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炎上の裏側に隠された日清の真意とは——。どん兵衛クラシック「天ぷらそば」に刻まれた安藤親子の “ぶっつぶせ哲学„ と50年前の魅力

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2026年3月30日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清のどん兵衛 天ぷらそば クラシック」(236円+税)の実食レビューです。

企画の面白さよりもキャッチコピーの悪ノリで話題!? 研究所で発見された50年前のレシピを再現した「どん兵衛」の真意とは——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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どん兵衛 天ぷらそば クラシック

日清のどん兵衛(にっしんのどんべえ)とは、1976年(昭和51年)8月9日の発売以来、先進的な姿勢で進化を続けているブランドで、現在は丼型うどん・そばカテゴリーにおいて売上No.1* の実績を誇るロングセラー。今年は発売50周年の節目ということで、日清食品グループの研究所で発見された50年前のレシピに基づき、当時の味わいを再現した「どん兵衛クラシック」が発売されたのですが‥‥

* インテージSRI+ カップインスタント麺市場 丼型うどん・そばカテゴリー、2025年1月〜2025年12月、どん兵衛ブランド累計販売金額(全国、全業態)

このキャッチコピーがSNSで波紋を呼んでいる

「きつねうどん」「天ぷらそば」ともに “当時はこれがうまかった(笑)„ というキャッチコピーがSNSで指摘され、X(旧 Twitter)を中心に「かつての自分たちの仕事を貶めてなにが面白いのか」「当時はこれが最先端ぐらいにしとけば良かったのに」「先人達の努力を今の能無し社員が冷笑してるだけ」「今食ったら美味しいとは思えない商品を売るのか?」などと、不快感を示すユーザーが続出。

一方で「『時代による好みの変化をお試しあれ』くらいのノリだと思った」「当時はこれが精一杯、その後技術が進歩しました(研究開発を続けました)って捉えた」「別に貶める意図は感じないけどな、過去より今が洗練されてるのは当然だし、時代の好みの変化もある」「正直食えればどうでもいい」などの意見も散見されましたが、ネットで叩かれる大きなリスクを孕んでいたことは事実です。ただ——

日清食品は営業で伸し上がり、1976年(昭和51年)4月1日の組織改革でマーケティング部を新設。1990年(平成2年)3月11日には同部門にブランドマネージャー制を導入し、どの企業よりもプロモーションを武器にしてきた会社なので、いかにも日清食品らしいというか、結果的に話題にもなっているわけなんですけれども、問題になっている「当時はこれがうまかった(笑)」には、もっと深い真意が隠されているのかもしれません。

カップヌードルをぶっつぶせ / 日清食品をぶっつぶせ

初めて「日清のどん兵衛」が発売されたのは、前述のマーケティング部が新設されてから4ヶ月後の話。当時の開発部長に就任していた現・日清食品ホールディングス株式会社代表取締役社長・CEOの安藤宏基(あんどう こうき)氏は、2010年(平成22年)11月25日発行の『カップヌードルをぶっつぶせ! 創業者を激怒させた二代目社長のマーケティング流儀』の著者としても知られる人物。

その実子である現・日清食品代表取締役社長の安藤徳隆(のりたか)氏は、2025年(令和7年)8月12日に日経BPが出版した『日清食品をぶっつぶせ』の著者。一見すると煽り文句にも見える「当時はこれがうまかった(笑)」には、安藤親子の経営哲学そのものが込められているのではないか——というのは個人的な考察ですけどね。だから今回の戦略は道徳的に問題ないとか、そういう話ではないですよ。

さて、本題の「日清のどん兵衛 天ぷらそば クラシック」に話を戻しましょう。現行の「天ぷらそば」と比較し、そば・つゆ・具材すべて “50年前のレシピをもとに再現„ とのこと。また定番商品は北海道・東日本・西日本で仕様を変えていますが、クラシックは全国共通の味となっているため、地域の差はありません。

パッケージがエモい

50年前のレシピが現存していた驚きと凄さについては、ひとつ前のページでレビューした「日清のどん兵衛 きつねうどん クラシック」の冒頭で触れているため、詳細や感想・評価が知りたい方はご参考ください。※きつねうどんクラシックは東西で味が分けられており、このブログでは西日本向けの商品をレビューしています。

