どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年7月31日(月)新発売、エースコックのカップ麺「CoCo壱番屋監修 ビーフの旨み 深コクカレーラーメン」の実食レビューです。
ふりかけにフォン・ド・ボーを使用!? 世界のカレーチェーン “ココイチ” の筆頭濃厚ソース「ビーフ」をカップラーメンにアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
CoCo壱番屋監修 ビーフの旨み 深コクカレーラーメン
CoCo壱番屋(ここいちばんや)とは、1978年(昭和53年)1月オープンの1号店(西枇杷島町)を皮切りに、株式会社壱番屋(Ichibanya Co., Ltd.)が運営している大手カレー専門チェーンで、愛称はココイチ。同社は2015年(平成17年)12月8日よりハウス食品グループの連結子会社となり、2023年(令和5年)8月現在は国内グループ1,200店舗以上、海外にも200店舗以上を展開しています。
今回の新商品「CoCo壱番屋監修 ビーフの旨み 深コクカレーラーメン」は、大阪府大阪市に本社を置くエースコック株式会社と株式会社壱番屋による「カレーハウスCoCo壱番屋」監修カップめんシリーズの新作で、ココイチ定番の濃厚ソース「ビーフ」をカップラーメンにアレンジした一杯。後入れの “ふりかけ” を加えることで、フォン・ド・ボーの旨みと香りが広がる本格的な味わいに仕上げたとのこと。
エースコックとCoCo壱番屋のコラボ商品が初めて発売されたのは、現在を遡ること21年以上、2002年(平成14年)3月の話。以降は毎年のようにコラボを続けているため、正直なところ新鮮味は皆無に等しいのですが、それだけに安心感のあるイメージも強く根付いています。ただ、最新作の「CoCo壱番屋監修 ビーフの旨み 深コクカレーラーメン」については見覚えがありすぎるような‥‥
というわけで、ちょっとエースコックのデータベースを検索してみた結果、2022年(令和4年)5月16日発売のカップラーメン「CoCo壱番屋監修 ビーフの旨み 黒カレーラーメン」がクリーンヒット。それも同社の「スーパーカップ1.5倍」と同じ大盛りバケツ型の容器で、なおかつフォン・ド・ボーを使用した “ふりかけ” を別添していました。
2022年5月発売の「CoCo壱番屋監修 ビーフの旨み 黒カレーラーメン」は、前年の春にココイチの店舗で提供されていた「牛カレー」をイメージしたカップラーメンというコンセプトで、さらに別添 “とび辛スパイス” で仕上げる湯切りタイプのカップ焼きそば「CoCo壱番屋監修 スパイスの刺激 赤カレー焼そば」も同時に発売。
ちなみに今年は「CoCo壱番屋監修 ビーフの旨み 深コクカレーラーメン」の発売と同時に “とび辛スパイス” を別添したカップ焼きそば「CoCo壱番屋監修 スパイスの刺激 辛旨カレー焼そば」をリリースしているので、確実に昨年の二番煎じです。こういった場合、ブログでのレビューは後回しにする(あるいは紹介枠の関係でスルーする)のですが‥‥
久しく「CoCo壱番屋」監修シリーズを取り上げていなかったこともあり、そういえば最後にレビューしたの何日前だったっけ——などと、このブログ内にある過去のページを遡ってみた結果、1567日前‥‥4年以上前!? というわけで、そろそろ向き合っておかなければいかんなと。
安心と信頼のコラボだからとレビューを後回しにしていただけで、ちょいちょい個人的に食べてはいたんですけど、いはやは失礼いたしました。ちなみにフォン・ド・ボー(フォン・ド・ヴォー、fond de veau)は直訳すると “仔牛の出汁(だし)” を意味するため、そのコク深さと「カレーハウスCoCo壱番屋」らしさに注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」に、後入れ「ふりかけ」の計2パックで、エースコックが自社のニュースリリースに “ポークベースに、ガーリックの旨みを加えたカレースープです。後入れのふりかけを加えることで、フォン・ド・ボーの旨みと香りが広がる本格的な味わいに仕上げました。” と記載。
昨年の「黒カレーラーメン」には熱湯5分の太麺を仕様していましたが、それよりも細身の形状で、湯戻し時間は熱湯4分。油で揚げたフライ麺なので、エースコックの揚げ油に由来する特有のニオイが気になるところ。ただ、同社の「スーパーカップ1.5倍」(めん90g)と同じ容器でありながら “調理前の麺重量は78g” なので、ちょっと少なめといわざるを得ません。
それでいてメーカー希望小売価格は271円(税別)に設定されている、つまり2023年8月現在の大盛りカップ麺におけるディファクトスタンダードに位置するため、量的な部分だけ見ると割高なイメージ。もちろん、それを踏まえた上で値段相応の味を実現しているのであれば、なんのこれしき問題ないですけど、はたして——。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:CoCo壱番屋監修 ビーフの旨み 深コクカレーラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816−175) 内容量:94g(めん78g) 商品コード:4901071401573(JAN) |
