どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年6月28日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清 東京RAMENS AFURI 新・覚醒 激辛柚子辛紅らーめん」の実食レビューです。
この夏、あなたを再び覚醒させる——。おしゃれ淡麗系「AFURI」が提唱する “旨辛すっぱい” 新コンセプト「AFURI辛紅」の激辛カップラーメンが進化して再登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
AFURI 新・覚醒 激辛柚子辛紅らーめん
AFURI辛紅(kara kurenai / からくれない)とは、東京で人気を博す「AFURI(あふり)」のセカンドブランドで、2019年(令和1年)6月26日・東京都豊島区西池袋1丁目に1号店「AFURI辛紅 池袋」をオープン。AFURIという名前の由来は、神奈川県丹沢山系の東端に位置する大山(通称・阿夫利山)にちなみ、その麓から湧き出る天然水でスープを仕込んでいることから「AFURI」と名付けられました。
その新業態である「辛紅」という名前は、平城天皇の孫で六歌仙の一人・在原業平の詠んだ句「千早(ちはや)ぶる 神代(かみよ)もきかず 龍田川(たつたがは)からくれなゐに 水くくるとは」の “唐紅” に由来し、鮮やかな紅色の紅葉が浮かぶ川面を想起させるような、五感を刺激する「旨辛すっぱい」ラーメンがコンセプト。淡麗系の名門「AFURI」で培われたノウハウを活かし、新境地を開拓します。
今回のカップ麺「日清 東京RAMENS AFURI 新・覚醒 激辛柚子辛紅らーめん」は、日清食品とAFURI辛紅の共同開発商品で、同店の「柚子辛紅らーめん(Yuzu Kara Kurenai Ramen)」を縦型ビッグのカップラーメンで再現。実は2020年6月29日にも「柚子辛紅らーめん」を再現しているため、初の取り組みではないのですが、前回発売品よりも “鶏の旨味” と “柚子の酸味” を強化してリニューアル。
2020年6月発売の「日清 東京NOODLES AFURI 覚醒 激辛柚子塩らーめん」は、何度もカップ麺になっている「AFURI」の「柚子塩らーめん」(現「AFURI 春限定 柚子塩らーめん 淡麗」)の魅力を踏襲した一杯で、雑味のない淡麗系の鶏清湯(ちんたん)をベースに、魚粉のパンチを強めに効かせながら、スッ‥‥と通る柚子の清涼感で「AFURI」のアイデンティティを表現。
さらに粒子の細かいパウダー状の赤唐辛子を仕込み、真紅に染まった別添の「覚醒香油(かくせいかおりあぶら)」を加えることで辛さを底上げするフレームワークとなっていたのですが、おもわず涙が出るほど辛い激辛カップ麺が横行している近年。それを基準にして見ると、2020年6月発売品の辛さレベルは大辛クラス。
当時、日清食品の公式ウェブサイトには “目が覚めるような辛さをお楽しみいただけます” と記載してあったので、もうちょっと突き抜けて辛くてもよかったのでは‥‥などと感じた反面、淡麗系の柚子塩スープに唐辛子の組み合わせ革新的かつAFURIらしさを失っていない、とても素晴らしい商品だと感じました。そして、今回の2021年6月発売品では「新・覚醒」に進化している辛紅コラボ第2弾。
実店舗では辛さを “○丁目” という単位で表現し、阿夫利山の登山に準え「0丁目・門外」「1丁目・阿夫利山 入山」「2丁目・序の口 こま参道」「3丁目・鼓動昂る女坂男坂」「4丁目・覚醒の阿夫利神社」までは無料。さらに「5丁目・心頭滅却 二重滝(+50円)」「6丁目・逆立つ天狗の鼻突き岩(+70円)」「7丁目・雲海の富士見台(+90円)」「8丁目・頂の石尊大権現(+110円)」と続き‥‥
ブート・ジョロキア(激辛唐辛子)を使用した地獄の28丁目「ちはやぶる 大雷神(おおいかづちのかみ)」というAFURI史上最強の辛さも存在するのですが、日清食品と共同開発したカップ麺は「4丁目」を再現。カップ麺の辛さレベルは5段階基準で最大の「5」と表示されているものの、体感的に大辛と感じた前回発売品の辛さレベルも「5」だったので、その違いにも注目しながらレビューします。
2021年は「AFURI辛紅からの果たし状」も——
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「新・覚醒香油(しん・かくせいかおりあぶら)」が1袋。この構成自体は前回と同じなのですが、小袋の名称が “覚醒香油” から “新・覚醒香油” に変わり、ブランドも「日清 東京NOODLES」から「日清 東京RAMENS」に変わっています。ちなみに最初は「日清 THE NOODLE TOKYO」だったので、その後身という認識で問題ないでしょう。
またカップ麺は店舗の辛さで「4丁目」を再現していると書きましたが、コラボ第2弾の発売に合わせ、日清食品のオンラインストア限定で「AFURI辛紅からの果たし状」が貰えるキャンペーンを実施しており、そこに入っている「新・覚醒香油」4袋とカップ麺に別添されている「新・覚醒香油」1袋、合計5袋すべて入れると “約2倍の辛さ” に仕上がるそうです。つまりアレンジ後は「8丁目」クラス‥‥?
