どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年7月8日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん でかまる ねぎ塩豚」の実食レビューです。
ご飯によく合う焼肉の定番「ねぎ塩豚(しおぶた)」をアレンジした白飯必須の大盛カップラーメン新登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
でかまる ねぎ塩豚
「でかまる」とは、「うまい大盛」をコンセプトに味とボリュームを兼ね備えた東洋水産(マルちゃん)の大盛カップ麺シリーズで、初代の発売日は1989年7月。実は今年・2019年で発売30周年を迎えるロングセラーブランドなのですが、大盛ブームの火付け役「スーパーカップ」(エースコック)に対抗するかたちで開発されました。
今回の新作「でかまる ねぎ塩豚」は、 “ご飯によく合うラーメン” をテーマに開発された新商品で、焼肉店や飲食チェーン店の定食・丼ものメニューでも定番の「ねぎ塩豚」をイメージ。さらに夕暮れ時を背景に「ねぎ塩豚カルビ」的な肉を網の上にのせ、まさに今そこで炭火に焼かれているかのようなシズル感満載のイメージ写真を起用しているのですが、この焼肉テロはヤバいですよねw
大盛カップ麺のパイオニアであるエースコック「スーパーカップ」初代の発売日は、遡ること31年以上前の1988年2月。そして昭和から平成になり、スーパーカップの発売から約1ヶ月と5ヶ月ほど遅れて東洋水産の「でかまる」が発売されたのですが、令和を迎えた現在もコンビニを中心に重宝されている「バリシャキ! もやし味噌ラーメン」は発売当初からのラインナップなので、もうすぐ30歳。
どちらも製品スタイルは大盛バケツ型、麺の量も90g(スーパーカップMAXは100g)となっているのですが、「スーパーカップ」はガッシリした麺と力強いスープが特徴で、ちょっと具材に弱い印象。対する「でかまる」はソフトな口当たりの麺にスープは旨み重視、そして具材にも力を入れているのが違いとなっているのですが、今回は容器の側面に——
「この商品はご飯によく合う商品となっております。この商品と一緒にご飯を食べるとお腹いっぱいになりすぎるおそれがございます」と、ユニークな警告文を記載。これは2018年7月23日に発売された「でかまる 回鍋肉風旨辛味噌ラーメン」と同じ内容の注意事項で、商品コンセプトも共通しています。
さらに2018年4月30日発売の「でかまる 生姜焼き風 甘辛醤油ラーメン」というカップラーメンがあって、それにも同様のコーションを表示していたのですが、今回の「ねぎ塩豚」は第1弾「豚の生姜焼き」と第2弾「回鍋肉(ホイコーロー)」に続くマルちゃん “ご飯に合うラーメン” シリーズの第3弾ということになります。実に素敵なコンセプトですね。
「追い飯」「ライスイン」「ライスダイブ」など、他に “禁断の味” とも呼ばれている “麺を食べ終えた後の残ったスープに白ご飯を投入する背徳的な行為” を経験済みの方は少なくないと思いますし、ラーメンライスよろしく片手に白メシ標準装備が基本、そもそも白ご飯で締めるのがカップラーメンに対する礼儀だ! という方もいらっしゃるでしょう。
さらに今回は白メシ泥棒と言っても過言ではない「ねぎ塩豚」がテーマの新作なので、まさにカップ麺×白ご飯党の皆様には朗報でしかないコンセプトになっているのですが、はたしてイメージ通りの中毒性が打ち出せているのかどうか注目です。
開封
なんだか粉末スープの小袋が焼そば用の粉末ソースみたいな雰囲気を醸しているのですが、それはさておき別添の小袋は「液体スープ」「粉末スープ」「かやく」の合計3袋構成で、かやくの小袋には肉しか入っていません。パッケージのイメージ写真に写っている味付鶏挽肉やネギなどは、最初から容器の中に入っています。
麺は中太サイズの油揚げ麺で、調理時間は熱湯4分。東洋水産の大盛バケツ型には「ごつ盛り」というオープン価格の廉価版商品(安売り用のカップ麺)もあるのですが、「でかまる」は希望小売価格220円(税別)のブランドです。第1弾・第2弾の “ご飯に合うラーメン” は税別205円だったんですけど、2019年6月1日の価格改定から希望小売価格が15円値上がりしました。
