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「真の殿堂MEGA 魅惑のマー油豚骨」うまい、黒い、うまい!! “焦がしと乳化の誘惑”

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日清食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、驚安の殿堂「ドン・キホーテ」限定のカップ麺、日清食品「真の殿堂MEGA 魅惑のマー油豚骨」の実食レビューです。

ドンキ専用のカップラーメン新シリーズ第1弾は激旨黒マー油入りの豚骨ラーメン!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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真の殿堂MEGA 魅惑のマー油豚骨

「真の殿堂MEGA(しんのでんどうメガ)」とは、2019年7月22日から販売されているドンキホーテ限定の大盛バケツ型カップ麺で、製造は日清食品。同時発売品として「真の殿堂MEGA 情熱のキムチ豚骨」という赤いバージョンもあり、そちらのパッケージでは “辛い、うまい、辛い!! 激辛オイル入り! ” と辛さをアピールしています。

今回の「魅惑のマー油豚骨」は “うまい、黒い、うまい!! 激旨黒マー油入り! ” と、マー油の旨味をアピール。どちらも店頭表示価格は148円+税(税込価格159円*)だったので、いわゆる安売り用の廉価版カップラーメンではありません(*2019年8月31日現在、京都府にあるMEGAドン・キホーテでの販売価格)。



マー油(マーゆ)とは、別名 “焦がしにんにく油” ともいわれ、ごま油やラードでニンニクを適度に焦がした芳ばしい油のこと。1955年(昭和30年)に創業した熊本ラーメンの草分け的存在「桂花ラーメン(けいかラーメン)」が発祥の店で、「味千ラーメン(あじせんラーメン)」の創業者・劉壇祥(重光孝治)氏が桂花で修行時代に開発した、という説が有力です。

基本的にはマー油・黒マー油とカタカナで表記されますが、語源は “魔法の油” を意味する「魔油」に由来。熊本・人吉にある1958年(昭和33年)創業の「好来らーめん(はおらいらーめん)」もマー油が有名ですし、そこで修行した古谷一郎氏の「なんつッ亭」や高田直樹氏の「博多新風」もマー油とんこつ系の有名店ですね。

ちなみに日清食品の廉価版ブランド「日清デカうま」(安売り用の大盛カップ麺シリーズ)は、同じ店内で98円+税(税込価格105円)にて絶賛販売中。「真の殿堂MEGA」は “ちょっと特別なデカうま” といった立ち位置で、その前身「デカブト」時代から定番商品の中に「日清デカブト 黒マー油豚骨」というマー油とんこつ系のラインナップがありました。

けれども2018年2月19日、カップラーメン部門「デカブト」、カップ焼そば部門「デカヤキ」、和風カップめん部門「貫禄の逸品」とジャンル別に販売されていた3つの大盛り廉価版シリーズを「デカうま」として一括りにし、ブランドを統合。その際、しれっと「黒マー油豚骨」が姿を消します。



たしか2018年10月にノーアナウンスで「日清デカうま 黒マー油とんこつ」が発売されていて、翌2019年3月くらいまで販売が続けられていたのですが、2019年8月現在の定番商品は「濃厚コク旨醤油」「豚キムチ」「豚ニンニク味」「きつねうどん」「わかめそば」「油そば」「Wマヨソース焼そば」の合計7種類、黒マー油系も純粋な豚骨系もありません。

同時発売品「情熱のキムチ豚骨」は、パッケージでハッキリ「激辛」を謳いつつも実際は激辛ほど辛くないカップ麺で、辛さレベルは日清食品でいうところの5段階評価(3=辛口)で “レベル4(大辛)” くらい。でも実に豚骨が丁寧で、そこに廉価版とは違う価値を感じました(※詳しくは、「真の殿堂MEGA 情熱のキムチ豚骨」の記事をご参考ください)。

開封

別添の小袋は「粉末スープ」「液体スープ」「調味オイル」の合計3袋、「情熱のキムチ豚骨」と同じ構成で——というか、調味オイルの小袋は大きさも色も違いますけど、液体スープと粉末スープの小袋は同じデザイン、同じ色、同じ大きさです。通常、同時発売品の小袋は混同しないように色分けされているのが基本なんですけど、まさか中身も同じ‥‥?

