どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年1月15日(火)新発売のカップ麺、大黒食品工業「DAIKOKU 牛骨白湯ラーメン 大盛り」の実食レビューです。
豚骨や鶏白湯とは一線を画す珍しいテーマ「牛骨白湯ラーメン」が大盛りバラエティシリーズの第4弾として仲間入り!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
大黒 牛骨白湯ラーメン 大盛
今回のカップ麺、「DAIKOKU(だいこく)牛骨白湯ラーメン(ぎゅうこつぱいたんラーメン)大盛り」は、「DAIKOKU うま辛麻辣麺」や「DAIKOKU 酸辣湯麺」など、大黒食品工業の「大盛りバラエティシリーズ」の新たなラインナップとして開発された新商品になるのですが、発売当初どこにも売ってない状態で‥‥
とりあえず心当たりがあろうと無かろうと手当たり次第のコンビニやスーパーマーケット、ドラッグストア、ディスカウントストア、ネット通販サイトも含め、あらゆる販売店をチェックしたのですが、発売から3ヶ月経っても商品の取り扱いがなく、ほんとに売ってるのか‥? と、疑問にさえ思っていました。
しかし、もう手に入らないと諦めかけていた矢先(というか忘れかけてたんですけどw)やっとこさ発見! 売っていたお店は “驚安の殿堂” ドンキホーテ(MEGAドン・キホーテ)で、『いくぜッ!! 地域No.1へ』『最強プライスに挑戦!』と頼もしいポップとともに、お値段98円+税=税込105円のロープライスで陳列(ちなみに「驚安」の読み方は「きょうやす」で、ドンキホーテならではの「激安」に代わる安さの表現です)。
大黒食品が定時している希望小売価格は税抜190円となっているのですが、他の大盛りバラエティシリーズの傾向から察するに、おそらく税込100円前後で販売している店舗が多いのではないかと思います。ドンキホーテでは定番となっている段ボール半分開封状態で山積み、発売日から日数も経過していますが、絶賛生産中とのこと(2019年5月17日現在)。
商品名をネットで検索すると通販サイトでも販売されていたのですが、12コ入で税込1,270円〜1,490円(送料別)となっているため、やはり税込100円〜125円以下が相場になっている模様。ただ、プレスリリース配信・PR情報サイト「ValuePress!」に記載されている発売日は2019年1月15日、けれども2018年12月10日と表示している通販サイトもあったので(当時は取り扱っていませんでしたが)、一部の地域では先行販売されていたのかもしれません。
「大黒食品工業(だいこくしょくひんこうぎょう)」とは、「マイフレンド」「大黒」「AKAGI」の3ブランドで即席麺の製造及び販売を行なっている群馬県佐波郡玉村町のメーカーで、今回の新商品は豚骨や鶏白湯とは一線を画したビーフの持つ牛骨の旨味(黄金バランスの旨味)を生かした “大人向けのガッツリ系” とのこと。
パッケージには「牛」のコクが「骨」まで沁みる、「白」いスープの「湯」気が香る——と、うまい具合に「牛骨白湯」の頭文字で文章が組んであり、その横では「がっつり、こってり、コク旨スープ」と濃厚さをアピール。まだカップラーメンでも牛骨系のリリースは珍しく、ちょいちょい有名店監修の清湯(チンタン)系は出るようになりましたが、白湯(パイタン)系は特にレア度が高いですね。
上品なコクのある牛骨ダシの味を引き立てるために、香味野菜や黒コショー、スモーキー風味を使用して、インパクトのある飽きのこない味に仕上げたと前述した「ValuePress!」で製品の特徴が詳しく紹介されていました。焼肉屋さんのテールスープとか大好きなので、そんな感じだったらいいなー、と期待しながらの開封です。
開封
さすが大盛バケツ型なのに実売価格は税込100円前後の大黒ブランド、別添の小袋は大きめ「かやく入り粉末スープ」1袋のみというシンプルな構成で、もうちょっと実際の小袋は写真よりも紫っぽい色。で、フタの周辺には “Bone white Water Bovine”(ボーン ホワイト ウォーター ウシ)と書いてあるんですけど、英語訳これで合ってるんですかねw
などと大黒のB級感に和みつつ、大盛り(当社比)とのことで麺量は85gと比較的に多めですが、一般的な大盛バケツ型の平均めん量は90gなので、やや少ない値。湯戻し前のサイズは中細、形状は丸刃でカットされた縮れ麺で、「大盛りバラエティシリーズ」らしく調理前の段階から油揚げ麺特有の香りが強めに漂ってきます。
