どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年7月10日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 ザ・バリカタ55 ラーメン健太 ねぎ豚骨」の実食レビューです。
クサくてシャバくてウマい!? 湯戻し55秒シリーズ第2弾は高円寺で人気急上昇中のクサウマ系 “店主も唸る納得の豚骨クサさ” カップラーメンで実現!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
明星 ザ・バリカタ55 ラーメン健太 ねぎ豚骨
ザ・バリカタ55とは、2023年(令和5年)2月6日発売の「明星 ザ・バリカタ55 金田家(かなだや)濃厚とんこつ」に端を発するカップ麺のシリーズで、とんこつラーメン専門店さながらの粉っぽい麺質を再現した “バリカタ麺” と、明星史上最短の湯戻し時間(55秒)が名前の由来。
今回の新商品「明星 ザ・バリカタ55 ラーメン健太(けんた)ねぎ豚骨」は、ザ・バリカタ55のシリーズ第2弾として開発された一杯で、高円寺の人気店「ラーメン健太」初監修となるカップラーメン。明星食品のニュースリリースには “驚くレベルの豚骨くささで、店主も唸る納得のうまさ” との訴求があるため、期待せずにはいられません。
ラーメン健太とは、福岡の長浜ラーメンにルーツを持ち、本場の味わいが東京都中野区・高円寺で味わえると人気急上昇中のラーメン店で、基本の営業時間は昼の3時間(12:00〜15:00)のみ。豚骨の熟成臭と濃厚な旨みを秘めながら、サラッとしたテクスチャーの “シャバ系クサウマ豚骨” を看板に、玄人志向のマニアをも唸らせ、早い日には14時台にスープ切れで閉店するほど、絶大な人気を博しています。
ラーメン健太の創業者である横尾健太(よこお けんた)店主は、福岡の屋台で3年ほどラーメンの作り方を学び、弱冠23歳で上京。高円寺の早稲田通り沿い(東京都杉並区高円寺北3丁目)に最初の店を構え、営業時間は20:00〜4:00前後とし、餃子・おでん・焼きラーメンなど、複数のメニューと酒を取り揃えながら、〆(しめ)にチャンポンや長浜ラーメンを提供する、居酒屋のようなスタイルでした。
その後、現在の地(東京都中野区大和町1丁目「ジョイフーズ サンコー」跡)に移転し「中洲屋台 健太」の屋号で営業していましたが、コロナ禍直撃で休業を余儀無くされることに——。ただ、それを好機と捉えた店主。博多シャバ系で名を馳せる馬出九大病院前の名門「駒や」で修行を積み、豚骨特有の臭みを魅力に変換するノウハウを身に付け、2021年(令和3年)3月3日にリニューアルオープン。
それまで提供していた博多のソウルフードはメニューから消し、屋号も「中洲屋台長浜ラーメン初代 健太 東京高円寺本店」に改め、ラーメン専門店としての営業をスタート。店外には “極悪スメル” とも称される、きわめて世間受けしない強烈なニオイを放ちながら、そのニオイに吸い寄せられるかの如くコアなマニアたちが集い、高円寺を代表する “クサウマ豚骨店” としての地位を確立しました。
さて、そんな「ラーメン健太」とのコラボに漕ぎ着けた明星食品の豚骨スープといえば、数年前まで強烈なニオイを放っており、製品によっては容器の底に骨粉が残るほど、即席カップめん業界きっての存在感を放っていたのですが、それも過去の話。2006年(平成18年)以降、おそらく日清食品グループの傘下に降った影響で、その牙はポッキリと折られています。
パッケージには「クサくてシャバくてうまい!」と、かなり頼もしいメッセージで “クサウマ豚骨” の魅力を訴求していますが、ただ臭いだけでは意味がありません。はたして熱湯55秒でも「ラーメン健太」の臨場感を表現できているのかどうか、お手並み拝見と参りましょう。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、食べる直前に入れる「調味油」のみで、それを取り外すと現れる天面(フタ上)には “東京・高円寺の名店「ラーメン健太」のくさくてうまいコクあり豚骨スープに、たっぷりのねぎ。歯切れのよいバリカタ麺を熱湯55秒の戻し時間でスープと共に存分にご堪能ください。” という口上書きをプリント。
かやくはチップ状のチャーシューとネギの組み合わせで、なかでも肉具材は情緒のあるクオリティとはいえないけれど、麺とスープを重視した明星食品のカップラーメンで定番のラインナップ。また上記の画像では分かりにくいかと思いますが、乾燥方法が異なる2種(FD:フリーズドライ=凍結乾燥、AD:エアドライ=熱風乾燥)のネギを使っています。
販売店は地域にもよりますが、ラーメン健太の公式Twitterアカウント(@ramenkenta)によると、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、イオンリテール、サミット、ライフ、ヤオコー、カスミ、アルプス、京王ストア、東武ストア、ウエルシア薬局etc. となっていたので、エンカウント率は高いと思います(※ちなみに店主曰く “うまかっちゃんを意識してます” とのこと)。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 ザ・バリカタ55 ラーメン健太 ねぎ豚骨 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:90g(めん65g) 商品コード:4902881406345(JAN) |