開封

別添の小袋は粉末スープのみ

いつもの「天ぷらそば」には “彩り七味付き„ の小袋が別添されていますが、クラシックは「粉末スープ」だけの構成で、デザインも簡素。ちなみにマジックカットは旭化成ポリフレックス(現・旭化成パックス)の登録商標で、1987年(昭和62年)に特許を取得し、それからライセンス供与をスタート。どん兵衛の発売時には存在していないため “どこからでも切れます„ については‥‥そこまで厳密に解説しなくてもいい部分ですねw

めっちゃエビが芳ばしい

また、一見して明確に異なるのが麺の仕様。いつもの「天ぷらそば」には熱湯3分のフライそばを搭載していますが、クラシックの湯戻し時間は熱湯5分と長く、やや太めでウェーブがかっているところも大きな違い。これまでに何度も熱湯5分の和そばを展開していますが、前述のように今回は “50年前のレシピをもとに再現„ とのことなので、現行品にはない配合なのでしょう。

ちなみに定番の「天ぷらそば」は、4月1日出荷分より248円(税別)に値上がりしていますけど、今回の「天ぷらそば クラシック」は発売日の関係で236円(税別)に設定されています。購入店舗の販売価格を例に挙げると、いつもの「天ぷらそば」は199円(税込214.92円)で、50周年記念の「クラシック」は149円(税込160.92円)でした。販売価格は各店舗の采配次第ですけど、平均的にクラシックのほうが安いと思います。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:日清のどん兵衛 天ぷらそば クラシック
製造者:日清食品株式会社
製造所:+A 関東工場(茨城県取手市清水667-1)
内容量:81g(めん57g)
商品コード:4902105294208(JAN)
発売日:2026年03月30日(月)
実食日:2026年04月04日(土)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー(ライフ)
小売価格:236円(税別)
購入価格:160円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:標準どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:360ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(粉末スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、植物性たん白、食塩、しょうゆ、デキストリン、こんぶエキス)、かやく(天ぷら、魚肉練り製品)、スープ(粉末しょうゆ、糖類、魚介調味料、食塩、だししょうゆ、むろあじぶし粉末、ねぎ、みりん風調味料、発酵調味料、たん白加水分解物、しいたけ調味料、香辛料、チキン調味料、植物油脂、青のり)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、炭酸Ca、リン酸塩(Na)、膨張剤、乳化剤、増粘剤(グァーガム)、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、クチナシ色素、香料、甘味料(カンゾウ)、ベニコウジ色素、チャ抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・そば・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・ゼラチンを含む)

実食開始

ファーストインプレッションは東日本向け

筆者は関西在住なので、西日本向けとの比較になりますが、先入れ粉末スープは定番の「天ぷらそば」よりも醤油の香りが強く、キリッとしたファーストインプレッション。また通常品は “あとのせサクサク„ を売りにしているのに対し、クラシックの天ぷらは個包装になっていないため、なかでも海老の香りが強く主張してきます。

ふにゃふにゃの天ぷらイイですよね

あとは内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと5分。時間になったらフタを開け、さくっと混ぜ合わせたら出来上がり。ふやけた天ぷらに、ちぢれの強いフライそばなど、あきらかに通常品とは異なる見た目に仕上がりますが、香りから極端にチープな印象を受けることはありません。

筆者は平成元年生まれなので、50年前の味わいをリアルタイムに経験していない世代になりますが、それでもノスタルジックな雰囲気が楽しめるのかどうかに注目しつつ「めん」「つゆ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(81g)あたり
カロリー:390kcal
たん白質:9.6g
脂  質:18.7g
炭水化物:45.9g
食塩相当量:4.0g
(めん・かやく:1.5g)
   (スープ:2.5g)
ビタミンB1:0.26mg
ビタミンB2:0.25mg
カルシウム:117mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:390kcal(めん・かやく:361kcal)(スープ:29kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ぼそぼそでコシもないw

