どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年2月17日(月)新発売のカップ麺、エースコック「おだしを利かせた納豆風そば」セブン&アイ限定商品の実食レビューです。
新開発の “納豆風味フレーク” を使用した「納豆風そば」が予想以上に衝撃的だった件‥‥
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
おだしを利かせた納豆風そば
「おだしを利かせた○○」シリーズとは、セブン&アイグループとエースコック株式会社の共同開発商品で、セブンプレミアムではないのですが、セブン&アイ系列の店にしか売ってないPB(プライベートブランド)商品のカップ麺です。2019年4月15日に発売された第1弾「おだしを利かせた揚げなすのおろし風そば」から始まったので、まだ発売1周年を迎えていません。
しかし、2019年4月発売の第1弾に続く続編「おだしを利かせたあさりだしそば」がリリースされたのは、シリーズ発足から約4ヶ月後となる2019年8月19日。続けて同年12月2日にシリーズ第3弾「おだしを利かせたなめこおろし風そば」を発売しているので、今回の「おだしを利かせた納豆風そば」はシリーズ第4弾の新作という、なかなかコンスタントな展開を見せています。
第1弾と第3弾が「おろし風そば」となっているように、エースコックのNB(ナショナルブランド)商品「THE和」シリーズが基盤になっているのは間違いなく、2018年4月23日発売の「タテロング THE和 わさびを利かせたおろし風そば」が源流。要するにセブン&アイ限定の「THE和」といった立ち位置なのですが、この系譜から「納豆風」が出るのは今回が初めて。
ただ、新作の「おだしを利かせた納豆風そば」は商品名が納豆 “風” となっていることに加え、商品名の下に “納豆風味フレーク※使用×鰹と昆布の合わせだし” とあるように、実は本物の納豆を使っているわけではありません。めちゃくちゃリアルな納豆の写真がプリントされていますけど、あくまで素材の写真はイメージです。
※納豆風味をつけてフレーク状に仕立てた大豆加工品です。納豆らしい食感と風味をイメージしました。納豆風味フレークは、納豆ではありません。納豆の写真はイメージです。本商品に納豆は使用しておりません。納豆香料を使用しています(パッケージ側面より)——と、つまり原料は同じ大豆でも大豆加工品に納豆っぽい味付けを施した新素材を使っている模様。
たとえば以前にセブンイレブン先行商品としてリリースされた、2017年2月27日発売「ペヤング ソースやきそば プラス納豆」及び2017年11月27日発売「ペヤング カレーやきそば プラス納豆」など、リアルに乾燥ひきわり納豆を使用したカップ焼そばがリリースされたことがありました。しかし、今回は昨今流行りの大豆加工品——
とりあえず今回もセブン&アイ限定のカップ麺として発売されており、販売店はコンビニのセブンイレブンをはじめ、通称・IYグループと呼ばれているセブン&アイ系列のGMS(ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア)「イトーヨーカドー」「ヨークベニマル」「ヨークマート」でも取り扱いがあるとのこと。
今回はセブンイレブンで購入したのですが、イトーヨーカドーのネット通販サイト・オムニ7も取扱店となっていて、どちらも値段は198円(税込213円)。オムニ7の商品説明には “後入れの液体スープを加えることで納豆風味が広がる、最後まで飽きのこない味わいです” と書いてあったので、どうやら納豆の風味は納豆風フレークだけではないようです。
開封
このシリーズは「THE和」がベースになっていると書きましたが、「THE和」はポリプロピレン(PP)製の容器を使用しているのに対し、セブン&アイ限定の「おだしを利かせた」シリーズでは紙製の容器が基本。フタの縁にも “本商品に納豆は使用しておりません” との記載があり、別添の小袋は貼り付けられていないのですが——
いつも通り別添の小袋は最初から容器の中に入っているエースコック式で、今回は「液体スープ」と「ふりかけ」の合計2袋。この「ふりかけ」に “納豆風味フレーク” が入っているのは間違いないとして、オムニ7の商品説明にあった “後入れの液体スープを加えることで納豆風味が広がる” という部分が気になるところ。
