どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年2月上旬リニューアル新発売のカップ麺、明星食品「チャルメラどんぶり 宮崎辛麺(みやざきからめん)」の実食レビューです。
宮崎ご当地ラーメン「辛麺」をアレンジした「チャルメラ」の激辛しょうゆ味に新容器・しおケアカップを導入!!
辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
チャルメラ 宮崎辛麺 2020
宮崎辛麺(延岡辛麺)とは、もともと宮崎県延岡市の居酒屋で提供されていた〆の一杯(サイドメニュー)が前身で、それを現在の「元祖 辛麺屋 桝元(ますもと)」が1987年(昭和62年)に商品化したのが歴史の始まり。辛麺の読み方は “しんめん” ではなく “からめん” で、発祥の地・宮崎県延岡市の名物として全国に広まりました。
たっぷりの唐辛子に大量のニンニク、さらに新鮮なニラを惜しげもなく使っているのが特徴で、もちろん「辛麺」という名前の通り辛さもポイント。明星食品のチャルメラは大人から子どもまで楽しめる大衆的なブランドなので、辛さレベルは5段階中「4」となっているのですが、その下に “辛みが強いので注意してお召し上がりください” という注意事項が記載されています。
「明星 チャルメラどんぶり 宮崎辛麺」が初めて発売されたのは、2018年6月4日の話。幅広い世代から愛されている「チャルメラ」というブランドから、このような危険物をリリースしてもいいのだろうか——と、最初は唐辛子の辛さには期待していなかったのですが、なかなかどうして “けっこう辛い” うえにガーリックのパンチも容赦なく強め。
その2018年6月発売の初版は数量限定商品としてリリースされたスポット商品で、2019年2月18日の再販からレギュラー商品(通年販売)に格上げされたのですが、2018年と2019年の「チャルメラどんぶり 宮崎辛麺」の中身は同じもの。内容量や原材料名、カロリーなどの栄養成分表示も同じ数値だったので、再販時はレビューしませんでした。
そして今回、明星食品が新たに開発した “業界初” の新容器「しおケアカップ」が導入されたので、その解説をするために買ってみたのですが、実食前に栄養成分表示を確認してみたところ、カロリーなどの数値がリニューアル前から変わっているじゃないですか(リニューアル前:341kcal / リニューアル後:358kcal ※ただし内容量は変わっていない)。
今回から新たに導入された「しおケアカップ」とは、食べ手が自ら食塩相当量の摂取を調整できるように配慮された新容器で、カップ内側の線が上線と下線の2本になり、それぞれ対象商品には “カップ内側下線までスープを残した際の摂取する食塩相当量の目安は○○グラムです” という表示が追加されました。いわゆる減塩政策の一環で、今後は他の商品にも導入していくとのこと。
しかし、この「しおケアカップ」は減塩カップ麺でも “スープを残す目安線を内側に引いただけ” というのが重要なポイントで、中身は “ふつうのカップラーメン” です。つまりスープの食塩相当量が少ない(味が薄い)わけではなく、目安線を無視すれば従来通りに楽しめるのですが、ちょっと今日はスープを残そうかな——と、さりげなく意識させてくれるのが一般的な減塩商品と大きく違うところ。
2020年2月15日現在の対象商品は、エリア限定のチャルメラどんぶり2品「コーンとんこつラーメン」「にんにくラーメン しょうゆとんこつ味」及び今回の全国版チャルメラどんぶり「宮崎辛麺」並びにオープン価格の廉価版ブランド「評判屋(ひょうばんや)」の重ねだし5品(わかめ醤油ラーメン・わんたん塩ラーメン・野菜白湯タンメン・かきたまうどん・鶏南蛮そば)で合計8品のみ。
開封
チャルメラどんぶり「コーンとんこつラーメン」と「にんにくラーメン しょうゆとんこつ味」も1978年10月から発売されている定番商品なのですが、沖縄・九州・山口でしか買えないエリア限定商品なので、このページでは全国発売の激辛カップ麺「宮崎辛麺」を詳しく掘り下げます。別添の小袋は「かやく入り粉末スープ」「調味油」「かやく」の合計3袋、小袋構成はリニューアル前と変わっていません。
