無鉄砲の血を引く名店【ぶたのほし】監修カップ麺 “第2弾” ファミマ限定「さかなとんこつラーメン」再現!!

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サンヨー食品

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2021年4月13日(火)新発売、ファミリーマート×サンヨー食品のカップ麺「ぶたのほし監修 さかなとんこつラーメン」の実食レビューです。

濃厚にして潔く、鮮烈にして膨よか——。尼崎を代表する濃厚とんこつラーメンの人気店「ぶたのほし」のカップラーメン第2弾は「徹底した味づくり」をコンセプトに開発!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ぶたのほし監修カップ麺 さかなとんこつ

ぶたのほし(TONKOTSU BABY)とは、兵庫県尼崎市長洲西通に店を構える豚骨ラーメン専門店で、創業は2018年(平成30年)1月20日。すぐさま国内最大級のレストラン検索・予約サイト「食べログ」のグルメアワード “食べログ ラーメン WEST 百名店(ひゃくめいてん)2019” に選出され、現在は尼崎の地で「らーめん専門 和海(なごみ)」や「ロックンビリーS1(スーパーワン)」と肩を並べる名店として人気を博します。

撮影協力:ファミリーマート

今回の新商品「ぶたのほし監修 さかなとんこつラーメン」は、サッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品株式会社と「ぶたのほし」店主・高田景敏(たかだ あきとし)氏の共同開発商品で、コンビニの中でもファミリーマートでしか買えない数量限定商品として企画されたもの。2020年9月1日(火)に発売された「濃厚とんこつラーメン」の続編で、ぶたのほし監修のPB(プライベートブランド)カップめん第2弾。

「ぶたのほし」の高田店主は、国産豚骨と水だけで作り上げる純度100%の濃厚とんこつラーメン専門店「無鉄砲(むてっぽう)」出身の経歴を持ち、無鉄砲グループで修行すること9年間。それ以前から無鉄砲のラーメンを年間100杯は食べていたという生粋のムテヲタ(熱狂的な無鉄砲ファン)で、40代の頃に無鉄砲の門を叩き、奈良県大和郡山の「がむしゃら 奈良」(旧「屋台ラーメン がむしゃら」)で店長を務めたほどの実力者。

ラーメン業界やムテヲタの間では “アキちゃん” の愛称で親しまれ、無鉄砲時代の9年間で使用した豚の骨は約20万頭分。関西屈指の濃度を誇る「無鉄砲」の極濃とんこつスープを仕込むため、豚の骨を割りながら一頭一頭の個性を感じていたらしく、ときには骨折の跡を見つけることもあり、これを粗末にすることはできないと強く思ったそうです。

シンボルマークの星印+B

そんな高田店主が立ち上げた「ぶたのほし」のラーメンは、心酔した「無鉄砲」と同じように “豚の骨と水だけで作る” 純度100%の高濃度スープが特徴で、しかしながら野暮ったさはなく、ふっと舌の上で旨みに昇華する潔さ。毎日100kgもの豚骨を使い、それも関節周りの脂肪や骨に付着した肉、部位による骨髄の量まで把握する徹底ぶりで、ハンマーを入れる角度から緻密に計算し、毎朝その日に使う骨を砕くところからスタート。

それぞれの個性を熟知して砕かれた豚の骨は、厨房にある “2つの羽釜” と “1つの寸胴” に収められ、一般的なラーメン店と比較して2〜3倍の圧倒的な火力で旨みだけを抽出。鹿児島産の希少銘柄豚・南国スイートの骨を使っているのも特徴(こだわり)で、その一本たりとも無駄にしないように、お店の名前は “豚の命の輝き” に由来する「ぶたのほし」と名付けられました。

2020年9月1日(火)に発売された「ぶたのほし監修 濃厚とんこつラーメン」は、あえて “デフォルメ感を出していくことをコンセプトに” していたので、忠実に本物の味を再現した商品ではなかったものの、スープを飲み込んだ後に残る若干の骨っぽさが心地よく、店主も自身のTwitterで “結果、とてもおもしろ美味しいものができたと感じております。” と太鼓判。