2020年2月現在、今回のような大盛りタテ型ビッグ(タテロング)のNBカップ麺は、メーカー希望小売価格220円(税抜)が標準となっているので、コンビニで購入した場合の税込価格は232円が相場。つまりセブンイレブンで買っても税込213円だった「おだしを利かせた納豆風そば」は、現在の標準売価よりも19円安い値段となっています。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:おだしを利かせた納豆風そば 製造者:エースコック株式会社 東京工場 製造所:埼玉県川越市今福461-1(固有記号 K) 内容量:85g(めん70g) 商品コード:4901071288341(JAN) 商品サイズ:縦111mm×横111mm×高さ118mm |
発売日:2020年02月17日(月) 実食日:2020年02月21日(金) 発売地域:全国(セブン&アイ限定) 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 商品購入価格:213円(税込) 希望小売価格:198円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:2袋(液体スープ・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、植物性たん白、食塩、ヤマイモパウダー、卵白粉)、スープ(植物油脂、食塩、しょうゆ、砂糖、コンブエキス、粉末しょうゆ、おからパウダー、発酵調味料、でん粉、たん白加水分解物、カツオブシパウダー、ポーク調味料)、かやく(大豆加工品、香味調味料、かまぼこ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、炭酸カルシウム、リン酸三ナトリウム、カラメル色素、ソルビット、酒精、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、増粘多糖類、微粒二酸化ケイ素、ビタミンB2、ビタミンB1、紅麹色素、(一部に小麦・そば・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・やまいもを含む) |
実食開始
最初から入っている具材は小さな蒲鉾(かまぼこ)と汎用の乾燥ネギで、粉末スープからは鰹節を中心とした魚介出汁の濃厚な香りが漂い、まだ納豆らしさは皆無といっても過言ではありません。湯戻し時間は熱湯4分、別添の「液体スープ」も「ふりかけ」も後入れとなっているため、うっかり先に入れないように注意してください。で、熱湯4分後——
く、臭いww いや、冗談抜きで。個人的には納豆本体も納豆おろし蕎麦も大好きなので、ぜんぜん嫌なニオイではないのですが、もし納豆の香りが苦手な方が近くにいた場合、十中八九の確率で睨まれます。そもそも納豆が嫌いな方は「納豆風そば」なんて即座にスルーかと思いますが、オムニ7の説明通り “液体スープを入れた瞬間から臭かった” ので、本能に従うべきなのは間違いありません。
逆に「ふりかけ」の中に入っていた納豆風味フレークを嗅いでみたところ、そんなに納豆のニオイは気にならず、むしろ鰹節パウダーと思われる出汁の香りが強烈でした。香料そのものに強い味はないのですが、味覚に大きく影響する項目なので、引き続き味の面においての納豆風にも注目しつつ、「めん」「つゆ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(85g)あたり |
カロリー:369kcal たん白質:11.1g 脂 質:14.9g 炭水化物:49.2g (糖質:46.1g) (食物繊維:3.1g) 食塩相当量:4.8g (めん・かやく:1.4g) (スープ:3.4g) ビタミンB1:0.83mg ビタミンB2:0.44mg カルシウム:170mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:369kcal(めん・かやく:311kcal)(スープ:58kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
安定の高品質
麺は縮れが控えめな油揚げ蕎麦で、おそらく歴代の「おだしを利かせた」シリーズや「THE和」と同じだと思います。これまでカップ麺の蕎麦(和そば)といえば、大きく分けて「日清のどん兵衛」もしくはマルちゃん「緑のたぬき」の2系統に分類されていましたが、最近はエースコックの厚切太麺やスーパーカップの無骨な蕎麦など、様々なタイプが出てくるようになりました。
