どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年9月15日(火)新発売のカップ麺、東洋水産「1食分の野菜 魚介の旨みちゃんぽん」の実食レビューです。
マルちゃん×ローソン限定「1食分の野菜」シリーズ第3弾は魚介の旨みが効いた “ちゃんぽん” がテーマ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
1食分の野菜 魚介の旨みちゃんぽん
1食分の野菜とは、東洋水産株式会社(マルちゃん)と株式会社ローソンの共同開発ブランドで、2018年5月8日に発売された「モリモリ野菜ちゃんぽん」が前身。その後、2018年12月25日に発売された「1食分の野菜 濃厚ちゃんぽん」から “1食分の野菜” を冠するようになり、ひとつのカップラーメンで1食分の野菜が摂れることをコンセプトに商品を展開しています。
2018年12月25日発売のシリーズ第1弾「1食分の野菜 濃厚ちゃんぽん」は、厚生労働省が推奨する1日あたりの野菜摂取量の目安350gを基準とし、生野菜換算で3分の1相当の野菜が摂れる縦型ビッグサイズのカップラーメンで、魚介の旨みが効いたスープと8種類の野菜(キャベツ、チンゲン菜、コーン、たまねぎ、小松菜、ねぎ、にら、にんじん)を売りにしていました。
「1食分の野菜 濃厚ちゃんぽん」は、東洋水産のNB(ナショナルブランド)商品「マルちゃん正麺 カップ 野菜ちゃんぽん」を縦型カップに落とし込んだような仕上がりで、麺はノンフライではなく油揚げ麺を採用していましたが、通常の乾燥具材(キャベツ、チンゲン菜、コーン、にら)と凍結乾燥させたフリーズドライの野菜ブロック(たまねぎ、小松菜、ねぎ、にら)で大量の野菜具材を実現。
スープはポークエキスとチキンエキスによる動物系の旨みを軸に、貝類やイカを彷彿とさせる海鮮のコクを合わせ、具材から滲み出る野菜の風味と粉末野菜に相乗効果を感じる骨組み。ちゃんぽんらしい複合的な旨味が溶け込んだスープもさることながら、麺も近年の東洋水産が誇るコシの強い新世代系フライ麺を採用するなど、丁寧な作り込みで総合力とコストパフォーマンスの高さを見せつけます。
そのシリーズ第2弾として、2019年11月5日に発売された「1食分の野菜 豚しょうゆ味ラーメン」は、6種類の野菜具材(キャベツ、チンゲン菜、たまねぎ、こまつな、ねぎ、にんじん)を筆頭に、麺は次世代系の新・ナチュラルウェーブ麺と数年前の「本気盛(マジモリ)」に使われていた麺の中間的な麺線組織を特徴するフライ麺で、スープはニンニクが効いた濃厚豚骨しょうゆ味に刷新。
黄色い背景に黒い字で商品名を記載したパッケージは、近年の即席カップめん業界でもトレンドになっている二郎インスパイア系をイメージしているようなデザインで、実際の味わいも然り。さすがに二郎系ほどのインパクトではなかったものの、想像していた以上にガーリック感が強く、じっくりと豚骨を炊き出したような骨っぽさが印象的で、1食分の野菜による健康志向なコンセプトと背徳感を両立した良品でした。
その流れを汲む今回のカップ麺「1食分の野菜 魚介の旨みちゃんぽん」は、1食分の野菜シリーズ第3弾として開発された新作で、第1弾の「濃厚ちゃんぽん」と同じ “ちゃんぽん” がテーマ。魚介の旨みが効いた濃厚スープというのも第1弾と共通する特徴なのですが、具材の野菜は8種類でも6種類でもなく “たっぷり7種野菜入り” とのこと。
パッケージは1食分の野菜シリーズ第2弾「豚しょうゆ味ラーメン」から一変して暖かい色使いを基調とし、背徳感よりも健康的なイメージを想起させるデザイン。前回・前々回の仕上がりから、とりあえず野菜具材のボリュームについては心配ないと思うので、魚介の旨みが効いた濃厚スープと麺の出来栄えに注目です。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「特製油」が1袋。ちゃんぽん系のカップ麺は調味油の有無が味の決め手になるため、特製油による調理感に期待したいところ。ちなみに前回・前々回は本気盛と同じサイズの縦型ビッグ容器を採用していましたが、それよりも丈の低いミドルサイズの容器なので、しれっと製品スタイルが変わりました。
