どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年3月31日(火)新発売のセブンイレブン限定カップ麺、日清食品「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチニンニク背脂風豚骨」の実食レビューです。
日清のどん兵衛 “マシマシ篇” 第3弾は背脂豚骨ベースの創作うどん!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
どん兵衛 マシマシ篇 ガチニンニク背脂風豚骨
日清のどん兵衛マシマシ篇とは、2019年10月8日に突如として現れた “ニンニクマシマシ” のセブンイレブン限定カップ麺「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」から始まったシリーズで、いわゆる二郎系・インスパイア系と呼ばれるジャンルを意識して開発されたもの。今回の「ガチニンニク背脂風豚骨」は、マシマシ篇 “第3弾” の新作です。
当初、日清食品は無関係としていましたが、元ネタは日清のどん兵衛をラーメン二郎風にカスタマイズした「どん二郎」というアレンジレシピ。二郎系・インスパイア系の店で飛び交う代表的なコール “マシマシ” を商品名に掲げ、ラーメン二郎の看板を彷彿とさせる黄色いパッケージに身を包み、なんの前触れもなくセブンイレブンに現れました。
“どん兵衛マシマシ篇” 第1弾 「ガチ豚ニンニク」発売から数日後、どん二郎の考案者・野島慎一郎(のじま しんいちろう)氏と協力して「マシマシの素」という非売品の液体調味料を限定的にリリース。2019年12月10日には第2弾「ガチニンニクバター味噌」を再びセブンイレブン限定のカップ麺として発売し、昨今の二郎系ブームに拍車を掛けます。
第1弾の「ガチ豚ニンニク」は、鰹出汁と濃口しょうゆベースの純和風つゆにニンニクを効かせたスタイルで、二郎系・インスパイア系のラーメンスープでもなければ “どん二郎” からも程遠い仕上がりだったのですが、ニンニクマシマシのキャッチフレーズは伊達じゃありません。おもに具材の刻みニンニクが強烈で、しっかり爪痕を残しました。
「マシマシの素」(上記写真右上)は、日清食品グループの公式オンラインストアと一部のイオンリテールで取り扱われていた非売品の液体調味料で、日清のどん兵衛と “もやし” さえあれば「どん二郎」(上記写真左下)が手軽に楽しめる優れもの。そしてカップめん第2弾「ガチニンニクバター味噌」はテイストを一変させたのですが、マシマシの指標は引き続きニンニク推し。
その刻みニンニクは市販のカップ麺として特筆すべきインパクトを放っていたのですが、どうしても容器の底に沈みがちということもあり、それを楽しむためにはスープを完飲する、もしくはスープの上澄みを捨てる必要があったのが難点。さらに縦型ビッグどん兵衛の致命的な欠点ともいえる麺の戻りムラは改善されていなかったので、第3弾の麺も仕上がりが気になるところ——
とりあえず「ガチニンニク背脂風豚骨」も “マシマシ篇” ということで、マシマシとガチの指標はニンニクにあり、第1弾「ガチ豚ニンニク」及び第2弾「ガチニンニクバター味噌」と同じくパッケージには刻みニンニクの山。そして商品名が「背脂 “風” 豚骨」となっているため、この○○風となっている部分も注目したいポイントです。
ちなみにセブンイレブン限定の “マシマシ篇 第1弾・第2弾” 並びに非売品 “マシマシの素” はレビュー済みなので、詳細が気になる方は以下の関連ページをご覧ください。
・どん兵衛マシマシ篇 ガチ豚ニンニク
・どん兵衛マシマシ篇 チニンニクバター味噌
・マシマシの素(即席どん二郎)
開封
「ガチニンニク背脂風豚骨」に小袋は別添されていないため、第1弾・第2弾のマシマシ篇と同じく熱湯を注ぐだけの簡単調理。大量に入っている白い塊は、いわゆる背脂加工品でも背脂顆粒でもなく “ラード加工品” で、先ほど触れた “背脂風” はラード加工品に因んでいる様子。日清食品のラード加工品といえば、2020年2月22日に発売された「極豚ラーメン」が記憶に新しいところ——
セブンプレミアム「蒙古タンメン中本 極豚(ゴットン)ラーメン」とは、蒙古タンメン中本の実店舗を代表する激辛ラーメン「北極」をベースに背脂豚骨を組み込んだもので、おそらく元ネタは濃厚巨豚北極(のうこうきょとんほっきょく)という限定メニュー。この極豚ラーメンに入っていたのがラード加工品で、かなりポテンシャルの高い素材でした。
ちなみにマシマシ篇は「セブンイレブン」でしか売ってないコンビニ限定商品なので、通称・IYグループと呼ばれているセブン&アイグループのGMS(ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア)「イトーヨーカドー」「ヨークマート」「ヨークベニマル」では買えません。しかし、かなり話題性の高い新商品なので、取扱店は多いのではないかと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチニンニク背脂風豚骨 製造者:日清食品株式会社 滋賀工場 製造所:滋賀県栗東市下鈎140-1(O) 内容量:95g(めん70g) 商品コード:4902105255254(JAN) 商品サイズ:縦mm×横mm×高さmm |
発売日:2020年03月31日(火) 実食日:2020年03月31日(火) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 商品購入価格:237円(税込) セブン-イレブン標準価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:-(小袋なし) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維)、スープ(ポーク調味料、豚脂、食塩、でん粉、糖類、クリーミングパウダー、小麦粉、ポークパウダー、たん白加水分解物、酵母エキス)、かやく(にんにく、ラード加工品、味付豚肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、カラメル色素、リン酸塩(Na)、炭酸Ca、香料、乳化剤、グリセリン、酸化防止剤(ビタミンE)、フラボノイド色素、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は平打ちの油揚げ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。調理前の見た目は前回・前々回のマシマシ篇だけでなく、NB商品としても何度か販売されていた縦型ビッグのどん兵衛と変わらないため、まだ現段階なんともいえないのですが、とりあえずジャンルとしては紛う方なし「うどん」です。しかし、その香りはニンニクが強烈に効いた濃厚とんこつラーメンそのもの——
