どうも、taka :a です。
本日の一杯は、2020年12月8日(火)新発売のカップ麺、セブンイレブン「日清のどん兵衛 背脂風豚ニンニク濃厚カレー太そば」の実食レビューです。
セブンイレブン限定の二郎インスパイア系どん兵衛 “マシマシ篇” の流れを汲む濃厚こってり日本蕎麦「濃厚太そば篇」シリーズ第2弾は初のカレー味を展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
どん兵衛 背脂風豚ニンニク濃厚カレー太そば
日清のどん兵衛(にっしんのどんべえ)とは、日清食品が製造・販売しているロングセラーブランドで、1976年(昭和51年)8月9日に初代「きつねうどん」を新発売。東洋水産が販売していた世界初の即席カップきつねうどん「マルちゃんのカップうどんきつね(後の “赤いきつねうどん” )」が特許を申請しておらず、それに対抗する製品として「日清のどん兵衛」を開発。
「日清のどん兵衛」が発売された当時、容器は縦型カップが主流とされていた頃、業界初の “どんぶり型” カップに身を包み、発売当初から粉末スープ(つゆ)の味を東日本向けと西日本向けの2種類を用意して、地域の嗜好に配慮した結果、翌年に実施された『食品新聞』のインスタントラーメンブランド別売り上げ調査では「日清のどん兵衛」が西日本で1位に輝き、確固たる市民権を獲得しました。
今回の新商品「日清のどん兵衛 背脂風豚ニンニク濃厚カレー太そば」は、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンと日清食品株式会社の共同開発商品で、今を時めく二郎インスパイア系(がっつり系ラーメン)をイメージして企画された “マシマシ篇” の続編。2019年10月8日に発売された「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」を皮切りに、セブンイレブン限定どん兵衛の企画が本格的にスタート。
シリーズ第1弾の「マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」は、B級フード研究家・野島慎一郎(のじま しんいちろう)氏が考案し、2017年1月17日に初めてネットニュースサイトで公開。2018年1月12日には『世界一美味しい「どん二郎」の作り方 誰も思いつかなかった激ウマ!B級フードレシピ』として書籍化された “日清のどん兵衛をラーメン二郎風にアレンジする” 話題の食べ方が発端。
当時、元ネタについては公にされておらず、しかしながら日清食品の社内には『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』から写真を無断で転載した “どん二郎を商品化” という名の資料まで存在したといわれ、実際のところ本物の「どん二郎」とは掛け離れた商品に仕上がっていたのですが、ネット上では “ついに公式が「どん二郎」を商品化した” と話題になり、爆発的なヒットを記録。
「マシマシ篇」の第1弾は “うどんの常識が変わる” をコンセプトに、スープは鰹だしベースの濃口しょうゆ味でありながら、大量の刻みニンニクを入れることで既存の「どん兵衛」と差別化を図り、2019年12月10日にシリーズ第2弾「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチニンニクバター味噌」を市場に投下。それもマシマシの指標は大量の刻みニンニクにあり、ひとつのカップ麺としての完成度は第2弾のほうが上だと感じました。
2020年3月31日に発売されたシリーズ第3弾の新作も “マシマシ篇” を踏襲していたのですが、それ以前の商品とは違う背脂豚骨ベースの創作うどん「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチニンニク背脂風豚骨」を展開して話題になり、2020年10月13日には初の “濃厚太そば篇” と題し「日清のどん兵衛 背脂風豚ニンニク濃厚ラー油太そば」を発売しているため、今回の「背脂風豚ニンニク濃厚カレー太そば」は通算 “5代目” となる新商品。
