どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年7月29日(月)新発売、日清食品のカップ麺「カップヌードル 熱帯シーフード ビッグ」(271円+税)の実食レビューです。
過去イチ売れたシーフード味!? ココナッツ×チリのコク旨スパイシースープが食欲を刺激する “夏の体験、コクと辛さの熱帯„ シーフードヌードル40周年記念で限定復活!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
カップヌードル 熱帯シーフード ビッグ
カップヌードルとは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、日本の即席カップめん市場において圧倒的な占有率を誇っているブランドで、言わずと入れた世界初のカップ麺。その原点にして頂点の “オリジナルしょうゆ味„ はもちろん、1984年(昭和59年)7月23日に颯爽と現れ、熱狂的なファンを量産した「シーフードヌードル」の実力たるや、それ以外は認めない!! という方も多いでしょう。
そんな「シーフードヌードル」において(現在販売中の商品を除いた「カップヌードル シーフードヌードル ビッグ」の歴代バリエーション中)累計売上No.1とされる過去イチ売れたシーフード味「熱帯シーフード」を復刻したのが本商品で、このクッソ暑い時期に熱帯とは此れ如何に‥‥みたいな気持ちが無きにしも非ずなんですけれども、さておき熱帯たる所以はココナッツ×チリのコク旨スパイシースープ。
ココナッツといえば南国、南国といえば熱帯。はたまた熱帯といえば南国、南国といえばココナッツ。みたいな連想で企画されたフレーバーなのだと思われますが、初めて「カップヌードル 熱帯シーフードヌードル」が発売されたのは23年以上も前、2001年(平成13年)5月14日の話。まだ現在ほどネットが発達していなかった頃、その時代背景を思うとエモいですよね。
初代はレギュラーサイズとビッグサイズを同時に展開し、なかでもビッグの販売推移が好調だったのか、2003年(平成15年)5月12日にはビッグサイズのみ再登場。過去イチ売れた-・の累計売上金額が2代にわたって計算されていた場合、ちょっと審議なところはありますけど、ひとまず復刻版のパッケージは2代目「カップヌードル熱帯シーフードビッグ」とみて間違いありません。
ちなみに日清食品の熱帯といえば、他に「カップヌードル 熱帯シーフードカレービッグ」(2002年6月3日発売品)と「日清焼そば熱帯U.F.O.」(同年7月1日発売品)もありまして、後者は売れ行きが悪過ぎて公式に黒歴史認定された挙げ句、2017年(平成29年)7月3日に「日清の黒歴史トリオ」として復活を果たした歴史を持っているのですがw 熱帯シーフードはシーフードヌードル40周年を記念して堂々の復刻です。
開封
今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、フタを開けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして3分でOK! の手軽さが魅力。フタは一部で無能とヘイトを集めているWタブなので、当時のシングルタブや懐かしのフタ止めシールまでは再現されていませんが、大切なのは中身。
かやくはイカを中心に、キャベツ、スクランブル、ネギと使い回しのアイテムですが、ほぼイカ(魚肉練り製品)でコストを浮かせていないところは好感が抱けるポイント。ただ、復刻前の「熱帯シーフード」には初代、2代目ともにエビも使用していたので、シーフードヌードル40周年記念の特別な商品にもかかわらず、ちゃっかり抑えるところは抑えてきた日清食品。
メーカー希望小売価格は271円(税別)なので、いつもの「カップヌードル シーフードヌードル ビッグ」と同じ値段。販売店も大手コンビニ4社(セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)を筆頭に、スーパーやドラッグストアなど、至る所で見かけるあたりは日清食品の営業力を物語るところになりますが、行方不明の海老——これも時代ですかね。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:カップヌードル 熱帯シーフード ビッグ 製造者:日清食品株式会社 製造所:関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1) 内容量:97g(めん80g) 商品コード:4902105283936(JAN) |
発売日:2024年07月29日(月) 実食日:2024年08月01日(木) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 小売価格:271円(税別) 購入価格:292円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料、香味調味料)、スープ(ポーク調味料、香辛料、チキン調味料、豚脂、香味調味料、ほたて調味料、乳等を主要原料とする食品、糖類、粉末しょうゆ、にんじん調味料、ココナッツミルクパウダー、酵母エキス、食塩、魚介調味料、えび調味料)、かやく(キャベツ、いか、味付卵、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、かんすい、カラメル色素、カロチノイド色素、増粘多糖類、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、乳化剤、香辛料抽出物、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は高温の揚げ油を通過させることで水分を飛ばした油揚げ麺で、約2mm幅のサイズと原材料名の構成から察するに、間違いなく「シーフードヌードル」の流れを汲んだパターン‥‥そりゃそうかw 復刻前の「熱帯シーフード」に関する資料は、かれこれ20年以上も前に記録されているため、さすがに当時の仕様までは突き止められなかったんですけど、製造ライン的にも麺は現行でしょう。