具材は最初から容器の中に入っているのですが、意外なことに巨大な鶏肉がゴロッと入っていて驚きました。おそらく今回の鶏肉は、最近ちょっと日清食品の新商品では見る機会が減ってきた炭焼チキンで、部分的に焼き目が付いています。定番商品でいうと、2019年4月1日リニューアル以前の「カップヌードル しお」に入っていた鶏肉ですね。



てっきりイメージ的に謎肉ライクな四角い味付ダイスミンチと黒マー油的にフライドガーリックチップ、気持ち程度にキャベツでも入っているのかと思っていたので、リアル系の巨大な鶏肉は嬉しい誤算(※よく見たらパッケージのイメージ写真・中央下に鶏肉が映ってますけど気が付かなかったw)。とりあえず気掛かりなのは、粉末スープと液体スープの中身です。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:真の殿堂MEGA 魅惑のマー油豚骨
製造者:日清食品株式会社
製造所:関東工場(A)茨城県取手市清水667-1
内容量:129g(めん85g)
商品コード:4902105261064(JANコード)
商品サイズ:縦144mm×横144mm×高さ104mm

発売日:2019年07月22日(月)
実食日:2019年08月31日(土)
発売地域:全国(ドン・キホーテ限定)
取得店舗:MEGAドン・キホーテ
商品購入価格:159円(税込)
希望小売価格:148円(税別)

麺の種類:油揚げ麺
スタイル:大盛バケツ型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:470ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:3袋(粉末スープ・液体スープ・調味オイル)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(ポークエキス、しょうゆ、豚脂、チキンエキス、香味油、ポーク調味料、香辛料、糖類、ごま、小麦粉、チキン調味料、食塩、酵母エキス、オニオンパウダー)、かやく(味付鶏肉、ねぎ、赤唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、キサンタンガム)、pH調整剤、炭酸Ca、酒精、香料、カラメル色素、かんすい、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

麺は熱湯3分の油揚げ麺で、調理前の見た目は「情熱のキムチ豚骨」と変わりません。原材料名も一緒ですし、同時発売品で麺が共通なのは頻繁にあること。フタ上のパッケージには “めん重量85g 当社比大盛り! ” と表示されているのですが、大盛バケツ型の平均めん重量は90gなので、やや少なめの数値となっています。

「粉末スープ」「液体スープ」「調味オイル」の小袋は “すべて後入れ” なので、必ずお召し上がりの直前に入れましょう(もし先に入れた場合、麺がほぐれなくなるそうです)。お湯を注いでからフタの上で液体スープと調味オイルの小袋を温めて、3分後に軽く麺をほぐし、粉末スープ・液体スープの順に投入するのがオススメ。



あとは仕上げに調味オイルを浮かべると、ほんのり焦がしニンニク油の芳ばしい香り——それと同時に芳醇な豚骨の香りも印象的なポイントですね。それでは、同時発売品との違いや共通点にも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(129g)当たり

カロリー:555kcal
たん白質:14.3g
脂  質:27.3g
炭水化物:63.1g
食塩相当量:6.8g
(めん・かやく:2.5g)
   (スープ:4.3g)
ビタミンB1:0.48mg
ビタミンB2:0.63mg
カルシウム:399mg

参考値(調理直後に分別して分析)
熱量:555kcal(めん・かやく:428kcal)(スープ:127kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

おそらく麺は同じだと思うけど‥‥
4.5

熱湯3分後にフタを全部剥がし、粉末スープを入れて混ぜる、液体スープを入れて混ぜる、調味オイルを浮かべる——で、だいたい合計4分30秒前後。おそらく麺は「情熱のキムチ豚骨」と共通で、そこそこ食べ始めはコシのある弾力が楽しめるのですが、後半どうしても柔らかめになってきます。