熱湯を注いだ途端にニンニクの香りは威力を増し、加えて癖のある豚骨の香りが並行する調理直後。多めに入っていた粉末スープにトロミ成分が含まれていたので、溶け残りがないよう念入りに混ぜ合わせてください。で、なんとなくマシマシ篇だから違和感なく向き合っていたのですが、よくよく冷静になると創作感が凄まじい商品ですねコレ。
ちなみに2020年3月末現在、縦型ビッグのNBカップ麺をコンビニで購入した場合の税込価格は232円、今回の「ガチニンニク背脂風豚骨」のセブンイレブン標準価格は220円(税込237円)と若干ながら高めの設定ですが、歴代 “マシマシ篇” と変わりません。それでは、引き続きニンニクと背脂風豚骨に注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(95g)あたり |
カロリー:415kcal たん白質:8.5g 脂 質:16.9g 炭水化物:57.2g 食塩相当量:6.5g (めん・かやく:2.4g) (スープ:4.1g) ビタミンB1:0.30mg ビタミンB2:0.36mg カルシウム:128mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:415kcal(めん・かやく:327kcal)(スープ:88kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
要改善
やはり麺は前回・前々回と同じ油揚げ饂飩(うどん)で、原材料名も “小麦粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維” と完全に一致。どんぶり型の標準どん兵衛に使われている麺は、きちんと指定の熱湯5分で戻りますし、なおかつ “10分どん兵衛”(熱湯10分放置) が流行ったように耐久性もピカイチなのですが、縦型ビッグになると印象は異なります。
どんぶり型の麺ほど厚みがないにもかかわらず、熱湯5分しっかり待っても麺と麺が部分的に張り付いていて、その癒着した部分が戻りません。その後、5分や10分なんのその——なんだったら15分(お湯を注いでから20分)経過しても完全に戻らない箇所が多く、これについては致命的といわざるを得ない状態。
かといって麺と麺が癒着していない部分は熱湯5分でモチモチとした程よい食べごろを迎えるため、サクッ‥‥パキッ‥‥とした戻りムラ部分の食感が完全に解消するまで待とうものならコシもヘッタクレもなくなります。この戻りムラは一般的なユーザーの通常調理では解消することができないので、日清食品の技術力向上を願うしかありません。
スープ
想像位以上に豚骨の密度が高かった
スープは豚骨醤油っぽい色をしているのですが、原材料に醤油は不使用で、優等生な日清のどん兵衛らしからぬ獣臭と野趣に富んだ動物系の旨味にビックリ。後述する刻みニンニクの強烈なパンチが最初から最後まで常に並行している中、それに負けない硬派でジャンクな豚骨の存在感は実食前の予想を難なく上回るほど。
クリーミングパウダーや小麦粉、でん粉を併用し、全体の乳化感や粘度を高めているのですが、それ以上に豚骨の色が圧倒的に強いため、あくまでサポート役に過ぎません。本物志向かインスタント的かといわれたら後者に該当する旨味ではあるものの、想像以上に(人を選ぶくらい)豚骨感が強く、いい意味で予想を裏切られました。
さらに「ゴットンラーメン」にも入っていたラード加工品は今回も効果的で、熱湯5分きっちり待っても意外に原型を残し、粉末スープだけでは出せないコクとコッテリ感を表現。調味油などの小袋は別添されていませんが、ある意味それに近い効果が得られるため、今後も積極的に採用してほしい原料の一つです。
具材
にんにく強烈
かやくは刻みニンニク、ラード加工品、味付豚肉、ネギの4種類。ネギは通常どん兵衛の粉末スープに同梱されているような小葱かつ少量につき、特に書くこともないのですが、ラード加工品は前項で触れたようにスープの一部として面目躍如。味付豚肉はチップ状のハムみたいなチャーシューなので、豚(ぶた)のような食べ応えは得られませんが、刻みニンニクについては今回も申し分ありません。
なんとか刻みニンニクを集めてみましたが、まだまだ容器の底に溜まっているので、かるく見積もっても画像に写っている2倍以上。そのニンニクを残さず食べるには、前述のようにスープを飲み干すか一部を廃棄しなければいけないため、そこがもどかしいところではあるものの、あいかわらず “ニンニクマシマシ” な仕上がりです。くれぐれも実食の際は、にんにくバッチこいの日を選んでください。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
第1弾・和風だし醤油×にんにく、第2弾・バター味噌×にんにく、そして今回の第3弾・背脂風豚骨×にんにくということで、今のところ「マシマシ篇」はニンニクを軸に新作を展開していますが、毎回しっかり毛色を変えているのが好印象。あいかわらず麺だけは要改善ではあるものの、想像以上に濃厚な豚骨の旨味と刻みニンニクの威力は申し分なかったので、オススメしたい一杯です。
以下、講談社の『現代ビジネス』に寄稿した記事( “マシマシ”大ブーム「二郎系ラーメン」がコンビニを埋め尽くすワケ)の話と重複するのですが、2019年から通称・ジェネリック二郎とも呼ばれているコンビニのレンジ麺やカップめん業界に空前の二郎系ブームが到来している現在。ちょっと強引に結びつけている商品が無きにしも非ずではあるものの、まだまだ勢いは止まりそうにありません。