私の購入店舗はドンキホーテ(MEGAドン・キホーテ)で、値段は178円+税(×1.08)=税込192.24円でしたが、コンビニでの実売価格は税込232円が平均。同じ週にエースコックが発売している新作スーパーカップ(スーパーカップMIX 豚骨しょうゆラーメン / スパイシー味噌とんこつラーメン)はコンビニで税込222円だったので、ライバルの新商品と10円の価格差が生じています。
他、スーパーマーケットやドラッグストアなどでも取り扱われているのですが、コンビニ大手4社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)の中では「ミニストップ」でよく見かけました。このシリーズはコンビニで買っても税込216円が基本だったので、実売価格16円の値上げは地味にダメージが蓄積するタイプですね。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん でかまる ねぎ塩豚 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関西工場(M8) 内容量:127g(めん80g) 商品コード:4901990363549(JANコード) 商品サイズ:縦141mm×横141mm×高さ105mm 発売日:2019年07月08日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:大盛バケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:530ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、香辛料、粉末野菜、卵白)、添付調味料(ポークエキス、チキンエキス、ラード、しょうゆ、香辛料、食塩、植物油、粉末野菜、砂糖、たん白加水分解物)、かやく(味付豚肉、味付鶏挽肉、ねぎ、フライドガーリック)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、トレハロース、炭酸カルシウム、酒精、かんすい、カラメル色素、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【本品原材料に含まれているアレルギー物質】小麦・卵・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン(特定原材料及びそれに準ずるもの) |
実食開始
先入れの小袋は「粉末スープ」と「かやく」の合計2袋、液体スープは後入れとなっているのですが、粉末スープを開封した瞬間からブラックペッパーの香りが走り、それは視認できるサイズでたくさん入っています。このアクセントもネギ塩系には欠かせませんし、別添の味付豚肉はパッケージの肉とは違いますが、東洋水産お得意のリアル系で量も少なくありません。
あとは粉末スープを溶かしながら熱湯をゆっくりと注ぎ、待っている間に液体スープを小袋のままフタの上にのせてあたためます。とろみ成分は含まれていなかったので、粉末スープさえ溶ければ執拗に混ぜる必要はありませんが、ちょっとニンニクすごいですよ‥w ガーリックパウダーに軽く生おろしニンニクをプラス、そして中でもフライドガーリックが強烈です。
最初に入っていた具材の茶色いヤツほとんど鶏挽肉かと思っていたのですが、どうやらフライドガーリックが多かったようで、早くも食べる人とタイミングを選ぶレベルで主張してきました。それでは、コンセプトでもある白ご飯との相性にも注目しつつ(※ご飯は横に着座済みです)、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(127g)当たり
熱 量:547kcal(カロリー) |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:547kcal(めん・かやく:461kcal)(スープ:86kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
けっこう縮れは強めですが、しっとり滑らかな口当たりで、ほとんど表面の摩擦抵抗はありません。それは「でかまる」らしい特徴でもあるんですけど、以前のシリーズ汎用麺よりコシが強くなりましたね。これまでの「でかまる」は熱湯4分の時、30秒くらいフライングしていいかも——という感じだったのに対し、麺の密度がアップしています。
