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このもやし、業界最強。マルちゃんの町中華「でかまる 濃厚もやしタンメン」常識に囚われない “独自の魅力” 発信

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年7月10日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「でかまる 濃厚もやしタンメン」の実食レビューです。

炒めた野菜の風味を効かせた塩とんこつスープに、業界最高峰のバリシャキもやしが映える。町中華の実力を裏付けるタンメンをマルちゃんが本気で商品化!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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でかまる 濃厚もやしタンメン

でかまるとは、東洋水産が “うまい大盛” をコンセプトに展開している即席カップ麺のブランドで、1989年(平成元年)7月に初代御三家となる「五目しょうゆ」「コーンバター」「もやしみそ」(現「バリシャキ!もやし味噌ラーメン」)を市場に投下。時系列ではエースコックの「スーパーカップ1.5倍」に遅れを取ったものの、現在は具材のボリュームを筆頭に、独自のポジションを確立しています。

力強いフォントと食べ応えのあるシズルが目印

今回の新商品「マルちゃん でかまる 濃厚もやしタンメン」は、量が多いだけでなく、スープの美味しさと具材のボリュームにもこだわった「でかまる」の新作で、近年は若者からも “エモい” と注目を集めている町中華の定番「タンメン」がテーマ。炒めた野菜の風味を効かせた塩とんこつスープに、たっぷりの “バリシャキもやし” を搭載した、これからの暑くなる時期にピッタリな一杯とのこと。

タンメン(湯麺)とは、日本の関東を発祥とする食べ物なので、あまり関西には浸透していないのですが、関東で昔から営業している中華料理店には欠かせない麺料理の一つ。もやし・キャベツ・玉ねぎ・ニラ・にんじん・キクラゲ・豚肉などの具材を中華鍋で炒め、そこに鶏ガラ(お店によっては豚ガラを混合した)スープを注ぎ、強火で煮立たせながら具材の旨みを抽出した、渾然一体の妙が最大の魅力。

お店によって様々な表情を持っている「タンメン」ですが、町中華探検隊の下関マグロさん曰く、炒め野菜のシャキシャキ感とパンチの効いた味付けが特徴的なタイプは「攻め」のタンメン、反対にクタッとした茹で野菜の食感と優しい味わいが特徴的なタイプは「守り」のタンメンに分類され、野菜の切り方・炒め方・茹で加減など、数ある町中華の中でも料理人の腕が顕著に現れるメニューなのだとか。

画像は「蒙古タンメン中本」独自の蒙古タンメン

途中までは「ちゃんぽん」の作り方と似ているのですが、長崎ちゃんぽんを例に挙げるとスープのタイプが異ること(長崎ちゃんぽんは豚骨白湯、タンメンは鶏ガラ清湯)。また「ちゃんぽん」は “炒めた具材にスープを注いだ後、麺も一緒に煮込む” のに対し、関東発祥の「タンメン」は “別の鍋で麺を茹で上げ、湯切りしてから丼で具材入りスープと合わせる” など、調理方法からして厳密な違いがあります。

たとえば都内で圧倒的な人気を誇る「蒙古タンメン中本」や、岐阜名物「岐阜タンメン」など、特殊なタンメンを提供している店舗もありますが、話を戻しまして——。2022年6月20日に「でかまる バリシャキ!もやしタンメン」を発売している東洋ですが、それとは商品名とパッケージのデザインが異なるため、まったく変更なしの再販ではありません。

さらに遡ること33年以上‥‥詳しい資料は残っていませんが、初代「五目しょうゆ」「コーンバター」「もやしみそ」の発売から1ヶ月後、1989年8月に「でかまる」第4の味として「タンメン」をリリースしているため、実は同ブランドの草創期から存在する味の一つ。

13年以上前は「がっつり食べるぜ!!」だった

よく見るとパッケージは、2010年(平成22年)3月15日発売の「濃厚タンメン」に似たデザインなんですけど、それはさておき「スープが濃いぜ!!」とのアピールがあるため、前述の系統でいうと「攻め」のタンメンに該当する一杯。さすがに炒め野菜の食感は難しいにしても、それに相当する臨場感がスープから得られるのか、そういった部分に注目しながらレビューします。

