どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年2月7日(月)新発売、エースコックのカップ麺「一度は食べたい名店の味 ど・みそ 火祭り激辛みそらーめん」の実食レビューです。
別添スパイスで “火を噴く辛さ” の一杯に!? 東京スタイルみそらーめん「ど・みそ」の激辛メニュー「みそオロチョンらーめん」をカップラーメンで再現!!
辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
一度は食べたい名店の味 ど・みそ 火祭り激辛みそらーめん
どみそ(Do・Miso)とは、東京都中央区京橋3丁目に本店を構える人気店で、2006年(平成18年)3月15日の創業以来、現在は「八丁堀店」「JRA中山競馬場店」「町田店」「ららぽーと豊洲店」「西新井店」「JRA東京競馬場店」「KITTEグランシェ店」「東京ポートシティ竹芝店」ほか、東京スタイル鶏らーめん「ど・みそ鶏店」に、土日限定の二毛作営業「齋藤鶏治郎」なども展開しています。
今回の新商品「一度は食べたい名店の味 ど・みそ 火祭り激辛みそらーめん」は、東京スタイルみそらーめん「ど・みそ」で人気を博す激辛みそラーメンを再現したカップ麺で、以前より付き合いのあるエースコックと共同開発。お店の公式Twitterアカウント曰く “ど・みその辛いメニュー「みそオロチョンらーめん」をイメージいたしました” と公表していたので、それがモデルとみて間違いありません。
エースコックと「ど・みそ」のコラボレーションは、2016年12月5日発売の縦型ビッグ「一度は食べたい名店の味 ど・みそ 行列必至の特みそこってりらーめん」を皮切りに、2017年12月11日発売の「一度は食べたい名店の味 ど・みそ 特みそこってりらーめん」も縦型ビッグでしたが、2018年2月5日に大判どんぶり型「一度は食べたい名店の味PREMIUM ど・みそ 特みそこってりらーめん」を展開。
同年12月10日発売の「一度は食べたい名店の味 ど・みそ 特みそこってりらーめん」では縦型ビッグに戻り、2019年12月9日にコラボ初の辛いカップ麺「一度は食べたい名店の味 ど・みそ こってりビリ辛みそらーめん」を発売していますが、後者については “この冬だけのオリジナルメニュー” として開発されたので、厳密にいうと「みそオロチョンらーめん」がモデルではありませんでした。
2021年に「ど・みそ」監修のカップ麺は出ませんでしたが、2020年は8月24日に「ど・みそ」初の湯切りタイプ「一度は食べたい名店の味 ど・みそ 味噌まぜそば」を、12月7日には縦型ビッグの「一度は食べたい名店の味 ど・みそ 特みそこってりらーめん」を発売しているため、今回の「火祭り激辛みそらーめん」は “ど・みそコラボ第8弾” に該当する商品。
店舗で提供されている「みそオロチョンらーめん」には、選べる4種類の辛さ(普通・激辛・ファイヤー・メガファイヤー)があり、最上級のメガファイヤーは “Lv.1〜Lv.5” の5段階に分かれ、最近だとテレビ朝日の番組『コレって何の日本地図!?』2021年12月31日放送分「23区激辛ラーメン探訪&全国に99台?レトロ自販機の謎」でも紹介されていました。ちなみに商品名の「オロチョン」について‥‥
オロチョン(orochon)とは元来、アルタイ諸語系の言葉を話すツングース系の民族 “オロチョン族” を指す単語なのですが、日本ではオホーツク海に面する北海道の網走市に根付く「オロチョンの火祭り」が有名どころ。それは先住の北方民族であるモヨロ貝塚人(オホーツク人)の魂を慰めるため、地元の人々が北方少数民族の衣装に身を包み、高い火柱を囲みながら豊醸を祈願する祭りです。
オロチョン族に火祭りの文化はないので、網走の観光行事として定着した「オロチョンの火祭り」とオロチョン族に直越的な因果関係はないとされているのですが、北海道といえば札幌の味噌ラーメン。それを「オロチョンの火祭り」よろしく燃え上がるような辛さにアレンジしたものを “オロチョンラーメン” と呼ぶようになり、いつしか辛い味噌ラーメンを指す単語としても認知されるようになりました。
開封
さて、エースコックが製造・販売している縦型カップのラーメンといえば、最初から容器の中に小袋を放り込んでいるパターンが多いのに対し、今回はフタの上に「スパイス」を別添しています。同社のニュースリリースには “カイエンペッパーとハバネロを使用した別添スパイス” との記載があったので、火祭りの名に負けない辛さに期待したいところ。で、フタを開けたら‥‥
