どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年3月16日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん でかまる スタミナにんにくん」の実食レビューです。
第11回「最強の次世代ラーメン決定戦」ガツ盛り部門優勝 “ハイパーファットン” の優勝作品ついにカップラーメン化!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
でかまる スタミナにんにくん
最強の次世代ラーメン決定戦!とは、これまでにない新しいラーメン=次世代ラーメンを生み出すことを目的とした “ユーザー参加型” の企画で、Yahoo!特別企画並びに株式会社ラーメンデータバンク協力のもと発足。各部門の優勝作品は、東洋水産が自社ブランドのカップ麺で商品化する流れとなっており、今回の「ラーメン特集 2019-2020」で11回目を迎えました。
このページでレビューする新商品「でかまる スタミナにんにくん」は、第11回最強の次世代ラーメン決定戦におけるガツ盛り部門(第7回)優勝「ハイパーファットン」の「ガツ盛りスタミナにんにくん」を商品化したもので、東洋水産の “うまい大盛” ブランド「でかまる」で再現。実は同企画からハイパーファットンのカップ麺が発売されるのは、今回が初めてのことではありません。
前回の「Yahoo!特別企画 ラーメン特集 2018-2019」より立ち上がった企画、第10回「最強の次世代ラーメン決定戦」にて新設された、第1回「汁なし部門(汁なしラーメン部門)」で優勝したのが「ハイパーファットン」の限定メニュー「汁なしスッパメン(スッパそば)」で、なおかつ同企画において2連覇を達成したのは今回のハイパーファットンが初。
ハイパーファットンとは、神奈川県横浜市港北区・新羽に本店を置く “脂と麺量” をコンセプトにしたラーメン店で、2017年8月17日にオープン。2020年現在のトレンドとなっているJ系(二郎系)やG系(がっつり系)とは違う、唯一無二の「F系」(ファットン系)を提唱し、コアなファンを多く抱えています。
今回のカップ麺「スタミナにんにくん」を監修している折原亮(おりはら りょう)店主は、もともと神奈川県横浜市神奈川区六角橋・白楽にある「くり山」(旧店名「仁鍛」)で製麺を担当していた経歴を持ち、その「くり山」で定休日に営業していた「七連星」を2015年12月15日に「ファットン」として独立オープン。
その後 “真のファットンを具現化したラーメンを提供する” というコンセプトのもと、2017年8月に「ファットン」の2号店として現在の「ハイパーファットン」を立ち上げ、F系のラーメンを中心に展開。以前から限定メニューに定評があり、今回の「スタミナにんにくん」も提供期間の1ヶ月で2,000杯以上の売り上げを叩き出したそうです。
さて、そんなハイパーファットンの限定麺「スタミナにんにくん」の特徴は、にんにく醤油にラード、ねぎ、ニンニクの芽、ニラなどを使用。提供期間の夏に向けて開発された文字通りスタミナ系の一杯で、今回は “盛り” でガツ盛りを表現するのではなく「味と麺量」でガツ盛りを表現したとのこと。
すでに次世代こってり部門優勝「麺屋一翔」、次世代あっさり部門優勝「麺処あす花」、汁なし部門優勝「豚骨まぜそばKOZOU+(こぞうぷらす)」それぞれの優勝作品はカップ麺で再現済み。第11回「最強の次世代決定戦!」(Yahoo!特別企画 ラーメン特集 2019-2020)において、残すところ最後のエントリー商品化が「ハイパーファットン」です。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は「液体スープ」「粉末スープ」「かやく」の合計3袋。東洋水産のニュースリリース(商品特徴)には “にんにく、豆板醤などをアクセントに、ラードをベースにした香ばしい調味油を合わせた、スタミナ感のある豚骨スープ ” と記載されているので、辛味のアクセントも注目したいポイント。
麺は熱湯4分の油揚げ麺で、やや黄色味が強く、幅の広い平打ち麺を採用しており、ちょっとイレギュラーな見た目。これまで基本的に「でかまる」の麺は何パターンかある汎用麺を使っていたのですが、すくなくとも近年の変わり種では記憶にありません。ここ最近の東洋水産は新世代系の麺を縦型ビッグに導入しているので、もしかすると新開発の可能性が高いです。
メーカー希望小売価格は税別220円、コンビニで購入した場合の税込価格は232円が2020年3月現在の相場。販売店にスーパーやドラッグストアなども含まれるのですが、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「ローソン」と「ミニストップ」で確認しているため、もし売ってない場合はローソンとミニストップを探してみるのがいいかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん でかまる スタミナにんにくん 製造者:東洋水産株式会社 関西工場 製造所:兵庫県神戸市西区見津が丘6-8(M8) 内容量:137g(めん90g) 商品コード:4901990365598(JAN) 商品サイズ:縦141mm×横141mm×高さ105mm |
発売日:2020年03月16日(月) 実食日:2020年03月20日(金) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:232円(税込) 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛バケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:560ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、乾燥酵母、植物性たん白、卵白)、添付調味料(ポークエキス、香辛料(にんにく、唐辛子、生姜)、ラード、食塩、しょうゆ、植物油、砂糖、豆板醤、みそ、すりごま、ねぎ、たん白加水分解物)、かやく(味付挽肉、キャベツ、フライドガーリック、にら)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、酒精、炭酸カルシウム、増粘多糖類、レシチン、かんすい、リン酸塩(Na)、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE、ローズマリー抽出物)、クチナシ色素、パプリカ色素、香辛料抽出物、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む) |