発売日:2023年07月31日(月) 実食日:2023年08月01日(火) 発売地域:全国 小売価格:271円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛バケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:510ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:2袋(粉末スープ・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(カレー粉、食塩、おからパウダー、香味調味料、ポークエキス、ガーリックパウダー、でん粉、砂糖、ビーフ調味料、乳化油脂、オニオンパウダー、フォンドボー調味料、たん白加水分解物、全卵粉)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、人参、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、炭酸Ca、カラメル色素、重曹、香料、かんすい、微粒二酸化ケイ素、甘味料(カンゾウ、スクラロース、アセスルファムK)、酸味料、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・牛肉・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「粉末スープ」のみ先入れで、パッケージにも “スープをよく溶かしてください。” と記載されているように、お湯を注ぐときは粉末スープを溶かしながら‥‥と、そのようにアドバイスされているのですが、薬缶(やかん)ならともかくポットだと難しいですよねw
先入れの粉末スープに “とろみ成分” が入っているので、可能な限り粉末を溶かしながら熱湯を注ぎ、フタをして待つこと4分。時間になったらフタを開け、別添の「ふりかけ」を投入し(上記の画像では「ふりかけ」を混ぜる前の状態ですが)よく混ぜ合わせたら出来上がり。
このクソあつい時期にマジか!? ってくらいトロミのあるスープなので、調理の際は溶け残りがないよう念入りに混ぜ合わてください。それでは、引き続きビーフの存在感と辛さレベルにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(94g)あたり |
カロリー:384kcal たん白質:8.8g 脂 質:11.6g 炭水化物:63.2g (糖 質:58.8g) (食物繊維:4.4g) 食塩相当量:5.7g (めん・かやく:1.7g) (スープ:4.0g) ビタミンB1:0.53mg ビタミンB2:0.43mg カルシウム:259mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:384kcal(めん・かやく:323kcal)(スープ:61kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ピシッとストレートでアシのある質感
昨年の「黒カレーラーメン」には熱湯5分の太麺を使用していたと前述しましたが、そもそもの形状からして別物で、昨年は “角刃で切り出した太ちぢれ麺” を搭載していたのに対し、それと比較して幅が狭く、ほとんど縮れを感じない “丸刃で切り出した中太ストレート麺” にシフト。
原材料名の「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ」という構成は「黒カレーラーメン」と完全に一致するのですが、ちぢれ麺からストレート麺に変わったこと、さらに摩擦抵抗ゼロの滑らかな麺肌が相俟って、口当たりと喉越しの良さは格段にアップ。そのためスープの掴みは昨年に劣るものの、それについてはトロミ成分が功を奏し、麺が孤立することはありません。
表面はハリのある質感で、一見すると優しい印象を受けますが、いざ噛み込むと反発性が強く、一定の圧力に到達すると内側から弾けるような、力強い歯切れの良さも特徴的なポイント。エースコックの揚げ油に由来する特有のニオイも比較的に控えめで、大盛りバケツ型のカップラーメンに使われるパターンの中では本格的でした。調理前の麺重量は78gと前述しましたけど、けっこう食べ応えあります。
スープ
まさかの土台はポークw
まずは「ふりかけ」を入れる前に味を確認してみたところ、商品名では「ビーフの旨み」となっていますが、この時点で土台を支えている動物系の旨みはポークエキスが中心なので、どちらかえといえばポークカレーのベクトル。スパイスの配合は「カレーハウスCoCo壱番屋」を意識しており、やや苦味が気になったものの、それについては本格さを高めることに寄与しています。
続けて「ふりかけ」を全体に馴染ませた途端、仔牛らしさについては扨措き、例えるならビーフシチューに近い旨みとコク、さらに玉ねぎの甘さも増幅して、ちょっと洋風なビーフカレー寄りのテイストに。辛さレベルもピリ辛ちょい上〜中辛程度にはスパイシーで、ちゃんと奥のほうに “ココイチ” が見えてくるテイストに、お店の個性と監修の恩恵を感じます。
とろみの加減は人工的なので、猛暑日には向かないスープになりますが、そのあたりは好みの問題もあるでしょう(エアコンめっちゃ効いてたら素直に頼めると思う)。ちなみにガーリックの風味は昨年よりも強めに感じたんですけど、あくまで “香辛料の一部” だったので、突き抜けているわけではありませんでした。※とはいえ気になる方は注意したほうが賢明。
かやく
明らかに昨年よりも劣化してる
メイン(?)の鶏・豚味付肉そぼろは、エースコックのニュースリリースで “程良く味付けした肉そぼろ” と紹介されるタイプの肉具材で、残念ながら今回はハズレ。食感はスポンジみたいにスッカスカだし、肉の旨みも皆無に等しく、存在価値が見出せません。片やニンジンはコリコリとした歯応えが強めの食感で、意識すると気分転換に効果的。
ただ、ネギはFD(フリーズドライ、凍結乾燥)よりもランニングコストが低いAD(エアドライ、熱風乾燥)の青葱で、昨年は入っていたコーンと唐辛子の退きを加味すると、かなり寂しい内容です。
総評
先に断っておきますが、このブログで「★3」は “及第点” なので、けっしてイマイチではありません。ただ、あきらかに昨年の「黒カレーラーメン」を焼き直しつつ、ただでさえ頼りなかった具材は劣化。麺のレベルは単純に上がったと感じましたけど、結果的に残った印象は “ふつうに美味しい” でした。
ほかにも時期的にサラッとさせたほうが‥‥とか、いっそのことジャンクに振り切ったほうが‥‥とか、ちょいちょい思うところはありましたけど、フォン・ド・ボーの効果は覿面だったので、よほど好みが外れない限り、ズッコケることはないと思います。猛暑日に実食予定の方は、エアコンの効いた部屋でお召し上がりください【author・taka :a(大石敬之)】