それでもエースコックのスーパーカップ(太麺)と比較して、食感の持久力については負けを認めざるを得ませんが、これまで熱湯8分ほどで柔らかめになっていたところ、今回は10分ほど経過しても麺の芯に粘り気が残っていました。しかし、その間も常に麺の表面とスープの一体感は着々と増しているため、「でかまる」らしい魅力も失っていません。
後述するスープのテイストは想像以上にガテン系でしたが、途中で15分以上放置しない限り麺がスープに負けることはないですし、負けたとしてもスープのインパクトをストレートに運ぶ媒体として華麗なる転身を遂げます。それに、ふかふかとした食感が目立っていた2、3年ほど前の中太~太麺と比べ、今回そのような頼りなさもなく、今回また一歩に進んだように感じました。
スープ
いやもう初っ端から “本能的にウマい” やつで、まさに想像を微塵も裏切らないテイストだったんですけど、いわゆる「焼肉の塩ダレ」をイメージしていただければ、おおむね「それ」です。パッと見は塩スープというよりも薄めの豚骨しょうゆスープに見えますし、実際のところ原材料に醤油も使用されているのですが、とにもかくにも “にんにくが強烈” です。
基本の路線は焼肉の旨塩だれ系で、甘さも控えめなキレのあるタイプなんですけど、塩気が舌を刺してくるようなスープではありません。こってりとラードを効かせることで焼肉らしさとラーメンらしさを同時に打ち出し、タレ系の調味料よりも動物系の旨味を軸に据え、多めの黒胡椒をズバッと効かせたガンガンいこうぜガッツリ系のテイスト。
チキンエキスのサポートもありますが、ねぎ塩だれ系ど真ん中の病み付きになる味付けで、〆(しめ)の白ご飯ダイブに備えて黒胡椒は底に溜めておくもよし、定期的に混ぜながらスパイシーな旨塩スープと白ご飯のマリアージュを同時進行で楽しむもよし。容器側面に記載されている “この商品はご飯によく合う——” という謳い文句にも素直に深く頷ける、かなり白ご飯ベストマッチな味でした(※スープちょっと口に含むだけで白ご飯ガンガンいけますw)。
具材
具材は味付豚肉、味付鶏挽肉、ねぎ、フライドガーリックとなっているのですが、前述したように実はフライドガーリックの量が多く、最初に入っていた味付鶏挽肉よりも多いくらい。スープのニンニクもさることながら、生ともパウダーとも違うフライドガーリック特有の芳ばしいパンチが強烈。また味付豚肉は塩カルビ系ではなく、醤油と砂糖で煮込んだ定番の甘辛い味付けで——
しかしながらスープとの相性は悪くありませんし、今回は赤身メインの部分だけじゃなく、ぷるっぷるなコラーゲン系の脂身部分も入っています。これについては使い分けているのか偶然なのか定かではないものの、脂身の部分は甘くてジューシー、赤身の部分はリアルな質感と若干の豚臭さが野趣に富んでいていいですね。
さらにネギは一つだけ異様にデカいのが入っていたんですけど、全体的にシャキシャキと歯触りのいいネギが多く、ねぎ塩のネギを確実に表現。あまり味付鶏挽肉は目立っていませんが、大量のフライドガーリックはインパクトがありますし、両方とも麺を食べ終えた後けっこう容器の底に溜まっていたので、白ご飯を入れて〆ると箸が止まらない‥‥と、ここから先は塩分相当量けっこうありますので、自己責任でお願いします(健康を度外視して言えば文句なしでオススメ)。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
一つ前の記事で同じ週に発売された「表裏」というお店の二郎インスパイア系カップ麺「旨辛ラーメン表裏 鷹の爪拉麺 豚骨醤油味」をレビューしているのですが、「表裏」のスープもニンニクが強烈でした。しかし、にんにくの威力は今回の「でかまる ねぎ塩ぶた」が強かったので、業種によっては仕事中に食べると命取りになりかねません(※もちろん仕事関係なく人と会う約束があったり歯の治療を予約している方も注意)。
具材としての焼肉は入っていませんが、スープのイメージは「ねぎ塩豚」そのもので、まさに焼肉の旨塩だれをカップラーメンに落とし込んだような仕上がり。そして充実の具材に強烈なフライドガーリックのインパクト、それとは逆に優しい口当たりの麺がスープに寄り添うようにフィットしながら違和感のない、とても総合力の高いカップ麺でした。なお、本気で白ご飯と相性がよかったので、くれぐれも食べ過ぎには気を付けてください。