいけません。麺は前回・前々回の太そば(熱湯5分)ではなく、熱湯3分の標準サイズが採用されていて、ちょっと写真では分かりにくいのですが、中央には “たまごポケット” が搭載されています。
ちなみに「味噌キムチチゲうどん」は静岡県焼津市相川にある日清食品の自社工場「静岡工場」製造で、手元にある「ねぎ油風味がおいしい豚だしそば」は茨城県取手市清水の「関東工場」で製造されているのですが、どん兵衛の「うどん」シリーズは「静岡工場」製が多く、「そば」シリーズは「関東工場」製が多いですね(※ただし「滋賀工場」で製造される場合もあります)。
あとは熱湯を注いで3分待機、フタの上で温めておいた液体つゆを投入して、よくかき混ぜたら出来上がり。そんなに葱油(ねぎあぶら)の香りは強くないけれど、豚脂(ラード)を筆頭に動物油脂の量が多く、肉蕎麦みたいな雰囲気。それでは、「めん」「つゆ」「具材」の特徴を解説し、「紅ショウガちょい足しアレンジ」の感想も紹介しながらカップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(98g)当たり
カロリー:421kcal |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:421kcal(めん・かやく:334kcal)(スープ:87kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
たまごポケットが搭載されていたことや原材料名から察するに、おそらく定番の「天ぷらそば」や「鴨だしそば」に使用されている油揚げ蕎麦で、いつもの真っ直ぐで縮れのない上品な蕎麦が採用されています。今回の液体つゆは豚だし×ねぎ油をアピールしていますが、土台が液体しょうゆということもあり、まったく違和感はありません。
2019年10月中旬にリニューアルされた「北のどん兵衛 きつねそば」(めん74g)を除く「どん兵衛」そばシリーズの定番商品は、基本的に麺重量72gとなっているのに対し、今回は66gと微妙に少なめです。しかし、変わり種どん兵衛の「うどん」と「そば」(レギュラーサイズ)の麺量は66gが定量なので、きちんと標準通り。
2019年3月上旬のリニューアル*以降、それまでの汎用麺には使用されていなかった「かつおぶし粉末」と「糖類」が練り込まれ、しなやかさとコシに一段と磨きがかかり、喉越しも強化。大々的なアナウンスはなかったけれど、実は2019年ひっそりとパワーアップしています(*マイナーチェンジについての詳細は、「日清のどん兵衛 天ぷらそば 2019」の記事をご覧ください)。
つゆ
通常、和風カップ麺における調理直後に分別して分析したカロリーの値は、油揚げ麺を使用していたとしても50kcal未満と低いケースが平均となっているのに対し、今回の液体つゆは87kcalと地味に高カロリーな数値を叩き出しています。実際、ちょっと表面を落ち着かせたら、ほとんど湯気が立たないくらい(参考値:鴨だしそば=52kcal、天ぷらそば東=27kcal・西=21kcal、かき揚げ天ぷらうどん=18kcal)。
原材料名は “しょうゆ、豚脂、糖類、香味調味料、食塩、魚粉” とシンプルで、背脂ギトギトのラーメンスープや油そば・まぜそば系統ほど強烈ではありませんが、蕎麦を啜(すす)れば唇がこってりする様は「肉そば」に匹敵するレベル。残念ながらポークエキス等は使用されていないため、豚だしというか豚の脂なんですけど、表面に油膜を張っている豚脂で「豚」のイメージは感じられます。
カエシは粉末しょうゆでは出せない液体しょうゆ特有のコクが印象深く、魚粉はイリコ(煮干し)よりも鯖(さば)や鰹(かつお)などの節系で固められていて、ほんのり香る葱油が豚脂の芳ばしさとは違うベクトルからアクセント(※でも激しく主張してくるわけではない)。醤油は濃口ですが、けっこう甘みも強いため攻撃性はなく、東よりも西寄りに位置しているような塩梅でした。
具材
キャベツは汎用の茹でキャベツで、豚肉はチップ状のチャーシュー、ネギは斜め切りの大きい白葱ではなく小刻みにカットされた青葱という構成から、とりあえずネギで和風ではあるものの、和風カップ麺らしからぬ組み合わせ。イメージとしては、油そば・まぜそば系統の汁なしカップ麺に入っているような具材です。
キャベツが膨張するので、ある程度は食べ応えに寄与してくれてはいるものの、特筆して多いわけではありません。それこそチャーシューチップは汁なしカップ麺や縦型カップのラーメンで定番のハムみたいなヤツなので、リアルな豚肉具材ではないものの、液体つゆに含まれる豚脂を絡ませたら満更でもありませんでした。
ちょい足しアレンジ
さて、どんぎつねさんオススメの紅生姜ちょい足しアレンジ。納豆ちょい足しは1パック単位を目安にできたのですが、アレンジ用に購入した紅生姜の内容量は1袋50g‥‥ぜったいに全投入は多すぎる。というわけで、豚骨味のカップラーメンに別添されている紅生姜の標準量をイメージして投入してみたところ、そんなに影響力は強くありません。
もちろん麺と一緒に絡めたり、直接単体で食べたら存在感は明白ですが、そんなに感動するほどの変化ではなかったので、もうちょっと思い切って入れてみることに——
だいたい30gくらいですかね。いや入れすぎだろw と思われるかもしれませんが、紅生姜さえダメじゃなければ意外と大丈夫。もちろん紅生姜を山のままダイレクトに食べると味覚が鈍くなりますけど、全体に大きく馴染ませたら紅生姜本体から酸味が抜け、蕎麦と一緒に食べるとシャキシャキさっぱり、同時に生姜の発熱作用も得られます。
これによって豚脂のコッテリ感は弱くなりますし、ただでさえ隠し味だった葱油の香りは吹っ飛びますが、強めの甘さは中和されるので、なるほどデフォで甘さが強めだったのは紅生姜のクッションだったんだなと。もちろん紅生姜は汁ごと入れると大変なことになってしまうため、紅生姜のみトッピングするか、逆に汁を小さじ2杯ほど入れてみるのもいいかもしれません。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
なるほど紅生姜ちょい足しアレンジは面白かったですし、こってりとした豚脂も個性ではあったものの、たとえば思い切って「ねぎ油が香る豚しお蕎麦」にしてみるとか、具材はキャベツを入れるなら鹿児島ラーメンよろしく揚げネギを入れて葱油との相乗効果を図るとか、豚だしといわず豚骨スープくらい振り切るなど、そういった工夫があると強く印象に残ったかなと感じました。
もちろん紅生姜ちょい足しアレンジ前も美味しかったですし、和蕎麦に生の紅生姜も合うもんだなと感じた反面、変わり種なんだけど優等生というか、もう一歩踏み込んで尖らせてもよかったかなと。ただ、「日清のどん兵衛 豚ねぎうどん」に通じるところがあったので、豚の脂と甘い蕎麦つゆさえ大丈夫なら、試してみる価値は充分あると思います。