「AFURI辛紅からの果たし状」は先着500名様の人数制限付きなので、時期を逃すと入手困難な景品になりますが、本体の「日清 東京RAMENS AFURI 新・覚醒 激辛柚子辛紅らーめん」は全国のスーパーやコンビニなど、販売店を限定しないNB(ナショナルブランド)商品。果たし状の感想は後日、筆者のTwitterにアップするので、このページではカップ麺のレビューに専念します。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清 東京RAMENS AFURI 新・覚醒 激辛柚子辛紅らーめん 製造者:日清食品株式会社 製造所:F・静岡工場(静岡県焼津市相川17-2) 内容量:94g(めん80g) 商品コード:4902105267714(JAN) |
発売日:2021年06月28日(月) 実食日:2021年06月30日(水) 発売地域:全国 取得店舗:ネット通販サイト(日清食品グループ オンラインストア) 商品購入価格:237円(税込) 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:1袋(新・覚醒香油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、香辛料(ガーリック、山椒))、スープ(チキン調味料、糖類、香辛料、香味調味料、香味油、魚粉、豚脂、食塩、植物油脂、かつおぶし調味料、ゆず皮、粉末しょうゆ)、かやく(味付鶏肉、赤唐辛子、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、酸味料、香料、炭酸Ca、かんすい、増粘多糖類、カロチノイド色素、香辛料抽出物、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、チャ抽出物、ビタミンB1、シリコーン、(一部に小麦・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の「新・覚醒香油」は後入れなので、まずはフタの上から取り外し、内側の線まで熱湯を注いだら待つこと4分——。調理前の状態は前回と同じような雰囲気で、かなり細麺なのに熱湯4分という湯戻し時間も変わっていませんが、よく見ると麺に小麦全粒粉(こむぎぜんりゅうふん)が練り込まれていないのは大きな違い。
また具材の味付鶏肉と斜め切りのネギは踏襲していますが、輪切り唐辛子が粗挽き唐辛子に変わっているため、そこも地味に気になった変化。しかし、AFURI辛紅の公式Twitter(中の人)曰く “前回の味をきっちり踏襲しつつ、さらに美味しくなった正常進化版” であり “お店の需要が薄まるのでは?” という恐怖心を覚えるほど “よく出来たカップ麺” と絶賛しているため、おもわず期待は高まるところ。
ちなみに一部の地域では売ってない場合もあるかとは思いますが、日本のコンビニを代表する大手4社(セブンイレブン・ローソン・ファミリーマート・ミニストップ)すべて取扱店に含まれるようなので、販売店の参考にしてください。それでは、引き続き前回との違いや辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(94g)あたり |
カロリー:426kcal たん白質:11.3g 脂 質:16.4g 炭水化物:58.3g 食塩相当量:6.1g (めん・かやく:2.3g) (スープ:3.8g) ビタミンB1:0.23mg ビタミンB2:0.43mg カルシウム:136mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:426kcal(めん・かやく:366kcal)(スープ:60kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
全粒粉入り麺から山椒練りこみ麺に進化