かやくは前回・前々回と同じく熱風乾燥させたAD(エアドライ)のバラ具材と氷結乾燥させたFD(フリーズドライ)ブロックを併用し、7種の具材(キャベツ、チンゲン菜、たまねぎ、こまつな、ねぎ、にら、にんじん)を採用。原材料名には “でん粉” も記載されていますが、おそらく具材をFD加工するための繋ぎに必要な原料なのでしょう。
ローソンの公式ウェブサイトに製品情報は掲載されていませんが、コンビニの中でもローソンでしか買えない数量限定のPB商品で、ローソン標準価格は211円(税込228円)。前回・前々回も全国のローソンが対象となっていたのですが、ナチュラルローソンでの取り扱いはなかったので、もしかするとナチュラルローソンやローソンストア100では売ってないかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:1食分の野菜 魚介の旨みちゃんぽん 販売者:東洋水産株式会社 製造所:株式会社酒悦 房総工場 内容量:80g(めん60g) 商品コード:4901990367028(JAN) |
発売日:2020年09月15日(火) 実食日:2020年09月18日(金) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:228円(税込) ローソン標準価格:211円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ミドル 容器材質:紙+プラ 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、卵白)、添付調味料(植物油、ポークエキス、チキンエキス、食塩、魚介エキス、粉末野菜、香味油脂、ラード、たん白加水分解物、香辛料、酵母エキス)、かやく(キャベツ、チンゲン菜、たまねぎ、こまつな、ねぎ、にら、にんじん、でん粉)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘多糖類、かんすい、乳化剤、pH調整剤、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。販売者は東洋水産株式会社なのに対し、カップ麺の製造所は株式会社酒悦の房総工場(千葉県長生郡長南町美原台1-34)となっているのですが、酒悦は東洋水産が1983年(昭和58年)7月から資本参加している連結子会社で、マルちゃんが展開する「本気盛」などの縦型ビッグ製品を製造しています。
あとは熱湯を注いで5分間、あいかわらず大量の野菜が頼もしい調理直後。とにかく野菜の量が多いため、お湯を入れる際は “FD野菜ブロックの上から” ゆっくり熱湯を注ぐこと。それから容器側面の調理方法には書いてありませんが、特製油の小袋にはラードも含まれているようなので、待っている間にフタの上で温めておいたほうがいいかもしれません。
なおFD野菜ブロック表面の白い部分は、澱粉(デンプン)などが折出したもので、熱湯を注ぐと速やかに溶解します。品質・味覚上の問題はないため、安心してください。それでは、麺の質感やスープの濃度に注目しつつ、「めん」「スープ・特製油」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(88g)あたり |
カロリー:392kcal たん白質:8.2g 脂 質:17.4g 炭水化物:50.7g 食塩相当量:5.4g (めん・かやく:1.8g) (スープ:3.6g) ビタミンB1:0.27mg ビタミンB2:0.28mg カルシウム:150mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:392kcal(めん・かやく:300kcal)(スープ:92kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
第2弾の流れを汲む質感