後入れの小袋などは別添されていないため、ゆっくりと内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと3分。時間になったらフタを開け、よく混ぜ合わせたら出来上がり。見るからに辛そうなシフヌといえば、夏の風物詩になっている「レッドシーフードヌードル」が台頭で、ココナッツミルクに着目すると「シンガポール風ラクサ」もありますけど、現在販売中のフレーバーには該当しない独特の香りが個性的。
そもそも「熱帯」というタイトルから、けっこう辛いスープが想像されるのではないかと思いますけど、パッケージの辛さレベルは5段階基準で最も低い「1」となっているため、辛味に振った商品ではありません。それよりもココナッツのほうが重要そうなので、引き続き「熱帯」の指標に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(97g)あたり |
カロリー:438kcal たん白質:11.4g 脂 質:17.6g 炭水化物:58.6g 食塩相当量:6.9g (めん・かやく:3.0g) (スープ:3.9g) ビタミンB1:1.05mg ビタミンB2:0.34mg カルシウム:126mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:438kcal(めん・かやく:387kcal)(スープ:51kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
品質は間違いない。ただ‥‥
いつもの「カップヌードル シーフードヌードル ビッグ」に使われている油揚げ麺の原材料名は「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料」となっているのに対し、こちらは末尾に “香味調味料„ を追加。さらに調理前の麺重量は85gから80gに減らされていますが、いずれも変わり種の例に漏れない仕様。
なかでも原材料名の違いについて、日清食品に問い合わせてみたところ、表示通り定番商品とスポット商品では微妙に配合を変えているらしく、まったく同じ麺ではないとの回答でした。しかし、体感的には「シーフードヌードル」の麺ですから、そういった認識で問題なく、後述するスープもシーフード系なので、相性の良さについては語るまでもありません。そう、量を除けば——。
詳しい感想は次の項に記載しますけど、まろやかな味わいのピリ辛スープだったので、後半ちょっと間延びしてくるというか、おいしさのピークが折り返し地点に来るというか、レギュラーサイズのほうがよかったんじゃないかと。ビッグサイズのスープは、レギュラーサイズよりも味の濃さを抑える傾向があるので、途中までのバランスは素晴らしいのですが、後半の失速が気になることも多いんですよね。
スープ
レッドシーフードの派生品みたい
パッケージでは「ココナッツ×チリのコク旨スパイシースープ」と表現され、ニュースリリースでも “まろやかなココナッツミルクの風味„ を訴求していたことから、じんわりと甘いスープを想像していたんですじけど、ココナッツミルクの主張は「シンガポール風ラクサ」ほど顕著ではなく、味の系統的には「レッドシーフードヌードル」寄り。ただ、比較的に唐辛子の刺激は強くありません。
それこそ原材料名は「レッドシーフードヌードル」との共通点が多く、そこにココナッツミルクパウダーを加え、ほんのりエビの風味をプラスした感じ。おかげで復刻版というよりも “レッドの派生品„ みたいな印象を常に感じてしまったのですが、時系列的には「熱帯シーフード」が先なので、なるほど「レッドシーフードヌードル」のルーツに触れた気がしました。熱帯らしさはさておき、クセになる味ですね。
かやく
本物のイカは嬉しい
ブランドの平均を思うと量的な不満が否めないところはあるけれど、噛めば噛むほど旨みが滲み出てくる本物のイカはスープに対する影響も強く、シーフード感の底上げに寄与。キャベツとネギに特筆すべき個性は備わっていませんが、ほんのり甘いスクランブルはスープと相性良好で、あとは倍は欲しかったなどw
元ネタに使われていたエビは入っていませんが、スープに「えび調味料」を配合して補うなど、そういった工夫も見られました。具材としてのエビも頑張ってほしかったけど、まぁいろいろ事情もあるのでしょうし、うん。
総評
私は復刻前の「熱帯シーフード」をレビューしていないので、これだよこれ! などと懐旧の念が呼び起こされることはなかったけれど、直近でいうと「レッドシーフードヌードル」との共通点が多く、そこにココナッツミルクとエビの風味を足したような、懐かしさよりも目新しさと既視感を覚えた次第。ただ、惜しむらくは麺の量が多かったこと。
麺の項目でも触れたように、ピークは折り返し地点。あとは失速からの間延びした印象が否めなかったので、結果的に星ひとつマイナスしました。しかしながら途中でパクチーや海老ラー油を味変に使うなど、工夫次第で「★6」クラスに化けそうなポテンシャルを秘めていたので、前向きにご検討ください。【author・taka :a(大石敬之)】