どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年10月8日(火)新発売のカップ麺、日清食品「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」の実食レビューです。
うどんの常識が変わる!? コンビニのセブンイレブン限定商品 “ニンニクマシマシ” 二郎インスパイア系どん兵衛「ガチ豚ニンニク」いきなり登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清のどん兵衛 ガチ豚ニンニク
コンビニ各社にカップ麺の新商品が並ぶのは、だいたい毎週火曜日の朝が基本。いつもどおり新作を探しにセブンイレブンに立ち寄ったところ、人気激辛カップ麺「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 北極ラーメン」の横に、なんの事前アナウンスもなかった未知の縦型カップ麺が積み上げられ、なにやら異様な雰囲気を放っていた2019年10月8日。
まるで「ラーメン二郎」の看板を彷彿とさせる黄色いパッケージが目立っている、あまりにも目立っている——そう思いながら近付いてみると、容器側面には「どん兵衛」の見慣れたロゴマーク‥‥と、すぐさま「ガチ豚ニンニク マシマシ篇」と書かれたサブタイトルを確認。まるで二郎系・二郎インスパイア系ラーメン店を彷彿とさせる、派手な縦型どん兵衛が異様な雰囲気の正体でした。
ブランドは「日清のどん兵衛」なので、もちろんパッケージに表示されている製造者も日清食品株式会社となっているのですが、日清食品の公式ウェブサイトに製品情報は未掲載。前述したようにセブン-イレブン・ジャパンから事前の告知などもなく、現段階まだセブンイレブンの公式ウェブサイトにも製品情報は見当たりません。
最初に寄ったセブンイレブンの店頭には、どんな商品にも使える「新発売」のポップと値札しかなかったので、いまいち製品の詳細は掴めず——というわけで何軒かのセブンイレブンを回ってみたところ、別の店舗で「日清のどん兵衛 ガチ豚ニンニク」専用の小さなポップを飾っている店を見つけました。
その専用ポップには “ニンニクマシマシ! うどんの常識が変わる” というキャッチフレーズと「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」という正式な商品名が表示されていて、左上に小さく “セブン-イレブン限定” の文字。この店舗ではポップのみ掲載中で、商品は未入荷の状態でしたが、夕方の便で入荷する店舗や10月9日(水)以降に販売を開始する地域もあるとのこと(※仕入れ担当者談)。
「ニンニクマシマシ」とは、二郎系及び二郎インスパイア系と呼ばれている「ラーメン二郎」(規格外の超大盛りラーメンを提供する常用性の強いラーメン店)に強く影響された店で使用され始めたラーメン用語で、通称 “コール(呪文)” といわれる注文方法の一つ。ヤサイ・ニンニク・アブラといった、お店の基本トッピングを増やすために使われます。
たとえば「野菜マシ」で注文すると、各お店の基準量よりも野菜(基本的に「もやし」)が多くなり、これが「マシマシ」になると “通常の約2倍” とされているのですが、お店によって倍率の幅が広いため、いきなり初見でマシマシコールすると痛い目にあうことも——つまり、今回のニンニクマシマシは、にんにく2倍量〜それ以上。
もともと「日清のどん兵衛」はニンニク不使用なので、2倍も3倍もないのですが、容器側面のイメージ写真には刻みニンニクが大量にトッピングされている状態。2017年1月、日清のどん兵衛で “家二郎” ができるとネットで話題になった、野島慎一郎氏考案の “どん二郎” を彷彿とさせる今回の新商品、すくなからず「ラーメン二郎」を意識して開発されたことは間違いありません。
※ちなみに以前、日清食品が「ラーメン二郎」に直接コラボを申し出たところ、お店の代表に “面倒だから勝手にやれ” と半公認された逸話が残っています。
開封
というわけで、ついに公式から “二郎インスパイア系どん兵衛” が開発されてしまった今回、二郎といえば大量のヤサイ(もやし)が印象的ですが、今回の「ガチ豚ニンニクうどん」には入っていません。また、豚(ぶた)もチャーシューチップ的な頼りない具材ですし、肝心のニンニクもチラホラとしか視認できませんが、開封した瞬間から強烈なニンニク臭が漂ってくる実食前の現在。
セブンイレブン標準価格(店頭表示価格)は税込237円となっていましたが、「キャッシュレス・消費者還元事業」(2019年10月1日の消費税率引上げに伴う需要平準化対策)の実施により、2020年6月30日までの期間中、全国のセブンイレブンにてキャッシュレス決済を行うと “購入金額から-2%分のポイント還元” が適用されています。
対象のキャッシュレス決済手段は、クレジットカード・デビットカード・ブランドプリペイドカード及びnanacoカードなどの電子マネー、並びにPay(ペイ)サービスをはじめとするバーコード決済とのこと。上記のレシートは「日清のどん兵衛 ガチ豚ニンニク」を4個まとめて購入したもので、キャッシュレス還元額は商品単体ずつに適用されるのではなく “合計金額からマイナス2%” となっていました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニクうどん 製造者:日清食品株式会社 製造所:滋賀工場(O)滋賀県栗東市下鈎140-1 内容量:84g(めん70g) 商品コード:4902105255247(JANコード) 発売日:2019年10月08日(火) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:-(別添なし) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん、(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維)、かやく(にんにく、キャベツ、味付豚肉)、スープ(豚脂、粉末しょうゆ、食塩、かつおぶし調味料、糖類、でん粉、香辛料、魚粉、こんぶ調味料)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、リン酸塩(Na)、カラメル色素、炭酸Ca、乳化剤、グリセリン、香料、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、甘味料(スクラロース)、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・ごま・さば・大豆・豚肉を含む) |