フタ裏には「しおケアカップ」とはなんぞや、というのが分かりやすいイラスト付きで解説されていて、今回の「チャルメラどんぶり 宮崎辛麺」の場合、カップ内側下線までスープを残した際の摂取する “食塩相当量の目安は2.5グラム” とのこと。スープまで完食した場合の食塩相当量は4.5g(スープ単体の食塩相当量は3.5g)なので、けっこうバカにできない数字。
販売店は全国のスーパーやドラッグストア、ディスカウントストアなど、あまりコンビニでは売ってないかもしれません。ちなみに今回はイトーヨーカドーのネット通販サイト・オムニ7で購入してみたところ、たまたま期間限定の10%オフでも税込124円、普段の通常価格としては税込138円で販売しているようなので、ちょっと高かったです。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 チャルメラどんぶり 宮崎辛麺 販売者:明星食品株式会社 製造者:東日本明星 埼玉工場 製造所:埼玉県比企郡嵐山町川島2360(R) 内容量:77g(めん65g) 商品コード:4902881416535(JAN) 商品サイズ:縦144mm×横144mm×高さ75mm |
発売日:2020年02月上旬 実食日:2020年02月15日(土) 発売地域:全国(全チャネル) 取得店舗:ネット通販サイト(オムニ7) 商品購入価格:124円(税込)※10%OFF 希望小売価格:193円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:320ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(かやく入り粉末スープ・調味油・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、卵粉、しょうゆ)、スープ(食塩、豚脂、ポークエキス、香辛料、香味油、たん白加水分解物、酵母エキス、しょうゆ、デキストリン、糖類、ローストオニオン粉末、香味調味料、植物油脂)、かやく(卵、豚・鶏味付肉、ニラ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、カラメル色素、かんすい、香料、増粘多糖類、ソルビット、グリセリン、カロチノイド色素、微粒二酸化ケイ素、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、甘味料(スクラロース)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく入り粉末スープ」と「かやく」のみ先入れで、湯戻し時間は熱湯3分。調味油は食べる直前に加える後入れ仕様となっているため、うっかり先入れしないように注意してください。なお、前回は別添の調味油よりも “明らかに粉末スープのほうが辛く” 後入れの調味油を抜いて辛さを調節することはできませんでした。
具材は「かやく」に豚・鶏味付肉と卵(かきたま系)、それから「かやく入り粉末スープ」にニラが入っていて、いずれも宮崎辛麺には必須のトッピング。残念ながら目視できるサイズのスライスニンニクは入っていませんが、調理直後すでに唐辛子特有の芳ばしい香りが強く、伊達にスープが赤いわけではありません。
先ほどネット通販サイトで購入した場合の値段は10%OFFで税込124円と書きましたが、地方のスーパーマーケットやドラッグストアなど、取扱店によっては税込98円でも購入可。というわけで、それを基準にしながらコストパフォーマンスの高さと実際の辛さレベルに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(77g)あたり |
カロリー:358kcal たん白質:7.2g 脂 質:16.8g 炭水化物:44.6g 食塩相当量:4.5g (めん・かやく:1.0g) (スープ:3.5g) ビタミンB1:0.17mg ビタミンB2:0.21mg カルシウム:100mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:358kcal(めん・かやく:322kcal)(スープ:36kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
実にオーソドックスな油揚げ麺