発売日:2023年07月10日(月) 実食日:2023年07月14日(金) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 小売価格:278円(税別) 購入価格:257円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯55秒 小袋構成:1袋(調味油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、香味調味料、卵粉)、スープ(ポークエキス、たん白加水分解物、豚脂、デキストリン、糖類、香味油、食塩、しょうゆ、香味調味料、粉末油脂、香辛料)、かやく(チャーシュー、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、乳化剤、かんすい、カラメル色素、香料、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、かに・落花生を含む製品を生産しています。 |
実食開始
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、湯戻し時間はシリーズ名の由来にもなった55秒。ぶっちゃけ熱湯60秒=1分でも問題ないと思いますけど、秒刻みの細かな湯戻し時間を表示することで、それを意識していただき、きちんと時間を守ってもらえるように-・みたいな思惑が背景にあるのかもしれません。あと、縦型ビッグの新作でありながら、麺量は標準サイズの「カップヌードル」と同じです。
さて、別添の小袋は後入れですから、お湯を内側の線まで注ぎ、フタをして‥‥いや、なんかもう最初からフタすべて剥がしちゃってもいいような気もしますけどw たとえ短い時間でもフタの上で「調味油」を温めながら待つこと55秒。ええ、ぜんぜん温まりませんよ。←
ただ、パッケージの天面にも “激熱” とあったように、熱湯3分以上のカップラーメンと比較してスープの温度が高いので、小袋を温める問題についてはストイックにならなくても大丈夫。ちなみにニオイは遠慮なく強烈なのでw それを支える土台にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(90g)あたり |
カロリー:358kcal たん白質:13.0g 脂 質:8.4g 炭水化物:57.7g 食塩相当量:5.3g (めん・かやく:1.5g) (スープ:3.8g) ビタミンB1:0.69mg ビタミンB2:0.35mg カルシウム:227mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:358kcal(めん・かやく:307kcal)(スープ:51kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
安心と信頼の “Myojo Quality”
「ラーメン健太」と提携している製麺所は非公開となっているのですが、店主が好意を寄せているラーメン店と同じ製麺所(福岡)から仕入れているらしく、形状は丸断面のストレート。対してカップラーメンのバリカタ麺は、店舗の生麺や棒ラーメンほど真っ直ぐなストレート麺とはいえないけれど、いわゆる縮れ麺でもありません。
あれやこれやレビューのために撮影なんかしていると、熱湯55秒ぴったり守った状態と同じ条件でスタートするのは不可能なので、撮影後に秒針を睨みながら2食目を調理したところ、時間通りにフタを開けて調味油の小袋を開封・投入・かき混ぜと必要なプロセスを踏み、いざ最初の麺を口に運んだときのタイムは熱湯55秒+30秒前後‥‥本気で熱いッッッッッッ!!!www
ちなみに私はビール飲める年ですし貧乳でも巨乳でもないですけど、それはさておき食べ始めは中心部に芯を残す硬めの食感で、しかしながら戻りムラなどは気にならない、さすが明星食品らしい品質の高さ。風味と歯切れのベクトルは生麺と異なるものの、プツッと切れる歯切れ感は心地好く、後述のスープにも違和感なくフィットしていました。
スープ
乳化感よりも出汁感が強い
パッケージにも “シャバくて” と書いてあるように、とろみ成分で強引に粘性率を上げるようなギミックは控えめで、ほんのちょっと粘度は高めてありますが、けっして不自然ではありません。見た目の白濁感は弱く、それは実際の味わいも然り、いわゆる乳化感や骨っぽさは強くないけれど、出汁(だし)感が強いというか、そっち系のエキスをメインに使っているようなテイストです。
でも余韻は “とんこつ” に由来する旨みが続く、カップ麺としては珍しいタイプのスープだなと。そんなことを考えながら「調味油」を加えた途端‥‥くっせぇなオイwww(※全力の賞賛)。それは「博多だるま」監修のカップラーメンにも通じるニオイだったので、まったく新しい感覚ではなかったけれど、このオイルを完全には白濁していない豚骨スープに合わてきたのは新鮮味を覚える展開。
さらに豚脂でコクが深まり、ガーリックの風味も粉末スープ単体の状態と比較して膨よかに感じるため、たしかにシャバくてクサいけど、そのインパクトだけに感けたスープではありませんでした(※しばらく部屋にニオイが残るので、そこは気を付けてください)。
かやく
麺とスープの出来を思えば
チップ状のチャーシューは、このブログで “安っぽいハムみたいな‥‥” と、いつも表現している例の肉具材‥‥かと思いきや、そこそこ噛み応えのある食感。それでも高級感はないけれど、意識的に食べると気分転換になります。
ネギは前述のようにFD&ADの2種類で、体感的にはFDのほうが多めかな? FDは柔らかい口当たりと穏やかな風味、ADは繊維質のある歯触りと強めの風味が特徴で、どちらも主張し過ぎることはなく、ネギたっぷりでも邪魔にならない、ちょうどいいバランスですね。
総評
大判どんぶり型よりも品質が劣ってしまう縦型ビッグの新作なので、お店の味を完全再現!! とまではいかないけれど、熱湯55秒のバリカタ麺はクオリティが高く、出汁感の強いスープとクッサい調味油の組み合わせが面白い、きちんと記憶に残る良品でした。
ぶっちゃけ湯戻し時間は50秒でも1分半でも大差なく食べられますけどw あえて細心の注意を促すような秒刻みの設定なので、普段はアバウトに待っている方も “お湯を注ぎ終えてから55秒” しっかりカウントしてみてください。それから繰り返すようにクサいのでww 喫食のタイミングと場所には要注意です【author・taka :a(大石敬之)】