どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年12月24日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん でかまる 辛肉担々麺」の実食レビューです。
レトルト辛肉調理品がうまさの決め手! マルちゃんの「でかまる」シリーズから2年ぶりに「辛肉担々麺」復活しました。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
でかまる 辛肉担々麺 2018
ちょうど2年前の同時期、2016年12月26日(月)にも「でかまる 辛肉担々麺」(以下、「前回」)という同じタイトルのカップ麺が発売されていたのですが、1年飛んで平成最後の年明け前に滑り込みでリリースされました。前回は担々麺の文字が黒かったんですけど、今回は金色で少し高級感があります。そういえば3年前に「やみつき屋」からも辛肉担々麺があったっけ‥
「うまい大盛」をコンセプトに、いつも味とボリュームの両立を図ってくれている「でかまる」シリーズですが、前回の「辛肉担々麺」はレトルト辛肉そぼろ調理品に味付挽肉のダブル肉具材が特徴となっていて、スープだけだと頼りなく、レトルト調理品が全体に馴染むことで味が完成するスタイルでした。
今回もレトルトの辛肉そぼろが採用されているようですが、レトルト調理品とFD(フリーズドライ)ブロックは東洋水産(マルちゃん)の十八番。また、レトルト調理品やFDブロックに限らず、そもそも東洋水産は具材に強いメーカーなので、大盛りバケツ型でも具材のボリュームに余念がありません。
“スープと相性抜群のなめらかでコシのある太めの麺” と麺の特徴も解説されているのですが、前回は断面の丸いソフトな食感の油揚げ麺で、特にコシは感じられずw 最初もちもち、わりと早い段階からソフトな食感に変化する普段通りのブレないスタイルでした。そのソフトな印象も「でかまる」の個性だと思っているのですが、今回はどうでしょう。
スープは “唐辛子と花椒の辛みが絶品の担々スープ” とアピールされているのですが、前回は唐辛子の辛さがピリ辛の範疇を超えることはなく、しかしながらレトルト調理品の味付けに使用されていた花椒(ホアジャオ)の清涼感が印象的で、当時移転前のブログでは上出来の★5と評価しました。
実食前の印象としては前回と大きな変更はないように思えるものの、東洋水産は主要ブランドの麺を急に切り替えてくることも珍しくないので、そういった点にも注目しながら食べ進めてみます。それでは、開封して中身をチェックしてみましょう。
開封
別添の小袋は「液体スープ」「粉末スープ」「レトルト調理品」の3袋で、それぞれの小袋にも記載されていますが、すべて後入れです。粉末スープも後入れなので、事前に入れないように気を付けてください。粉末スープの小袋は色が変わっているのですが、構成としては前回と同じですね。
麺は丸刃でカットされた太めの油揚げ麺(熱湯4分)で、レトルト調理品の辛肉そぼろとは別に乾燥具材の味付挽肉が入っています。原材料名では「添付調味料及びかやく」と要約されているように、レトルト調理品の原材料とスープ類の原材料は一緒にまとめて表記されていました。
製造所は最近おなじみの酒悦株式会社(グループ会社)ではなく、東洋水産の関西工場となっています。以前は賞味期限欄の下段右端にある製造所固有記号(今回は「M8」)から調べて割り出さなければいけませんでしたが、最近のカップ麺は丁寧に製造所が公開されることが多くなってきました。ふつうそこまで気にしませんかねw ただ、製造所が違うと味も変わることがあるんですよ。
製品情報・購入価格
製品名:マルちゃん でかまる 辛肉担々麺 販売者:東洋水産 製造所:関西工場(製造所固有記号[M8]) 内容量:160g(めん90g) 発売日:2018年12月24日(月) JANコード:4901990362146 希望小売価格:210円(税抜) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛バケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:540ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・レトルト調理品) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、香辛料、粉末野菜、卵白)、添付調味料及びかやく(みそ、植物性たん白、ねりごま、豆板醤、豚肉、砂糖、ポークエキス、食塩、ラード、植物油、チキンエキス、香辛料(にんにく、唐辛子、花椒、しょうがパウダー)、香味油脂、しょうゆ、甜麺醤、たん白加水分解物、発酵調味料、でん粉、ねぎ)、かやく(味付挽肉)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、トレハロース、酒精、増粘多糖類、炭酸カルシウム、カラメル色素、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、かんすい、クチナシ色素、パプリカ色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルギー表示】小麦・卵・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン |
実食開始
どっちから入れて! という厳密な指定はありませんが、調理方法にも “4分後、粉末スープ、液体スープを加え” と順に書いてあるように、お湯を注いでから4分待ったら粉末スープから馴染ませるとスムーズです。粉末スープには粉砕型のネギが仕込まれており、花椒はそうでもないけれど、すりごまの香りが漂ってきました。