「牛骨ラーメン」といえば鳥取県のご当地ラーメン、そこに本店を構える「香味徳(かみとく)」が有名で、寿がきや食品がノンフライ麺を採用した再現カップラーメン(鳥取ゴールド)を製造しているのですが、そちらは清湯系(濁りのない)スープ。今回は白濁した白湯スープかつ麺の種類も違いますし、系統は完全に別物ですね。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:DAIKOKU 牛骨白湯ラーメン 大盛り 製造者:大黒食品工業 製造所:本社工場(群馬県佐波郡玉村町藤川128) 内容量:100g(めん85g) 商品コード:4904511003184(JANコード) 規格サイズ:145φ×93mm 発売日:2019年01月15日(火) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:大盛バケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:450ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(かやく入り粉末スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩)、かやく入り粉末スープ(食塩、ビーフエキス、味付挽肉(鶏肉、豚肉)、砂糖、粉末油脂、香辛料、デキストリン、しょうゆ、ねぎ、香味油脂、たん白加水分解物、酵母エキス)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、かんすい、増粘多糖類、微粒二酸化ケイ素、酸味料、セルロース、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、香料、クチナシ色素、カラメル色素、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・牛肉・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む) |
【本製品に含まれるアレルギー物質】卵・乳成分・小麦・牛肉・大豆(特定原材料及びそれに準ずるもの27品目中)※本品製造ラインでは、そば、えび、かにを含む製品を生産しております。 |
実食開始
「かやく入り粉末スープ」は先入れで、やはり小袋のサイズに比例して中身の量も多めに入っていたのですが、ちょっと香りがスゴいですよw むわっ…と牛臭いとかではなく、なんというかビーフエキス感が強烈で、そこに重なるスモーキーな香りが個性的。洗練されたタイプではなく、むしろスナック菓子のシーズニングにありそうなジャンクな香りなんですけど、なかなか幸先よろしいですね。
その粉末スープが多かったので、麺の表面で固まっていないか心配になったりもしたのですが、ぜんぜん大丈夫。お湯を注いだ瞬間、さーっと一瞬で溶けました。しかし、お湯を注ぐ前は強烈で印象的だったビーフエキスのジャンクな香り、またスモーキーな幸先よろしい香りは油揚げ麺臭に駆逐され、インスタント感はフルスロットル‥w
あとは3分後、よくかき混ぜて完成です。かやく入り粉末スープの中に入っていた具材は味付挽肉・ネギとシンプルな内容で、それらは掻き集めても豊富とは言えません。香りも即席麺ど真ん中ですが、安売り用のカップ麺として販売されることの多い大黒の大盛バケツ型なので、それも加味した上で評価しなければいけませんね。
それでは、コストパフォーマンスや牛骨の個性に注目しつつ、「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(100g)当たり
熱 量:452kcal(カロリー) |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:452kcal(めん・かやく:402kcal)(スープ:50kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
牛骨スープと美味しく絡む、しこしこ麺。
(出典:大黒食品工業ウェブサイト「商品一覧 > >DAIKOKU 牛骨白湯ラーメン 大盛り」)
白っぽい見た目や調理前に見られる表面の光沢、香りのベクトルや切刃の形状・サイズなど、同ブランドの「麻辣麺」や「酸辣湯麺」に共通する特徴なので、おそらく麺は汎用と思われます。メーカーは違いますが、麺の風味は「徳島製粉」のトラディショナルな袋麺「金ちゃんラーメン」なんかと似ているところがありますね。
