どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年7月25日(火)新発売、おやつカンパニーとエースコックが共同開発した、セブン-イレブン限定のカップ麺「ブタメンBIG(ビッグ)タン塩味ラーメン」の実食レビューです。
ブタなの? ウシなの? ブタメン『ありがトン』30周年記念で “あっさりとした中にも、しっかりとしたコクを感じる” あの味わいを巨大化!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ブタメンBIG タン塩味ラーメン
ブタメン(butamen)とは、おやつカンパニーが製造・販売している駄菓子サイズの即席カップめんで、1993年(平成5年)発売の「ベビースター 当りら~めん ブタメン(とんこつスペシャル)」にルーツを持つロングセラー。枠組みとしてはカップラーメンでありながら、ほぼ例外なく駄菓子コーナーに並んでいるのが特徴で、幅広い層から支持されています。
今回の新商品「ブタメンBIG タン塩味ラーメン」は、ブタメンの人気フレーバー「タン塩(しお)味ラーメン」をTL(タテロング)サイズのカップラーメンに巨大化させた一杯で、おやつカンパニーとエースコックの共同開発。セブン&アイグループ専用の留型として、実は定期的に登場している「ブタメンBIG」なのですが、この企画に「タン塩味ラーメン」が取り上げられた前例はありません。
おやつカンパニーとエースコックの本社に詳しい資料は残っていないため、公式も細かな発売日までは把握していないのですが、現在を遡ること17年以上、2006年(平成18年)3月に登場した「ブタメンBIG とんこつ味」が初代。その当初からセブン&アイグループ専用の留型で、よほど好評だったのか7ヶ月後に再発売。
その1年後、2007年(平成19年)10月にも「ブタメンBIG とんこつ味」を再販し、それに合わせて変わり種の「ブタメンBIG カルビ味キムチ風味」も同時にリリースするなど、好調な滑り出しを見せていたのですが、突如として企画がストップ。次に「ブタメンBIG」が動きを見せたのは、突然の休止から約9年後、2016年(平成28年)6月21日でした。
その後は破竹の勢いを取り戻し、2017年(平成29年)6月12日にレギュラーサイズの「ブタメン 激辛とんこつ」を、2018年(平成30年)6月11日には「ブタメンBIG わさび味(キレ辛とんこつ味)」を市場に投下。いずれもセブン&アイグループ限定の留型で、特に後者は “催涙系” という衝撃的なジャンルを切り拓いた問題作でした。ほんと、マジで再販してくれないですかね。←
その後も定番の「ブタメンBIG とんこつ味」を挟みつつ、お互いの絆を深めていたのですが、2020年(令和2年)9月21日発売の「ブタメン焼そば とんこつ味」はNB(ナショナルブランド)のカップ焼きそばで、セブン&アイグループの縛りから解放。かと思えば引き続き「ブタメンBIG とんこつ味」はセブン&アイグループ限定で再登場など、よく分からん変遷を遂げながら、現在に至ります。
ちなみに直近だと本家「ブタメン」の発売30周年を記念した “ありがトン30周年企画” 第3弾として、2023年(令和5年)5月2日に「ブタメンBIG とんこつ味」を発売しているのですが、前述のように「タン塩味ラーメン」が「ブタメンBIG」になるのは今回が初めての試み。
「ブタメンBIG タン塩味ラーメン」のパッケージにも “ありがトン30周年” のロゴがプリントされているため、この流れで「しょうゆラーメン」や「カレーラーメン」も巨大化するのか、それとも「わさび味(キレ辛とんこつ味)」が衝撃の復活を果たすのか、あるいは変わり種の汁なしカップ麺が登場するのか、今後の予想については扨措き、まずは「タン塩味ラーメン」と真摯に向き合ってみます。
開封
今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、フタを半分まで剥がし、お湯を注ぐだけで食べられる、オリジナルの「ブタメン(タン塩味ラーメン)」と同じ仕様。ただ、1食あたりの内容量は、オリジナル=35g(めん28g)、BIG=89g(めん78g)なので、サイズの違いは単純計算およそ2.6倍にアップしています。ただ、ヤクルトのサイズ感じゃないですけど、飽きないかどうかが評価の分かれ目。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。かやくは‥‥ごま、のみ(写ってないけど)。というのは「ブタメンBIG」の様式美なので、ここまで徹底されると清々しい気持ちになってくるのですがw それはさておき一つ注目しておきたいのがセブン-イレブン店舗での販売価格です。
2023年7月現在、エースコックでいうところのTL(タテロング)製品におけるメーカー希望小売価格は271円(税別)を標準としているため、それをセブン-イレブンで購入した場合の税込価格は292.68円になるのですが、今回の販売価格は175円(189円)と破格の設定。そりゃ具材も入ってないし‥‥などと納得できなくもない値段ではあるものの、レジで精算中に目を疑いました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ブタメンBIG タン塩味ラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816−175) 発売元:株式会社セブン‐イレブン・ジャパン 内容量:89g(めん78g) 商品コード:4901071401368(JAN) |
