どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年11月25日(月)新発売のカップ麺、エースコック「セブンプレミアム カレーうどん」の実食レビューです。
セブンイレブンでしか買えないコンビニ格安カップめん「カレーうどん 縦型」がリニューアル!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
セブンプレミアム カレーうどん 第4弾
「セブンプレミアム カレーうどん」とは、セブン&アイグループとエースコック株式会社の共同開発商品で、初代カレーうどんの発売日は2016年11月9日。当初は近畿エリアのセブンイレブン限定商品として登場し、スパイスを利かせたカレーに和風だしを合わせ、とろっと仕上げた濃厚とろみカレーつゆをテーマに開発されました。
以来、商品名を変えることなく定期的にリリースされているのですが、前回発売品のアピールポイントは “もっちりとした食感の麺” だったのに対し、2019年11月発売品は再び “スパイシーなカレーつゆ” に変更。実はセブンプレミアムのカレーうどん、ちょっと変則的なややこしい商品で、今回は「セブンイレブン店舗のみ販売」とのこと。
2016年11月発売の初代カレーうどんは黄色いパッケージで、2017年に目立った動きはなく、2018年11月26日発売の第2弾から現在の落ち着いたデザインに刷新。2018年の販売エリアはセブンプレミアム向上委員会(公式コミュニティサイト)で “西日本地区” と紹介されていましたが、セブンイレブンの公式ウェブサイトでは “北関東・甲信越・近畿・中国・四国” とズレが生じます。
そして前回のシリーズ第3弾・2019年3月4日発売品は、それまでコンビニのセブンイレブン限定商品として販売されていたところ、イトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマートを含むセブン&アイグループのスーパーでも取り扱われ、さらにゾーンも全国に拡大。イトーヨーカドーのネット通販サイト・オムニ7でも販売されるなど、大きく販路を広げました。
そして2019年12月7日現在、セブン-イレブン・ジャパンの公式ウェブサイトに第4弾の製品情報は登録されていませんが、セブンプレミアム向上委員会の商品・口コミに掲載。そこでのセブンイレブン取扱地区は東北・信越・関西となっているのですが、正しくは「北関東」「東北」「静岡」「甲信越」「関西」のセブンイレブンにて販売中とのこと(※エースコックに確認済み)。
というわけで、なかなか変則的な歩みを見せている「カレーうどん」なのですが、今回の商品に限ったことではありません。わりとローソンやファミリーマートでは全国展開の商品が多いのに対し、セブンイレブンでは地域ごとにプッシュしている商品が違っていて、カップ麺やチルド弁当、サラダ、コンビニスイーツに至るまで、場合によっては都道府県ごとに推しの新商品が違います。
そのためセブンプレミアム及びセブンイレブン専用の企画商品は地域限定となっていることも多く、ちょうど今回の「カレーうどん」がリニューアルされた11月25日、東京ラーメン・オブ・ザ・イヤー(講談社)で3年連続TRY大賞を受賞した人気行列店「らぁ麺屋 飯田商店」のカップラーメン(マルちゃん製造)もリニューアルしているのですが、そちらは東日本限定のカップ麺。
話を戻しまして「カレーうどん」の製品スタイルは、初代から一貫して標準サイズのタテ型(φ100mm×110mm)で、前々回のカロリーは275kcal、前回は255kcalにダウン、そして今回は279kcalにアップ。前回ちょっとスープが軽くなっていたので、それに物足りなさを感じてしまったのと、具材の牛肉も “はずれ系” の肉そぼろに変わっていたのですが——
開封
祝・味付牛肉復活!!(ドンッ)というわけで、これまでのカレーうどんと同様に小袋は別添されていないのですが、ある意味(?)必要悪の “程良く味付けされた肉そぼろ” ことスポンジ食感の「鶏・豚味付肉そぼろ」が「味付牛肉」に戻り、早くも前回から大きな違いが見られました。しかし、変化したのは具材の構成だけではありません。
前回はスーパーでの販売も考慮して本体価格98円(税込105円)の激安価格で販売されていたのに対し、今回のセブンイレブン標準価格は118円(税込127円)と22円もアップしています。ただ、「天ぷらそば」や「肉うどん」など、セブンプレミアムの和風カップ麺(コンビニ限定の縦型)も税込127円なので、セブンイレブン的には標準価格ど真ん中。
ちなみに2019年3月発売品は、埼玉県川越市にあるエースコックの自社工場「東京工場」(埼玉県川越市大字今福461-1 / 製造所固有記号 K)で製造されていたのに対し、今回のカップ底面下段右端に表示されている製造所固有記号は「W」となっているので、製造所は兵庫県加東市にある「関西滝野工場」に変わっています。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:セブンプレミアム カレーうどん 製造者:エースコック株式会社 製造所:関西滝野工場(W)兵庫県加東市河高1816-175 内容量:68g(めん55g) 商品コード:4901071288068(JANコード) 商品サイズ:縦100mm×横100mm×高さ110mm 発売日:2019年11月25日(月) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:290ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:-(別添なし) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん〔小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、砂糖〕、スープ(食塩、糖類、カレー粉、小麦粉、香辛料、大豆たん白、チキン調味料、粉末ソース、魚介風味調味料、魚介パウダー、香味調味料、オニオンパウダー、酵母エキス、全卵粉)、かやく(味付牛肉、揚げ玉、大豆加工品、ねぎ、玉ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、炭酸カルシウム、カラメル色素、リン酸三ナトリウム、重曹、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(カンゾウ)、酸味料、微粒二酸化ケイ素、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・牛肉・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ごまを含む) |