パッケージには「中太ちぢれ麺」と書いてありますが、縮れは緩やかで、そんなに幅と厚みはありません。ただ、ちょっと「魅惑のマー油豚骨」のほうが麺に耐久力があるというか、食べた日の気温や湿度の関係か弾力が長く続くように感じました(それでも注湯から合計10分以降は柔らかくなってくるので、ちょっと早めに食べ進めたほうがいいかも)。



というわけで「情熱のキムチ豚骨」では★3.5と評価していた麺ですが、ちょっと柔らかめになってくるとスープの旨味を運ぶ媒体としての機能性が高くなり、サイズ感も今回のスープと相性がよく、そんなに印象は悪くありません。なんかこう、老舗のラーメン店で “とんこつラーメンだけど茹で加減は柔らかめなのか——あ、でも悪くない” みたいなw しなやかでチープさは控えめです。

スープ

やは土台は同じで調味オイルが決め手
5.0

粉末スープには人工的な旨味成分とガーリックパウダー、すりごま少々、とろみ成分も少し。まだマー油の影はありませんが、やはり粉末スープの香りは「情熱のキムチ豚骨」と共通で、同じなのは粉末スープの香りだけではありません。

液体スープを投入した時の香りも同じで、強烈な獣臭や豚骨臭が漂ってくるわけではないけれど、まったりとした大盛バケツ型らしからぬ乳化感。そのミルキーな旨味のベクトルも同じですし、原材料名も同じような内容で、違いは「マー油(香味油)」が含まれているか「激辛オイル(植物油脂+香味油)」が含まれているかどうか。

両商品の原材料名から “香味油” と “植物油脂” を省いて書き出してみた結果、「ポークエキス、しょうゆ、豚脂、チキンエキス、ポーク調味料、香辛料、糖類、ごま、小麦粉、チキン調味料、食塩、酵母エキス、オニオンパウダー」と並びからして完全に一致したので、試しに赤・黒の具材を取り出してから調理・同時に実食して比較してみたところ、ほぼ味は変わりませんでした。

けれども今回はキムチ風味の辛いオイルではなく、動物油脂ベースの黒マー油で、それも一辺倒にはならない絶妙な効かせ方。もし強烈なニンニク臭に期待していると物足りなさを感じるかもしれませんが、ベースに寄り添うようにフィットし、そのまま豚骨の旨味をグイッ! と引っ張り上げてくれるようなタイプなので、そのバランス感が魅惑です。

具材

謎肉とキャベツがよかったかもしれない‥w
4.0

具材は味付鶏肉、ねぎ、赤唐辛子とシンプルな内容で、やや鶏肉はパサつきを感じますが、加工感の少ないリアル系。ふんわりソフトな蒸し鶏とは違う、噛めば噛むほど旨味が滲み出てくるタイプで、そんなに量が多いわけではありませんが、廉価版と差別化を図ろうとしていることが伝わってきます。

すべての鶏肉が写真のように大きいわけではありませんし、ハムみたいなチャーシューチップよりも満足感は高く、歴然の食べ応え。ただ、こってりした今回のマー油とんこつスープとベストマッチかと言われたら可も無く不可も無しだったので、どちらかというとキャベツ・ダイスミンチ・ごま(煎り胡麻)を入れたほうが合うように感じました。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4+)

かなりスープにウェイトを置いた作りなので、もうすこし麺は改良できるような気もしますが、具材も炭焼きチキンを入れるなど、98円+税の「デカうま」とは違うな——という手頃な価格でプレミアムな部分も楽しめる良品です。ただ、裏を返すと中途半端なので、さらにコスパをブラッシュアップする、もしくはインパクト重視orプレミアム、みたいに特化させたほうがいいかもしれません。

もし売り上げが落ちたらドンキホーテサイドの判断で打ち切りになるかもしれませんが、とりあえず期間限定・数量限定商品ではないそうなので、「情熱のキムチ豚骨」は徹底的に辛くする、「魅惑のマー油豚骨」は具材の構成を見直すなど、今後の変化と新しいバリエーションの展開にも期待ですね。とはいえ現状でも、きちんと個性的かつコストパフォーマンスも高いと思います。

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