かなり風味がノスタルジックな油揚げ麺で、特有のニオイも容赦無く、麺を食べている時には牛骨よりも完全に油揚げ麺の香りが優勢。さらに調理前は印象的だったビーフエキス感やスモーク系の香りですが、調理後の湯気では油揚げ麺に押されてしまい、だいぶ全体が古き良き即席麺サイドの印象に染まるため、「牛骨白湯」目線で見ると残念な麺と言わざるを得ません。
けれども税込105円の大盛カップ麺かつ製造者が大黒食品であることを踏まえると、ある意味このチープな油揚げ麺臭も愛おしく、カップラーメン食べてるなぁ‥‥という即席麺ならではの絶対的なインスタント感は魅力。また、製品の特徴として “しこしこ麺” と表現されているように、食べ始めは特に独特のコシが楽しめたので、なるほど廉価版(れんかばん)とは違うなと感じました。
スープ
クリーミーな牛骨ダシのコクが「ズッシリ旨い」牛骨白湯スープ。
(出典:大黒食品工業ウェブサイト「商品一覧 > >DAIKOKU 牛骨白湯ラーメン 大盛り」)
牛脂(ヘット)を含む調味油や液体スープは別添されていないので、スープ自体の脂っ気は強くありませんし、オイル分がないため牛脂のクセも楽しめません。思いのほかスープ自体の粘度がサラサラだったこと、さらに油揚げ麺特有の風味がスープにも干渉してくるため、焼肉屋さんのテールスープのような本格的さは楽しめない仕上がりです。
さらに動物系の臭みを取ることに長けている胡椒(ペッパー)や香味野菜のキレも強く、あえて牛の癖を抑えるような作りになっているのですが、ビーフエキス以外の動物系(ポークエキスやチキンエキス)は不使用という潔さは好印象。インパクトのある訴求のわりに骨っぽさは控えめだったのが残念なところではあるものの、イメージは韓国のソルロンタンに近いかもしれません。
牛骨スープといえばクセの強いイメージがあったりしますし、製品説明には “ズッシリ旨い” と書いてありますけど、実際は白濁していてもアッサリとしたテイスト。なので牛骨を砕いたような骨っぽさや牛脂のクセに期待していると物足りなさが否めないかもしれませんが、ちょっと韓国系のテイストで、日本のカップラーメンとしては珍しいスープの取り方です。
かやく
フリーズドライ製法の「そぼろ肉」と「小ネギ」入り。
(出典:大黒食品工業ウェブサイト「商品一覧 > >DAIKOKU 牛骨白湯ラーメン 大盛り」)
「フリーズドライ製法」といえばリアルでクオリティが高い、素材の風味を損なわずに加工できる、みたいなイメージがありますけど、ちょっと今回の具材はイマイチ。ただ、ネギは問題ないです。とんこつラーメンに入っているパターンの小葱ですが、あまり主張してこないためスッキリした白湯スープとよく合います。ただし味付挽肉、テメーはダメだ。
ピリピリした化学調味料系の刺激を強めに感じる味で、さらに特有の酸味を帯びたテイストが雑味でしかなく、かといって牛そぼろ肉ではありませんし(原材料は豚肉と鶏肉)、その雑味が後半じわじわスープに滲んできます。しかも小さいためスープや麺との一体感が高く、意識しても避けようがありませんでした。
賞味期限には余裕があったのと、保存環境も徹底していたので、風化したとかではないと思うのですが‥‥と不安になって念の為に再び実食したところ、やはり同じ雑味が気になりました。値段が値段なので妥協すべきところではあると思いますけど、肉ではなくシャキッとした玉ねぎとか無難に揚げ玉、アクセントに粗挽き唐辛子とかのほうがいいかもしれません。
総評
★★★☆☆☆☆☆☆☆(★3)
牛のコクが骨まで沁みる、白いスープの湯気が香る――の湯気は油揚げ麺臭が余裕綽々で勝っていたし、スープも濃厚牛骨白湯というより韓国のアッサリとしたソルロンタンの系統。なので濃厚とんこつラーメンの牛骨版をイメージしていると物足りなさを感じるかもしれませんが、インスタント感ならではの魅力と税込105円の大盛カップ麺であることを加味し、総評は及第点としました。
たとえば「辛ラーメン」の農心(NONGSHIM)が手掛ける「本場韓国コムタンラーメン」など、韓国の即席麺としては珍しくない、むしろ牛系はメジャーな部類に入るフレーバーですが、日本のメーカーが作る牛骨系としては個性的で、税込100円前後ならコスパも悪くないと思います(ちなみにキムチちょこっと足してみたら美味しかったので、よかったらアレンジも検討してみてください)。