どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年2月5日(月)新発売、日清食品のカップ麺「カップヌードル 燻製チーズのチリトマト」(236円+税)の実食レビューです。
日清の燻製(くんせい)トリオ!? サクラチップで薫りを付けた “燻製チーズパウダー” を別添、いつもとは違う特別な「チリトマトヌードル」登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
カップヌードル 燻製チーズのチリトマト
カップヌードル(CUPNOODLE)とは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、日本の即席カップめん市場において圧倒的な占有率を誇っているブランドで、言わずと知れた日清食品のロングセラー。日本国内でのマーケットシェアはもちろん、2021年(令和3年)には世界累計販売500億食を突破。今では世界100ヶ国で販売されている、真のグローバルブランドとしての地位を確立するに至りました。
今回の新商品「カップヌードル 燻製チーズのチリトマト」は、根強いファンが多いことで知られる「カップヌードル チリトマトヌードル」をベースに、燻製(くんせい)の薫りを特徴とする「燻製チーズパウダー」を別添した、いつもとは異なるコク深い味わいが特徴の一杯で、薫り付けにサクラチップを使用しているのがポイント。
コロナ禍でアウトドアの需要が急増し、空前のキャンプブームが巻き起こった昨今。その影響で燻製料理を専門的に扱う飲食店が増え、各メーカーから燻製の風味が手軽に味わえる調味料がリリースされるなど、そういった背景から「カップヌードル 燻製チーズのチリトマト」の開発に繋がったようですが、燻製の魅力に取り憑かれたのは「カップヌードル」だけではありません。
その名も「燻製トリオ」と題し、スモーキーな風味を効かせたパンチのあるカルボナーラスープに “燻製ベーコン” を組み合わせた「日清のどん兵衛 燻製ベーコンのカルボナーラうどん」と、やみつきになる塩カルビ味のタレに “燻製マヨ” を組み合わせた「日清焼そばU.F.O. 燻製マヨの塩カルビ味焼そば」を同時に展開することで、しっかりとラインナップを強化してきた日清食品。
「カップヌードル」「日清のどん兵衛」「日清焼そばU.F.O.」の3ブランドによる “○○トリオ” といえば、昨年の同時期にリリースされた背徳の麺トリオ「チーズバタークリーミーカレー」「味噌バタークリーミーうどん」「チーズ背脂台湾まぜそば」が記憶に新しく、さらに遡ると「夏めんトリオ」や「じゃぱん♥ぬーどるずトリオ」「黄金鶏油トリオ」など、何年も前から定期的に企画されています。
ただ、このトリオ企画で “燻製” に着目したのは初めての試みで、なおかつカップヌードルの “燻製チーズパウダー” には前述のように「サクラチップ」でに薫り付けを施しているのですが、どん兵衛の “燻製ベーコン” には「ヤマザクラチップ」を、日清焼そばU.F.O.の “燻製マヨ” には「ヒッコリーチップ」を使用するなど、それぞれスモークチップを使い分けた力作。
はたして「サクラチップ」と「ヤマザクラチップ」の違いが筆者に分かるのかどうか、それについては確証が持てませんけどw わざわざスモークチップを使い分けている、というだけでも個性的なステータスになりますし、燻製トリオのセンターに位置する「カップヌードル 燻製チーズのチリトマト」についてはスープにも “燻製のスモーキーな風味を加えました” とのこと。
いつもの「カップヌードル チリトマトヌードル」にも “くん液” を使用しているため、もともと燻製っぽい風味が皆無というわけではないのですが、通常品との違いについてはもちろん、別添の「燻製チーズパウダー」を使う前からスモーキーな風味を強く感じるのかどうか、そういった部分にも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「燻製チーズパウダー」1袋のみで、外装も使い回しではなく専用のデザイン。日清食品のニュースリリースを見る限り、別添の「燻製チーズパウダー」にサクラチップを使用しているようなので、スープにおける “燻製のスモーキーな風味” は香料、くん液に頼っているのかもしれないけれど‥‥
フタを開けた途端、いつもの「チリトマトヌードル」とは異なるスモーキーな香りが漂ってくるため、早くも雰囲気は別物。ちなみに具材は白い謎肉(なぞにく)こと味付鶏ミンチに、キャベツ、トマト、コーンの組み合わせで、残念ながらインゲンは入っていませんが、たっぷりのキャベツで具沢山なファーストインプレッション。
メーカー希望小売価格は236円(税別)なので、いつもの「チリトマトヌードル」と同じ値段。販売店は新商品に強いコンビニを筆頭に、スーパーやドラッグストアなど、多くの店舗で取り扱われていると思いますが、燻製トリオすべて揃えているコンビニは稀かもしれません(※コンビニでのエンカウント率は圧倒的に「カップヌードル 燻製チーズのチリトマト」が高かったです)。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:カップヌードル 燻製チーズのチリトマト 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:73g(めん60g) 商品コード:4902105279861(JAN) |
発売日:2024年02月05日(月) 実食日:2024年02月07日(水) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ミニストップ) 小売価格:236円(税別) 購入価格:254.88円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:300ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(燻製チーズパウダー) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、ポークエキス、香味調味料)、スープ(トマトパウダー、香辛料、糖類、豚脂、食塩、でん粉、ポーク調味料、香味調味料、プロセスチーズ、たん白加水分解物、オニオンパウダー、酵母エキス、植物油脂)、かやく(キャベツ、味付鶏ミンチ、トマト加工品、コーン)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、乳化剤、炭酸Ca、増粘多糖類、かんすい、ベニコウジ色素、香辛料抽出物、カロチノイド色素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、炭酸Mg、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、世界初のカップ麺「カップヌードル」よりも1mmほど幅が広い、約3mm幅に切り出されているのですが、この幅については通常の「チリトマトヌードル」にも共通するポイント。また比較的に白っぽい見た目など、色味についても同じような麺を搭載しているのですが、厳密にいうと原材料名の構成は「チリトマトヌードル」と異なります。