4.0

2008年(平成20年)9月29日のリニューアルから “ぴんそば„ を搭載し、その技術が応用され「日清焼そばU.F.O.」の油揚げ麺もストレートに変わったんですけど、さておき今回のウェーブ麺は通常品とは完全に別物。すすり心地がいいストレート麺とは反対に強付きのある質感で、表面のザラつきも印象的。

熱湯5分とは思えない頼りなさ

しかしながら熱湯3分のストレート麺よりも密度は低く、ぼそぼそと切れるような軽さが目立ち、これぞ油揚げ麺とでもいわんばかりの旧世代チックな仕上がりです。無論、定番の「天ぷらそば」と比較して圧倒的にチープな品質で、そのチープさはライバル商品の「緑のたぬき天そば」を余裕で超えるほど。

どこのメーカーが作ったんだ‥‥? ってくらい後進的な安っぽいクオリティではあるものの、これぞ古き良きカップそば的な魅力が楽しめるため、コンセプトのクラシックを思うと悪くありません。ぴんそばじゃなくて、あのボソッとした食感のどん兵衛が好きだったのに——と、おもわずノスタルジーな気分に浸ってしまうことが多い方は、定番商品よりも肌に馴染むのではないかと思います。これ、個人的には好きでした。

※ちなみに月見ポケット(たまごポケット)を搭載していますが、これは単純にラインの金属枠が統一されているからだと思います。

つゆ

現在とは違うけど悪くない

4.0

しょうゆの風味とキレが強いので、タイプ的には東日本向けに近い構成なのですが、通常の「天ぷらそば」では東日本向け=本鰹×宗田鰹、西日本向け=本鰹×昆布の重ねだしを特徴としているのに対し、クラシックは “かつお節、さば節、むろ節、煮干し„ と節の種類が多く、ふわっと泳ぐ余韻の煮干しも印象的。

いかにもカップそばらしいテイストではあるものの、だししょうゆ、みりん風調味料、しいたけ調味料なども併用し、隠し味に青のりを忍ばせるなど、インスタントらしくも浅い印象は受けません。これ、50年前もこのレベルだったらヤバくないですか?w ってくらい、すんなりと現代の味覚にも応えてくれるテイストなのではないかと。筆者は関西生まれ・関西育ちですが、しょうゆの加減も含め、おいしくいただけました。

かやく

先入れ天ぷらだからこそのメリットが活きる

4.0

意外と知られていないかもしれませんが、いつもの「天ぷらそば」に使われている天ぷらも東西で味を分けており、東日本向けは “江戸前天ぷらをイメージし、ごま油の風味をほのかに効かせている„ ことが特徴。西日本向け天ぷらからは、ごま油の風味が漂ってくることはありません。ごま油については今回のクラシックも然りなんですけど、アオサや揚げ玉は省かれており、先入れ仕様でふやけているところも分かりやすい相違点。

ただ、先入れだからこそのフワフワ部分、ちょっと残ってるサクサク部分、その中間に位置するモチモチ部分の三重奏が楽しめて、なおかつ乾燥あみえびの風味もダイレクト。また後入れ仕様の通常品と違い、エビの風味や天ぷらのコクがつゆが早い段階から滲み出ているので、あえて崩しながら食べるのもアリだと思います。

総評

4.0

ボソボソとしたコシのないウェーブ麺に、しょうゆと魚粉がダイレクトなつゆ、さらいに簡素な先入れ天ぷらなど、すべてにおいて令和の「天ぷらそば」を下回るクオリティですが、なかなかどうして悪くありません。パッケージに “※商品内容は当時の仕様とは異なります„ とあるように、あくまで50年前のレシピを現代の仕様にあわせて再現した商品になりますけど、けっこう雰囲気あるのではなかろうか。

東洋水産(マルちゃん)のロングセラー「緑のたぬき天そば」とも系統が違うため、食べ比べてみる価値は大いにあるでしょうし、今よりも昔のどん兵衛が好きだった層にはそこそこ刺さるのではないかと。またクラシックな味わいと共に、冒頭で触れた安藤親子の哲学など、パッケージの「笑」に隠された意図を考察しながら、物思いに耽る時間を楽しんでみてください。【author・taka :a(大石敬之)】

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