フタ上のスパイスとは別に、もうひとつ「液体スープ」の小袋が容器の中に入っているので、これも忘れずに取り出します。小袋の表面は粉末スープまみれになっていますが、今回のように2種類の小袋を別添したり、なかには3種類の小袋を別添した商品もあったりしたので、大判どんぶり型よりも制約が多い縦型カップにもかかわらず、小袋の数を増やせるのは大きな強み。
メーカー希望小売価格は220円(税別)なので、2022年2月現在の縦型ビッグにおける標準的な値段。この形態はコンビニ向けの製品に採用されますが、ほかにスーパーマーケット、ドラッグストア、ディスカウントストアなど、販売店を限定しないNB(ナショナルブランド)商品なので、コンビニ以外の店舗でも購入できます。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:一度は食べたい名店の味 ど・みそ 火祭り激辛みそらーめん 製造者:エースコック株式会社 製造所:W・関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816-175) 内容量:94g(めん70g) 商品コード:4901071247546(JAN) |
発売日:2022年02月07日(月) 実食日:2022年02月08日(火) 発売地域:全国 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(液体スープ・スパイス) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(粉末みそ、みそ、植物油脂、香辛料(唐辛子、にんにく、生姜、花椒)、ポークエキス、糖類、発酵調味料、食塩、背脂加工品、おからパウダー、ポーク調味料、チキンエキス、ポークコラーゲン、酵母エキス、全卵粉)、かやく(大豆加工品、ねぎ、もやし)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、香料、香辛料抽出物、ソルビット、増粘多糖類、酒精、カラメル色素、かんすい、カロチノイド色素、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、形状は角刃。サイズは太く、湯戻し時間も熱湯5分と長めの設定です。なお店舗の「みそオロチョンらーめん」に使われる特注の平打ち中太ちぢれ麺には “タピオカ粉” が練り込まれているのですが、そういった特殊な仕様ではありません。
別添の小袋は2種類とも後入れなので、お湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「液体スープ」の小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら粉末スープを完全に溶かし、液体スープを馴染ませ、最後に「スパイス」をトッピングしたら完成です。そこまでスパイスの量は多くないものの、たしかにハバネロ特有の香りが漂ってくるので、油断したらヤバいかも。
ちなみに容器の側面には “非常に辛い味わいにつき、小さなお子様や辛いものが苦手なお客様のご飲食はご注意ください” と、いつものテンプレよりも警告色が強い注意事項を表示していたので、引き続き辛味の強さについてはもちろん、それに匹敵する旨味と中毒性があるのかどうかにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく・スパイス」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(94g)あたり |
カロリー:394kcal たん白質:9.9g 脂 質:15.7g 炭水化物:53.3g 食塩相当量:5.7g (めん・かやく:1.3g) (スープ:4.4g) ビタミンB1:0.36mg ビタミンB2:0.30mg カルシウム:247mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:394kcal(めん・かやく:314kcal)(スープ:80kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
「罪な味」と同じかも?
