どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年9月21日(月)新発売のカップ麺、日清食品「カップヌードル 魚介仕立てのペペロンチーノ」の実食レビューです。
新生「世界のカップヌードル」シリーズ第1弾は地中海の漁師風 “魚介仕立てのペペロンチーノ” を展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
カップヌードル 魚介仕立てのペペロンチーノ
カップヌードル(CUPNOODLE)とは、日清食品が誇る世界初のカップラーメンで、1971年(昭和46年)9月18日に東京都新宿区の伊勢丹百貨店で販売開始。当初あまり他の店頭に並ぶことはなく、日清食品はカップヌードル専任の営業課を組織。消防署や警察署、自衛隊など、夜勤の多かった特殊ルートに営業をかけ、今では国内年間売上1,000億円を突破するNo.1ブランドに成長しました。
日本では商品名をカップヌードル(CUPNOODLE)と表記しているのに対し、海外ではカップヌードルズ(CUPNOODLES)と棲み分けを図っている「カップヌードル」ですが、2014年4月14日発売の日本版「カップヌードル トムヤムクンヌードル」より “CUPNOODLES” と表記した「エスニックシリーズ」を展開。海外現地法人協力のもと、日本でも本場の美味しさを提供することに成功します。
わざわざ「CUPNOODLES」と最後に “S” がついているのは、海外でヌードル(noodle)だと “1本の麺” を意味してしまうため、ヌードル(noodle)のあとに複数形の “S” をつける必要があり、味だけでなくブランド表記まで現地の感覚に合わせることで、末長く愛されるブランドになるためのカップヌードルにおける「グローカル(グローバル+ローカル)戦略」の一つ。
その日本版であるエスニックシリーズ第1弾の「トムヤムクンヌードル」は、当時のタイで若者に人気だった味わいをイメージし、魚介ベースのスープにココナッツミルクを効かせ、レモングラスやライムリーフを加えた本格テイストの酸っぱ辛いトムヤムペーストを別添。湯切りタイプの同時発売品「ミーゴレン」は数量限定で終売しましたが、対する「トムヤムクンヌードル」は市場に定着し、爆発的な売り上げを記録しました。
おかげで発売から約1週間後の2014年4月22日、当初の販売計画を大幅に上回ったとして、充分な供給量を確保できない状況となり、日清食品は「カップヌードル トムヤムクンヌードル」の販売を一時休止(出荷停止)すると発表。その後、ひっそりと関東甲信越・静岡県のみで販売再開を再開し、2015年2月23日から全国販売を解禁。
当時、日清食品お得意の品薄商法と騒がれた「トムヤムクンヌードル」ですが、それ以上に確かな実力の高さから不動の人気を誇り、累計出荷数量が1億食を突破するメガヒットを記録。他にも「シンガポール風ラクサ」や「シンガポールチリクラブ」「インド風バターチキンカリー」「蘭州牛肉麺」「グリーンカレー」など、その年その年に注目されていたエスニック系フレーバーを展開してきました。
しかし、2020年9月上旬から「エスニックシリーズ」のコンセプトを「世界のカップヌードル」に刷新。これまでは文字通りエスニック料理を中心に新作を開発していましたが、テーマを世界各国の愛され料理に広げ、既存の「カップヌードル トムヤムクンヌードル」は “パクチー香るトムヤムクン” として商品の特徴が分かりやすいパッケージにリニューアル(※中身は変更なし)。
そして2019年9月23日に発売された「カップヌードル グリーンカレー」は、ココナッツミルクをベースにしたクリーミーなグリーンカレースープを踏襲しつつ、生姜の風味をアップした “ピリッと生姜のグリーンカレー” に生まれ変わり、世界のカップヌードル第1弾となる「魚介仕立てのペペロンチーノ」が新しくラインナップに加わりました。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「オリーブフレーバーオイル」が1袋。小袋の下には “世界各国で親しまれている料理をカップヌードルで再現。素材やレシピにこだわったいつもとは違う、ちょっと特別な味わいをお楽しみください” というメッセージが隠されています。いいですね、こういう気配り。
具材はイカ、キャベツ、カニ風味かまぼこ、マッシュルーム、ガーリックチップ、赤唐辛子の6種類。イカやキャベツ、カニ風味かまぼこに関しては、おそらく「シーフードヌードル」と共通の具材で、マッシュルームは「トムヤムクンヌードル」と同じ具材と思われます。変わり種のフレーバーですが、カップヌードルらしく調理前から具沢山。
2020年9月30日現在、メーカー希望小売価格は税別193円、コンビニで購入した場合の税込価格は198円が相場。販路を問わない全チャネル販売なので、スーパーマーケットやドラッグストア、ディスカウントストアでの取り扱いも多く、各コンビニでも意欲的に販売されていました。カップヌードルの新作は安定して売れるため、しばらく見かける頻度も高いでしょう。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:カップヌードル 魚介仕立てのペペロンチーノ 製造者:日清食品株式会社 関東工場 製造所:茨城県取手市清水667-1(A) 内容量:71g(めん60g) 商品コード:4902105263594(JAN) 商品サイズ:縦96mm×横96mm×高さ107mm |