ほぼほぼサイズは2020年6月発売品から変わっておらず、加水率は低めの設定で、形状は角刃で切り出されたストレート麺というのも共通の特徴になりますが、前述のように “小麦全粒粉がカットされている” というのが一見して明白な違いであり、けっこう残念なポイント。しかし、小麦全粒粉を省いただけが変更点ではありません。
一般的なラーメンに使われている中華麺とは違う、やや日本蕎麦(そば)を彷彿とさせる色合いですが、そば粉ではなく “山椒を練り混んでいるのが大きな特徴” で、じんわりと上がってくる和のアクセントが魅力的。店舗の「柚子辛紅らーめん」にもAFURIオリジナルブレンドの小麦粉に山椒粉を合わせ、24番で切り出した自家製「山椒入り極細麺」を使用していることから、それをイメージしたようです。
このブログでは従来の “全粒粉入り極細麺” を高く評価していたのと、それが「AFURI」のカップ麺を象徴する要素の一つでもあったので、さみしい思いもありますが、なんのこれしきクオリティの高さは一級品。油で揚げた麺なのに上品で、スパッとした歯切れの良さが心地よく、その細さでスープの魅力を引き立てながら、輪郭のある口当たりで埋没しない、計算された取り合わせだと感じました。
スープ
安心してください「激辛」です
土台の粉末スープは鶏の旨味を軸に、鰹が軸の魚粉を強めに効かせているのがポイントで、そこに柚子の酸味がスッと通るのは「AFURI」の「柚子塩らーめん」から忠実に受け継がれているフレームワーク。さらに粉末状の赤唐辛子を加えているのが「AFURI辛紅」監修の特徴で、メーカーが公表していた柚子の酸味だけでなく、魚粉のパンチと唐辛子の辛さも強化されているように感じました。
別添の「新・覚醒香味油」を入れる前から “ふつうに辛口” くらい(もしくはそれ以上)の辛さには到達しているため、泣くほど辛いわけではないけれど、この時点で辛い食べ物が苦手な方にはオススメしにくい辛さ。続けて真っ赤な見た目の「新・覚醒香味油」を加えると——
もちろん体験的な辛さレベルはアップするのですが、やはり今年も大辛程度‥‥いや、前回のスープよりも “明らかに辛い” ですね。激辛フリークにとっては物足りないレベルになるかとは思いますけど、コンビニで手に入る市販品として「激辛」のカテゴリーに入れても差し支えなく、なかなかに鮮烈な辛さを実現。
しかし、ただ辛いだけで終わらないのが「AFURI辛紅」のカップ麺。瞬時に広がる辛さの裏に、丁寧な鶏の旨みをはじめ、魚粉のパンチと柚子の清涼感も衰えを見せず、むしろ柚子に関しては「新・覚醒香味油」投入後のほうが強いと感じたくらい。これ、ちょっとヤバいですよ。普段はスープを残すようにしているのに、今回は残せませんでした。
具材
量としては及第点だけど高品質
ささみっぽい味付鶏肉とフリーズドライのネギは前回と共通で、ちょっと鶏肉の量は少なめですが、食感も旨味も同社の “白い謎肉” より本格的。今回は視認できるほどの柚子皮は見当たらなかったものの、スープにおける柚子の存在感が明確だったので、ほとんど気にならなかったです。
ちなみに「AFURI」のカップ麺は “炙りコロチャーシュー” のクオリティが高いので、それが何個か入っていれば、星ひとつプラスですね。
総評
前回の「激辛柚子辛紅らーめん」は激辛を謳いつつも大辛くらいだったので、すこし総評から差し引いていたのですが、その物足りないを補完してきた第2弾。なるほど「中の人」が “お店の需要が薄まるのでは” と恐怖したことにも頷ける、素晴らしい一杯だと感じました。
間違っても辛い食べ物が苦手な方にはオススメできない商品になりますが、別添の「新・覚醒香油」を加える前だと辛口もとい大辛前後の辛さなので、辛い食べ物が好きな方はもちろん、よほど極端に苦手でなければ挑戦する価値あり。コンビニでも取り扱っている店舗は多かったのと、仕上がりも値段以上だったので、柚子と激辛が好きなら試してみてください。【author・taka :a(大石敬之)】