店舗で提供されている「みそオロチョンらーめん」の特注麺は、前述のように “タピオカ粉” を練り込んでいるのが特徴で、口の中で力強く跳ね返るコシとキメの細かい口当たりを両立。対して今回の油揚げ麺に使われている原材料は「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ」とシンプルで、おそらく以前に他の商品でも使用していたもの。
同じく「ど・みそ」が監修した「こってりビリ辛みそらーめん」(2019年12月発売品)の油揚げ麺とは別物で、麺量80gに増量された「特みそこってりらーめん」(2020年12月発売品)とも異なるフレームワーク。直近だと「罪な味 濃厚カルボナーラ風ラーメン」に使われていた油揚げ麺と似た質感で、同社の「スーパーカップ1.5倍」に負けないくらい、ガッシリとした密度の高い食感を縦型で実現。
タピオカ練り込み麺ほどではないものの、適度に粘りもあり、なめらかな口当たりも印象に残りました。麺単体としての自己主張が強いので、後述する辛いスープに埋没することはなく、しょうゆなどの下味が功を奏し、麺が孤立することもない、きちんと全体のバランスを見据えた取り合わせです。
スープ
蒙古タンメン中本のカップ麺くらいには辛い
まずは粉末スープだけの味を確認してみたところ、ほんのり味噌の風味があり、唐辛子の辛味や花椒のアクセントも感じますが、この時点での辛さレベルはピリ辛の枠を出ることはなく、花椒の存在感も隠し味だったので、これ単体で味が決まるわけではありません。しかし‥‥
液体スープの小袋には、数種類の味噌をベースにした赤味噌寄りのタレを軸に、真っ赤なオイルは背脂入りで、いっきにスープの重厚感が跳ね上がります。味のベクトルは異なりますが、この時点で「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」(セブンプレミアム)に匹敵する辛味に到達するため、それがギリギリだった場合、後述するスパイスは様子を見ながら入れるのが安全かも。
ただ、キリッとした豆味噌のキレに、背脂のコク、ニンニクと生姜のアクセントなど、辛味に負けない柱があったので、辛いだけのスープではありません。おからパウダーでザラついた舌触りを生み、味噌感を高める手法もエースコックらしく、きちんと濃厚な辛味噌スープに仕上がっていました。
かやく・スパイス
2種類の小袋を別添していることを思えば
肉に見える具材は大豆加工品なので、いわゆるフェイクミート。もやしはシャキシャキとした食感と特有の風味がスープに映え、それについては素直に印象がよかったものの、具沢山な内容ではありません。しかし、麺とスープの満足度が高かったのと、液体スープとは別にスパイスを別添しているため、そのコストを思えば悪くない構図。
たとえば店舗の「みそオロチョンメガファイヤー」を例に挙げると、2007年に世界一辛い唐辛子としてギネス世界記録に認定されたこともある、ハバネロよりも圧倒的に辛いブートジョロキア(純粋にジョロキア100%の一味唐辛子だと耳かき1杯で痛いやつ)などを配合しているようですが、そこまで非常識な品種は使用していません。
今年で発売14年目を迎えた寿がきや食品の激辛カップ麺「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」の辛さレベルを “10” とするならば、今回の「ど・みそ 火祭り激辛みそらーめん」は “6〜7” くらいだと感じたので、個人的には「大辛」くらいに思えたのですが、舌にジリジリと残るタイプ。涙が出るほど刺激的ではないけれど、発汗作用は高かったので、辛い食べ物が苦手な方は注意してください。
総評
店舗の「みそオロチョンらーめん」は4種類の辛さレベルが存在すると前述しましたが、その中でも普通〜激辛に満たない間を意識しているような仕上がりだったので、軒並み辛さが上昇している現在の激辛市場から見ると、今回のカップ麺は “大辛くらい” だと思います。しかし、その辛さが絶妙で、味噌の重心も低く、結果的な印象としては悪くありません。
これ以上に辛くしてしまった場合、おそらく食べられない方も増えてくると思うので、おいしく食べられるギリギリを攻めてみたイメージ。激辛フリーク各位には物足りない辛さになりますが、きちんと辛く、きちんと濃厚な手堅い一杯だったので、ちょっとヤンチャな味噌ラーメンが食べたい気分のときにオススメです【author・taka :a(大石敬之)】