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無鉄砲のDNAを受け継ぐ名店【ぶたのほし】監修カップ麺 “第3弾” は「濃厚とんこつラーメン」をリニューアル!!

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2021年12月14日(火)ファミリーマート限定発売、サンヨー食品のカップ麺「ぶたのほし監修 濃厚とんこつラーメン(二代目)」の実食レビューです。

濃厚にして潔く、鮮烈にして膨よか——。尼崎を代表する濃厚とんこつラーメン専門店「ぶたのほし」監修のカップラーメン・第3弾は奥深い味わいの豚骨スープを “さらにおいしく” ブラッシュアップ!?

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ぶたのほし監修 濃厚とんこつラーメン 2021

ぶたのほし(TONKOTSU BABY)とは、兵庫県尼崎市長洲西通にある行列必至の名店で、2018年(平成30年)1月20日にオープンするや否や、日本最大級のグルメサイト「食べログ」の “ラーメン WEST 百名店(ひゃくめいてん)2019” に選出。現在は「らーめん専門 和海(なごみ)」や「ロックンビリーS1(スーパーワン)」など、尼崎を代表する著名な人気店と肩を並べる実力派として知られます。

ファミリーマートの店内には専用のポップを掲示

今回の新商品「ぶたのほし監修 濃厚とんこつラーメン」は、コンビニの中でもファミリーマートにしか売ってない、販路限定・数量限定のPB(プライベートブランド)商品で、サッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品と共同開発。ぶたのほし監修のカップラーメンとしては「第3弾」の新作で、全国のファミリーマート16,590店舗(2021年11月30日時点)を対象にリリースされました。

「ぶたのほし」の工場長を務める “あきさん” こと高田景敏(あきとし)店主は、骨と水だけで作り上げた純度100%の濃厚とんこつスープを特徴とする「無鉄砲(むてっぽう)」出身の経歴を持ち、そこで修行を積むこと9年間。ひたむきに豚の骨と向き合い続け、9年間で500トン(頭数にして20万頭)もの豚骨を割り、サイズの個体差はもちろん、雄雌の違いや奇形した骨など、あらゆる骨の個性を熟知。

なかには骨折の形跡が残っていた骨もあったらしく、その一つひとつに命が宿っていると身をもって感じていた高田氏は “これでまずいものは作れない” と心に刻み、星になった豚の命を代表する-・との想いを込めて、自身の店を「ぶたのほし」と命名。骨の髄から旨味を引き出す「無鉄砲」で会得した技術を武器に、それを活かしながらも老若男女が楽しめる絶妙な濃度の豚骨スープを実現します。

屋号の由来には “ミシュランの星を狙う” との意味も

そんな「ぶたのほし」監修のカップ麺が初めて発売されたのは、2020年(令和2年)9月1日と比較的に最近の話。記念すべき第1弾を飾った「ぶたのほし監修 濃厚とんこつラーメン」は、パッケージのデザインから味の構成に至るまで、高田店主自ら開発に携わり、お店の味に細部まで寄せていくことよりも、あえてスープ・麺ともに “デフォルメ感” を出していくことをコンセプトに商品化。

2021年(令和3年)4月13日には「ぶたのほし監修 さかなとんこつラーメン」がリリースされ、今度は “徹底した味づくり” をコンセプトに、豚骨・カツオ・サバ・ウルメをブレンドした「さかなとんこつラーメン」を再現。どちらもサンヨー食品との共同開発商品で、全国のファミリーマートを対象に販売していました。

このページでレビューする「ぶたのほし監修 濃厚とんこつラーメン」は、お店のデフォルトに位置する「とんこつラーメン」をイメージしたカップ麺で、製品スタイルは縦型ビッグ。商品名は2020年9月発売品と共通で、実は過去にアパレル業界でも成功を収めていた高田店主のセンスが光る、白と黒の洗練されたパッケージのデザインも酷似しているのですが、まったくテコ入れなしの再販ではありません。