即席カップめん第2弾は「さかなとんこつ」再現

その続編となる今回の「さかなとんこつラーメン」は、とんこつをベースにカツオ、サバ、ウルメをブレンドした魚介豚骨ラーメンで、黒いナルトが目を引く容器側面のイメージ写真も印象的。実店舗の「とんこつラーメン」は白い丼に、対する「さかなとんこつラーメン」は黒い丼に盛り付けられ、なおかつ後者には黒いナルトをトッピングした反転する見た目となっており、それが第1弾・第2弾のカップ麺にも踏襲されています。

※第1弾の感想や評価など、詳細が気になる方は関連ページ「ぶたのほし監修 濃厚とんこつラーメン」をご覧ください。

開封

別添の小袋はエースコック式

さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「液体スープ」が1袋。フタにプリントされている、シンプルな天面のデザインを際立たせるためか、エースコックの縦型カップ麺よろしく最初から容器の中に入っているため、粉末スープまみれなのが玉に瑕。ちなみにフタ裏の男性が高田店主(工場長)で、曰く “カップの底からよく混ぜるのがおいしく食べるコツです!” とのこと。

明らかに汎用性の低い黒いナルトが印象的

具材はシンプルな構成で、前回の「とんこつラーメン」で印象的だったフライドオニオンは入っておらず、そこが寂しいところではあるものの、一般的なナルトとは一線を画す、黒に白渦のナルトが構成を表現。前述のように「ぶたのほし」の実店舗で提供されている「さかなとんこつラーメン」にも黒いナルトをトッピングしているため、店主のこだわりを感じます。

ファミリーマート通常価格は212円(税込228円)なので、前回の「とんこつラーメン」と同じ値段。しかし、店主曰く “第一弾の「大胆なデフォルメ」に対して、第二弾は「徹底した味づくり」をコンセプトに、サンヨー食品様の製作研究チームの皆様と共に4か月以上の時間ををかけて味づくりを行ってきました。その結果、とても素晴らしいものができたと実感しております。” ということで、開発背景は大きく変わりました。

ちなみにカップ麺の販売に伴い、監修者である「ぶたのほし」が受け取るインセンティブ収入は、尼崎市の児童福祉施設に全額寄付されるそうです。以前から地域貢献にも力を入れている「ぶたのほし」なので、それも多くのファンに愛される要因の一つになっているのかもしれません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ぶたのほし監修 さかなとんこつラーメン
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:A・太平食品工業 本社工場
内容量:101g(めん70g)
商品コード:4901734042730(JAN)
発売日:2021年04月13日(火)
実食日:2021年04月14日(水)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)
商品購入価格:228円(税込)
ファミリーマート通常価格:212円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(液体スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、野菜エキス、しょうゆ)、スープ(ポークエキス、糖類、食塩、ゼラチン、クリーミングパウダー、豚脂、植物油脂、魚粉、しょうゆ、香辛料、たん白加水分解物、酵母エキス、うるめ節エキス)、かやく(味付豚肉、ねぎ、ナルト)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類、アルギン酸ナトリウム)、カラメル色素、炭酸カルシウム、香料、酒精、甘味料(カンゾウ)、微粒二酸化ケイ素、かんすい、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、イカスミ色素、乳化剤、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・大豆・いか・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

熱湯5分の油揚げ麺を搭載

麺は丸刃で切り出された太めの油揚げ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。最近でこそネガティブな印象が控えめになってきたものの、有名店が監修するサンヨー食品の縦型カップ麺は “麺の仕上がりが足を引っ張る” パターンが多く、逆に “麺の完成度が高いときはスープが残念” みたいな。それで評価が伸び悩む傾向があるので、いつも実食前は一抹の不安が拭えないところ——。

粉末スープを溶かすために “1分以上” 混ぜたほうが安全

などと思いながら熱湯を注いで5分間、別添の小袋は “後入れ” なので、待っている間にフタの上で温めた後、食べる直前に加えて混ぜたら出来上がり。実際の「さかなとんこつラーメン」にトッピングされている貝割れ大根やメンマは入っていませんが、引き続き黒いナルトが目を引く調理直後。ただ、粉末スープにトロミ成分が含まれていたので、フタ裏にもあったように “かならず容器の底から” 念入りに混ぜ合わせてください。

ちなみに製造所は太平食品工業株式会社の本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、麺の完成度はもちろん、スープにおける魚と豚骨のバランスにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(101g)あたり
カロリー:422kcal
たん白質:11.5g
脂  質:14.3g
炭水化物:61.8g
食塩相当量:6.8g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:4.8g)
ビタミンB1:0.34mg
ビタミンB2:0.58mg
カルシウム:376mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:422kcal(めん・かやく:330kcal)(スープ:92kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