その中でも今回の蕎麦はオーソドックスなタイプで、更科蕎麦ほど繊細ではなく、また田舎蕎麦(いなかそば)ほどワイルドでもない、けれどもベーシックでありながら本格的で、コシの強さと歯切れの良さが魅力的。リアルさでいえばヤマダイ(ニュータッチ)のノンフライ蕎麦にこそ劣るものの、縦型の中では指折り数えるほどレベルの高い完成度を誇っています。
もちろん油で揚げた麺なので、それなりに特有の風味も並行しますが、今回の蕎麦つゆに対して嫌味に干渉してくることはありません。むしろ特有のコクが魅力と思えるくらい、ぴったりとハマッています。加えてヤマイモパウダーの風味が平行するものの、きちんと蕎麦粉の香りも楽しめるので、とりあえず “時間を守って” お召し上がりください(※フライングすると戻りムラが発生します)。
つゆ
とにかく液体スープが衝撃的w
まず液体スープを入れる前、粉末スープだけの状態でも濃いめの色合いですが、特に味(しょうゆ)が濃いわけではありません。粉末しょうゆの風味は穏やかで、塩気が刺してくるようなこともなく、このままでも食べられそうなくらい和風出汁が丁寧な柔らかい味わいです。なお、まったくといっていいほど納豆の風味も気にならないのですが——
同じくセブンイレブン(セブンプレミアム)の「Japanese Soba Noodles 蔦(つた)醤油Soba」をはじめ、カップ麺に黒トリュフ香料も当たり前になってきた昨今、その納豆バージョンとでもいいましょうか‥‥しっかり臭いですw たとえば日本食を知らない方に「納豆ってどんなニオイ?」と聞かれた場合、 “これ” を嗅いでもらえば解説不要で理解してもらえそうなレベル。
液体スープの中には納豆のニオイを封じ込めたオイルとカエシが入っていて、強烈な納豆の香りとともに液体しょうゆ特有のコクが追加される構造となっているのですが、醤油の濃い蕎麦つゆに慣れていない関西地方の方でも問題なく食べられるような塩梅。味は濃口醤油ベースに鰹と昆布の出汁を合わせた和風だし醤油系で、思えば納豆のタレとも共通するテイストから、今回の納豆風味ともマッチングは高め。
ただ、しれっとポーク調味料が入っているのがエースコック流のアレンジで、これは「THE和」や歴代「おだしを利かせた」シリーズの特徴でもあります。
具材
納豆っぽくはないけどネガティブじゃない
乾燥ネギは歯触りの強い汎用の青ネギ、同じく半月型の蒲鉾も他の商品で見かける汎用の具材を使用しているため、これといって特に書くこともないのですが、とりあえず蒲鉾の数は前後すると思います(※重量判定)。それから納豆のニオイが強烈なのは液体スープの仕業であって、「ふりかけ」の中に入っていた納豆風味フレークから実際そこまで納豆の味がするわけではありません。
写真の小さい粒が大豆加工品で、加工品といっても発酵させたような形跡はなく、いわゆるフェイクミート(大豆ミート)と同じ代物。そのため混ぜても粘りは出ませんし、糸を引くこともなく、入れたて直後はサクサクとした霰(あられ)のような食感、時間が経つと大豆たん白特有のクニッとした食感になるため、そんなに納豆らしい具材ではないです。
ただ、あわせて入っている香味調味料は節系の味が強く、つゆの旨味がグッと深くなるのはポイント。それに食べ始めのサクサクとした大豆加工品はアラレっぽい食感がアクセントに効果的ですし、時間が立つと後半は大豆ミートよろしく肉そぼろっぽい食感になるので、結果的にポジティブでした。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
あくまで大豆たん白と香料を駆使しての「納豆風そば」だったので、粘りが出たり糸を引いたりすることはなかったのですが、まあニオイは強烈ですw そのインパクトも然る事乍ら、蕎麦(油揚げ麺)も蕎麦つゆも丁寧な作りだったので、インパクト任せの変わり種ではありません。しかし、間違っても納豆が嫌いな方は購入されないかとは思いますが、実食の際は周囲に対する配慮が必要不可欠。
今回の納豆風は人工的な香料で演出しているため、本物の納豆よりも強いニオイを放ちます。したがって食後は納豆を食べたとき以上に部屋の中全体が納豆臭くなるので、周りに納豆嫌いがいないことを確認するだけでなく、食後に納豆嫌いの同居人が帰宅してくるなど、そういった場合にも配慮してください。カップ麺は職場で食べるのが基本の方は、とりあえず避けたほうが安全かもしれません。