特に “温めてください” または “温めないでください” の指定もありませんが、液体スープとレトルト調理品はフタの上で温めておいたほうがよいでしょう。しっかり粉末スープを溶かしたら液体スープを入れて再びよくかき混ぜ、最後にレトルト調理品をトッピングしたら完成です。とろみをつける成分が含まれていたことと、液体スープの味噌率が高いので、とけ残りに注意してください。
‥‥おや? 前回もっとレトルト辛肉調理品は赤かったのに、今回そうでもないですね。光加減などカメラワークの問題かもしれませんが、ちょっと大人し目のビジュアルです。しかし、写真では沈んでいるだけでレトルト辛肉調理品の量は多く、またレトルトではない味付豚肉も大量ではないものの少なくありません。
全体の内容量はレトルト関係で160gと重ためになっているのですが、食塩相当量が8.3g(スープ:5.7g)とストロングな値になっているので、熱湯は少なめに調理しないほうがいいかもしれません。それでは、実際に食べてみましょう。「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
1食(160g)当たり
カロリー:597kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) エネルギー:597kcal(めん・かやく:442kcal)(スープ:155kcal) |
めん
なめらかでコシのある、太めの丸麺。
(出典:東洋水産「ニュースリリース」)
ゆるやかに縮れのある丸刃でカットされた太麺で、しっとりとした優しい口当たりが「でかまる」らしく、大盛カップ麺なのにガテン系の攻撃的な印象を与えません。故に某大盛カップ麺のパイオニアと比較して真反対のイメージなので、場合によっては頼りないと感じてしまうかもしれませんが、この優しさこそブランドの個性ですよね。
やはり早い段階から柔らかい食感に変わってしまうのも前回同様、それでいて麺の量は90gとバッチリ大盛の定量なので、食べ始めこそコシはないけどモチモチした食感が楽しめるのですが、後半かなり頼りない食感になってしまいます。しかし、これも唯一無二の方向性ですし、差別化に繋がっていると割り切れば印象は悪くありません。というわけで割り切ってくださいw
最後までガッシリもっちり食感を楽しみたい方には少し物足りないかもしれませんが、強めのスープに対して優しい麺というギャップは面白く、でも一定の太さをキープしていることから柔らかくなっても埋没しない、何と言っても口当たりが絶妙! というのは個人的な好みになるんですけどw いいものですよ、やさしい大盛り。
スープ
チキンとポークの旨味をベースに、ねりごまの風味を利かせた担々スープ。花椒と唐辛子でさわやかさと刺激的な辛さを利かせ、旨味と辛味のバランスが取れたスープに仕上げました。粗挽唐辛子入り。
(出典:東洋水産「ニュースリリース」)
やはり今回も粉末スープ・液体スープのみだと物足りないというか、けっして薄味ではないけれど、旨味の軸になるような柱が見えません。スープの食塩相当量が5.7gという高めの数値になっているのですが、これはレトルト辛肉調理品も混ぜた上での計算になるのでしょう。
実際に味としては濃いめになるのですが、自然と飛び込んでくる辛肉を噛んだ時にガツンと味が濃くなる感じなので、スープ単体としては鋭く味覚に刺さるようなタイプではありません。とろみによって口当たりはまろやかで、味としては和味噌が手前にあり、芝麻醤(ねりごま)が特に強いわけでもなく、唐辛子・花椒ともに穏やかで優しいタイプ‥でも、赤肉が口の中へ多めに入ってくると軽く痺れますし、すりごまの香りが東洋水産らしくていいですね。
2018年は特に花椒がガンガンに効いたスープが多かったので、ちょっとバロメーターの基準が狂ってしまったのか「花椒こんなに弱かったっけ‥?」 などと思ってしまったりもしたんですけど、辛肉による肉の旨味、シャープな豆板醤と丸みを帯びた甜麺醤による中華の面持ち、適度なニンニクと生姜のアクセントなど、最初ちょっと無難な印象から後半じわじわ美味しいスープです。旨み蓄積型。
かやく
味付挽肉、レトルト辛肉調理品、ねぎ。
(出典:東洋水産「ニュースリリース」)
レトルト辛肉調理品は前項で触れたようにスープの一部と化していたことと、あまり粒は大きくないため、拾って味わうような具材ではありません。スープを飲んだ時などに自然と口の中に入ってきて、肉の旨味と花椒のパンチで満足度をブーストしてくれる底上げ要員です。ただ、その加速能力は実に効果的で味の決め手となっており、量も多めで好印象。
対して写真の向かって右側にある味付豚肉は味付けの方向性がまったく異なっていて、花椒のアクセントも唐辛子の辛味も得られませんが、カップ麺ならではのジャンクな旨味は独特の魅力があり、確かな満足度のアップに貢献しています。ねぎは完全に飾りだったし、青梗菜も入っていないので、食感のアクセントになるような具材はないんですけど、この極端さも魅力なのではないでしょうか。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
【後半じわじわ旨い!】
正直ちょっと最初は大人しすぎて、今年は★4(それでも及第点以上)かなぁ‥などと思ったりもしたのですが、常に飛び込んでくる辛肉の旨味ブースト効果が後半にかけて蓄積され、気が付けばついつい止まらない、なんだかメーカーの思惑にハマってしまったような気もするんですけどw 実際に食べ終わった時の満足感は高かったです。
実は植物性たん白を使用しているので、もしかするとレトルト調理品はフルで本物の肉ではないのかもしれませんが、その表示に気が付いてもカップ麺の具材として不自然な食感ではありません。でもって確実に容器の底に余るので、残っている余分なスープを捨ててから、最後に白ご飯を入れて挽肉を絡めて食べてみてください。かなり美味しいので、ぜひぜひ。