第1弾と第2弾の麺は、どちらも “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、粉末野菜、チキンエキス、香辛料、卵白” を原料にしていたのに対し、今回の油揚げ麺は “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、卵白” と比較的にシンプルな構成で、味付けに使われていた粉末野菜・チキンエキス・香辛料はカット。
形状は縮れた平打ち麺で、食べ始めはコシが強く、同時に油揚げ麺特有の風味も遠慮なく漂ってくるのですが、魚介の旨みが効いたスープと油揚げ麺の風味は相性良好。系統としては前回の油揚げ麺に近く、加水率は高めの設定で、もちもちとした粘りのある食感。前回よりも麺の下味は控えめですが、食べ始めからスープとの一体感は悪くありません。
ふかふかとした食感が後半にかけて目立ってくるけれど、いい意味でカップ麺らしく、今回の場合は大量の野菜が入っていることもあり、食べ始めの強いコシも後半の柔麺も素直に楽しめるタイプ。ちなみに麺の量は60g(レギュラーサイズの標準量)と少なめですが、縦型ビッグの前回・前々回も麺の量は65gだったのと、大量の野菜にコシの強い弾力から食べ応えが得られるため、特に少ないとは感じませんでした。
スープ
王道の長崎ちゃんぽんをイメージ
たとえば滋賀県の「近江ちゃんぽん」や佐賀県の「井出ちゃんぽん」など、地域に根付く特殊な “ご当地ちゃんぽん” もありますが、今回のスープは王道の「長崎ちゃんぽん」をイメージしているようなテイストで、なるほど魚介の旨みは明白な存在感。鶏・豚ベースの濃厚な白湯(ぱいたん)を軸に、イカや貝を思わせる魚介のコクや具材から滲み出る野菜のエキスが溶け込んで、これぞ「ちゃんぽん」といえる複合的な旨み。
スープの食塩相当量は3.6gと比較的に高くないのですが、熱湯5分の間に油揚げ麺と大量の野菜が水分を奪ってしまうため、地味に濃いめの味に仕上がります。けれども舌を刺してくるような塩っぱさの目立つ刺々しい味ではないですし、大量の野菜が水っぽくならないために必要な濃さだったので、結果的に適切と思える味の濃さ。
別添の特製油に中華鍋で炒めたような風味は添加されていなかったので、そういった調理感は得られませんが、粉末スープだけでは出せないオイル特有のコクがスープに厚みをプラス。そこそこも量も多く、しかしながら植物油をベースにしているため、変なクドさはありません。もうすこし調理感が欲しかったところではあるものの、きちんと濃厚なスープだったので、物足りなさはありませんでした。
具材
1食分の野菜は伊達じゃない
熱風乾燥のバラ具材は、キャベツ・小松菜・ニラの3種類。いずれも新開発の具材ではないのですが、キャベツも小松菜もシャキシャキとした食感で風味も良く、ニラが適度にパンチを表現。バラ具材だけで麺が見えなくなるほどの量なので、通常の商品であれば及第点以上の内容ではあるものの、FD野菜ブロックはバラ具材以上のボリューム感。
FD野菜ブロックにもキャベツと小松菜が入っているのですが、熱風乾燥のバラ具材よりも比較的に水分量が多く、繊維も柔らかくて瑞々しい食感。やや甘みは熱風乾燥の野菜に劣るものの、こちらは野菜の自然な甘さに通じるところがあります。色の悪いネギは少量で価値が見出せなかったのですが、ふと感じる玉ねぎの甘みとニンジンの風味はナチュラルで、今回も「1食分の野菜」という商品名は見掛け倒しではありませんでした。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
1食分の野菜シリーズ第1弾が「濃厚ちゃんぽん」だったので、焼き直し感が否めないところではあるものの、あいかわらず大量に入っていた名前負けしない野菜のボリューム感は凄まじく、コストパフォーマンスも悪くありません。やや麺の量は少なめですが、とにかく野菜の量が多いため、サイズ以上の食べ応えが得られると思います。
前回の「豚しょうゆ味ラーメン」ほど強烈なインパクトは得られませんが、それだけに激しく人を選ぶ商品ではなかったので、たっぷり野菜が入った長崎ちゃんぽん系のカップ麺が食べたい気分のときは、最寄りのローソンをチェックです(※加工した野菜と生換算の栄養価は異なるため、主食・主菜・副菜を基本にバランスの良い食事を心掛けてください)