実食開始
麺は熱湯5分の油揚げ麺で、液体スープや調味オイルなどの小袋は別添されていません。これまでにも何度か大盛りサイズのタテ型どん兵衛が期間限定で発売されているのですが、どんぶり型も含めて本家が二郎系に手を出したのは今回が初。ただ、この手のタテ型どん兵衛は例外なく麺の戻りが悪かったので、そこが第一の関門です。
販売エリアは全国ですが、セブン&アイグループのコンビニ専用商品として開発されたPBカップ麺なので、セブンイレブン以外のコンビニ企業やIYグループ(イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート、オムニ7)には売ってない販路限定のカップ麺。さらに数量限定販売につき、店舗によっては無くなり次第終了とのこと。
さて、パッケージではマシマシだった刻みニンニクですが、超絶みじん切りにされているため、残念ながら山はできません。そのため調理直後はインパクトのある見た目ではないけれど、引き続きニンニク臭は強めに漂っている現在。麺の戻り具合にも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(84g)当たり
カロリー:353kcal |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:353kcal(めん・かやく:302kcal)(スープ:51kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
麺の原材料名は「小麦粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維」となっているため、2019年3月25日に発売された前回の縦型どん兵衛「日清のどん兵衛 すも~き~リッチ カルボナーラうどん」の麺と同じ構成です。2019年3月のマイナーチェンジ以降、どんぶり型の定番どん兵衛には「糖類」と「昆布粉末」が練り込まれましたが、今回の新商品には練り込まれていません。
艶やかな麺の表面は摩擦抵抗ゼロ、かなり喉越しのいいストレート麺は日清のどん兵衛ならではの特色ですが、写真のように1本の麺を持ち上げたら3本も4本も同時に釣れるような状態で、しっかり熱湯5分待っても麺と麺が部分的に癒着したままの箇所が多発。喉越しの良さは特筆すべき心地よさなのに、しばらくの間この癒着部分は硬いままで、ところどころパキパキしています。
それでも昨年以前の縦型ビッグ製品よりはマシになったような気もしますが、現状これが麺量70gの縦型どん兵衛における最大のネックであり、要改善ポイント。また、癒着していない部分は熱湯5分で適切に食べ頃を迎えるため、10分どん兵衛した場合どんぶり型ほどの耐久力はないという——熱湯が全体に浸透しやすいように隙間を作るなど、今後の工夫に期待ですね。
スープ
前述した「どん二郎」には、大量のニンニクとラード、さらに牛脂を使用しているのも特徴的なポイントになるのですが、今回の「ガチ豚ニンニク」に牛脂のアクセントはありません。豚脂(ラード)を使用して動物系のコクを出しているのですが、ポークエキスやポーク調味料は使用しておらず、あくまでもベクトルは和風出汁(だし)。
粉末しょうゆは濃口ですが、塩カドは控えめ。いわゆる非乳化系の豚骨醤油スープをイメージしているのかと思いきや、豚骨の要素は皆無に等しい状態で、出汁は鰹に昆布の旨みを重ねた純和風テイスト。結果、二郎系のスープを思い描いているとズッコケる危険性大ではあるものの、ニンニクが味に及ぼす影響力は凄まじく、なるほど “うどんの常識が変わる” というキャッチフレーズというのにも素直に頷ける組み合わせ。
原材料名の香辛料にガーリックパウダーも含まれていると思いますが、この箸先で摘むのが大変なくらい小さな刻みニンニクの存在感が絶大で、うどん屋さんの大将に見つかったら張り倒されそうなくらい強烈な効かせ方。なのに不思議と今回の鰹出汁とニンニクの風味は相性抜群で、しっかりインパクトを打ち出しながらも強過ぎない、なんとも絶妙なバランスには中毒性を覚えました。これは新感覚。
具材
商品名は「ガチ豚」となっていますが、味付豚肉は日清食品の縦型カップ麺で頻繁に見かける情緒のないチップ状のチャーシューなので、ぜんぜんガチじゃありません。そこそこの量は入っていますし、キャベツも集めてみると多く見えますけど、キャベツのサイズは1cmあるかないかの細切れ端材キャベツだったので、もうちょっと大きめにカットしてほしかったところ。
チャーシューチップは大きめですが、スカスカで弾力のないハムみたいな食感。日清食品の豚肉といえばカップヌードルの「謎肉(ダイスミンチ)」があるので、ガチ豚なら謎肉を入れんか謎肉をー!! などと思いつつ、大豆たん白加工品に逃げなかったのはよし。また、先ほどの小さな刻みニンニクは思いのほか容器の底に溜まっているので、後半かなり強烈。
そこで1食あたりに実際どのくらいのニンニクが入っているのか再び調理して可能な限り集めてみた結果、なるほどパッケージのニンニク山も誇張ではありません。ニンニクは「ふりかけ」として別添されているわけではないため、普通に調理したらニンニクの山は作れませんが、とりあえず食後の口臭ケアは必須ですよ。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
まず麺の戻りムラが致命的なので、引き続き要改善項目ですし(それまではコシを諦めて10分どん兵衛したほうがいいかもしれない——)、キャベツはともかく “ガチ豚” なら謎肉を入れてほしかったところではあるものの、膨よかな鰹と昆布の旨味が効いた和風つゆに刻みニンニクのパンチは面白く、常習性を感じる組み合わせには得るものがありました。ただ、明らかに意識しているであろう「どん二郎」的には物足りない‥‥
というわけで、「どん兵衛マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」これが日清のガチ!? “どん二郎” 本気アレンジ3選!! というアレンジ版も記事にしました。取扱店舗は多いかと思いますが、すでに販売2日目で売り切れた地域もあるようですし、話題性の高い数量限定商品なので、気になった方は最寄りのセブンイレブンにお急ぎください。