発売日:2020年09月21日(月) 実食日:2020年09月30日(水) 発売地域:全国(全チャネル販売) 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:198円(税込) 希望小売価格:193円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:300ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(オリーブフレーバーオイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料)、スープ(魚介調味料、植物油脂、糖類、香辛料(ガーリック、バジル、唐辛子、ペパー、オレガノ)、食塩、豚脂)、かやく(キャベツ、いか、魚肉練り製品、フライドガーリック、赤唐辛子、マッシュルーム)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、炭酸Ca、かんすい、香辛料抽出物、増粘多糖類、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ベニコウジ色素、カラメル色素、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にかに・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分と標準的。詳しくは後述しますが、基本的に一部の特殊なフレーバーを除くカップヌードルの麺は汎用なので、今回も他のフレーバーと共通の麺を使用していると思います。あまりに普遍的すぎるため、新鮮味のある麺ではないけれど、カップヌードルのアイデンティティを確立するうえで欠かせない存在ですよね。
あとは熱湯を注いで3分間、オイルの入っている別添の小袋は待っている間にフタの上で温めて、食べる直前に加えます。具材は開封直後から具沢山な内容で、熱湯3分後には麺を覆い隠すほどのボリューム感が頼もしく、これぞカップヌードルと思える調理直後。さらに別添のオリーブフレーバーオイルが芳醇な香りを放ち、ガーリックとバジルの香りが食欲を刺激してくる実食前。
ちなみに2017年3月20日、湯切りして食べるカップヌードル “パスタスタイル” から「彩り野菜のペペロンチーノ」という変わり種を発売しているため、カップヌードル初のペペロンチーノではないのですが、スープありのペペロンチーノ味は初の試み。世界のカップヌードル第1弾ということで、本場の臨場感に注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(71g)あたり |
カロリー:322kcal たん白質:7.7g 脂 質:13.6g 炭水化物:42.3g 食塩相当量:4.1g (めん・かやく:1.8g) (スープ:2.3g) ビタミンB1:0.57mg ビタミンB2:0.24mg カルシウム:90mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:322kcal(めん・かやく:291kcal)(スープ:31kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
安心と信頼の実績を誇るフライ麺
先ほどカップヌードルの麺は他のフレーバーと共通の麺を使用していると書いたように、今回の麺に使われている原材料は “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料” となっているため、おそらく既存の「シーフードヌードル」や「しお(SiO)」に使われている油揚げ麺と同じもの。
通常の「カップヌードル」に使われている約2mm幅の麺を標準とした場合、濃厚なテイストの「カレー」や「チリトマトヌードル」に使われている麺は約3mm幅と太めに切り出され、対する「シーフードヌードル」や「しお」の麺は控えめな味付けが特徴。数年前は約1.8mm幅に切り出されていたのですが、現在はレギュラーサイズの約2mm幅に統一されています。
そのため新開発の麺ではないのですが、おおむねスープのフレーバーを選ばない万能型なので、今回の洋風しおスープとの相性も申し分ありません。前述のように、これがカップヌードルであることを確立させるうえで欠かせない存在ですし、今回も安心と信頼のクオリティでした。
スープ
初期のSiOを想起させる味わい
別添のオリーブフレーバーオイルを加える前のスープは、魚介ベースの洋風しお味で、しかしながらカップヌードルにおける「シーフードヌードル」とは完全に別物。和を感じさせるようなテイストはなく、香辛料(ガーリック、バジル、唐辛子、ペッパー、オレガノ)のパンチが強めに効いていて、シンプルながらに物足りなさは感じさせません。
別添のオリーブフレーバーオイルを加えると、地中海式の食生活に欠かせないオリーブオイルの風味が加わって、粉末スープだけでは出せない臨場感を表現。すっきりとした塩味にブラックペッパーのアクセント、さらにオリーブオイルやバジルの香りにガーリックのパンチが重なるため、2020年5月19日に発売された初期の「カップヌードル しお」に通じるところがありました。
具材
マッシュルームが個性的
具材はボリューム感のあるキャベツをはじめ、雰囲気のあるカニ風味かまぼこだけでなく、きちんと本物のイカを使い、マッシュルームが個性を演出。パッケージには “辛さレベル2” と書いてあり、赤唐辛子は穏やかに辛く、ピリッとしたアクセントでペペロンチーノっぽさを表現。けっして多くはないガーリックチップは量以上にパンチがあって、スープのガーリック感を底上げしてくれます。
慣れ親しんだ本物のイカもさることながら、あまり見ないマッシュルームは個性的で、すこしコリッとした独特の歯応えと風味が今回の洋風しおスープにベストマッチ。イカやマッシュルームは地中海の料理にも実際に使われる食材ですし、カップヌードルらしく具沢山で好印象でした。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6)
スープの雰囲気が “鶏の香草焼” をイメージして開発された発売初期の「カップヌードル しお」に通じるところがあったので、完全に同じ味ではないものの、それが好きだった方は確実にハマれること請け合い。麺は安定の万能麺で、カップヌードルらしく具沢山と隙がなく、世界のカップヌードル第1弾は好調な滑り出しをみせました。
ひとまずパッケージを一新した「パクチー香るトムヤムクン」とリニューアルした「ピリッと生姜のグリーンカレー」は通年販売で、今回の「魚介仕立てのペペロンチーノ」は新レギュラーか期間限定商品か定まっていないようですが、充分に新たなレギュラー商品として通用する実力の持ち主だと思います。