パッケージのイメージ写真は使い回しているが‥‥

すべてのファミリーマート店舗で掲示しているわけではないけれど、冒頭でも触れたように “スープをブラッシュアップしている” ようなので、そこが第3弾におけるリニューアルポイント。ほかに麺や具材にも変化が生じているのかどうか、2020年9月発売品(以下「前回」という)との違いや共通点に注目しながらレビューします。

開封

第2弾から小袋の別添方法が変わった

今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「液体スープ」が1袋。前回は「仕上げの小袋」を “フタの上に貼り付けていた” のに対し、サンヨー食品のグループ企業・エースコックよろしく最初から容器の中に小袋が入っている状態です。おそらく天面のデザインを目立たせるために-・との配慮だと思うのですが、小袋の表面が粉末スープまみれになってしまうのが玉に瑕。

具材の構成は前回と変わらない

かやくは小さくカットされた味付豚肉に、フライドオニオン、ねぎ、ナルトの計4種類で、前回と同じラインナップ。お店の「とんこつラーメン」には、やわらかい豚バラ肉のチャーシューを筆頭に、極太の材木メンマ、青葱と玉葱、そして中央に1枚のナルトをトッピングしているので、あながち的外れな構成ではないものの、カップ麺では汎用の具材を寄せ集めています。

ファミリーマート通常価格は212円(税込228円)だったので、前回と同じ値段。ちなみに今回もカップ麺の販売によって「ぶたのほし」が受け取るインセンティブ収入(報奨金)は、すべて尼崎市の児童福祉施設に寄付されるそうなので、その姿勢についても第1弾・第2弾から変わっていませんでした。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ぶたのほし監修 濃厚とんこつラーメン
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業 本社工場
内容量:98g(めん70g)
商品コード:4901734045335(JAN)
発売日:2021年12月14日(火)
実食日:2021年12月16日(木)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)
商品購入価格:228円(税込)
希望小売価格:212円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(液体スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、野菜エキス、しょうゆ)、スープ(ポークエキス、糖類、食塩、ゼラチン、クリーミングパウダー、しょうゆ、香辛料、豚脂、たん白加水分解物、酵母エキス、植物油脂)、かやく(味付豚肉、フライドオニオン、ねぎ、ナルト)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(増粘多糖類、アルギン酸ナトリウム)、カラメル色素、炭酸カルシウム、香料、酒精、甘味料(カンゾウ)、クチナシ色素、かんすい、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、乳化剤、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

麺は熱湯5分で縦型ビッグの限界に近い太さ

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。別添の液体スープは後入れなので、お湯を注いでからフタの上で小袋を温めながら待ち、食べる直前に加えます。そして、ここからが本番。ぶたのほし監修のカップ麺を調理する際、もっとも注意しなければいけないポイントは、とにかく容器の底からグリグリと “念入りに混ぜる” こと。

カロリーは408kcalから405kcalに微減

工場長(高田店主)曰く “できれば「30回」は混ぜて” とのことなので、5分経ったら最初に軽く混ぜて粉末スープを溶かし、別添の液体スープを加えたら、とろみが付くまで念入りに混ぜ続けてください。※フタの裏面にある2次元コードをスマホのカメラで読み込むと、工場長直伝の “おいしい食べ方” とコメントが添えられたYouTubeの動画にアクセスできるので、そちらも参考に。

なお製造所は太平食品工業の本社工場となっていますが、太平食品工業はサンヨー食品が1963年(昭和38年)1月に設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、引き続き前回からの進化に注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(98g)あたり
カロリー:405kcal
たん白質:10.4g
脂  質:14.4g
炭水化物:58.5g
食塩相当量:7.0g
(めん・かやく:2.4g)
   (スープ:4.6g)
ビタミンB1:0.33mg
ビタミンB2:0.58mg
カルシウム:283mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:405kcal(めん・かやく:344kcal)(スープ:61kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