おそらく第1弾と同じ麺

4.0

実店舗の「さかなとんこつラーメン」に使われている麺は、無鉄砲グループの「しゃばとん」(旧「SHABATON・〇無製麺」)に特注している太めの自家製麺で、もちもちとした粘りの強い弾力が特徴的。とんこつラーメンの専門店といえば、加水率の低い細ストレート麺を採用している店が多いところ、ぶたのほしでは濃厚なスープに負けないように、縮れた太めの多加水麺を使用しています。

強付きのある太めの低加水麺

それを再現している今回の油揚げ麺も縮れが強く、カップ麺にしては太めの部類にカテゴライズされますが、第1弾と同じく加水率は低めに設定してあったので、もちもちとした粘りの強さよりも歯切れの良さが目立ちます。そのため食感の再現度が高いとはいえないけれど、つるみのある表面でありながら、スープとの親和性は高く、一体感は悪くありません。※ただし、熱湯5分+かきまぜ1分+1分放置くらいが食べごろ。

第1弾の「とんこつラーメン」に使われていた油揚げ麺と比較して、体感的に大きな差は生じておらず、原材料名の構成(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、野菜エキス、しょうゆ)も完全に一致。もうすこし粘りのある弾力を楽しみたい思いもありますが、その食感や油揚げ麺の風味も含め、とろみの強いスープとの相性はよく、これはこれと割り切れば楽しめました。

スープ

優等生でありながら一瞬のワイルドさも兼ね備えた濃厚スープ

5.0

カップ麺では頻繁に使われている「加工でん粉」や「増粘多糖類」のほか、とろみを強めるために「アルギン酸ナトリウム」まで使用しているため、だいぶスープの粘度は人工的。加えて「ゼラチン」や「クリーミングパウダー」など、ギミック的な原料も使用しているのですが、カツオ・サバ・ウルメをブレンドした魚粉の旨味は丁寧で、後味に若干の骨っぽさを残すポークエキスのベクトルは第1弾から引き継がれている魅力。

〆(しめ)に白ごはん入れたくなるタイプ

粉末スープだけの状態で味を評価した場合、よくいえば人を選ばず、辛辣にいえば個性のない平坦な味わいといわざるを得ませんが、別添の「液体スープ」を加えると一変。引き続き味としては穏やかで、ネガティブに人を選ぶ要素は最小限に抑えつつ、いい意味で “豚臭いオイル” が臨場感を打ち出し、乳化の度合いも大幅に深まります。

それでも粘度の高さが人工的なので、もうすこしナチュラルに仕上げてほしかった思いもありますが、醤油の過言も薄すぎず強すぎず、結果的な印象としては悪くありませんでした。

具材

黒いナルトがカッコイイw

5.0

ネギは乾燥かやく特有の風味と食感ではあるものの、あいかわらず香りや歯触りも強く、まろやかなスープのアクセントに効果的。チャーシューは四角くカットされた汎用の成型肉なので、あまり情緒のある肉具材とはいえないけれど、極端に量が少ないわけではありません。

なんかこう、ずっと見ていたくなるような‥‥

そして、ひときわ目を引く黒いナルトが今回の主役といっても過言ではなく、ほかの商品にはない個性を表現。味と食感は “ふつうのナルト” なので、特別なのはイカスミ色素で着色された黒っぽい色だけなんですけど、雰囲気を加味して星ひとつプラスしました。

総評

4.6

再現度が低いといわざるを得ない無骨な油揚げ麺に、だいぶ人工的なスープのトロミやチャーシューチッブなど、カップラーメンならではのインスタント感が随所に見られるため、それなりの妥協は必要です。しかし、単純に「おいしい」か「まずい」かでいえば前者、なおかつコストパフォーマンスも悪くありません。

とろみの強いスープが苦手な方にはオススメできないけれど、さかな+とんこつ+しょうゆのバランスは絶妙で、ついつい次の一口が欲しくなるような後引く味わいが魅力的。ただ、サンヨー食品はノンフライ麺に強いメーカーなので、次回の第3弾では “ノンフライ麺” かつ “大判どんぶり型” の容器を採用した本気モードの登場にも期待しています(author・taka :a)

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