別添の小袋は後入れなので、それを取り外してから熱湯を注ぎ、フタをして待つこと3分。時間になったらフタを開け「特製チーズパウダー」を投入し、よく混ぜて出来上がり——と、容器側面の調理方法に記載されているのですが、特製チーズパウダーを入れる前の味も気になるところ。
ひとまず香りは「チリトマトヌードル」の流れを汲みながらも別物で、燻製とチーズが個性を強めてくれている調理直後。はたして味にも劇的な変化が生じているのかどうか、引き続き通常品との違いに注目しつつ「めん」「スープ・特製チーズパウダー」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(73g)あたり |
カロリー:347kcal たん白質:7.7g 脂 質:16.1g 炭水化物:42.7g 食塩相当量:3.7g (めん・かやく:1.7g) (スープ:2.0g) ビタミンB1:0.90mg ビタミンB2:0.21mg カルシウム:95mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:347kcal(めん・かやく:317kcal)(スープ:30kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
体感的には “いつも” と同じ麺
いつもの「チリトマトヌードル」と比較して原材料名の構成が違うと前述しましたが、目立って違うのは「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、ポークエキス」の最後尾に “香味調味料を追加しているだけ” なので、まったくの別物どころか双子並みの近縁種。
ちょっと加水率が低めの配合だったり、ほかのフレーバーに使われている麺よりもモソッとした食感だったり、体感的にも「チリトマトヌードル」と同じような麺なので、そういった認識で問題ありません(この件について以前、日清食品に問い合わせた結果 “通常品とは異なる麺を使用しています。キリッ” みたいな回答だったんですけど、そんなに深く考えなくてもいいみたい)。
後述するスープは「チリトマトヌードル」を土台にしているため、麺とスープの相性は約束されているようなものですし、揚げ油の風味が燻製の個性を阻害するなど、そういった干渉も目立っておらず、素直に楽しむことができました。しかし、ちょっと気になったのが別添「特製チーズパウダー」の影響で——
スープ・特製チーズパウダー
通常品よりもトマト感が控えめで、燻製とチーズが個性を演出! なんだけど‥‥
まずは「特製チーズパウダー」を入れる前に味を確認してみたところ、けっこう強めに漂ってくる燻製の薫りとは裏腹に、実際のアプローチは上品で、たとえばソーセージやベーコンなど、そういった食肉加工品を口の中に放り込んだときのようなインパクトに期待していた場合、物足りなさを感じるかもしれません。
ただ、じんわりと染み渡るように広がってくる、燻製ならではのスモーキーさが「チリトマトヌードル」の世界観を広げてくれているような、ゆっくり向き合ってみると奥深いテイスト。
続けて「燻製チーズパウダー」を投入してみた結果、いつもの「チリトマトヌードル」にもチーズパウダーを使用していますけど、それとは異なるプロセスチーズのコクがプラスされ、より個性的な味わいに。一方で “サクラチップの薫り” は特筆して目立っておらず、全体の燻製感は強くなるどころかチーズのマイルドさに埋没しちゃうところが玉に瑕。うーん、ちょっと燻製的には期待外れかも。
単純に燻製+チリトマト+チーズの相性は悪くなかったので、おいしい・まずいの二択で評価するなら前者ですし、私の期待値や想像力の問題かもしれないけど、チーズの燻製感が思いのほか穏やかだったことが裏目に出ているというか、燻製の薫りがチーズに飲み込まれているようなバランスに。繰り返しますが、おいしいですよ。ちなみに辛さレベルは5段階中もっとも低い「1」なので、心地よいピリ辛です。
かやく
しっかり充実
いつもの「チリトマトヌードル」にも入っている白謎肉は、2017年(平成29年)6月26日に実施されたリニューアルから搭載されている肉具材で、茶色い謎肉は豚肉ベースなのに対し、こちらは鶏肉ベース。初めて食べたときは肩透かしというか、リニューアル前の鶏肉ダイスが恋しくなってしまったんですけど、それはさておき豚肉ベースよりもアッサリとした味わいで、燻製の個性をフィルタリングしてくることはありません。
トマトは混ぜる段階で砕けがちですが、スープのトマト感を強めることに寄与。インゲンのアクセントが楽しめないのは寂しいポイントになりますけど、コーンの甘さは燻製風のスープと相性が良く、たっぷりのキャベツで食べ応えにも余念が無い、このブランドらしく具沢山な内容でした。
総評
というわけで、燻製チーズパウダーを入れる前は「余裕で “★5” いったんじゃね?」くらいの掴みだったんですけど、チーズパウダーに施されたサクラチップの燻製感が思いのほか弱く、しかしながらチーズ感は明らかに増す構成から、せっかくのスモーキーな薫りがボヤけてしまうような結果に‥‥というのが星ひとつマイナスした理由。
途中でも触れたように、おいしい・まずいの二択で評価するなら前者ですけど、サクラチップが上品に薫る、くらいのスタンスで食べるのが正解かもしれません。逆に「チリトマトヌードル」から大きく外れることはなく、それでいて通常品とは異なる魅力は備わっているため、チリトマトが好きなら試す価値ありです【author・taka :a(大石敬之)】