開封

この「もやし調理品」ずるいですよねw

今回のカップ麺に別添されている小袋は、定評のある「バリシャキ!もやし味噌ラーメン」と同じ「もやし調理品(低温殺菌調理品)」に「粉末スープ」と「液体スープ」の組み合わせで、一般的なタンメンのスープは鶏ガラをベースにしていますが、このシリーズにおけるタンメンは豚骨がベース。やや異色ではあるものの、それだけに個性的。

この小さな味付鶏挽肉もバイプレイヤー

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。残念ながらキクラゲやキャベツ、玉ねぎ、ニラ、豚肉などは入っていませんが、この小さな味付鶏挽肉は侮れない存在で、ちょいちょい口の中に飛び込んできてはスープの旨みを底上げしてくれるアイテム。これは、廉価版の「ごつ盛り」にも頻繁に使われている手法で、マルちゃんらしいポイントの一つ。

その「ごつ盛り」にメーカー希望小売価格は設定されていないのですが、こちら「でかまる 濃厚もやしタンメン」は271円(税別)ということで、2023年7月現在の大盛りカップ麺における標準的な値段。販売店はコンビニ、スーパー、ドラッグストア、ディスカウントストアなども対象で、人気ブランドの新作ということもあり、エンカウント率は低くないと思います。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん でかまる 濃厚もやしタンメン
製造者:東洋水産株式会社
製造所:関西工場(兵庫県神戸市西区見津が丘6-8)
内容量:154g(めん90g)
商品コード:4901990375092(JAN)
発売日:2023年07月10日(月)
実食日:2023年07月11日(火)
発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他)
取得店舗:スーパー
小売価格:271円(税別)
購入価格:235円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:大盛りバケツ型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:530ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・もやし調理品)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、卵黄、香辛料、粉末野菜、砂糖)、かやく(もやし、にんじん、味付鶏挽肉)、添付調味料(ポークエキス、植物油、食塩、香味油脂、たん白加水分解物、香辛料、しょうゆ、砂糖、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE、ローズマリー抽出物)、酒精、酸味料、かんすい、pH調整剤、カラメル色素、トレハロース、香料、クチナシ色素、増粘多糖類、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、甘味料(ソーマチン)、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む)

実食開始

もやし調理品は “先入れ” です

小袋は3パックとも後入れかと思いきや、自慢の「もやし調理品」は “先入れ” なので、お湯を注ぐ前に開封しておきます。お湯を注いでからフタの上で温めて-・の手順を挟まないため、スープの温度低下や麺の戻りに不安を感じる仕様なのですが、もしかすると “必要なお湯の量を減らすため” つまり添付調味料の量を抑えながら味を濃くするための作戦なのかもしれません。想像ですけどねw

見た目は完全に豚骨ラーメン

逆に「粉末スープ」は “先に入れてはいけない” ので、もやし調理品を麺の上に空けてから熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと3分。時間になったら「粉末スープ」を入れて溶かし、仕上げに「液体スープ」を入れて再度よく混ぜ合わせたら完成です。ちょっとバリシャキもやしが沈んじゃいましたけど、それでもこのボリューム感。

見た目はタンメンというよりも豚骨ラーメンなので、あの半透明な白いスープを期待していた場合、大きなギャップを感じることになるでしょう。ただ、濃厚な豚骨感と野菜を炒めたような香りが伝わってくる調理直後。はたして「でかまる」らしい満足感は得られるのか、ここから先は「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(154g)あたり
カロリー:574kcal
たん白質:11.7g
脂  質:32.0g
炭水化物:59.8g
食塩相当量:6.4g
(めん・かやく:1.6g)
   (スープ:4.8g)
ビタミンB1:0.37mg
ビタミンB2:0.36mg
カルシウム:151mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:574kcal(めん・かやく:481kcal)(スープ:93kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