テーマは前回と同じ “濃厚太そば篇” で、商品名の「背脂風豚ニンニク濃厚——」も共通するポイント。たとえばカレー南蛮蕎麦をはじめ、カレー味の日本蕎麦といえば出汁(だし)で伸ばしたカレーつゆが一般的なのに対し、前回と同様にアッサリとしたイメージを覆してきた変わり種。早くも暦は師走(しわす)に入ったので、年越しそば需要も見込んで開発したのかもしれません。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「特製こってりオイル」が1袋。爆発したようなエフェクトを背景にしていることや “豚ニンニク風味ラー油” というのも前回の第4弾(背脂風豚ニンニク濃厚ラー油太そば)と共通するポイントになりますが、カレー×ラー油という意外とありそうでなかった組み合わせも見どころ。
かやくは「ラード加工品」「味付豚肉」「ねぎ」とシンプルな構成で、味付豚肉は日清食品の縦型カップ麺で頻繁に見かけるチャーシューチップを採用し、ねぎも粉末スープの小袋に同梱されているような小さい青葱を使っているのですが、ランダムな形状のラード加工品がポイント。ややラード加工品の量が減っているような気がしないではないものの、ひとまず具材の構成としては前回の第4弾から変わっていません。
セブンイレブンでの販売価格は220円(税込237円)に定められているため、値段についてはマシマシ篇シリーズ第1弾の「ガチ豚ニンニク」から変わっておらず、全国のセブンイレブンが販売店の対象店舗。本日・水曜日(2020年12月9日)に入荷する店舗もあるようですが、話題性の高い新商品なので、取り扱っているセブンイレブンは多いのではないかと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のどん兵衛 背脂風豚ニンニク濃厚カレー太そば 製造者:日清食品株式会社 製造所:静岡工場(静岡県焼津市相川17-2) 内容量:103g(めん72g) 商品コード:4902105263945(JAN) |
発売日:2020年12月08日(火) 実食日:2020年12月09日(木) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 商品購入価格:237円(税込) 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製こってりオイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、植物性たん白、食塩、しょうゆ)、スープ(豚脂、食塩、香辛料、糖類、小麦粉、植物油脂、でん粉、カレー粉、ポーク調味料、チキン調味料、ピーナッツバター)、かやく(ラード加工品、味付豚肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、リン酸塩(Na)、香料、炭酸Ca、香辛料抽出物、カラメル色素、酸味料、グリセリン、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・そば・乳成分・落花生・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、あまり調理前は太そうに見えないのですが、湯戻し時間は熱湯5分と長めの設定。麺の原材料名(小麦粉、そば粉、植物油脂、植物性たん白、食塩、しょうゆ)も調理前の見た目も前回の「背脂風豚ニンニク濃厚ラー油太そば」から変わっていないので、もしかすると共通の油揚げ麺を使用しているのかもしれません。
あとは熱湯を注いで5分間、別添の小袋(特製こってりオイル)は後入れなので、お湯を注いでから待っている間に小袋をフタの上にのせて温めた後、食べる直前に “よくもみほぐしてから” 加えて混ぜたら出来上がり。やや具材は少なめに見えますが、いい意味で豚臭い特製こってりオイル(豚ニンニク風味ラー油)はインパクトが強く、投入した瞬間に思わず「くさっw」と漏らしてしまったほど。ナイスw
なおセブン&アイグループのGMS(ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア)イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート並びにイトーヨーカドーのネット通算サイト(オムニ7)など、コンビニの “セブンイレブン以外では売ってない” ので、購入の際は注意してください。それでは、カレーとラー油の相性はもちろん、辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(103g)あたり |
