どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年10月14日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん 濃厚カレーきつねそば でか盛」(271円+税)の実食レビューです。
ふっくら1枚お揚げ入りの‥‥カレーそば!? 即席カップめん業界でも珍しい「カレーきつねそば」2024年は最高の “だし感„ を導き出して再登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
濃厚カレーきつねそば でか盛 2024
「赤いきつねうどん」や「緑のたぬき天そば」を代表的な商品とする東洋水産の “マルちゃん和風カップ麺シリーズ„ より、甘い味付けの1枚お揚げとスパイシーなカレーつゆを組み合わせた「濃厚カレーきつねそば でか盛」が発売されたのは、昨年10月9日の話。それ以前にも同社は「赤い×黒いきつねカレーうどん」をリリースしていましたが、1枚お揚げ入りの「カレーきつねそば」は前例のない試みでした。
このページでレビューする「濃厚カレーきつねそば でか盛」は、昨年10月9日発売品に次ぐ2代目なので、時系列的に目新しさはないけれど、群雄割拠の即席カップめん業界でも引き続き1枚お揚げ入りの「カレーきつねそば」は珍しい組み合わせ。またパッケージのデザインも変わっているように、まったく調整なしの再販ではありません。
東洋水産のニュースリリースには “昨年発売品よりもつゆのだし感を強め、より本格的な一杯に仕上げました„ としか記載されていませんが、とある資料には “カップ麺に合う最高の「だし」を実現するため研究を重ね、導き出したのは、華やかな風味のかつお荒節と、燻香が強くインパクトのあるかつお荒節を粉砕しブレンドすることでした„ との記載があるため、そこがリニューアルポイント。
——などと書いておりますが、前回発売品はレビューする余裕がなかったので、このブログで「濃厚カレーきつねそば でか盛」を取り上げるのは2024年版の今回が初。ちなみに「赤い×黒いきつねカレーうどん」は及第点と評価している筆者、ちょっとドキドキしながらの実食です。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」2パックということで、粉末スープ×液体スープ or 粉末スープ×調味油の組み合わせなら定番のパターンになりますが、粉末スープ×粉末スープは珍しい構図。ただ、直近だとローソンの「麺大盛り 辛コク濃厚 カレーうどん」など、ダブル粉末スープは東洋水産の得意分野。
麺は油で揚げたフライそばで、湯戻し時間は標準の3分。ライバル関係にある「日清のどん兵衛」を例に挙げると、変わり種の汁あり商品は “特盛でも100gに満たない麺重量„ なのに、東洋水産の「でか盛」は変わり種でも “きっちり100gを満たしている„ ため、ここはプライドを感じるポイント。マジ盛の絶対めん80gしかり、素敵ですよね。
メーカー希望小売価格は271円(税別)なので、通年商品を引き合いに出すと「緑のたぬき天そば でか盛」と同じ値段。私はセブン-イレブンで購入しましたが、ほかのコンビニはもちろん、スーパーマーケットやドラッグストアなど、販売店を限定していないNB(ナショナルブランド)商品なので、エンカウント率は低くないと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん 濃厚カレーきつねそば でか盛 販売者:東洋水産株式会社 製造所:株式会社酒悦 房総工場(千葉県長生郡長南町美原台1-34) 内容量:134g(めん100g) 商品コード:4901990379229(JAN) |
発売日:2024年10月14日(月) 実食日:2024年10月25日(金) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 小売価格:271円(税別) 購入価格:292.68円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:540ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(粉末スープ×2袋) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、植物性たん白、食塩、とろろ芋、卵白)、添付調味料(食塩、香辛料、粉末野菜、ポークエキス、砂糖、たん白加水分解物、粉末かつおぶし、しょうゆ、ねぎ)、かやく(味付油揚げ、かまぼこ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、カラメル色素、炭酸カルシウム、リン酸塩(Na)、香料、レシチン、酸化防止剤(ビタミンE)、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、カロチン色素、(一部に小麦・そば・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・やまいもを含む) |