おそらく第1弾・第2弾と同じ油揚げ麺

3.0

店舗の「とんこつラーメン」に使われている麺は、無鉄砲傘下(しゃばとん)の「○(まる)無製麺」に特注した太めの多加水麺で、九州発祥の豚骨ラーメン(加水率が低い細めのストレート麺)とは一線を画す、むしろ真逆といっても過言ではない太ちぢれ麺を採用しているのですが、それほどスープの濃度が高いことを意味する証。

あまりダラダラと食べないほうがいいかも

それをイメージしている今回の油揚げ麺も太く、縦型ビッグのカップラーメンとしては極太といっても過言ではない太さに切り出されているのですが、サイズのわりに加水率は低く、無骨な食感。芯が残る食べ始めの歯応えは面白かったものの、後半にかけて歯切れのよさが目立ってくるため、もうすこし加水率を上げたほうが上手く収まりそうな感じ。

原材料名の構成は前回と変わっておらず、第2弾の「さかなとんこつラーメン」にも同じ油揚げ麺を搭載していたのですが、二代目「濃厚とんこつラーメン」のスープにベストマッチかと聞かれた場合、もうちょっと粘りも欲しいところ。とはいえ食べ始めの無骨な食感は慣れると面白かったので、今回は必要以上に寝かさないほうがいいかもしれません。

スープ

ちょっとケミカルな要素が強くなった

4.0

とろみ成分は粉末スープに多く含まれているため、液体スープを加える前から粘性率は高く、しかも増粘多糖類やアルギン酸ナトリウムなどの増粘剤で人工的に強調した粘度。そのため豚骨を長時間じっくりと炊き出したが故に出る濃厚さとは違うのですが、ふと鼻に抜ける骨っぽい風味は印象的。あと、前回のスープよりも粉末生姜の主張を強めに感じます。

新たに植物油脂を足したのはコストの問題か‥‥

さらに別添の液体スープを混ぜ合わせると、粉末スープだけでは出せない豚脂(ラード)のコクがプラスされ、比較的に豚骨の旨みも膨よかに感じるのですが、とろみについては依然として人工的。また前回のスープには入っていなかった “たん白加水分解物” と “植物油脂” を新たに導入しているため、味覚に対してもケミカルな要素が強くなったように感じました。

ここまでドロドロぽってり系の口当たりはカップラーメンでも珍しく、ある意味そこに振り切った構成は潔いとすら思えるのですが、鼻に抜ける豚骨の香りが弱くなったような印象も——。とにかく異常なまでにトロミが強いので、それを不自然に感じさせないくらい、骨の意思が感じられるスープになれば、もっともっと魅力的です。

具材

ここは及第点

3.0

第2弾の「さかなとんこつラーメン」には、本物のラーメンにトッピングされている具材をイメージし、黒く着色されたナルトを採用していたのですが、今回の具材は前述のように汎用の資材を寄せ集めたような組み合わせ。麺の太さとスープにコストを注ぎ込んだことは明白なので、ここは妥協すべきかもしれません。ただ、フライドオニオンの芳ばしさと、ほんのすこしホロ苦いアクセントはよかったです。

総評

3.5

初代「ぶたのほし監修 濃厚とんこつラーメン」と比較して、麺と具材は変わっていなかったのですが、スープに “たん白加水分解物” と “植物油脂” を追加していたのは大きな違い。それによって人工的な要素が強くなったので、鼻に抜ける骨っぽさが弱くなってしまったのは残念でした。

だいぶ強引ではあるものの、とろみについてはカップ麺の中でも最上位に位置する強さなので、それに伴う骨の意思さえ備われば、かなり驚異的な一杯になることは間違いありません。おそらく今後もコラボは続きそうなので、次は「ぶたのほし」ならではと思える豚骨感はもちろん、ノンフライ麺を採用した大判どんぶり型での商品化にも期待しています【author・taka :a(大石敬之)】

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