実食開始
先入れの小袋は「かやく」のみ、味付挽肉は最初から容器の中に入っていて、キャベツ、フライドガーリック、にら、ねぎは “かやく” の小袋に別添。開封した瞬間から、かなり強烈なフライドガーリックの香りが充満します。この時点で場合によってはスメハラ判定されかねないので、実食の際は注意してください。
液体スープと粉末スープは両方とも後入れで、熱湯を注いで4分間、待っている間に液体スープの小袋をフタの上で温めます。パッケージにも “にんにくガッツリのスタミナラーメン” とあるように、そもそも熱湯を入れる前から強烈にガーリックが主張していたのですが、添付のスープを入れた後の香りも容赦ありません。
さらに膨張率の高いキャベツが入っているとはいえ、大口径の大盛バケツ型でも寂しくない具材量は “ガツ盛り部門” に相応しいボリューム感。それに見た目が地味に辛そうなので、唐辛子の辛さレベルにも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(137g)あたり |
カロリー:611kcal たん白質:13.6g 脂 質:31.4g 炭水化物:68.6g 食塩相当量:8.2g (めん・かやく:2.1g) (スープ:6.1g) ビタミンB1:0.45mg ビタミンB2:0.38mg カルシウム:192mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:611kcal(めん・かやく:484kcal)(スープ:127kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ブームの二郎系・インスパイア系を意識
けっこう幅と厚みのある縮れの強い平打ち麺で、比較的に加水率は低く、ごわごわ・わしわしとした食べ始めの食感は差し詰め「二郎系」「インスパイア系」と呼ばれるジャンルの極太低加水麺を意識しているかのような弾力。これまでの「でかまる」に使用されていた麺と比較して、明らかに雰囲気が違います。
けっこう油揚げ麺特有の風味が主張してくるのですが、スタミナにんにくんスープは文字通りスタミナ感とニンニク感のインパクト抜群なので、むしろ特有の風味と相性がよく、ジャンクさの相乗効果を感じるくらい。加水率の低い麺はスープを吸い込むスピードが早いため、どうしても後半はダレてくるのですが、前半の食感は一見の価値あり。
まだ伸び代のある麺ですが、いま空前のブームとなっている二郎系・インスパイア系の商品を開発する際、かなりの猛威になりそうですね。なお、このブログで麺の原材料名 “小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、乾燥酵母、植物性たん白、卵白” を検索してみたところ、完全に一致する商品はありませんでした。
スープ
まじスタミナにんにくん
粉末スープの中には小さいネギや唐辛子が入っていて、ほんのすこしトロミがあり、全体に攪拌(かくはん)すると乳化感の強いミルキーな豚骨の旨味が広がります。とはいえ唐辛子の辛さはピリ辛以下、いわゆるタレに該当する成分も入っていないので、あくまでも粉末スープはサポート役に過ぎません。
続いて液体スープを入れると表情は一変、豆板醤のキレを筆頭に和味噌のコクと醤油の風味が重なって、なるほどガツ盛りの名に相応しい力強さ。かやくに入っていたフライドガーリックのパンチもさることながら、液体スープに含まれる生おろしニンニク系のシャープな香味が重なって、いよいよ食べるシーンを選ばなければいけないほどのレベル。
加えてニンニクとは違う生姜(しょうが)のアクセントによって香味野菜のキレに磨きがかかり、だいぶ辛そうな色のオイルが含まれていますが、最終的な辛さレベルはピリ辛ちょい上といったところ。そのかわり唐辛子の辛さよりもニンニクの辛味を彷彿とさせるキレがあるので、だいぶアグレッシブなスープです。あー、たしかにコレは夏に食べたい味かもしれないw
具材
さすが具材も抜かりなし
具材は味付挽肉、キャベツ、フライドガーリック、ニラとシンプルな構成ですが、大口径の大盛バケツ型にもかかわらず、多めの挽肉と膨張率の高いキャベツによって麺が見えないほどのボリュームは流石の一言。それぞれ新開発の具材ではありませんが、多めのキャベツで食べ応えがあり、風味のいいニラで全体のスタミナ感もアップ。
味付挽肉は風味も食感もジャンクでインスタント感の強い肉具材ですが、スタミナにんにくんとの相性は良好で、お湯を入れる前から強烈な存在感を放っていたフライドガーリックの効果は言うまでもなく、いっさい具材に対しての不満は浮かびませんでした。いいですね、まさにコンセプト通り。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
麺の耐久性については改良の余地ありではあるものの、まるで二郎系ラーメンの麺を彷彿とさせる “ごわごわ・わしわし” とした食感の油揚げ麺はポテンシャルが高く、スープも「スタミナにんにくん」の名に恥じないスタミナ感。さらに具材も上出来の内容で、値段以上のカップ麺でした。
というわけで次世代がっつり部門・次世代あっさり部門・汁なし部門・ガツ盛り部門すべて出揃い、いずれの商品も高評価を叩き出してくれた第11回「最強の次世代ラーメン決定戦」——おそらく2020年6月頃から「Yahoo!特別企画 ラーメン特集 2020-2021」のエントリー開始、7月に一次選考(書類選考)、8月には二次先行(一般投票)が始まると思うので、第12回での接戦にも期待しましょう。