発売日:2023年07月25日(月) 実食日:2023年07月30日(日) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブンイレブン) 小売価格:175円(税別) 購入価格:189円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、チキンエキス)、スープ(食塩、ポーク調味料、香辛料、でん粉、乳化油脂、ビーフ調味料、たん白加水分解物、オニオンパウダー、おからパウダー、砂糖、香味調味料、香味油)、かやく(ごま)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、かんすい、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、増粘剤(グァーガム)、酸味料、香料、(一部に小麦・卵・乳成分・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、半分までフタを剥がし、熱湯を注いで待つこと3分。時間になったらフタを開け、よく混ぜ合わせたら完成です。麺とスープを純粋に堪能していただきたい、そんなメーカーの配慮を感じる調理直後ではあるものの、なんというか “このサイズだと寂しい” といわざるを得ないですよねw
ちなみに全国のセブン-イレブン店舗を対象に、オリジナルの「ブタメン タン塩味」(税込86.40円)と「ブタメン丸 タン塩味」(税込151.20円)も新発売(後者については2019年10月7日発売品の再販)となっているのですが、どこにも売ってない状況だったので‥‥
このページでは引き続き「ブタメンBIG タン塩味ラーメン」単体と向き合いながら、念のためコストパフォーマンス云々についても注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(89g)あたり |
カロリー:374kcal たん白質:8.8g 脂 質:11.9g 炭水化物:57.9g 食塩相当量:6.6g (めん・かやく:2.1g) (スープ:4.5g) カルシウム:299mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:374kcal(めん・かやく:322kcal)(スープ:52kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
「とんこつ味」とは、違う‥‥だと‥‥
コストの兼ね合いとかもあるだろうし、どうせ「ブタメンBIG とんこつ味」と同じなんでしょ? くらいに思っていたのですが、ごめんなさい。そこそこ縮れが強く、角刃で切り出された形状こそ「ブタメンBIG とんこつ味」(2023年5月発売品)と共通する項目になりますが——
「とんこつ味」の原材料名は “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、チキンエキス” となっているのに対し、こちらは “しょうゆを省いている” ところが大きな違い。また駄菓子をイメージしてか、通常のカップラーメンよりも短めに切り出されているため、そこも個性的なポイント。
ただ、揚げ油に由来するニオイはエースコック特有のモノで、おやつカンパニーとは異なるベクトル。それもジャンクさを表現する上では効果的な項目になりますが、どう転んでもエースコックの味になってしまうので、これはこれと割り切らなければいけません。とかなんとか書いてますけど、後述するスープとの相性は悪くないですし、前述の販売価格を思えば充分です。
スープ
わりとガテン系のタン塩味
ブタメンのタンしお味‥‥はたして豚タンなのか、それとも牛タンなのか——などと、6秒くらい考えていたのですが、原材料に “ビーフ調味料” を使っているため、イメージしているのは牛の舌。あくまでもベースはポーク調味料が支えているのですが、それとは異なるビーフの旨みが相俟って、焼肉屋さんのスープにルーツを感じるというか、韓国風(コムタン)のニュアンスが無きにしも非ず。
塩気が鋭く攻めてくるような味付けだったので、後半ちょっと舌が痺れてしまったのですが、オリジナルの食塩相当量[1食(35g)あたり3.14g]を加味すると、あながち的外れな塩梅ではありません。かなりスナック的でジャンクなテイストではあるものの、駄菓子をモデルにした商品なので、それは好印象と思える要素になりますし、ちょいちょい歯触りを感じる小さな粒ニンニクも印象に残りました。
かやく
ゴマです
ごま(学名:Sesamum indicum)とは、ゴマ科ゴマ属の一年草で、考古学の発掘調査により、その発祥地は紀元前3500年頃のインドとされているのですが、食用となるゴマは約45種のうちセサミンインディカ(Sesamum indicum)だけ‥‥っていうか、カップ麺のブログには必要ない情報ですかね?w とりあえず、かやくは「ゴマ」のみ。
即席カップめん業界における「かやく」とは、漢字で「加薬」(あるいは「加役」)と書き、その語源は “薬味を加える” に由来しているため、ゴマも立派な「かやく」です。ただ、本家「ブタメン(タン塩味ラーメン)」と同様に、具材らしい具材は入っていないので、もちろん再現度の観点からいえば高く評価できますけど、なんというか複雑な気持ちになりますよねw
総評
セブンの「ブタメンBIG」シリーズ初となる「タン塩味ラーメン」でしたが、やっぱり「ブタメン」は “あのサイズだから” 美味しいんだよね、っていう。私は毎度お馴染みの結論に至ってしまったんですけどw あの味わいを、いつか大盛りで食べてみたい。そう切に願っていた方にとっては朗報の巨大化で、なおかつコストパフォーマンスも悪くありません。
想像以上に鋭い味付けだったのと、エースコックの揚げ油に由来する特有のニオイが人を選ぶ要素になりますが、いつもの「とんこつ味」とは違う、新たなBIGの登場については素直に嬉しい展開でした。まだまだ “ありがトン30周年” 真っ只中なので、引き続き矢継ぎ早の新作(——と、わさび味の復活w)にも期待しています【author・taka :a(大石敬之)】