調理を終えて3、4分後くらいが食べごろかも

4.5

たとえば途中で引き合いに出した「岐阜タンメン」を例に挙げると、それには角刃20番(溝巾1.5mm)の切刃で切り出した、1mm厚仕上げの低加水麺(加水率27%)を合わせているため、タンメン界隈では異色を放ちまくっています。つまり、関東のタンメンに使われる麺は、中加水(30〜35%)のオーソドックスな中華麺が基本。

「でかまる」の中ではオーソドックスなタイプ

片や今回の油揚げ麺は、やや加水率が低めの質感で、スナック的な風味が前に出てくるタイプから、ちょっと遊びが多いかなと。ただ、そう感じたのも最初だけ。しばらくすると食べ始めよりも粘りが強く、もちもちとした弾力のある食感に変わるため、添付調味料を完全に混ぜ合わせてから3、4分後くらいからが本番。

おそらく食べ始めにスナック的だと感じたのは、バリシャキもやしが先入れという仕様上の問題で、スープの温度が低下することが要因になっているのでしょう。しかし、ある程度の粘りが出てくる頃合いからは、ほとんど劣化を感じないため、それについては大盛り(めん90g)の商品的に嬉しいメリットになっていました。

スープ

ひとつの濃厚とんこつスープとして完成度が高い

5.0

「粉末スープ」はミルキーなテイストで、骨っぽさこそ控えめですが、土台を支えるのは鶏ではなく豚骨。そのため王道を地で行くタンメンのイメージからは外れますけど、卓上の調味料を思わせる、ちょっと乾いた感じのコショーがノスタルジックで、先入れのバリシャキもやしから滲み出る野菜の旨みと若干の酸味も違和感なくフィット。それに、粗挽きの黒胡椒と生姜を効かせているのもイイですね。

濃いけどショッパくない

続けて「液体スープ」を加えた途端、豚骨のミルキーな部分が格段に強化され、それこそ濃厚な白濁豚骨スープとして一つの完成系に到達しているような、どちらかといえば「タンメン」よりも「ちゃんぽん」のイメージが先行する味わいではあるものの、それを象徴する魚介の要素は皆無。

ガツンと、まったり

丁寧に下処理した豚骨を長時間、強火でガンガンに炊き出している、そんな乳化感の強い味わいを軸にしながら、食塩のキレを適度に効かせているため、間延びした印象を受けることはなく、とろみにも頼っていない、ちゃんと濃厚なテイスト。しかし、そこに野菜を炒めたような風味を特徴とするオイルを合わせているため、ふつうの豚骨ラーメンとは異なる「タンメン」らしい調理感が印象に残りました。

かやく

毎度お馴染みですけど、けしからんですなw

7.0

「でかまる」はもちろん、他のブランドや留型にも使われることがある「もやし調理品」なので、今に始まった具材ではないのですが、その圧倒的なバリシャキ食感は他の追随を許しません。炒め野菜の食感とは違うものの、あいかわらず凄まじい満足度の高さ。保存性を高めるために、やや酸味の効いた味付けですが、それも絶妙な主張でスープにフィットしているのがポイント。

ちょこっと入ってるニンジンはクタッとしてますけどw おかげで彩りがよく、前述したように味付鶏挽肉のブースト効果も相俟って、文句の付け所が見当たりませんでした。もちろん欲を言えばキクラゲなんかも‥‥という思いもありましたけど、欲を言えばです。

総評

5.5

たとえば「でかまる もやし中華そば コショー多め」(2023年4月17日発売品)及び「でかまる もやし中華そば」(2022年6月14日発売品)は “もやしそばの王道を地で行くスタイル” を尊重していたのに対し、同ブランドの「タンメン」は独創的なので、イメージによっては大きなギャップを感じるかもしれません。

ただ、この一歩間違えたら「ちゃんぽん」になりそうで、そうにはならない絶妙な匙加減と濃厚な豚骨スープには強い引きがあり、即席カップめん業界最強といっても過言ではないバリシャキもやしの満足度も高く、とても魅力的な一杯でした。今後も「もやし中華そば」と手を取り合いながら “マルちゃん流の町中華” を発信し続けてほしいです【author・taka :a(大石敬之)】

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