実食開始
麺は前回と同じく熱湯5分の油揚げ麺で、毎度うどんのクオリティについては上出来以上の出来栄えに驚かされるのですが、前回は麺量55gから50gに減らされていたところ、今回は再び麺量55gに戻っています。先ほど値段の変化を記したように、これもスーパーでの販売を想定している商品とコンビニ限定商品の違いですね。
さて、もはや疑う余地もないジャスティスなカレーの香りが漂っている実食前の現在——すでに調理前・開封直後の写真で気付いた方もいらっしゃるかとは思いますが、これまでの商品には入っていなかった「大豆加工品」つまりフェイクミート(偽肉)が混ぜてあります。2019年6月にはカップ麺の値上げが実施され、最近の消費増税や原材料の高騰など、これについては仕方のない変化かもしれません。
あとは熱湯を注いで5分後、とろみ成分が粉末スープに含まれているので、溶け残りがないように注意してください。それでは、前回との違いに注目しつつ、「めん」「つゆ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します(2019年3月発売品の詳細については、関連記事「『セブンプレミアム カレーうどん』2019年3月リニューアル&新発売」をご覧ください。
栄養成分表示:1食(68g)当たり
カロリー:279kcal |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:279kcal(めん・かやく:246kcal)(スープ:33kcal)推定値 |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
カップうどんといえば、天下の日清食品と東洋水産(マルちゃん)がシェアを争っているような状況ではあるものの、実はエースコックも饂飩(うどん)に対して高い製麺技術を持っているメーカーで、前回も前々回も強靭なコシの強さが印象的でした。しかし、その強靭なコシを維持しつつ、なんと縮れのないストレート麺に進化。
食べ始めは若干の縮れが見られるものの、しばらくしたら縮れは皆無に等しい状態になり、以前にも増して生地の脱気も徹底されているような印象。原材料名は前回から変更なく、形状は適度に幅のある平打ち麺となっているのですが、見た目のサイズ以上にコシが強く、滑らかな舌触りと口当たりから喉越しも申し分ありません。
「どん兵衛」や「赤いきつね」のように、エースコックは標準どんぶり型の定番カップうどんを持っていませんが、大盛バケツ型と縦型においては業界トップの二大ブランドに引けを取ることなく、むしろ現在の大手カップ麺メーカーの中で “縦型うどんの麺を作らせたら最強” といっても過言ではないクオリティの高さ。これをコンビニ税込127円で打ち出してしまうなんて、末恐ろしいくらいの品質です。
つゆ
2018年11月発売品(前々回)から2019年3月発売品(前回)に切り替わった際、味の方向性は踏襲しつつ、とろみが弱くなったことに加えて魚粉が強くなりました。今回のカレーつゆも前回の粉末スープを引き継いでいるような味わいで、そもそもスープの原材料名は一言一句まったく変わっていません。
先に比較した総カロリーは麺と具材の関係でアップしていますが、調理直後に分別して分析した値によるスープ単体のカロリーを見ると、前回:39kcal・今回:33kcalと誤差の範囲ながらに減少しています。実際の味わいとしては、前回よりも和風だし(魚粉ではなく出汁)が強く、和の面持ちが濃くなっているようなイメージ。
ちょっと単体で飲むには味が濃すぎるかも‥‥くらいの濃度は踏襲しているのですが、いたって家庭的なカレー味を濃い目の和風だしで伸ばしているようなテイストなので、昨年の濃厚な味わいには届きません。ただ、逆に和風だしの効いたカレーが好きな方にとっては素直に好印象な推移かと思いますし、存在感の強い麺を支えるための度量はバッチリです。
具材
前回は「ねぎ畑かっ!!」などとツッコミを入れたくなるほどネギの大群が待ち構えていたのですが、今回のネギは標準的な量で、あいかわらず揚げ玉たっぷり。あとはスポンジ食感の肉そぼろを潔く廃止して味付牛肉を追加、アクセントに効果的なシャッキシャキの玉ねぎは引き続き踏襲し、大豆加工品でカサを増やしている構成ですね。
牛肉は容器のサイズに対して大き過ぎず小さ過ぎず、数は上記のサイズで3個ほど。最近のカップ麺で牛肉といえば、大豆たん白を加工したフェイクミートが主流になりつつあるので、税込127円なのに本物の牛肉は嬉しい限り。震えるほど美味しい牛肉ではないものの、大豆では出せない肉の旨味に特別な価値を感じます。
一方、大豆加工品はグニッとした食感で、特に味付けは施されていません。意外と邪魔にならない分、スポンジ肉そぼろよりも存在意義を見出せるのですが、特別な価値を見出せる具材ではないので、少しでも玉ねぎや揚げ玉を増やす、もしくはスープの粘度を上げたほうが満足度の向上に期待できるかもしれません。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
個人的に2018年の高粘度スープが好きだったので、もうちょっとカレーに振ってほしいのが本音ではあるものの、それについては好みの問題。とにもかくにも麺の完成度が高く、牛肉の復活以上に感動しました。まだ伸び代はあるけれど、しっかりコストパフォーマンスに優れた一杯です。そして、セブンのカレーといえば忘れちゃいけない〆(しめ)のライスダイブ。
2018年のスープほど高粘度ではないので、比較的にサッパリとしているのですが、白ごはんとの相性は抜群。特に和風だしの構成が麺で食べる時よりも伝わりやすく、けっこうサラッと食べられるので、こっちのほうが好き! という方は多いかもしれません。ただ、エースコックのカレー味は固形ルゥを丸ごと放り込んでくれるのも強み。次回のリニューアルでは、固形ルゥの採用にも期待したいですね。