カロリー:467kcal たん白質:11.7g 脂 質:20.5g 炭水化物:58.9g 食塩相当量:7.6g (めん・かやく:2.2g) (スープ:5.4g) ビタミンB1:0.50mg ビタミンB2:0.51mg カルシウム:147mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:467kcal(めん・かやく:353kcal)(スープ:114kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おそらく前回と同じ油揚げ麺を使用(高クオリティ)
かなり鋭利な角刃で切り出されているため、啜り上げたときの口当たりには輪郭があり、真っ直ぐな形状から喉越しもよく、正直これといって文句の付け所が見当たらないほど完成度の高い仕上がり。標準どんぶり型の「天ぷらそば」や「鴨だしそば」に使われている油揚げ蕎麦の流れを汲んだ質感で、加水率の低いスパッとした歯切れのよさも心地よく、マシマシ篇(うどん)では致命的だった戻りムラも気になりません。
エースコックの「厚切太麺」や東洋水産(マルちゃん)の「本気盛(マジモリ)」など、食べ応えを重視した他社のブランドに使われている極太蕎麦と比較して、やや太さについては見劣りしてしまうところがあるものの、明らかに標準どんぶり型のどん兵衛(熱湯3分の油揚げ蕎麦)よりも太く、スパッとした歯切れのよさや輪郭のある口当たりが最後まで楽しめるのもポイント。
調理前の麺量は72gと中途半端な量に切り出されているのですが、これについては前回の「背脂風豚ニンニク濃厚ラー油太そば」と同じ値。これまでに日清食品が培ってきた技術の粋を集めたような、とてもクオリティの高い太蕎麦で、後述する今回のスープはインパクトの強い味に仕上がっていたのですが、まったく埋没する気配を見せず、きちんとバランスがとれていたのも好印象でした。
スープ・特製こってりオイル
“濃厚ラー油カレーつゆ” という新たな路線を開拓
別添の「特製こってりオイル」を加える前のスープは、動物系の旨みを軸に、香辛料の配合は同社の「カップヌードル カレー」に通じるフレームワーク。タイトルには「濃厚」とありますが、人工的なトロミ成分で粘度を高めたようなスープではなく、意外にもサラッとした口当たりでありながら、白ご飯と一緒に食べたいくらい、けっこうガツンと濃いめの味付け。
日本蕎麦を使用したカレー味のカップ麺にしては珍しく、昆布や椎茸、鰹(かつお)、鯖(さば)といった魚介系の素材は使っていないようですが、麺から蕎麦粉の風味が滲むため、漠然とスープからも和の趣が漂い、それでいて土台はラーメン(中華麺)のスープとしても通用しそうなテイスト。
さらに別添の「特製こってりオイル」は “豚臭い” と前述したように、むわっとくる獣臭が頼もしく、豚脂(ラード)ベースのオイルが全体の濃厚さをブースト。豚脂を主体とする豚臭いラー油は、しっかり濃いめのカレー味と相性がよく、ニンニクの風味も遠慮なく効かせてあり、それも仕事中に食べるのは危険なレベル。
激辛クラスではないものの、意外に唐辛子の辛味も強く、体感的な辛さレベルは中辛〜辛口の手前だったので、辛い食べ物が極端に苦手な方は、念のため注意しておいたほうがいいかもしれません。
具材
ラード加工品が名脇役
例によって例の如く、味付豚肉はハムみたいな食感のチャーシューチップで、ネギの量も多くありません。それこそ「カップヌードル カレー」に仕込んである小さな刻み玉葱か「マシマシ篇」の刻みニンニクが入っていると嬉しかったのですが、白い塊のラード加工品が濃厚さを大幅に加速させるため、それも具材と思えば納得できる構成。
2020年2月22日に発売された激辛カップ麺「蒙古タンメン中本 極豚(ゴットン)ラーメン 激辛豚骨味噌」の発売と同時にデビューを飾ったラード加工品は、従来の背脂加工品と違い、じわじわと後半にかけて原型を失っていきますが、それによってスープの重心がグッと低くなる、あいかわらず効果的な素材でした。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
クオリティの高いストレートフライ麺を筆頭に、白ごはん必須の濃厚なカレー味を合わせ、そこに重なる豚臭い特製こってりオイル(豚ニンニク風味ラー油)が他の商品にはない個性を表現。洗練された日本蕎麦が好きな方にとってはイレギュラーすぎる味になりますが、ありそうでない新境地を開拓した一杯といっても過言ではない商品だったので、記憶に残ること間違いなし。
残ったスープに白ごはんを投入すると食べ応えアップかつ2度おいしい商品ですが、数量限定販売なので、気になっている方は早めに最寄りのセブンイレブンをチェックしてください(author・taka :a)