麺は丸刃で切り出されている白っぽい見た目の油揚げ麺で、形状は若干の扁平(平打ち)ですが、ほぼ断面は円に近い中細ちぢれ麺が採用されています。風味・食感ともにインスタント感が強く、もちもちとした弾力も適度に楽しめますが、これぞカップラーメンといったタイプなので、そんなに——というか “まったく” 高級感のある麺ではありません。
実際の「宮崎辛麺」は、通称 “こんにゃく麺” と呼ばれる蕎麦粉を混ぜた麺(こんにゃくは不使用)も特徴的なポイントとして挙げられるのに対し、今回の原材料名に蕎麦粉の文字はなく、再現度は高いといえないのですが、麺の太さも風味も今回の辛いスープにベストマッチ。特に油揚げ麺特有の甘みが効果的で、中毒性の高さに一役買っています。
麺の量は調理前65gと「チャルメラどんぶり」の標準的な量で、おそらく他のフレーバーにも使用されている汎用麺の一つ。ある意味これといった特徴がないのが特徴みたいな、したがって特別感はないものの、税込100円前後でも購入できるカップラーメンとしては悪くありません。特に今回もしノンフライ麺だった場合ここまでフィットしなかったと思うので、けっこう好印象でした。
スープ
明らかに旨味がレベルアップしている
スープが冷めた後は熱の追い風がないため、実際そんなに騒ぐような辛さではないのですが(※とはいえ辛い)、スープが熱々だと話は別。やはり辛さレベルは調味油を入れる前から大衆的な “チャルメラどんぶり” とは思えない辛さで、一般的に見ても「辛口〜大辛」、辛い食べ物が苦手な方にとっては「激辛」と認定されかねないレベル。
たとえばシネンセ種のスコッチ・ボンネット(スコッチボネット)やブート・ジョロキアなど、ハバネロ以上の非常識な激辛唐辛子に通じる癖や辛味は目立っていませんが、粒子の細かいパウダー状の赤唐辛子が地味に多いため、けっこう瞬発力のある辛さ。そして唐辛子特有の芳ばしさも楽しめる、なかなか上質な風味となっているのもポイント。
別添の調味油も辛味が皆無というわけではないのですが、どちらかというと旨味を補強することに徹していて、粉末スープだけでは出せないコクと発酵調味料(中華系)の臨場感が明星食品流。さらにローストオニオンの芳ばしさが味に深みを生み、ガーリックパウダーのエッジも鋭く、それらとは対比を描く甘みによって一段と中毒性の高さに拍車がかかります。
それから白湯系の豚骨エキスでしょうか‥‥2020年版の「チャルメラ 宮崎辛麺」は、常にミルキーなコクが並行していて、とても味わい深いスープになっていました。宮崎・延岡辛麺のスープは基本的に鶏ガラと豚ガラをあわせた清湯(ちんたん=透明度の高いスープ)なので、それとはズレが生じるものの、容器内側にある2本目の “しおケアライン” まで残すのは難しいかもしれません。
具材
それぞれ効果的な素材です
具材はニラ・かきたま・挽肉とシンプルで、そんなに量は多くないのですが、きっちり辛麺の基本に忠実な構図。かきたまはサイズが小さいため、どうしても混ぜた後は散り散りになってしまうものの、ニラは乾燥具材ながら風味が強く、特に軸の部分が当たった時のテンションは一丁前。ガーリック感の強いスープと相性抜群で、パンチの効いたスタミナ感が大幅にアップします。
挽肉はサイズが小さいため、わざわざ拾って味わうようなタイプの肉具材ではなく、立ち位置としては援護射撃的な存在。そのため無意識に口の中に飛び込んできては旨味を残していくので、きちんとスープを援護してくれます。もうちょっとニラの量が多いと嬉しいのですが、税込100円前後が相場と思えば悪くありません。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
辛さレベルは中辛 ≈ 辛口以上・大辛(苦手だと激辛)だったので、前回から大幅に変わっておらず、麺や具材も据え置きという認識で問題ありません。しかし、体感的な旨み濃度は明らかにアップしていたので、総評は6ツ星をつけようか最後まで迷いました。とりあえず中毒性の高い旨辛さは値段以上かつコストパフォーマンスも上々、気になった方は試してみてください。
なお、麺を食べるスピード(麺の吸水量)やスープを口に含む量には個人差が生じるため、あくまでも目安ですが、今回の「しおケアカップ」内側下線までスープを残した場合どのくらい飲めるのか確認してみたところ、おおむね “3口くらいが限界” でした。上記の残ったスープの量は100ml前後、スープを残すには強い意思が必要になります。