実食開始
別添の「粉末スープ」は2袋とも先入れで、片方は鰹だしに、もう片方はカレーのスパイス感に振り切って‥‥みたいに役割分担しているわけではなく、どちらからも鰹とカレーの要素が伝わってくるファーストインプレッション。しかし、この時点で粉末スープを比較してみたところ、赤い小袋の中身は比較的に丸みを帯びたテイストで、オレンジの小袋には苦味の強い香辛料を充填するなど、まったく同じ味ではありませんでした。
なんにせよ粉末スープの量が多いので、それを溶かしながら熱湯を注ぎ、フタをして待つこと3分。時間になったらフタを開け、粉末スープを完全に溶かしたら出来上がり。とろみ成分が含まれていたので、調理の際は丁寧に混ぜてください。それにしても「でか盛」とはよく言ったもんで、久々に対峙すると文字通りデカい。
ちなみに製造所は酒悦の房総工場となっていますが、酒悦は1983年(昭和58年)7月より東洋水産が資本参加している連結子会社で、房総工場は “マルちゃんの工場„ という認識で問題ありません。それでは、引き続き1枚お揚げとカレーの相性や鰹の存在感にも注目しつつ「めん」「つゆ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(134g)あたり |
カロリー:588kcal たん白質:18.1g 脂 質:25.1g 炭水化物:72.4g 食塩相当量:8.0g (めん・かやく:3.4g) (スープ:4.6g) ビタミンB1:3.10mg ビタミンB2:0.47mg カルシウム:228mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:588kcal(めん・かやく:515kcal)(スープ:73kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
「緑のたぬき天そば でか盛」と同じだと思うけど‥‥
もしかすると配合を調整している可能性もありますが、原材料名の「小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、植物性たん白、食塩、とろろ芋、卵白」は既存の「緑のたぬき天そば でか盛」と完全に一致する内容で、先月の上旬に “ぜんぶ東西分け„ を実現した「日清のどん兵衛」のような地域差はありません。
パッケージではストレートないし緩やかな縮れに見えるのに、実際は強烈な縮れが施されている‥‥というのはマルちゃん七不思議の一つ(※残り六不思議も個人的に募集中)なんですけど、粉末スープに粘度を高める成分が含まれていたので、その兼ね合いか食べ始めは若干の戻りムラと強付きが気になる食感。
しかし、とろみ成分でカレーつゆの粘度が高い=保温性が高く、めん100gの「でか盛」仕様が相乗するため、既存の「緑のたぬき天そば でか盛」よりも早い段階で柔らかめの食感に。また後述するカレーつゆの我が強かったこともあり、そば粉の風味が埋没していたので、意識して口の中に滞在させなければ通り抜けてしまう、そのバランスは少し残念に思えました。
つゆ
醤油が強めのシャープな面持ち
和風だしは鰹(かつお)だけの極端な構成で、たしかに力強くはあるけれど、鯖(さば)や煮干し、昆布、椎茸などは使用しておらず、やや単調な印象も。粉末野菜はジャガイモを主体にしているのか、その存在も強めに訴えかけてくるけれど、たとえば「黒い豚カレーうどん」のカレー粉とは違う、もっとドライな香辛料をメインに据えているような配合で、ちょっとビックリしたのが醤油の強さ。
砂糖も使っているけれど、それよりも食塩の当たりと醤油が強く、たとえるならコンビニ向けの鋭いテイスト。まろやかなカレーを出汁(だし)で割ったような味とは一線を画す、スパイシーなカレーを甘さ控えめの蕎麦つゆで割ったような、けっこうショッパめの骨組みだったので、もうちょい甘くても‥‥などと感じたのですが、そこで効果的だったのが1枚お揚げ。
かやく
欲を言えば2枚欲しかった
通年販売の「赤いきつねうどん でか盛」を例に挙げると、大サービスの “お揚げ2枚入り„ なので、ちょっと寂しさもありますが、前述のシャープなカレーつゆと対比を描く甘辛い味付けが中毒性をブースト。それだけに全体量が多い分、2枚入りだったら‥‥いや、そもそもレギュラーサイズだったら‥‥などと。ちなみに変な形のカマボコも入っていますが、単純に個体差だと思います。
総評
とろみと醤油が強めの鋭いカレーつゆ(辛さは控えめ)に、100gの大盛りフライそばで量的な食べ応えは抜群。そこに甘辛い味付けの1枚お揚げをトッピングすることで中毒性を高めている、独特の世界観を構築していたのですが、ボリュームに対して甘さのバランスが取れていない印象も。
この内容でレギュラーサイズだったら、あるいは2枚お揚げ入りだったら‥‥などと、そのバランスが最後まで引っ掛かったので、総評は及第点としましたが、甘さ控えめ・醤油が強めのカレーそばが好きな方には朗報かもしれない一杯。きつねを抜いても他の即席カレーそばとは異なる方向性に個性を感じたので、びびっと来た方はお試しください。【author・taka :a(大石敬之)】